あらすじ
盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。(解説・佐々木敦)
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
全ての伏線を華麗に回収している本だと聞いて購入しました。たしかに華麗に回収されていて、そうなるか〜という感想でした。
第1話 谷口楽器で秋絵と出会った。7年前に別れ、その1ヶ月後に秋絵は死んだ。
第2話 盗聴専門の探偵事務所に谷口楽器社長と刈田がやってきた。黒井楽器が新デザインをパクっていると思うとのこと。
第3話 バー「地下の耳」で三梨は夏川冬絵と飲んでいる。冬絵はファントムで働いてくれることになった。
第4話 冬絵は黒井楽器に潜入する。鍵のかかった引き出しを探ってもらう。
第5話 5階企画部。解錠してデスクを探る。
第6話 探った書類はデザインの盗用とは無関係。
第7話 谷口楽器の刈田に進捗状況を伝える。カセットコンロを取り出して寄せ鍋にする。
第8話 秋絵のお箸で冬絵が食べる。写真が一枚もないと言ったら、冬絵も写真が嫌いだという。
第9話 四菱エージェンシーをやめたかったのだと冬絵がいう。
第10話 トウヘイが現れてトランプ占いをしてくれたが、意味がわからない。
第11話 今夜黒井楽器が動くという情報。
第12話 黒井楽器の村井さんが殺される。携帯電話をみると、公衆電話から昼と夜の2回電話があったようだ。
第13話 タバタという女が関与していて、凶器の文化包丁に指紋の拭き残しがあった話をすると冬絵は帰ってしまった。
第14話 保坂くんが僕は役に立っていますかと訊く。
第15話 焼き豚パーティーをすることになって、冬絵に連絡する。トウヘイがトランプ占いをする。冬絵が来る。
第16話 冬絵はどうやら部屋の片付けをしていない。そして、料理をしない。
第17話 秋絵の命日が近い。墓参りに行く。なぜか背面に穴の空いた招き猫がいる。秋絵の父母が来る。家に誘われた。
第18話 秋絵の逸話にあまり意外なものはなかった。ただ高校卒業以来家に寄りつかなかったらしい。泊まっていくことになった。
第19話 両親が秋絵の部屋にあった白い封筒と赤いビニールテープの話をしだす。しかも運動着に着替えて髪を不揃いに切っていたらしい。いつも持っていたハンドバッグもなかったらしい。父親は殺人を疑っているらしい。
第20話 冬絵の電話を漏れ聞く。タバタと名乗っていた。
第21話 谷口楽器に契約解除を告げる。冬絵の四菱エージェンシーでの偽名が田端冬美だとわかる。冬絵は昔若い女を殺したという。ひょっとしたら秋絵を殺した?
第22話 冬絵は出て行った。あの女はやめたほうがいいとマスターがいう。
第23話 悪人は深海魚と一緒で、いくら周りから圧を受けても潰れない。
第24話 新聞に殺人犯は若い女と出る。刈田が匿名で通報したようだ。
第25話 谷口社長に会う。冬絵の悲鳴が聞こえる。
第26話 冬絵が乗っていると思しきヴァンを追いかけるがまかれる。行き先はわからない。トウヘイに占わせる。ダイヤの4。
第27話 四菱エージェンシーでは三梨を警戒している。2階から冬絵の声が聞こえる。
第28話 解除して入ると男が10人ほどいた。殴られる。
第29話 なぜか野原の爺さんが現れて冬絵を連れて帰る。ミニクーパーが迎えに来る。
第30話 四菱は昔野原探偵事務所にいたらしい。
第31話 冬絵は打撲程度。本当に四菱から抜けたかったそうだ。
第32話 冬絵が秋絵と無関係だった。そして殺人事件の解明に向かう。
Posted by ブクログ
そうだったのか!!!なる多数の事実とどんでん返しのお子様ランチ状態です。
ライトなハードボイルドのようでありながら、言い訳や逃げを許さないような重みと深みが内包し、痛みと悲しみ、やるせなさと同時に笑いと愛と温もりがそこにある、人の心に突き刺さる物語。
深くて素敵なお話でした。とても好きなお話。『ソロモンの犬』も大好きな作品となったんですが、こちらも違った魅力があります。ていうかもう、道尾秀介先生に沼りそう。
もうね、文章が私好みなんです。ああ、遅くなったけど知る事が出来て良かった。
主人公の三梨さんは三枚目と二枚目のバランスが良い軽妙さ。ルパン三世とかシティーハンターの冴羽さんとか、銀魂の銀さんみたいな、カッコ悪さやだらしなさや適当な緩さとか、時に引かれるような部分なのにそれが魅力、みたいなキャラ。そして熱いハートを持つカッコイイ所もある。
他、アパートの住人達がこれまた滅茶苦茶クセがあって濃ゆい。読んでいて『めぞん一刻』(若い人知ってるかなぁ?)の住人達思い出しました(笑)。けど皆すっごく素敵なんですよ!他に帆坂くんやバーのマスターもなんですけど、三梨さんの周りにいる人達は読み終わったらもう全員大好きになってると思います!
