あらすじ
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世の中にすでに存在する写真に文を添えることで
まったくあたらしい物語が生まれた――
道尾秀介による危険な悪戯
写真から生まれた、道尾秀介初のショートショート集。
読み返すほど深まる――写真と連動する新感覚のミステリー。
(タイトル[一部])
静かな午後
さがしもの
能才
デュロン
つちのうま
今夜
聞いてごらん、と言った女性の肌は濡れていた
何日か経つと静かになった
中身は家の裏に埋めたそうな
弟は野良猫とビーグルのあいだだった
指
髪飾りに見えるのは目だった
いたずら少年は翌朝になって発見された
旅立ち
短いからこそ生まれる面白さに圧倒される「50作品」を収録。
【著者プロフィール】
道尾秀介(みちお・しゅうすけ)
1975年東京都出身。
2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。
07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞、09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、10年には『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞を受賞。
11年『月と蟹』で直木賞を受賞。
その他の著書に『向日葵の咲かない夏』『いけない』『雷神』『DETECTIVE X』など多数。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
道尾さん、こんなチャレンジングな企画物もあったんだ。聴覚とミステリのコラボ作品「きこえる」も良かったし、どこから読んでもつながる「N」も面白かった。視覚とミステリのコラボ作品には「いけない」もあったが、今作はもっと手短。いわゆる写真で一言みたいなノリ。どれも簡潔にゾクっとさせたりクスっとさせたり。どれもこれも巧いなって唸る感じ。この短さでここまで面白くさせるとはさすがの一言。でもこんなにサクッと読めてしまうと、今度は「光媒の花」や「龍神の雨」、「月と蟹」「水の柩」なんかの陰鬱な長編も読みたくなる身勝手さ。
Posted by ブクログ
読みやすい!!!
字間も行間も余裕があってもちろん写真も多い。とにかく読み進めやすい。
ピンときてゾッと来るものもあれば、一旦立ち止まらなきゃわからなかったもの、あるいは結局答えがわからないまま素通りしたものもある。でもなんか、まあいっか!になるくらい。
大体が1話完結(1枚完結?)なので、わかってもわからなくてもどんどん進めちゃう。
贅沢で爽快な読書体験でした。
読書初心者なので、最後まで読み終えて「1冊読むことができたぞ」と思えたのも嬉しい。
Posted by ブクログ
写真を見て、その中にある物語を紡ぎ出している作品。個人的には『写真で一言』のミステリー版という感じがしました。全体的にスッと読める物語ばかりですが、中には考えさせられたり、他の物語とつながりがあるものがあったりして、面白かったです。30分くらいで読めました!
Posted by ブクログ
面白かった。表紙はホラーっぽいけど、中の写真はカラーで楽しげにも見える。が、本文読んで写真に隠された裏の意味を知るとゾクッとする。いくつかわからないのもあってもやもや。
Posted by ブクログ
いけない、からこの路線への転換なのでしょうか。新作は映像とのコラボのようですし。新境地に突き進むエネルギーは感じられるものの、がっつりしたミステリも読みたいな、というのが正直なところです。写真とショートショートのカップリング。読み込めばミステリ要素が感じられるものの、軽いタッチで詩集のようにも感じられました。
Posted by ブクログ
一枚の写真と、そこに添えたれたショートストーリー。
イマイチよく分からないものもありましたが、個人的にはほとんどの作品が楽しめました。
謎解きみたいにスッキリ理解できるものはもちろん、想像を巡らせてストーリーを楽しむのも楽しかったです。
お気に入りは『つちのうま』。
Posted by ブクログ
フォトショートショート、たまに連作。
「N」の作者さん、発想が柔軟。今回は写真数枚に短いショートショートを添えた短編集。タイトルに、見出しに、フォントにと視覚情報全部で楽しませてやろうという気概が感じられていいですね。
20分もあれば読めてしまいますが、途中クスリと笑ったり、どういう意味かと悩んだり、なかなか楽しい時間でした。朝読書にもいいと思うし、本が苦手な子におすすめしたい。
Posted by ブクログ
一枚の写真とそれから広がる想像の世界。ユーモラスなもの、言葉遊び的なものもあるがホラー系のミステリーが不気味。ただ写真とそんなにマッチしていないのもあって、お話だけでも良かったのではと思った。ショートショートの切れ味は抜群。
Posted by ブクログ
仕掛けや意味を理解した時の驚きやゾッとする感じがたまらない。
道尾秀介さんの発想力と想像力がすごい。頭の中どうなっているんだ…
理解できないものもあったけれど、他の方々が書かれている解説読んだりして理解したものもあるので、本当に感謝です。
Posted by ブクログ
タイトル、写真、本文から考察する、
道尾秀介さんバージョンの
意味がわかると怖い話的なショートショート。
わかった!!という話もあれば、
結局どういうことなのかわからない話も。
考察をまとめている人もいるので、
色々な考察を見てみたい。
Posted by ブクログ
再読。「世の中にすでに存在する写真に文を添えることで全く新しい物語が生まれる」というコンセプトの、「意味がわかると怖い」系短編小説。1枚の写真に基本1ページの解説文が添えられているので、全部読んでも数十分で読み切れます。タイトルが伏線だったり、他の短編と合わせて読むと意味がわかったり。2〜3個、いくら考えても意味が掴めないお話があったのが悔しい!
