道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ笑子さんの「とにかく全部忘れて、今日が一日目って気持ちでやり直すの」という言葉が印象に残りました。
私情ですが、最近仕事で嫌なことが続いたので、もし次にそのようなことがあっても、この言葉を思い出してリセットしていきたいです。
また、絹田さんの「十を三で割ったあと、三をかけても元に戻らない。機械がやる計算なんて信用できない」というお話も興味深かったです。
もし次に機械は信用できないって、人に諭すことがあれば参考にしたいです(あるかなぁ…)。
ストーリー自体は面白かったです。敦子が自殺していなくて本当によかった…!
個人的にどんでん返しを期待してしまっていたけれど、それが無いまま終わったため、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ夢と現実、過去と現在を行き来しているような(実際そうなのかもしれないけど)作品だった。
閉鎖的な村、子どもの時に起きた事件、見てしまったモノ、見てなかったモノ。それぞれの登場人物が知ってる事実と知らない事実が複雑に重なって、起きてしまった事件。
道尾作品はこういう『ちょっとの掛け違いで起きた不幸』『そんなつもりじゃなかったのに他者に与えてしまった不幸』みたいなの多いな。ネガティブアンジャッシュと名付けよう(笑)
イヤミス好きにはたまらない。
前半なんとなく雰囲気が『テセウスの船』を彷彿とさせ(ドラマを見ていたので)、想像がそちらに寄ってしまった。
それにしたって嫌な方、嫌な方に流れていく物 -
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Posted by ブクログ
本作は、6篇の短編、そのどれもがミステリーでもホラーでもある独特の世界観をもっています。
また、なぜかシンプルに犯罪を追っていくストーリーなだけなのに、ミステリーとしての要素があるから、これがまた不思議なんです。
どの短編も、殺人や詐欺などの「犯罪」がでてきてそれに至った理由や背景、感情がリアルに描写されています。
そして、読み進めれば進めるほど「オレでもそうするな…」と他人事ではいられなくなります。
決して犯罪は犯してはいけないけれど、そうしないければならなくなった理由というのは案外、身近に転がっていているものなんです。
それが意味するのは、あなたもその可能性を有しているということ -
Posted by ブクログ
久しぶりに、夜更かししてまで読み続けてしまいました!
不穏な空気をまとった人がちらほら…でも、人前ではそうでもなくて…
面白くて夢中になって読んでいる割には、なんかピンと掴めない感じ。
でもそれって人間だからしょうがないよなー、この人はこの性格!この気持ち!この感情!ってはっきり決められるものでもないよなーと、納得しながら、
このぼんやり感も含めて楽しむことができました。
心理学、精神科医、そういうの結構好きです。
人の気持ちって説明できないからこそ、少しでも近づいてはっきりさせたくなります。
でも、最後は少し無理矢理感。
なので⭐︎4
あと、話の中で共感した部分
子供が父親の支えに -