『ソロモンの犬』に引き続き、どうしてこんなに登場人物が魅力なのか道尾先生。二作連続超好み。
他の人と違うハンデやコンプレックス。先入観の恐ろしさ、人間の保身や狡い心を剝き出しにされていく恥ずかしさを感じさせられます。
多数派で決まっていく【普通】という枠が決められてしまう集団心理。これを正しいとは思わないけれど、多数派の中にいると安心してしまうのも、実際あるんだよなぁって。身に覚えがあり過ぎる小心者の私です。
そこを痛く突かれ、そして起こる悲劇に隠された真相の一つには、何かこう…酷くゆっくりと己の悪意の塊を、冷たく蔑んだ表情で抉り取って見せられているような気分。
三梨さんとバー『地下の耳』のマスターとの会話のシーンで「あくどいことをする人間ってのはさ、罪を感じないものなのかな」の三梨さんの問いかけに、マスターが「私にはわかりません」と答えながらも、彼らは『深海魚』みたいなもの、あいつらはそこで生まれたから身体がそういう環境に適している。だから普通の魚では一瞬で潰されて死んでしまっても、あいつらには屁でもない。何の違和感もおぼえずに生きている。
ふっっかぁぁ…と共にやるせなぁぁっ…てなりました。そしてこの説得力よ。
ミステリーも存分にあって、色んな真実が隠されており、これでもかってくらい騙されまくりました。あれもこれもそれものフルオープンの事実は全然予想出来ない展開で、私途中でお風呂に入りながらこれでもかってくらい、首捻りながら(わかってないがな)頑張ってあれこれ考えていたのに、えっ…ぇぇぇぇぇっ!?と全然違う方向からこられて口が開きました(閉じろ)。
もうね…いや、これ最後のネタバレ感想で叫びます(またかい)。
とんでもなく悲痛な事もあり、この野郎!みたいなのもあり、ワクワクな爽快さもあり、ニマニマしたくもなり、しんみりしたくなり、もうお腹がいっぱいみたいな感じのてんこ盛りの仕掛けがこの一冊に詰め込まれてます。ページ数は厚くないのに中身の熱さが凄い。
伏線回収は今回もお見事。本当に見逃してしまいそうな所とかにも隠されているんですよね。
途中で出てくるトランプの意味とかも、その時はわからなくても後できちんと意味がわかるようになってますので安心を。
最初、三梨さんの持つ特殊能力みたいなものがあり得なさ過ぎというか、普通にずば抜け過ぎていて、え!?いくらなんでもそれはちょっと…とか思っていたんですけど、これがまたやられた!っていうか何て言うかそういう事かーっ!!ってストンと腑に落ちました。もうこのこのっ!って感じ(笑)。
ラストは気持ちの良い終わり方です!
軽いテイストっぽいようでガツッと胸に勢いよく打ち込まれる、とてつもなく重い衝撃を堪能!
とてもとても面白かったです!!
