道尾秀介のレビュー一覧
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向日葵が咲かない夏はないじゃない、なお話(?)。
夏休み前の終業式、先生に頼まれ級友の家を訪ねるとS君が首を吊って死んでいた。しかし、彼の死体が消えてしまい、やがてS君は蜘蛛となって現れ、「僕は殺されたんだ」と訴える。近所では脚を折られ、石鹸を口に突っ込まれた状態の犬猫の死体が発見されている事件が発生していて、、、。
遺体消失の事件と並行的に犬猫事件の謎が次第に明らかになっていく。
蜘蛛のS君、主人公ミチオさんの妹ミカさん(3歳)、冷酷なミチオさんのお母さん、預言者(?)トコ婆さん、怪しげな担任の岩村先生、事件を知るかもしれないお爺さん、複数の登場人物たちの中にある違和感。
後半にあるどんでん返しで違和感がはれ、ラストにさらなるおおきなどんどんでんでん返しでどっへ〜となった。
以前、一度読んだことがあった気がしたけれど、あまり覚えていなかった。
おそらく後半のどんでん返しどまりで、その先の大どんでん返しに気づかずにいたからだと思う。
ラスト、なんでそうなるんだろうと考え、解説など読んで、ようやく納得のすんげぇねぇ、となりました。 -
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写真と文章を上手く組み合わせたミステリー小説でした。構成も登場人物も分かりやすくて読みやすく、引っかかるポイントも多い分「これがあれに繋がるのかな?」と考えることができてすごく面白かったです!!!付録のヒントサイトを見て「そういうことか!!」ってなるのが楽しかったです^^
色んな人物が章に分かれて書かれてはいるけど、教師と生徒、宗教団体、市民と警察など少しずつ繋がりがあってひとつの物語としてすごく楽しめました!
深堀すると詳細が出てこず終わる登場人物もいますが、それも含めて私たちの想像で作る物語でもあるのかなと感じました。最後の展開はなにかゾッとするような感じもして、満足感たっぷりでした!! -
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いやぁ、これは、言葉がすぐに出てこない。
とにかくよくできている、それだけは言える。
見え見えの叙述トリックや話の展開にまんまとのせられていたことに気づいた時も驚いたが、その先に待っていた更なるどんでん返しを目の当たりにした瞬間、度肝を抜かれてしまった。
全てが計算づくか...。わかりやすいトリックは本命を隠すためのおとりだったわけだ。末恐ろしい。
しかもこの小説の場合は単なるテクニック一辺倒で終わらせない。しっかり泣かせてくる。不自然な文体や寒いトーク回しがどうでもよくなるくらいよくできている。
累計70万部なんてハッタリだろと読む前は思っていたが、それも納得の出来だった。ミステリーといえど、こういう本は何度読んでも面白いはず。また時間のある時に読み返そうと思う。 -
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ネタバレ再読です。
妹を死なせてしまった罪悪感や、母親に否定され続けた悲しみ、孤独。それらに耐えきれず、自分に都合のいい物語を作り出していくミチオ。夜、耐えきれずにミカ(トカゲ)の手を口に含むシーンでは、深い悲しみや寂しさ、不安が伝わってきました。
生まれ変わりの虫たちは、自分の気持ちを整理したり、決意を肯定してもらったりするための存在でもあったのかも。
ミカへの愛情は特別なものだったと感じました。
S君だけがなぜアルファベットで表記されているのかも気になりました。実名ではないことが、かえって不穏さを増しているように感じました。
初読のときの面白さはやっぱり格別でしたが、語り手が信用できないからこそ、最後まで何が本当なのか分からない。
でも、その語りの奥にいるミチオの、どうしようもない悲しさが印象に残りました。
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ネタバレ読んだ順
【消えない硝子の星】
【名のない毒液と花】
【落ちない魔球と鳥】
【飛べない雄蜂の嘘】
【笑わない少女の死】
【眠らない刑事と犬】
理由は特になく、その時々の気持ちや気分で話を選んだ。
読む順番には関係なく楽しめるという事は、続けて読まな
くていいし、話と話の間に時間を空けても問題ないので、
読みやすくて、このスタイルはかなり気に入った。
人と人、場所、出来事が繋がる瞬間は楽しかった。
殆どの話の終盤にちょっとしたサプライズがあって、道尾
先生の作品だと思い出させてくれた。
全ての話が、同じ時に終わるのも良い。
印象に残ったのは、【落ちない…】のニシキモさんの言葉。
特別じゃなくていい、ただ平穏に暮らしたいと常々思って
るんだけど、何もない平凡な日々、それこそが奇跡なのか
もしれないと思った。目から鱗…
後味悪いのは【笑わない…】。単なる好奇心が、他人をとん
でもない状況に追い込んでしまう可能性。怖い。 -
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ネタバレゲオスミン→ペトリコールの順
以下、ネタバレある内容メモ
すごく面白かった。この順で読めて良かった。
怒りや憎しみ、孤独、そういう強い思いが人を化け物にしてしまうことが悲しい。
あんなメッセージを送ってしまったお姉ちゃんも、その時は化け物になってしまったのだろうと思う。ずっと学校に行けていないのに、優秀で人気者を演じて。どんどん深まっていく信頼の中、きっと火傷を克服して劇団という帰るべき場所に去ってしまうであろう唯一の友達を、自分だけのものにしたくなってしまったのかな。
ゲオスミン内の「おかあさん」ギミックとか、読む順以外にも楽しめる仕掛けたくさんでずっとワクワクできた。でもなんだか寂寥感が残る味わいが、とても好きな読書体験になった。なんだろ、父親たちも、お姉ちゃんも、自分にとってとても大切な相手に間違った言葉を発してしまって、取り返しのつかないことになる感じが、なんとも悲しい。 -
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ネタバレ「ゲオスミン」→「ペトリコール」の順番で読みました。
なんとなく最終的にたくさんの人を救いたい。という気持ちで、最初にどちらかと言えば怖い単語の「ゲオスミン」から読み始めました笑
一度読んだだけでは、スッキリせず、もう一度両編の重要箇所を読み込み納得。
赤い傘、そして時系列。最初のこの順番で読みます。という書き込みの一と二が繋がるとは。
ペトリコールの夕歌と先輩と関係が良かった。
最初ゲオスミンを読んでる時の早く先が読みたい!気になる!って感覚が読書をしていて久しぶりだった。
え、そういうこと?って2.3回なった気がする。
これが読書の楽しいところでもある気がする。
とても良い読書体験をありがとうございました。 -
Posted by ブクログ
子どもたちは悪くない。
ただ皆一生懸命に生きているだけなのだ、そう思う。
脇にいる大人たちだってそうなりたくてなっているわけじゃない。ささやかな幸せを喜び、時に運命を翻弄される出来事に流されまいと必死にしがみついてでも生きている。
ただそれだけなのだ。
月と蟹。
手に取ったときにはわからなかったタイトルの意味。
それは子どもたちの放課後の遊びでもあり、昭三爺さんが死ぬ前に慎一に遺した遺言のような話しでもある。
表紙の絵、
よくみると誰かの影が写り込んでいる。
物語を読み進めるとそのことに気がつく仕掛けなのか、
最初全く気がつかなかった。
そしていよいよラストになって表紙の意味していることがわかるのだ、。
途中からページをめぐる手が止まらず一気に読んだ。
それにしても毎度焼かれるヤドカリが可哀想〜と思いながら読んでいたのはわたしだけかしら?