道尾秀介のレビュー一覧

  • 光

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    たぶん再読。それに、子どもたちの国語の問題で読んだこともある気がする。
    だから、ちょっとした伏線は気がついた。でも、ワクワクしたし、ドキドキしたし、子どもの頃の読書体験がこんなだったら良かったなって思った。実際は、今読むからこそ、こんな風に思うんだろうな。

    以前、読んだかもしれないが、今、家にないということは、そのときはそんなに良いなと思わなかったのだと思う。

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    2021年02月09日
  • 笑うハーレキン

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    長い人生、仮面を被って生きなきゃ行けない時もあり。仮面を取って壁を乗り越えなきゃ行けない時もある。分かってはいるが逃げたくなる時あるよね。

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    2021年01月30日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    ホスト役・綾辻行人さんの人望の厚さが窺い知れる、まさに十人十色の対談集。過去の雑誌連載をまとめたものだが、最後のボーナストラックは最新の“語り下ろし”。その相手、熱烈綾辻ファンを公言する辻村深月さんとのやり取りがとても和んだ。

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    2021年01月16日
  • カササギたちの四季

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    日常系短編ミステリ風小説…というようなジャンル。
    最後のお話はほっこりして面白かった。
    続編もありそうな終わり方だった。

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    2021年01月04日
  • 貘の檻

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    道尾秀介。好きな作家だけど
    パズルの一つ一つを埋めていくようにしていくしかない。
    辿り着けるのだろうか?

    作家の方が自分を近づけてくれない。
    自分の読解力の不足、なかなかその世界に踏み込ませてくれない。
    一つ一つの言葉を紡ぎながら、それでも朧気にわかることがある。
    道尾世界は難儀で、辛い
    それでも続けると光明が。

    田舎独特の方言と見たこともない穴堰
    見たこともない景色、暗渠
    そして母子草、父子草
    オツネンとんぼ。
    ハンガリー狂詩曲二番。

    他の本を読みながら
    自書だから切れ切れに読むからわからないのも当然
    もう一度読むと
    全てが明らかになるだろう。

    悲しすぎる、
    三ッ森の美禰子に対する愛
    想像もつかない

    いかに自分が普通の当たり前の幸せなところにいるのか。

    ゆうべの夢は獏にあげます。
    ゆうべの夢は獏にあげます
    ゆうべの夢は獏にあげます。〜わからない。


    一つ分かったことは、
    最後の解説にある
    市川真人氏の

    「小説がグラフィックではなく言葉をで書かれていることの要諦は
    絵にはできない人の心の奥底を掴み取るのみならず
    読む者の心をまきこみつれてゆくことで
    本作の獏のようなものとしてある。」

    なるほど。
    確かに心は巻き込まれたが

    獏を「呑み込める」ことはできないな。

    まだまだ道尾秀介の動物シリーズ「?」
    片目の猿
    龍神の雨が手元にある。



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    2020年11月27日
  • 水の柩

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    とにかく暗かった。
    なかなか入り込めず苦労した。

    始まりは
    20年後の自分へ」よくあるタイムカプセル。
    だけどここにも深い意味があった。、
    吉川逸夫と
    木内敦子、そして逸夫の祖母いく。
    祖母のいくも悲しすぎる〜


    敦子は壮絶ないじめを受けていた
    こんな話をして申し訳ないのだけど〜
    何故いじめを受けている者が
    相手を告発し公にしてやつけることができないのだろうと能天気な私めは思う。

    虐められてることを自分のプライドが許さない
    許せない、そこには複雑な感情がある?
    経験したことのないものか、簡単にいうことはないのだけど
    そこに歯痒さ、なんとかできないものかと
    地団駄を踏む
    根が深い、タチが悪い
    部外者が偏見だけでいうのは憚られるが
    決して敵として言ってない、何かできないかと心から思って言ってる。

    本文より
    敦子が最後の足掻きとして、虐められてる時に
    その者らを前にしてカッターで自分を「?」傷つける
    そして相手らを悪くいうことなく
    ふざけてたら、誤って
    自分を傷つけた〜という。
    あまりに悲しすぎる、壮絶すぎる。

    本文よりー
    何かが解決するのと、何かをすっかり忘れてしまうのと、どう違うのだろう。
    忘れることと、忘れずに乗り越えることの違いはどこにあるのだろうー
    この文面にすごく惹かれた。

    最近は見かけない
    蓑虫が出てくる

    本文より
    その蓑をいくらカラフルに着飾ったとしても、その蓑の中にいる芋虫はなんら変わらないという事実のようにー人間もいくら着飾っても
    その内側には見えない心を持つ生き物である。ー

    最後には希望が見えた。

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    2020年10月14日
  • 満月の泥枕

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    登場人物それぞれが抱える悩み。
    それを隠すためについたウソ。
    それらが重なり合ってある事件へ。
    真相解明に向けて動いていく過程で、そのウソや悩みが明らかになっていくというスピード感ある作品で、とても読みやすくおもしろかったです。

