道尾秀介のレビュー一覧

  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    がまくら市という架空都市の舞台を各作家たちがシェアして描かれた作品集

    伊坂さん目当てで購入して読んだ。
    想像以上におもしろかった。

    道尾秀介さんの作品が最初でよかったと思う。
    多視点で描かれていてミステリーとして楽しめたし、
    伏線や環境設定も詳しく描かれていたので、その後の
    ほかの作家の作品へのリンクが見つけやすくなっていたと思う。

    伊坂作品も登場人物の少なさ、限定された環境の中でもさらに狭い環境でキャラを立たせてすごいと思った。

    大山さんの密室ものも不可能犯罪係という部署を設けて真知博士という人物が登場し、その後にも顔を見せておもしろい。

    福田さんの「大黒天」はそれの真実を求める姉

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    2015年01月10日
  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    架空の都市を舞台にした連作短編集。
    章ごとに作者が違い、それぞれクセのある文章
    なのに、違和感なく1冊の中に納まっていました。

    道尾秀介さん:どちらにしてもバッドエンドな感じで、
    うわぁ!と思いましたが、実際に事件として起きる
    としたら、こういう風に解決しきる前にぷっつりと
    途切れる終わり方をして、その後も人々の暮らしは
    続いていくのかと考えさせられました。

    伊坂幸太郎さん:インパクトはそれほどでもないかなと
    思いました。世の中にはきっと、こういう職業で
    生活している人もいらっしゃるだろうと思いつつ
    読み終えました。
    各作家さんがどういう順番で物語を仕上げたのは
    不明ですが、道尾さんがトッ

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    2015年01月10日
  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    架空の町、蝦蟇倉市を舞台にしたアンソロジー。バラバラに書かれたものではなくて、登場人物が重なっていたり、ある作品の事件が別の作品の裏で起こっていたり、作品ごとがゆるく繋がっているのが面白かったです。

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    2015年01月01日
  • シャドウ

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    内容は精神科医?の妻が癌で亡くなったのを発端に、友人の女性が自殺をし、その関係者の人間ドラマと事件の真相が解明されていくサスペンスです。
    あまりにもある人物が事件に関して序盤から怪しい感、満載で話が進んでいくのですが、こういうパターンの小説はだいたいは怪しいと思われていた人物は実は真犯人ではなく、実は怪しく無さそうな奴が犯人だったりすることが多いので、犯人はあいつかな?と思いながら読んでいきましたが、やはり最後、事件の鍵を握る人物(真犯人)は読みどおり、その人物でした。
    でも事件の真相までは読めなかったですね。
    人間の先入観や思い込みによる危険性を精神科を舞台として専門用語をうまく絡ませること

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    2014年10月23日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    なんとか読書用のバッテリーがフル充電できた感じ。
    さらっと軽い感じのストーリーでした。道尾秀介氏ってコンナラブストーリーもできるんですね。でも、一番印象に残ったのは鉄二の天然っぷり(笑)
    久々に真備シリーズでの道尾と真備のユーモラスなやり取りを思い出して思わずニンマリ(*゚∀゚)

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    2014年09月09日
  • シャドウ

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    序盤から何か引っ掛かる感覚があったので、ある程度注意しながら読んでいたのですが、結局見抜けませんでした。二重三重の解釈ができる言い回しでミスリードを誘発しており、後で読み返してみても成る程と思えるものばかり。完成度は高いと思います。
    ただ、細部に突っ込み所が見受けられたのと、精神疾患患者に対しての偏見が残りそうな書き方だったので、好みが分かれるかなと思いました。

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    2015年02月24日
  • ソロモンの犬

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    主人公を含む4人の大学生の青春とつながる、とある事故。
    その事故から広がっていく運命と人間模様。
    この年代の人たちからしか発せられないような滑稽さと素直さと、
    そこにはやっぱりある、恋の花や芽のビタースウィートさ、
    そういった生活を飲み込みながら最後まで走っていくミステリーでした。
    面白かったです。

    道尾さんの文体は、序盤のほうなんかはともすると、
    自分の他所行きの文体に似ているかもしれない、と
    思いましたが、どんどん内容が深まっていくにつれて、
    その体力、知的体力も含めた持久力と、クスっと笑えてしまうセンスなどに
    「やる人だなぁ」と思いました。
    素人が書いたフリーの小説は、このWEB世界に

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    2025年06月25日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    月9ドラマ見てました。
    ただし4話くらいまで見て、見るのやめちゃった気がします。
    当時は道尾さんのこと知らなかったんですが、最近あのドラマの原作書いてたのが道尾さんだということを知り、ちょっと気になって読んでみました。

    内容は、ドラマとかなり違いますね。(ドラマの内容途中までしか知らないけど)
    恋愛漫画みたいなハッピーエンドの円満恋愛小説って感じでした。
    個人的には結構好きです。
    さくさく読めました。
    あとがきにも書いてあったけど、2つの違ったストーリーが楽しめるっていうのもおもしろいですね。

    私は道尾さんの小説はまだそんなに読んでないんですが、それでもこれはあまり道尾さんっぽくない小説だ

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    2014年05月05日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    久々にのめり込んでしまった。
    立場の違い、最初の印象の悪さ、友情、嘘、すれ違い…等々。
    そんな恋愛物語あるあるがたくさん盛り込まれているからなのか?
    道尾さんは怖い系しか読んだことなかったから、更に新鮮だった。

    2014.4.17

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    2014年04月18日
  • 球体の蛇

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    思い込み、欲望、すれ違い…人を傷つける切っ掛けなど誰かと関わっていれば無数に見つかるものですが、それがどう作用しどういう結果になったかなど、普通は知り得る事の方が少ないのでしょう。

