道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
例によって道尾秀介である。
友彦は両親の離婚により、隣の橋塚家に居候していた。主人の乙太郎さんと娘のナオ。
奥さんと姉娘サヨは7年前、キャンプ場の火事が原因で亡くなっていた。
友彦はサヨの死に深く関わっているのだが、それは誰にも言えずにいた。
ある日、乙太郎さんの手伝いとして白蟻駆除に行った屋敷で、死んだサヨに雰囲気が似た女性に出会う。
彼女に強く惹かれた友彦は。。。
今までの道尾作品とは違い、どんでん返しや伏線回収はほとんどなし。
あるにはあるが、それがメインではない感じ。
どこは重く、切なく、なのに読後感は悪くないという、不思議な作品である。
冷静に考えると主人公の友彦の行動はとんで -
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Posted by ブクログ
道尾秀介。好きな作家だけど
パズルの一つ一つを埋めていくようにしていくしかない。
辿り着けるのだろうか?
作家の方が自分を近づけてくれない。
自分の読解力の不足、なかなかその世界に踏み込ませてくれない。
一つ一つの言葉を紡ぎながら、それでも朧気にわかることがある。
道尾世界は難儀で、辛い
それでも続けると光明が。
田舎独特の方言と見たこともない穴堰
見たこともない景色、暗渠
そして母子草、父子草
オツネンとんぼ。
ハンガリー狂詩曲二番。
他の本を読みながら
自書だから切れ切れに読むからわからないのも当然
もう一度読むと
全てが明らかになるだろう。
悲しすぎる、
三ッ森の美禰子に対する愛 -
Posted by ブクログ
とにかく暗かった。
なかなか入り込めず苦労した。
始まりは
20年後の自分へ」よくあるタイムカプセル。
だけどここにも深い意味があった。、
吉川逸夫と
木内敦子、そして逸夫の祖母いく。
祖母のいくも悲しすぎる〜
敦子は壮絶ないじめを受けていた
こんな話をして申し訳ないのだけど〜
何故いじめを受けている者が
相手を告発し公にしてやつけることができないのだろうと能天気な私めは思う。
虐められてることを自分のプライドが許さない
許せない、そこには複雑な感情がある?
経験したことのないものか、簡単にいうことはないのだけど
そこに歯痒さ、なんとかできないものかと
地団駄を踏む
根が深い、タチが悪 -
Posted by ブクログ
ネタバレ4.1点
複数の作品を組み合わせたような不思議な小説
序盤で日常を描きつつ、その中で起こるちょっとしたイベントを飽きさせず読ませてくれる。
そうかと思えば急に誘拐されるという一捻りから、なぜか誘拐犯たちを手助けするところで主軸が進んでいく。
よく考えれば分かるレベルの無理のない伏線を回収していきつつストーリーは進行し(智弥の有能っぷりは都合良すぎる気もするが)想像したものと全く違うラストに着地する。
ラストを伝える為にそこまでのストーリーを紡いだとすると、酷く回りくどい書き方をしている。しかしだからこそ最大級のインパクトを読者に残す。どうなったかを描かないからこそ良いのだろうが、どうな