道尾秀介のレビュー一覧

  • 光媒の花

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    各章で前章の登場人物が主人公となる構成となっており、6章から成る作品でありながら、繋がりある1つの世界観を感じることのできる連作短編集。
    一言で説明すれば、前編3作は哀しいほどに純粋な衝動をテーマにしたイヤミスで、後編3作は家族愛を描いている。
    個人的には4作目の「春の蝶」の温まるラストが好きだった。
    道尾作品には、いつも主要登場人物の子供に心を持っていかれてしまう。

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    2024年02月02日
  • カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

    匿名

    購入済み

    してやられた

    ストーリーはとてもまとまっていて読みやすく、それでいてしっかり伏線も散りばめられていて、終盤にひっくり返される…ディズニーのアトラクションで例えるなら、スプラッシュマウンテンのようなドキドキがあった

    #ドキドキハラハラ #感動する

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    2024年01月16日
  • シャドウ

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    ゾクゾクしたぜ!

    父親と息子のハートフルな話だと思っていた。いや、間違いとまでは言わないが、ミステリーとの融合があり、新たなジャンルを開拓したようで鳥肌が止まんねぇよ!

    #深い #ドキドキハラハラ

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    2024年01月13日
  • 骸の爪

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    ネタバレ

    なんか事件が起きてそうで特に起きていない前半。道尾さんの作品は、そんな感じで進み、実はいろいろと伏線が散りばめられていると感じる。この作品も後半に向けて物語がどんどん加速していく。真備のキャラは好きだけどもうちょっと周りに真相教えてあげてたら被害は少なくなるんじゃないかなぁとか思う。

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    2023年12月01日
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)

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    思い込みが激しい人ほど騙される作品。
    解説にもある通り、文体が軽くて読みやすかった。
    片眼の猿という意味と、この本の主題が面白かった。

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    2023年11月27日
  • フォトミステリー - PHOTO・MYSTERY -

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    自分の理解力が乏しいせいかスッと理解できるものが少なかったけれどコンセプトとしてはとても良いと思った

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    2023年11月24日
  • 鬼の跫音

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    全編残すことなく全てのシーンが暗くて冷たくて異様。シンプルかつ無駄のない文章で描かれる底気味悪い6つのストーリー。
    最後は毎回どんでん返し。予想できてしまうところも多かったけどそれでも満足できる面白さでした。

    鬼という言葉の語源は「隠(オヌ)」、つまり目に見えない存在を指す言葉だそうで、語源の通り人間の中に潜む見えない狂気、悪意、醜さ満載のストーリー。見えないものの恐ろしさ、見えないが故の薄気味悪さ。ゾワゾワさせられました。

    まさにこの短編集全部に共通するテーマがずばり綴られていたので作中文の引用を。
    …ケモノは、べつに珍しいものではない。昔もいまも、誰の胸にだって棲みついているものなのだ

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    2023年10月30日
  • カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

    購入済み

    結末で全てOK

    切なくて、ホロッときて、爽やかな気持ちにさせてくれる最高の結末。
    ミステリーのカテゴリーを超えた家族の物語

    #泣ける #感動する #ドキドキハラハラ

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    2023年10月30日
  • 月と蟹

    購入済み

    中二病前夜の年頃を描く

    ⚫️小学校高学年とは、何も分かっていないようで大方のことは識っている年頃だ。そんな子供達の心象言動について、空恐ろしいほど鋭く生々しく描かれている。⚫️それにしても、養育とは難しい。この物語で、子供にとって肉親は胸襟を開ける相手ではなく、教師は登場しない。大人から子供への接し方を考え込まされる。⚫️大人は子供を少々ムリがあっても一人前に扱うことで、真に頼られる存在となり得るのかもしれない。これは大人と子供を目上と目下に言い変えても同じであろう。自分の職場での目下に対する態度が脳裏に去来し反省しきりである。

    #深い

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    2023年10月07日
  • 光媒の花

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    これは、どうジャンルわけしたら良いのか…。ミステリ?道尾秀作さんの作品は、これで3作目。でも、初めて「この作家好き!」、とはっきり思った。短いお話なのに、ちゃんとオチがあって、そのオチが怖い!急に意味がわかって、その途端ひゃっ!、と背筋が凍る感じ。しかも、ダラダラと説明もしない。「え!」、と不安になる読者を置き去りに、ストン、とお話は終わりを迎える。そんな短いお話がモザイクのようにつながって、一つの作品になる。見事としか言いようがない。

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    2023年08月22日
  • 骸の爪

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    前作も面白かったのでシリーズものとして読んでみた。
    いやぁ、今回も凄まじい量の伏線回収が最後の最後まで炸裂していた。
    途中まで少し退屈する場面が続くが、すでに真実に繋がる鍵は出てきているため要注意。
    全く予想はつかなかったし、登場人物それぞれが抱える思いや決意が交錯したどり着くラストには、心が震えた。
    あと、道尾さん自身の知識量が尋常でない。
    フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットの3つどれもが物語にしっかり組み込まれていて、総合力の高い作品だなと思いました。