以下、完全ネタバレ感想の叫びです。
一番に、秋絵さんが男性だった事が衝撃でした。
そして何故一見関りがなく見える今回の事件と、もう過去になっている秋絵さんの自殺が同時に物語にピックアップされてきているのかが謎だったんですけど、まさかこの性意識の問題が秋絵さんを死へと追い詰めた悲劇の糸に絡んでいたとは…何かもう全ての事を知った上で見せてくる、「鳩が好きなの」って言葉の意味に胸が痛くなりました。「誰も、見分けようなんて思わないの」これが深くて悲しくて。どんな思いで鳩を見つめていたんだろう。はかり知れない。死なないで、幸せな道があったらなぁ…っ、そう思わずにはいられない。三梨さんの狂ったような慟哭が辛かった。
凄く驚いたアパートの住人達の正体!全員同業者かい!(元だけど)実は…なこの真相よ!また登場が三梨さんのピンチに颯爽とですよ!カッケー!!特に野原の爺っちゃん素敵!!!←
そして双子ちゃん達の無免許運転登場にも脱帽!ナニコレ、ワクワクすっぞ!(孫悟空か)なんだろな~とんでもなく無茶苦茶なのに気持ち良いっ。もう笑顔になる。
しかしまさか帆坂くんやアパートの住人全員、三梨さんの耳を失くしてしまったと同じ、あったものを失くしてしまっていた事実には吃驚しました。足、鼻、眼、腕…ここで途中で出てきたトランプの意味がわかって「ああっ!」と。
「自分の身体のことなんて何も気にしていない」「奴らは片眼でも両眼でもない。眼の数なんて数えても意味がないことを知っている、素晴らしい猿だ」
泣ける…!!!(TAT)
三梨さんの三枚目だけどこのカッコ良さったらさ!!!(一言多い)
冬絵さんとも上手くいったようで良かった良かった。
でも、せっかく作った耳が勿体ないと思った私はセコイ人間ですかそうですね(笑)。
Posted by ブクログ
いつか手にしたいと思っていたところ、いつも通う本屋で突然陳列されていおり入手できた。
どんでん返しの名手である道尾秀介さんらしい作品。
盗聴専門の探偵三梨がある依頼を調査中新たな仲間を作り、ともに仕事をする中ある殺人事件を"聴いて"しまう。そこから過去同棲していた人物や新たな仲間への違和感やそれを取り巻く舞台が目まぐるしく動いていく。
主人公と近しい人々の行動や所作に違和感を感じ「何か、明言を避けているな」と思ったり、「異能力の世界観でいくのか?」という疑問をもったりしていた。が、最後にはそれぞれが見事に回収された。能力が万能でなかったことにも納得。
映像化して欲しいけど、無理そうです。
周りの人と違うこと、周りの人からの目線、自分だけの個性、、、といったものへの恐怖や偏見を皆もってしまっていると感じさせられました。周りと同じことがいいのか、自分だけの個性として受け入れるのがいいのか考えさせられる作品です。
Posted by ブクログ
自分がどれだけ偏った見方をしているのかを実感させられた一冊。ストーリーの面白さもさることながら、本を読むことの楽しさを大いに感じさせてくれます。登場人物がつながっていくのが楽しい!!