道尾秀介さんは長編小説が一番好きですが、推し作家さんの新しい(面白い)試みはありがたいでしかないので、今後も変化球な取り組みも楽しみにしています。
Posted by ブクログ
軽い気持ちで眺めるように読んだ。
道尾さんはとにかく色んな試みをしていて、面白い構成の作品が沢山!
今作は、短い文章と一枚の写真、という構成でした。
いくら考えても意味がわからないものから、もしやこれって…と恐ろしい想像をしてしまうものまでありました。
サクッと楽しい体験ができました。
Posted by ブクログ
既存の写真1枚以上にタイトルや文章をつけたり、写真の順番などで物語がわかるというタイプのショートショートで何気ない写真から思わぬ物語を読み解くミステリー。
boketeのミステリー版という感じがしました。
それぞれ短いお話ですが、50話ある中で繋がりのあるものがあったり、昔話や怪談など元ネタのあるものがあったり、ホラーっぽかったり、SFっぽかったり、教訓っぽかったりと方向性もバラエティ豊かで、あっという間に読み終わりました。
読み終わった後は解釈合ってるのか不安ですごく答え合わせがしたくなりました。
Posted by ブクログ
世の中にすでに存在する写真に文を添えることで、まったく新しい物語が産まれた……。
写真と連動したショートストーリー。写真から新しい物語を生成するという、道尾秀介さんの新感覚小説です。
小説と言うか、50篇収録された話のほとんどか1ページくらいで、コンセプト的にストーリーごとに写真が1〜3枚くらい挟まるので、あっという間に読み終わります。気分的にはほぼ絵本。内容は少々ブラックですが。
ああ、とすぐ納得できる話もあれば、いまいち腑に落ちないもの、理解には都市伝説などの事前知識が必要そうなものなども。
読んだあとで考察サイトなんかを見て一緒に考えたりするのが楽しそうです。
Posted by ブクログ
写真をどう解釈するのか、タイトルと文章で想像させる物語。
自分の中で消化できずにモヤモヤするものもあったけど、その意味が分かった時の驚きが半端ない!
特に手羽先の意味が分かった時は、なるほど!と言う気持ちと、恐怖を感じた。
いまだに意味が分からないものもあるけれど、何回も読み返してみようと思わせる作品。
Posted by ブクログ
謎解きできたものあり
解けなかったものあり
「お兄ちゃんの髪」殺すつもりはなくて自分を見つけて欲しかっただけ?
「ジャンプ力」ドラム抱えてジャンプしたから?(落ちどころが悪かった?)
「デュロン」音の意味が?
「手羽先」キューピットだと分かった人すごい!
「いたずら少年」アナ雪?なぜ翌朝に発見?凍死した?
Posted by ブクログ
写真で一言ボケる投稿サイト「ボケて」に道尾秀介がミステリーテイストで連続投稿したらこういう本になりました、という感じだろうか。
さらっと読めて面白いけど、所々理解出来ないネタがある。(オチが理解出来ないのは歯痒い。。)
Posted by ブクログ
写真で一言ミステリー
2〜30分もあれば読み終わる、けど分からない話がたくさんある
ただ読むことと内容を理解することは違う
読者の力も試される一冊
表紙の写真は白黒でおどろおどろしく見えるのに、中身の写真はカラーで一見全くこわくない
色彩って大事だなと思った
Posted by ブクログ
──世の中にすでに存在する写真に文を添えることでまったくあたらしい物語がうまれた──道尾秀介による危険な悪戯── カバー折り返し文より
道尾秀介VSフリー画像!なのだと思うのだけど、違うのかな?
