あらすじ
盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。(解説・佐々木敦)
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Posted by ブクログ
あらすじに「盗聴」とか「スパイ」とかが書かれているので、裏社会を生きる人たちのお話かと思ったら、人生をめちゃくちゃ前向きに生きる明るいお話でした。
少し違和感は感じていたのですが、特に深く考えず読み進んでいって、最後に色々な謎が明らかになった時にその違和感の正体に納得がいきました。
わたしは本当、性別誤認トリック?によくハマるタチで、いつも最後まで気が付かないんですよね(⌒-⌒; )
今回はそれに加えて、身体の一部分がないローズ・フラットの住人たちの特徴にも気が付かなくて、知った時は驚きましたが、
私自身、相手からどう見えるかを気にせずに生きたいと思った事が何度もあったので、彼らをとても羨ましく思いました。
生きることが辛く感じた時、読んでほしい本です。
手や耳や足や鼻がなくとも、自尊心を持って毎日を過ごしている彼らにぜひ、会いにいってほしいです。
でも三梨さんは最後のページで、見た目で判断するお客さんには興味がないようにおっしゃっていますが、そういうお客さんにも来てもらわないと生活が苦しくなるような気がします。
お給料が払えなくなって冬絵さんに愛想を尽かされても知りませんよ(´・Д・)」
Posted by ブクログ
盗聴専門の探偵がある依頼を受けて捜査している途中で殺人事件の様子を盗聴してしまい、その渦中に巻き込まれていくストーリーで、犯人は予想がついたが物語の根幹の部分や登場人物の秘密が何なのかが分かったとき「そういうことか!」と驚かされた。小説でこそ成立するトリックだと思った。
Posted by ブクログ
ハンデキャップ、障害を抱えるひと、そしてそれらを取り巻く環境への問題提起となるような一冊。
サクサク読み進められて、楽しかった。
主人公耳がない
冬絵目が小さめ(身体的ハンデというコンプレックス)
秋絵ジェンダー
ほさかくん車椅子
マンションの住人(鼻がない、目が見えない、腕がない、、、)
殺人のトリックや聴力が良過ぎるというトリックが後半明かされてすっきり。
Posted by ブクログ
「シャドウ」で道尾秀介さんが好きになったので読んでみた。面白かった!
終盤のそれぞれの秘密が明かされるのは少し予想はついていたけど驚いた。最初の方にあった社員の会話に見事に引っかかってしまった笑
ストーリーも気持ちの良い終わり方で好き
Posted by ブクログ
昔読んだのを思い出して再読。
たぶん初めて叙述トリックというものに騙されて、荒れてたあのとき家で珍しく饒舌になった気がする(*´꒳`*)
叙述トリックって呼び名を知ったのは、もっとだいぶ後だったけど^^;
道尾さんは本当に絵みたいな文章だなと思う。
小説としても面白いし勉強にも参考にもなるし、自分的には三度おいしい作家さん。
Posted by ブクログ
特徴的な耳がコンプレックスの盗聴専門の探偵が、特徴的な目がコンプレックスの同業の女性に恋心を抱いたり疑いを抱いたりと悩みつつ、殺人事件の真相を暴くストーリー。
事件のトリックはとても単純で、トリックそのものよりも登場人物の生き様が主題なのだとわかる。 "何かが欠けている人々"が日々をいかに強く前向きに生きているかを描いているのだと思う。しかし、前作『向日葵の咲かない夏』の仕掛けが凄かったせいでこちらの期待値が上がり過ぎてしまっており、構成としてはちょっと残念な印象だった。単体としては軽妙で読み易い作品と思う。
Posted by ブクログ
盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして……。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
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最初は犬の耳や犬の目をもっていると思った。
最後にいろいろと明かされるんだけど、時間をかけて読んでるからどんな伏線があったかいまいち思い出せなくてすごく損してると思う。
Posted by ブクログ
とても読みやすく、早く読めた。
登場人物が特徴的で分かりやすい。
なぜか主人公の耳がすごくでかくて、ビロビロに伸びているイメージで読み進めたので、わかってから逆や!となった。
秋絵さんは全くわからなかった。わかってから、実家のシーンを読み返して納得。
冬絵さんは大体予想通り。
後半のアクションシーンはあまり動きがイメージできなかったが、勢いだけはわかった。
アパートの住人が魅力的。
一気に読んだ。
Posted by ブクログ
ずっと騙されてたっていうレベルじゃなくて
脳みそって都合よく見えないものを作り出す天才、でもそれって怖いなぁと思いました
明るくてスピード感があってマンガみたいに読んでしまったけど、テーマは重くて
秋絵がアパートにきて少し落ち着けたのはメンバーたちの影響があったんだろうな
鳩のエピソードもかなしい