Posted by ブクログ
とても良かった!犯人が想像ついてしまっていたので、そこは少し残念だったけど、それよりも主人公の心情や周囲の人たちとの関係がとても良かった。
大好きな叙述トリックでいえば、もう最初の章から騙された。そしてそれを知った後も勘違いしていたとは…うまいなぁ
冬絵と同じ悩み持ってる…
Posted by ブクログ
面白い。一休みの時はこんな読みやすく面白いものがいい。でもやはり道尾作品、あなどれない。
※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。
細かく文字の詰まった分厚い本を読んでいて疲れたので、ぱらぱらとめくってこの本に換えた。
最近の文庫は、以前のものに比べて1ページは二、三行少ない、一行の文字数も、二、三文字減っている。その分文字が大きくなって紙も少し厚めでページも少なく、気楽で読みやすい。
買うには躊躇するが読むときには、気分転換になっていい。
本代を、乏しい小遣いから捻出していた子供時代は、文字がぎっしり詰まっていて出来れば2段組で分厚いものが嬉しかった。
重いので転がっては読めない、机に座って支えがあって読めるようなものがよかった。
今はこのように会話も一行になっていると、ますます嬉しくなる。
これなら読み終わるのもすぐだろう、中身は読んでみてから、道尾作品はあまりはずれが無かったし。
主人公の三梨幸一郎は、遠くの音を聞き分ける才能を生かして、探偵業をしているが、それで住んでいるローズ・フラットの家賃は払えるし部下を一人雇うくらいの収入はある。
通りがかりに聞こえてきた話から、電車の中で不審な行動をする女に目をつけて部下に加える。
彼女は悪徳だという評判の興信所に勤めていた。実入りのいい裏の仕事を捨てて、なぜかあっさり承諾して仲間になった。
三梨は一年同居した秋絵が、7年前に自殺したことが心の傷になっている。
採用した女は冬絵といった、名前を見ても縁があったのかもしれないと三梨は思った。
引き受けた仕事は、依頼主は大手楽器屋の会長で、競争相手がどうも新製品のデザインを盗んでいるらしい、という調査依頼だった。成功報酬も高い。
夜、人気の無い時間に聞き耳を立てながら冬絵を忍び込ませて証拠を探すが、手がかりが無い。しかしそのあとすぐ、足音がして建物の中で殺人があったような物音と声を聞く。
通報で殺人が見つかり、警察が捜査を始める。三梨はその隙を狙って証拠集めをするが、いろいろと不審な出来事に当たる。
冬絵はなぜ二つ返事で承知したのか
三梨は忍び込んだ楽器屋のビルで経営者のヤクザたちに暴行を受けた。
瀕死状態のとき、ローズ・フラットの住人が駆けつけてくる。中には地下のスナック「地下の耳」のマスターまでいた。
瀕死に見えたが、マスターからもらった人形が三梨を助け、三梨はそれでも壁際にあったデータサーバーを持って、一行はほうほうの体で退散する。
このデータがさまざまな疑問に答えてくれる。
だがそれだけではなかった。
読み始めは、道尾さんも読みやすいライトな作家だったのかな、と思いながら小見出しの3くらいまで読んだ。
止めないでよかった、そこからが加速度的に面白くなった。
そして急転直下、命拾いをするところから、ローズ・フラットの住人(お爺さん、お婆さん、神様に脳をいじられた青年、特徴のある双子、過去が暗いらしいマスター、気のいい部下)のいわくのある話が、それまでの小出しにされた筋書きにつながり、冬絵のことまでうまく収まる。作者は準備怠り無かった、書き出しまで解決する。
意識的なぼかしや消化不良になりそうな部分もあるが、この本は、読む前にネタばれの感想文は読まないほうがいいと思う。
冬絵さんについてはもう少し意外性もあっていいのではないかと思うが。犯人当てのミステリではなく、ストーリに巻きこまれて、流されて、ミスリードまでされそうになって(されてしまって)、ついに本音が聞けると思えば、理屈ではないところが面白い。技あり!。
読みやすく面白く次にとりかかる元気が出た。。
Posted by ブクログ
道尾先生作品は、純粋に面白い!これぞ「読む娯楽」という感じ。
現実っぽさとちょっと宇宙(空想世界)の狭間。
と言えば、村上春樹作品もそうなのですが、道尾秀介作品はちょいちょいふざけている笑 「あ~友達とこんなやりとりあるわぁ」がより没入させてくれるのかもしれません。(そうですか)
ストーリーも謎も筋が通っているので楽しめる一冊です。
Posted by ブクログ