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    2020年10月11日
  • 満月の泥枕

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    満月の泥枕、とは実にうまい、というかよくこの物語を表した絶妙なタイトルである。その詳細はネタバレになるので省くとして、何かを背負った大人たちが大冒険を通じて何かを取り戻していく。その姿や、クライマックスに、読み手のこちらも、明日から生きていく勇気を得られるような気がする。

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    2020年09月22日
  • 満月の泥枕

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    久しぶりの娯楽小説でしたが、とても楽しめました。遺体の捜索のために夏まつりを乗っ取ったのは良いが、そのあとにつづく大展開に汐子と二美男たちと仲間が翻弄されます。敵に追い詰められた時には、とてもハラハラしましたし、時折混ぜ込まれた笑いもとても楽しめました。

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    2020年09月14日
  • 満月の泥枕

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    ミステリーの要素を含む、痛快ドタバタコメディといったところ。
    人物描写も情景描写もうまくって、まるで映像を見ているような気分になる。これは映像化されるのではないでしょうか。
    こんなに色んなタイプの物語が書けるって、カメレオン俳優ならぬ、カメレオン作家と言ってもいいのでは。
    それから、なんといっても帯の文句が秀逸。
    「一同みんな、嘘を吐いています」。
    もうこれにやられてしまって、どこで道尾秀介流どんでん返しが来るんだろうとちょっと期待しすぎてしまったのはやや残念。

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    2020年09月14日
  • ソロモンの犬

    人間だれしも弱味や隙はあるものだと再確認しました。外側だけでその人を分かった気になるのではなく、内側を知ろうと思いました。

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    2020年09月07日
  • 満月の泥枕

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    まんげつのどろまくら

    下町のとってもぼろなアパートに住む人たちはとっても貧しい。それぞれに抱えるものがあるけど、頭が良いんだか悪いんだか分からないところが一筋縄ではいかなくて面白い。
    ○○な人 なんてとても一言では言い表せない。そう、一言で人をくくりがちだけどそれは出来ない事だと思う。
    仕方なくやる、やるとなったらとことんやる、そして逃げるときは懸命に逃げる。泣いて笑えてドキドキした。
    夫美男さん汐子ちゃん、みんなもまたね

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    2020年08月25日
  • 鏡の花

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    ネタバレ

    温かくもあり哀しくもある死のif短篇集でありながら最終章で人のこれまでの人生が交差。色彩、自然、香りを感じながら、じんわ〜りと心にしみてくる作品。

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    2020年08月23日
  • 満月の泥枕

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    誰か身近な人が亡くなった時、理不尽なことがあったり、自分のせいだって思ったりすると、
    残された自分だけが幸せになるなんて、
    って思ってしまったりする。
    亡くなった人が、そうだそうだ、って思ってるか、私の分まで幸せになってよ、って思ってるかはわからない
    でも、結局、生きていかなきゃいけないのは、実際に生きている人だ(当たり前のことを言ってるようですが)
    そんな時は、他にも生きて導いてくれるひとがいるといい
    思い出を大事にするのは当たり前だけど、新しい毎日を大事にするのも、当たり前だと思えるといい

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    2021年01月23日
  • 笑うハーレキン

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    ホームレスの出張家具修理職人、東口が主人公の長編小説。

    会社が倒産しホームレスとなっても家具職人を続けている東口の元へ一人の少女が「弟子にして下さい」と突然現れた。

    その少女とホームレス仲間4人の生活を面白おかしく語られるのが前半で、後半は一気に事件に巻き込まれる。

    最後は主人公が殺されるはずはないと分かっていても、ドキドキする展開が面白すぎた。

    エピローグで事件のその後の皆の生活やなぞの部分も説明されているので、読後スッキリで後味がよかった。

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    2020年07月24日
  • スタフ staph

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    ネタバレ

    4.1点
    複数の作品を組み合わせたような不思議な小説

    序盤で日常を描きつつ、その中で起こるちょっとしたイベントを飽きさせず読ませてくれる。

    そうかと思えば急に誘拐されるという一捻りから、なぜか誘拐犯たちを手助けするところで主軸が進んでいく。

    よく考えれば分かるレベルの無理のない伏線を回収していきつつストーリーは進行し(智弥の有能っぷりは都合良すぎる気もするが)想像したものと全く違うラストに着地する。

    ラストを伝える為にそこまでのストーリーを紡いだとすると、酷く回りくどい書き方をしている。しかしだからこそ最大級のインパクトを読者に残す。どうなったかを描かないからこそ良いのだろうが、どうなるのか気になる不思議な感覚。
    初の道尾秀介作品で強烈な印象が残った。

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    2020年07月23日
  • 鏡の花

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    いわゆる連作短編の構成なのだけど、それぞれの短編の関係性はかなり不思議です。こっちの短編では生きていた人が、次の短編に行くと死んでいたり、逆に死んでいたはずの人が、違う短編では生きて成長している姿を見せたり。

    それぞれの短編を単独で見ても、あるいは連作長編として見ても、道尾さんらしさを感じます。ミステリ的な仕掛けから明らかになる真実は、喪われた人に対する罪悪感であったり、哀しみであったりと少しほろ苦く、寂しさや切なさの残るもの。

