道尾秀介のレビュー一覧

  • カササギたちの四季

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    題名にある通り、四季に関する四つの事件が収められており、読み終わったあと、推理ものにも関わらずどこか心が温かくなる作品だった。

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    2021年04月04日
  • 球体の蛇

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    例によって道尾秀介である。

    友彦は両親の離婚により、隣の橋塚家に居候していた。主人の乙太郎さんと娘のナオ。
    奥さんと姉娘サヨは7年前、キャンプ場の火事が原因で亡くなっていた。
    友彦はサヨの死に深く関わっているのだが、それは誰にも言えずにいた。
    ある日、乙太郎さんの手伝いとして白蟻駆除に行った屋敷で、死んだサヨに雰囲気が似た女性に出会う。
    彼女に強く惹かれた友彦は。。。

    今までの道尾作品とは違い、どんでん返しや伏線回収はほとんどなし。
    あるにはあるが、それがメインではない感じ。
    どこは重く、切なく、なのに読後感は悪くないという、不思議な作品である。

    冷静に考えると主人公の友彦の行動はとんで

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    2021年03月14日
  • 満月の泥枕

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    道尾秀介さんの「満月の泥枕」、面白かった。道尾秀介さんの作品は好きで何冊か持ってる。本作も道尾ワールドが満載。何度も繰り返されるどんでん返しのミステリーあり、ジェットコースター感あり、人間模様あり、最後は家族愛にホロりとさせられる。主人公がけっこう若かったのが途中でわかり(私より下)、急に親近感がわいた。主人公と同居している姪っ子が10 歳くらいなのだが、これがまた、ウチの次女に似たキャラクター、いわゆるしっかり者な性格、大人びた考えを持ってる。これまた近親感が湧く。
    また、道尾作品を読みたくなりました。

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    2021年03月07日
  • 光

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    たぶん再読。それに、子どもたちの国語の問題で読んだこともある気がする。
    だから、ちょっとした伏線は気がついた。でも、ワクワクしたし、ドキドキしたし、子どもの頃の読書体験がこんなだったら良かったなって思った。実際は、今読むからこそ、こんな風に思うんだろうな。

    以前、読んだかもしれないが、今、家にないということは、そのときはそんなに良いなと思わなかったのだと思う。

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    2021年02月09日
  • 笑うハーレキン

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    長い人生、仮面を被って生きなきゃ行けない時もあり。仮面を取って壁を乗り越えなきゃ行けない時もある。分かってはいるが逃げたくなる時あるよね。

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    2021年01月30日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    ホスト役・綾辻行人さんの人望の厚さが窺い知れる、まさに十人十色の対談集。過去の雑誌連載をまとめたものだが、最後のボーナストラックは最新の“語り下ろし”。その相手、熱烈綾辻ファンを公言する辻村深月さんとのやり取りがとても和んだ。

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    2021年01月16日
  • カササギたちの四季

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    日常系短編ミステリ風小説…というようなジャンル。
    最後のお話はほっこりして面白かった。
    続編もありそうな終わり方だった。

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    2021年01月04日
  • 骸の爪

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    瑞祥房という仏所を仕切る当代房主の松月。
    庭師唐間木老人。韮澤隆三という仏師の失踪事件。
    真備庄介(真備霊現象探求所)が解決を図る。
    鵜枢沙摩(ウズサマ)明王。世の穢と悪を焼き尽くす。全身が火炎に包まれていることから火頭金剛(カトウコンゴウ)とも言われる。
    不動明王を中心に、降三世(ゴウザンセ)、軍荼利(グンダリ)、大威徳(ダイイトク)、金剛夜叉を加えて五大明王。
    天台宗では、金剛夜叉が鵜枢沙摩に変わる。

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    2020年12月15日
  • 貘の檻

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    道尾秀介。好きな作家だけど
    パズルの一つ一つを埋めていくようにしていくしかない。
    辿り着けるのだろうか?

    作家の方が自分を近づけてくれない。
    自分の読解力の不足、なかなかその世界に踏み込ませてくれない。
    一つ一つの言葉を紡ぎながら、それでも朧気にわかることがある。
    道尾世界は難儀で、辛い
    それでも続けると光明が。

    田舎独特の方言と見たこともない穴堰
    見たこともない景色、暗渠
    そして母子草、父子草
    オツネンとんぼ。
    ハンガリー狂詩曲二番。

    他の本を読みながら
    自書だから切れ切れに読むからわからないのも当然
    もう一度読むと
    全てが明らかになるだろう。

    悲しすぎる、
    三ッ森の美禰子に対する愛

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    2020年11月27日
  • 水の柩

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    とにかく暗かった。
    なかなか入り込めず苦労した。

    始まりは
    20年後の自分へ」よくあるタイムカプセル。
    だけどここにも深い意味があった。、
    吉川逸夫と
    木内敦子、そして逸夫の祖母いく。
    祖母のいくも悲しすぎる〜


    敦子は壮絶ないじめを受けていた
    こんな話をして申し訳ないのだけど〜
    何故いじめを受けている者が
    相手を告発し公にしてやつけることができないのだろうと能天気な私めは思う。