    当然物語ですので、それらが偶然か誰かの意志か詳らかにされる所に面白みがある訳ですが、本作では更にもう一つ伝わって来た事が。

    それは単純に「お互い様」という事。

    一方的に他人を傷つけてきたのではなく、自らも同じだけ騙され、傷つけられてきたのだと思うことが、ここではどれだけ救いになった事か。

    案外悪くない読了感。
    氏の作品が好きになります。

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    2014年04月02日
  • シャドウ

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    我茂凰介の母親が無くなることから始まり、水城家にもいろいろあって、二家族は家庭内崩壊となってしまう。心の病を持った人は何かに対して自分の影(シャドウ)を落としてしまう。2転3転大きく振れさせながら、納得の行く顛末に収束させていくストーリーは良かったです。母親が亡くなるというところで結構涙なのです。
    凰介の父が悪いやつだと最後まで思ってたんだけどな。

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    2013年11月21日
  • シャドウ

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    見事に騙された。
    本格ミステリに
    「嘘を書いてはいけない」というようなルールがあると思う。
    でも、第三者から見たら嘘であることも、第一人称の本人にしてみれば本当であると疑いを一切持っていないことがある。

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    2013年10月16日
  • 月と蟹

    大切な存在を近くで発見できる

    子供時代、それがこの世のすべてだった。そんなことを懐かしく思い出させてくれる物語です。ちょっと切ない異性との関係、絶望的な大人との関係。その時は何が起こっているのか、ちゃんと理解できていなかったはずなのに、分かったつもりでいた。同級生の変化、自分の変化、町の変化、3人で決めた不思議な儀式。。。読み終わったとき、とても切なくなって、小学校の卒業アルバムを開きたくなった。この作品は直木賞を受賞している。しかし、決して娯楽作品ではない!

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    2013年10月09日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    著者の作品は初めて読んだ。
    内容としてはよくある話だったけど、話の構成が良かったと思う。
    後、時々笑いを取りに行くところ良かったと思う。

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    2013年08月04日
  • シャドウ

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    五年生の少年凰介の母が病死。その数日後に幼馴染の母が、夫の務める大学の研究棟から転落死。
    父洋一郎の病歴、幼馴染亜紀の忌わしい過去。

    何かが、どこかがおかしいと思いながら、最後までその仕掛けに気付かなかった。読みながら予想した結末はすべて外れた。
    救いようのない話で登場人物のみんなが大きな傷を負ったけど、納得のいく最後。

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    2013年07月23日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    ネタバレ

    とてつもなく駄目男に絵に描いたようにだまされた弥生
    やはり、つらいことのあとにある出会いは意味があるのかな
    今まで読んだ道尾さんの小説にしては、現実的というか
    刹那感がないような気はしながらも、ストーリーの面白さに
    どんどん惹かれて、読みやすい文章に乗せられて一気に読みました
    映像としての線香花火は、想像するに幻想的で美しかった
    あとがきを読んで知ったのは、この小説は
    フジテレビの月9の原作として書かれた小説だったのですね
    実際は、ドラマとは登場人物も内容もかなり違ったものになったようですが
    ドラマのストーリーとしてテレビ局から様々な希望、制約があったので
    いつも「映像化できないこと」を前提に

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    2013年07月15日
  • カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

    匿名

    購入済み

    予想外の展開で面白い

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    2013年03月21日
  • シャドウ

    Posted by 読むコレ

    今まで読むのを取っておいた道尾作品。
    ミステリフロンティアからの作品だし期待度は
    自然と高い。
    その期待に充分な内容でした。結構扱いが
    難しい内容にも関わらず重くなる事なく
    上手く着地させてくれます。倫理的にはどうか...と
    思いますが個人的にはこの結果に胸を撫でおろしました。
    とかく暗く、重い印象のある道尾作品ですが、今作の
    意外性は好きです。

    明らかに伏線と分かる仕掛けや、ミスリードを
    完全に誘導させる書き方はミステリとしての体裁を
    しっかりと保ちつつ...しかもクオリティ高いし。
    読むのを取っておいて良かったー。
    段々とミステリテイストの少ない作品が増えてい

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    2013年02月23日
  • シャドウ

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    ネタバレ

    道尾作品を何冊か読んだあとだと、みんなが疑わしく見えてくるんですよね。もう最初から疑ってかかってしまうというか。
    今回は凰介か田地が嘘を言っている(=犯人)、もしくは精神状態がおかしいと思ってました。登場人物があまり多くないからその2人くらいしか疑えないのですが、道尾作品なので絶対どこかにトリックがあるはずだと。
    どちらの家族もお母さんがいなくなってしまったわけだけど、それほど暗いエンディングでもなかったように思います。むしろ未来が開けたかな。後味は悪くないです。
    でも凰介も亜紀も子供らしくない。とても小学生には見えない。最低でも中学生くらいに見える。凰介が怪しかったのはそのせいかもしれません

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    2012年12月24日
  • 光媒の花 1

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    本棚を回っていて、タイトルが気になって手にとった一冊。
    うわー。大人な漫画です。
    エロいとかそういう意味じゃないです。
    大人になる過程で身体についてしまった汚さを浮かび上がらせるので、
    「あぁ・・・」ってなるんですが、
    わずかに、わずかに、それが生きることなんだよなー・・・。
    って、内包してくれるものもあるというか。
    いや、ほとんどないというか。
    描き方がとても「静」で、その分、
    私の気持ちとはリンクしやすかったです。
    これは続きが読みたい漫画でした。

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    2012年12月14日