    ただ一流の作家さんの場合は、こうした感覚が味わい深くもあります。そして道尾さんも自分の中ではそんな作家さんの一人。言っていることは矛盾しているかも知れませんが各短編の結末は、寂寥感が穏やかに心に根を下ろすような、不思議な感覚を覚えます。

    各短編、登場人物は同一人物なのに、生者と死者が入れ替わることで、一種のパラレルワールドのように様々な展開が生まれます。それによって見えてくるのは、前の短編では語られなかった登場人物の側面と、生者としての思い。

    まるで、一見同じ姿なのに、実はあべこべに物事を映している鏡のように、話はつながっていきます。一応短編集の最終話で、鏡と物語の関連について言及らしきことがされるのですが、個人的にはこの本一冊が、道尾さんの技巧によって鏡の世界に変えられ、読者である自分はそれぞれの鏡写しのような物語世界を、一編、一編辿っているような感覚を覚えました。

    大切な者の喪失を、ミステリの技法と繊細な文章力、そして鏡のような世界で表現した道尾さん。そして、それを包み込む最終話。様々な喪失と、それにともなう人の思いの揺れを読んできたからこそ、最終話の展開、そして最後に待つ光景の美しさはより心に刻まれます。

    道尾さんの小説家としての技巧と文章力が合わさって生まれた、少し不思議で少し寂しくて切ない、そして美しい作品でした。

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    2020年01月10日
  • ノエル―a story of stories―

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    なんていいお話なんだろうと思った。
    涙脆いわたしは、3つ目の『物語の夕暮れ』の後半部分から思わず泣いてしまった。

    この3つの物語は、それぞれの話に出てくる主人公たちが描く童話でそれぞれが深く繋がっていて、その童話もとてもいい。

    ミステリーというと、誰かが死んでその犯人は。。。みたいなものに慣れ親しんでいるわたしは、第一話で些細な思い込みから騙されてしまい、二度ほどページを戻って読み返してしまった。第二話は完全に「あぁ、この子はやってしまったんだな」という嫌な気持ちになったことをいい意味で裏切られた。読み誤るのは、自分自身の考え方や感じ方がよくない風に凝り固まっているからで、なんだかこのままじゃわたしは駄目だなと思う。

    大きな夢を叶えたり、他人に良いことをして感謝されたり、意味のある人生を送り何かを残したり、という自覚できるあからさまな満足感を得たいと望むけど、なかなかそういうのは難しくて、人は人生全体において物足りない焦燥感を抱きながら生きる。
    でも光の粉のような目に見えない温かい何かを心で感じられるような、
    何かのためにという明確な目的によるものではない、
    わたしもそんな毎日が送れるといいのに。
    多分無理だけど。
    でも、読み終わった瞬間は間違いなく強く感じた。

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    2020年01月03日
  • スタフ staph

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    2019年、27冊目は、今年、初の道尾秀介。

    掛川夏都は、バツイチ。彼女は、実の姉の息子である、智弥と二人暮らし。移動デリを営むも、その生活は楽なものではなかった。ある日、夏都は営業前に車ごと拉致されてしまう。彼女を、拉致したのは、アイドル、カグヤとそのファン達であった。そこから、夏都、智弥、智弥の塾の先生、菅沼はカグヤとそのファン達の企てに巻き込まれてゆく。

    正直、フィクサー的存在は道尾ファンなら(自分程度でも)、想像出来る範囲内。ソレでも今回は第五章と終章で、道尾流のフックを、かなり拾い直してくれる親切設計。元々が女性週刊誌連載と、道尾作品に馴染みがない方々のためかもしれない。そのため、道尾初心者にもオススメの一作。

    その上で、最高のドライブ感、展開、オチ、大オチを用意するところは、サスガ。他人に踊らされるコトを嫌う方々、勧善懲悪を好む方々、性善説を信じる方々向けではないが、道尾作品入門編としても機能しそう。自分のような、世の中斜めに見てる人間には、ラストの少しウェットな感覚の方が……だが……。

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    2019年10月30日
  • ノエル―a story of stories―

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    ー お話の世界に逃げ込むという意味じゃないんだ。物語の中で、いろんなものを見て、優しさとか強さとか、いろんなものを知って、それからまた帰ってくるんだよ。誰かのつくった物語でも、もちろんいい。でも、自分でつくったほうが、知りたいものを知れる。もし知りたいものが何なのか、わからなかったとしても、きっと見つかってくれる。自分でつくる物語は、必ず自分の望む方向へ進んでくれるものだから。

    「それを聞いて初めて、やってみようって思った。強くなるのでもいいし、優しくなるのでもいいし ー とにかく、変わりたかったんだ。そのときの自分を変えたかった。そうすることで、自分のいる世界を変えてやりたかった」 ー

    3つの物語が繋ぐ奇跡の優しい物語。

    もちろん道尾さんのガチなホラーミステリーが好きなんだけど、まぁ、こういう作品をたまに読むのもいいかな。優しい気持ちになれる。

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    2019年09月26日