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    2023年08月06日
  • 月と蟹

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    小学5年生、少年から大人に向かおうとする子ども達の話。

    心理描写が的確過ぎて、昔を思い出して
    胸が痛くなる。

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    2023年07月15日
  • スタフ staph

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    ネタバレ

    初めから読み返して伏線を回収していきたいと思う作品。
    登場人物同志の細かい心理描写が過去の出来事、体験に対する直感的な共感であることが多かった。
    飛躍してしまうようだが、
    「他人の過去の出来事に触れる時、似た体験をしていて心情がわかる事と、その人自身に寄り添うことのどちらが大切なのか」
    と読書中に考えてしまった。実際に、夏都は最後まで智弥の気持ちを菅沼先生の体験に投影することで理解していたようだが納得はしていない様子で、人との間の愛情をただ信じることでしか寄り添うことができていなかった。


    だが、分からなくたって愛していたいと思うのではないか。分からないからこそそばにいて、いつか過去に触れて

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    2023年07月12日
  • 本格王2022

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    2023.06.30
    こういう読み比べはとても楽しいです。
    やはり、1番は道尾秀介。次は大山誠一郎。3番手に浅倉秋成を推す。
    私は特殊設定ものが苦手ということもわかったのも収穫。

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    2023年06月30日
  • スタフ staph

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    最初から最後まで、全く展開が読めない(^ ^; 乱暴な言い方をお許しいただければ、「プロットをちゃんと考えずに取りあえず書き始めて、キャラが勝手に動いてくのを追っかけて一作にしました」みたいな、余談の許されなさ(^ ^; もちろん、そんなことはなく、きちんと計算され尽くしている訳で(^ ^ 最後の最後になって「壮大な釈迦の掌」に驚かされる。

    登場人物は、みな「漫画っぽい」感じで、それがドタバタと大きなうねりに巻き込まれ、取り込まれ、ハラハラドキドキなかなかなサスペンス感(^ ^ この辺はRPG感と言うか(^ ^

    とにかく菅沼先生がいい味出してる(^ ^ 世間からずれまくった数学バカ...か

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    2023年05月25日
  • スケルトン・キー

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    ネタバレ

    サイコパスだらけ
    ボウフラのたとえが気持ち悪くてゾワゾワした
    錠也と間戸村の二人暮しが微笑ましい
    というか、間戸村は無茶な事はさせるけど凄く人情味のある人だなと思った、けど、週刊誌の記者かあ...、でもやっぱりいい人だなと思う
    鍵人の行方が分からないから怖いし、再開した時何が起こるか不安すぎるけど、母親からのテープを鍵人にも聞いてもらいたいと思った
    錠也の心が変化しつつあって嬉しい

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    2023年05月20日
  • 鬼の跫音

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    2006〜08年にかけて『野性時代』に掲載された作品を
    まとめて単行本化された、初の短編集。
    デビューからまだ2年、からの作品だから驚き。

    6つの物語からなる本作。
    どれも仄暗い物語ですが、
    不思議で幻想的なアプローチに一気に惹かれました。
    それぞれの作品が一筋縄ではいかず、
    必ず驚かせてくれるところも堪りません!
    それぞれの物語は繋がっていませんが、
    ちょっぴり繋がりを感じさせてくれる仕掛けも素敵。

    一気に大ファンになりました!

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    2023年05月10日
  • 骸の爪

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    ”笑う仏”、”血を流す仏”、”ばつ2”、”返却された仏”どれも物知りでないと
    分からないトリックや理由で真備さんでないと解けなかったさすが名探偵。
    最後が衝撃的だった。
    毎回事件を持ってくる道尾くん、何かしらやってくれる道尾くんが愛くるしい。

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    2023年05月02日
  • 花と流れ星

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    ネタバレ

    『骸の爪』の後に読みました。
    真備シリーズの3冊目。短編5話。
    『オディ&デコ』では、風邪をひいた真備さんの”方言”に笑ってしまった。
    『花と氷』では、”氷”と向き合いながら生きていく真備さんと北見さんに元気をもらった。
    素敵な表現だと思った。

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    2023年05月02日
  • サーモン・キャッチャー the Novel

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    ネタバレ

    零細な釣り堀とそれがある街を舞台に、個性の強い人々がそれぞれの思惑に翻弄される物語
    (簡潔に説明するのが難しい作品…)

    文庫版は最初のページに
    登場人物が描かれたタロットカードがあり、序盤各人の登場シーンはそれを見ながらなんとなくの人物像をイメージできた
    読み終わった後にもう一度タロットカードを見ると、絵の細かいところの意味も分かっておもしろい

    登場人物たちの
    忘れられない記憶や、邪な狙い、不安や懸念、期待などが目線を変えて語られるので
    読者としては俯瞰して状況を把握するかたちになる
    彼らの思いが絶妙にすれ違って、思いがけないかたちで噛み合ってしまったりするのが楽しくて仕方なかった

    あと

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    2023年03月31日