あらすじに「盗聴」とか「スパイ」とかが書かれているので、裏社会を生きる人たちのお話かと思ったら、人生をめちゃくちゃ前向きに生きる明るいお話でした。
少し違和感は感じていたのですが、特に深く考えず読み進んでいって、最後に色々な謎が明らかになった時にその違和感の正体に納得がいきました。
わたしは本当、性別誤認トリック?によくハマるタチで、いつも最後まで気が付かないんですよね(⌒-⌒; )
今回はそれに加えて、身体の一部分がないローズ・フラットの住人たちの特徴にも気が付かなくて、知った時は驚きましたが、
私自身、相手からどう見えるかを気にせずに生きたいと思った事が何度もあったので、彼らをとても羨ましく思いました。
生きることが辛く感じた時、読んでほしい本です。
手や耳や足や鼻がなくとも、自尊心を持って毎日を過ごしている彼らにぜひ、会いにいってほしいです。
でも三梨さんは最後のページで、見た目で判断するお客さんには興味がないようにおっしゃっていますが、そういうお客さんにも来てもらわないと生活が苦しくなるような気がします。
お給料が払えなくなって冬絵さんに愛想を尽かされても知りませんよ(´・Д・)」
Posted by ブクログ
盗聴専門の探偵がある依頼を受けて捜査している途中で殺人事件の様子を盗聴してしまい、その渦中に巻き込まれていくストーリーで、犯人は予想がついたが物語の根幹の部分や登場人物の秘密が何なのかが分かったとき「そういうことか!」と驚かされた。小説でこそ成立するトリックだと思った。
Posted by ブクログ
またしても友人Kからのお下がり本。
この作品の主人公は「主人公」感が強い。
道尾秀介特有のヌメっとしたテイストはありつつも、「こいつならやってくれるんじゃないか」ふとそう期待してしまうような、常にどこか光を感じるようなストーリーだった。
終盤のシーンは、まるでアクション映画を見ているかのような疾走感が包む。
そして何より、小説でないと成立しない道尾秀介らしいギミックが読み応えを増幅させたし、「やってくれたなぁ」と思わされた。
Posted by ブクログ
ハンデキャップ、障害を抱えるひと、そしてそれらを取り巻く環境への問題提起となるような一冊。
サクサク読み進められて、楽しかった。
主人公耳がない
冬絵目が小さめ(身体的ハンデというコンプレックス)
秋絵ジェンダー
ほさかくん車椅子
マンションの住人(鼻がない、目が見えない、腕がない、、、)
殺人のトリックや聴力が良過ぎるというトリックが後半明かされてすっきり。
Posted by ブクログ
如実トリックの魔術師こと、道尾さんの小説。全体的に伏線を張り巡らす形で展開していくストーリー。残念なのは、如実トリックの部分が物語を根本から覆すようなギミックではなかったことですかね。ただ、さすがに楽しい。ちなみに、この人が作成に協力した謎解きは、今までの中で一番楽しかったです。
Posted by ブクログ
ミステリーの要素もさることながら、メッセージ性も強い作品。人間は自分と違うものを虐げる。虐げられた人間は時に傷つき、心にも傷がつくりそれでも前を向いて歩いていく力が人間にはある。そう気づかせてくれた作品。
Posted by ブクログ
マスターの深海魚エピソードが引っかかった。
未知の領域への知的欲求という希望的側面も感じるし、
結局は同族しか寄りつかないという諦念も感じる。
Posted by ブクログ
片目の猿という題名だけ見るとちょっとホラーチックな感じだが...
ライトな読み応え、読後の爽快感、所々に隠されたヒント等など気持ち良く読むことが出来た
なんとなく読んだ感覚がが同作者の「カラスの親指」に近いかなと感じた、もちろんいい意味で
ラストのラスト
「目に見えているものばかりを重要視する連中に、俺は興味は無い」
これ本当に良い言葉だと思う
Posted by ブクログ
昔読んだのを思い出して再読。
たぶん初めて叙述トリックというものに騙されて、荒れてたあのとき家で珍しく饒舌になった気がする(*´꒳`*)
叙述トリックって呼び名を知ったのは、もっとだいぶ後だったけど^^;
道尾さんは本当に絵みたいな文章だなと思う。
小説としても面白いし勉強にも参考にもなるし、自分的には三度おいしい作家さん。
Posted by ブクログ
非常に読みやすく作者の他の作品も読みたくなった。ミステリにありがちなたくさんの登場人物もなく、それぞれに個性があって想像の助けになった。内容としてはわかりやすい起承転結で、良い意味で児童書のような展開であった。しっかりと最後には回収されるので安心して読めた。話の中にも物語を通した自尊心に関するテーマもあり、読み応えはあった。