    虐められてることを自分のプライドが許さない
    許せない、そこには複雑な感情がある?
    経験したことのないものか、簡単にいうことはないのだけど
    そこに歯痒さ、なんとかできないものかと
    地団駄を踏む
    根が深い、タチが悪

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    2020年10月14日
  • 満月の泥枕

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    登場人物それぞれが抱える悩み。
    それを隠すためについたウソ。
    それらが重なり合ってある事件へ。
    真相解明に向けて動いていく過程で、そのウソや悩みが明らかになっていくというスピード感ある作品で、とても読みやすくおもしろかったです。

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    2020年10月11日
  • 満月の泥枕

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    満月の泥枕、とは実にうまい、というかよくこの物語を表した絶妙なタイトルである。その詳細はネタバレになるので省くとして、何かを背負った大人たちが大冒険を通じて何かを取り戻していく。その姿や、クライマックスに、読み手のこちらも、明日から生きていく勇気を得られるような気がする。

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    2020年09月22日
  • 満月の泥枕

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    久しぶりの娯楽小説でしたが、とても楽しめました。遺体の捜索のために夏まつりを乗っ取ったのは良いが、そのあとにつづく大展開に汐子と二美男たちと仲間が翻弄されます。敵に追い詰められた時には、とてもハラハラしましたし、時折混ぜ込まれた笑いもとても楽しめました。

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    2020年09月14日
  • 満月の泥枕

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    ミステリーの要素を含む、痛快ドタバタコメディといったところ。
    人物描写も情景描写もうまくって、まるで映像を見ているような気分になる。これは映像化されるのではないでしょうか。
    こんなに色んなタイプの物語が書けるって、カメレオン俳優ならぬ、カメレオン作家と言ってもいいのでは。
    それから、なんといっても帯の文句が秀逸。
    「一同みんな、嘘を吐いています」。
    もうこれにやられてしまって、どこで道尾秀介流どんでん返しが来るんだろうとちょっと期待しすぎてしまったのはやや残念。

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    2020年09月14日
  • ソロモンの犬

    人間だれしも弱味や隙はあるものだと再確認しました。外側だけでその人を分かった気になるのではなく、内側を知ろうと思いました。

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    2020年09月07日
  • 満月の泥枕

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    まんげつのどろまくら

    下町のとってもぼろなアパートに住む人たちはとっても貧しい。それぞれに抱えるものがあるけど、頭が良いんだか悪いんだか分からないところが一筋縄ではいかなくて面白い。
    ○○な人 なんてとても一言では言い表せない。そう、一言で人をくくりがちだけどそれは出来ない事だと思う。
    仕方なくやる、やるとなったらとことんやる、そして逃げるときは懸命に逃げる。泣いて笑えてドキドキした。
    夫美男さん汐子ちゃん、みんなもまたね

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    2020年08月25日
  • 鏡の花

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    ネタバレ

    温かくもあり哀しくもある死のif短篇集でありながら最終章で人のこれまでの人生が交差。色彩、自然、香りを感じながら、じんわ〜りと心にしみてくる作品。

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    2020年08月23日
  • 満月の泥枕

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    誰か身近な人が亡くなった時、理不尽なことがあったり、自分のせいだって思ったりすると、
    残された自分だけが幸せになるなんて、
    って思ってしまったりする。
    亡くなった人が、そうだそうだ、って思ってるか、私の分まで幸せになってよ、って思ってるかはわからない
    でも、結局、生きていかなきゃいけないのは、実際に生きている人だ(当たり前のことを言ってるようですが)
    そんな時は、他にも生きて導いてくれるひとがいるといい
    思い出を大事にするのは当たり前だけど、新しい毎日を大事にするのも、当たり前だと思えるといい

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    2021年01月23日
  • 笑うハーレキン

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    ホームレスの出張家具修理職人、東口が主人公の長編小説。

    会社が倒産しホームレスとなっても家具職人を続けている東口の元へ一人の少女が「弟子にして下さい」と突然現れた。

    その少女とホームレス仲間4人の生活を面白おかしく語られるのが前半で、後半は一気に事件に巻き込まれる。

    最後は主人公が殺されるはずはないと分かっていても、ドキドキする展開が面白すぎた。

    エピローグで事件のその後の皆の生活やなぞの部分も説明されているので、読後スッキリで後味がよかった。

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    2020年07月24日
  • スタフ staph

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    ネタバレ

    4.1点
    複数の作品を組み合わせたような不思議な小説

    序盤で日常を描きつつ、その中で起こるちょっとしたイベントを飽きさせず読ませてくれる。

    そうかと思えば急に誘拐されるという一捻りから、なぜか誘拐犯たちを手助けするところで主軸が進んでいく。

    よく考えれば分かるレベルの無理のない伏線を回収していきつつストーリーは進行し(智弥の有能っぷりは都合良すぎる気もするが)想像したものと全く違うラストに着地する。

    ラストを伝える為にそこまでのストーリーを紡いだとすると、酷く回りくどい書き方をしている。しかしだからこそ最大級のインパクトを読者に残す。どうなったかを描かないからこそ良いのだろうが、どうな

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    2020年07月23日