人畜無害に思える写真にあの道尾秀介さんが文を添えることで、写真の意味合いが最初見たときと大きく変わるショートショートミステリ。
道尾さんの作品は『向日葵の咲かない夏』以来で実に約二十年ぶり。
『向日葵〜』はとにかくインパクトの強い作品でオチは今でも覚えている。
その『向日葵〜』を読んだ印象と違わず、暗くて怖くて変でイケズなお話が多かったように思う。
意味のわからない作品もあり、わかったと思った作品も勘違いの場合も考えられるがネットの解説はシャクなので見ない。
一篇ほっこり系に思えるものがあるが、騙されているのかもしれない…。
Posted by ブクログ
能才やつちのうま系列の話は好きだけど、読み応えがない。
フォトから広がるストーリーを読ませる融合型なのはわかるけど、それで?どうした?と肩透かしを喰らうものも多い。
Posted by ブクログ
サクサク読めました!
おー!となるもの、クスッとくるもの、ゾクッとするもの、様々で面白かった!
うん?となるものも少なくて、さすが道尾秀介先生。
Posted by ブクログ
写真で一言×ショートショートな作品集。写真がネタ振りの機能を果たしているだけな作品が多かったので、文章を読んだ上で改めて写真が効いてくる作品がもう少しあると良かったかも。「お兄ちゃんの髪は濡れてた」なんかはまさにって感じで好み。
Posted by ブクログ
1枚の写真の後に短いお話。
星新一のショートショートみたいなすっきりわかった時と、なんだかわからないまま終わる時もある。
全然関係ない様でいて、前の写真の後日談だったりネタ明かしだったり。言葉遊びもあったり。
Twitterでも似たようなことが出来そう。
Posted by ブクログ
【収録作品】静かな午後/さがしもの/お兄ちゃんの髪は濡れてた/行方/能才/ジャンプ力/ごめんね/デュロン/手紙/習慣/人のもの/つちのうま/今夜/聞いてごらん、と言った女性の肌は濡れていた/何日か経つと静かになった/世界平和①/世界平和②/手羽先/往復書簡①/往復書簡②/悩み/いかないで/どちらか/よくいるクレーマー/ダイイングメッ……/成長は難しい/大丈夫/盲点/ちょっと遅かった/中身は家の裏に埋めたそうな/ウミガメのスープ/干しガキ/生き餌/FはFlee/FreeのF/ハツカネズミと人間/弟は野良猫とビーグルのあいだだった/夢/ひとをうたがうべからず①/ひとをうたがうべからず②/指/髪飾りに見えるのは目だった/そろそろ妹はビーグルよりも大きくなった/幼体/成体/導火線/ベロン/いたずら少年は翌朝になって発見された/思い出/旅立ち
フォト&ミステリ。ショートショート。
わかるものあり、わからないものあり。
Posted by ブクログ
考察・推理好きな方には堪らないだろう、道尾先生ならではのクセ強々で悪戯で意地悪(笑)な、写真と短い文から読み解く謎かけショートショートストーリー50。
挑戦的というか遊び心に弾けてるというか(笑)。じっくり展開を読み進めるものでもなく、主な登場人物というものもないので、読後はあっさりさっぱりテイスト。ミステリークイズみたいでした。
あっという間に読み終えてしまうんですけど、一つ一つに読み手に投げかけられていく謎問いは色々考えさせられる。
正直何回読んでも「う、うーんっ、さっぱりわかんない!」ってお話も数話あり、どなたか頭の良い方の考察が欲しいです(諦めるな)。
ゾッとするものやクスッとしてしまうもの、SFっぽいものやら幅が広い。ちょっと『シャドウ』を思わせたものもあったり。
頭使うので、頭の体操にいいかもしれないと思った。ただかなり好みは分かれそうな作品でもあるので、書店で実際目を通してみるのもいいかなと。
写真で見るという点では『いけない』シリーズに似ていますが、今作は短過ぎるが故に更に難解さを感じました。
正直言えば私は推理力も考察力も乏しいので、今作はちょっと苦手系だった(笑)。
『世界平和』『思い出』が好き。言葉なるほどでは『干しガキ』。シュールさでは『ちょっと遅かった』。
個人的には登場人物の肉付けある起承転結ありのお話が好きなので、このタイプの作品だともう読まないかな。道尾先生の作品は大好きなんですが。
『雷神』のような長編がまた読みたいです。