Posted by ブクログ
80ページくらいまで読んで一回これ面白いの?ってなってしまい挫折。
カラスの〜とカエルの〜で道尾さんに惹かれてシャドウを読んで、あれ?こんな感じ?となり、今回の途中挫折。
なるほど、カラスとカエルが面白すぎたのか。。と思って一回ソロモンの犬に手を出したら最後まで面白く読めた。
じゃあもっかい片眼の猿!ということで改めて読んだら最後まであっという間だった笑
片眼の猿というタイトルの意味がまた良いですね。眼で見えるものが全てになりがちですが、作ってもらったのにやっぱりいらないわとなるような人でありたいもんです。
Posted by ブクログ
登場人物の身体的特徴が、想像していた姿と違った。(解決編?で覆された)
ほんのりハードボイルド調なのが良い。
本格ミステリーというより、ミステリー要素が入ったエンターテインメント小説といった感じ。
カラスの親指やカエルの小指に近い雰囲気だったが、その二冊と比べると少し見劣りしてしまった。
Posted by ブクログ
特徴的な耳がコンプレックスの盗聴専門の探偵が、特徴的な目がコンプレックスの同業の女性に恋心を抱いたり疑いを抱いたりと悩みつつ、殺人事件の真相を暴くストーリー。
事件のトリックはとても単純で、トリックそのものよりも登場人物の生き様が主題なのだとわかる。 "何かが欠けている人々"が日々をいかに強く前向きに生きているかを描いているのだと思う。しかし、前作『向日葵の咲かない夏』の仕掛けが凄かったせいでこちらの期待値が上がり過ぎてしまっており、構成としてはちょっと残念な印象だった。単体としては軽妙で読み易い作品と思う。
Posted by ブクログ
道尾さんもなんとなく読み積んで9冊目
タイトルになった「方眼の猿」の逸話が作中に登場するのですが、これも創作ということで良いのかしら?これが、なかなか良いのです。この逸話が意味するところのジェンダーとかマイノリティを
先がけた作品かも。
盗聴専門の探偵が産業スパイ中に一人の女性と知り合い、殺人事件に巻き込まれていくミステリなのだけど、事件とは別のところで小粋に騙される感じ。
Posted by ブクログ
盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
----
最初は犬の耳や犬の目をもっていると思った。
最後にいろいろと明かされるんだけど、時間をかけて読んでるからどんな伏線があったかいまいち思い出せなくてすごく損してると思う。
Posted by ブクログ
嫌いな食べ物や飲み物があったときに、
それは人生の半分は損してるって言う人いますよね。
そういう人の両目を潰してやろうって話です。
嘘です、強く、楽しくパーティーしようって話です。
以下抜粋
- このアパートの連中は人を見てただ「人」だと感じる。それだけなのだ。(P.321)
Posted by ブクログ
とても読みやすく、早く読めた。
登場人物が特徴的で分かりやすい。
なぜか主人公の耳がすごくでかくて、ビロビロに伸びているイメージで読み進めたので、わかってから逆や!となった。
秋絵さんは全くわからなかった。わかってから、実家のシーンを読み返して納得。
冬絵さんは大体予想通り。
後半のアクションシーンはあまり動きがイメージできなかったが、勢いだけはわかった。
アパートの住人が魅力的。
一気に読んだ。
Posted by ブクログ
ずっと騙されてたっていうレベルじゃなくて
脳みそって都合よく見えないものを作り出す天才、でもそれって怖いなぁと思いました
明るくてスピード感があってマンガみたいに読んでしまったけど、テーマは重くて
秋絵がアパートにきて少し落ち着けたのはメンバーたちの影響があったんだろうな
鳩のエピソードもかなしい
Posted by ブクログ
ミステリとしての種明かしもさることながら、最後に明らかとなる人物造形についても、してやられた感じ。ただ、取ってつけた感は否めず、それを言い出したらいくらでも…とは思えてしまう。物語そのものが面白かったから、そんなに気になる問題ではないんだけど。
Posted by ブクログ
単なる謎解きではない
問題提起、テーマが大きい
そういう意味で深い
謎解きとしてはかなり複雑で二転三転する感じで正直ついていけない部分もあった
問題提起については単純なテーマにも感じたが、こういう謎解きの中で人間のコンプレックスというテーマを混ぜている所が新鮮で面白かった