道尾秀介のレビュー一覧

  • 月と蟹

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    道尾秀介の作品は子どもの世界を描いたものが多い印象。
    「月と蟹」も、高学年の小学生3人がメインです。
    ただでさえ大人になりかけの微妙な時期。少ーしだけ見える子どもらしく無邪気な部分にやたら安心するのは、ほぼずっと息が詰まりそうな展開だからかも。
    子どもって大人が思うよりも大人を冷静に見てるものですよね。
    どうしたって大人の事情に心が振り回されてしまうのが、仕方ないけど辛い。
    大人が言い訳したり取り繕ろったりするのも、子どもにとってはさらにキツい。
    子どもの世界にもいろいろあるなぁ、しかもけっこう残酷。
    なんとか自分を守ってほしいと思いながらも、それぞれに立ち向かう姿に苦しくなりました。

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    2025年08月26日
  • 雷神(新潮文庫)

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    しょっぱなから不穏な空気を纏っており先が気になりスルスル読み進めた。
    最後まで畳み掛けるようにどんでん返しがあり入り組んでおり犯人が誰なのかぜんぜん読めない。
    最後の1ページまで不穏で良かった。

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    2025年08月25日
  • いけないII

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    ネタバレ

    最高!さすが道尾秀介!!
    気持ち悪いw
    4章に分かれているけど、全部の章が繋がっていて登場人物が時々出てくる。
    最後の章で全てが明らかになる。

    1章 姉妹の話
    お姉さんがいなくなって、妹が探しに行く。
    滝の管理人に秘密がある。管理人の父が妻を殺して冷凍庫に入れていた。そのまま今の管理人が引き継いだ。その秘密を知った妹も殺され、管理人自身は自殺。
    2章 小学生と障がいのある叔父の話
    首なし首吊り人形を使って、友達を脅かそうとしていた。準備の途中で川に人形が流れてしまって、それが事故で流された友達と勘違い。叔父は昔、川でお父さんを見殺しにしていた。そのことを責められたと勘違いして、叔父が自殺。

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    2025年08月25日
  • いけないII

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    ようやく文庫化されたので、読んでみた。
    前作よりも、ホラー度が大幅にアップしていてびっくり!
    各章の最後に、真実を表す一枚の写真が出てきます。
    殺されたのは誰か?死因は何か?などなど推理をしていくわけですが、謎の難易度は今作の方が少し低かった気がします。
    人間の闇の部分が強くて、読んでいてなかなかしんどい部分もありました。
    最初の話が一番怖かった…
    でもやはりこのシリーズは面白い!
    いけないIIIも期待です。

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    2025年08月24日
  • いけないII

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    ネタバレ

    前作と同様に楽しませて頂きました。写真を見て真相に気づかねばならないのは前作で初めて経験してる分、新鮮さが軽減されるのは仕方ないとして…内容としては前作の方が好きかな。
    でももちろん今作も面白かった!

    桃花が犠牲になった時点で、できれば緋里花には生きていて欲しかったけど仕方ないのかな…2年も行方不明だしな…。
    この姉妹のことを考えると、どうしても彼女らの両親ましてや母親の気持ちを思ってしまって心が痛んだ。
    きっと自分の癌が完治するより、娘たちに大人になって幸せになってもらう方が母親の願いは大きかったろうなと。そこらへんの真相もラストに隈島がスマホを見つけたことで母親にも告げられているかどうか

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    2025年08月22日
  • カササギたちの四季

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    最近SNSで本作者の小説をよくみかけたのでうちで積読になっていたこの作品に手をつけました☺️
    主人公と突拍子もない推理を展開するカササギさん。そして悪徳和尚。
    でも最後の最後で和尚のストーリーがすごくよく心にじんときました。
    カササギさんが推理できる伏線と主人公の本丸への伏線とで二重になっているのに、わかりやすいストーリー展開でこの作者の他作品も読んでみたくなる一作でした。

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    2025年08月21日
  • 向日葵の咲かない夏

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    主人公が小学生の少年でありその目線で物語が進むので読みやすい。
    物語は二転三転するが、きちんと謎解きもしてくれるのでモヤモヤする事がない。
    読み始めから違和感を感じるけど、その正体については深く考えずに読み進めてほしい。
    夏にぴったりの一冊。読むなら夏休みシーズンがオススメ!

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    2025年11月23日
  • 球体の蛇

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    ネタバレ

    ナオは嘘をついているの?
    わからないままお話は終わるけれど、わからなくてもいいかと思える。
    嘘かもしれないと考えるのは主人公のトモくんの考えであって、何が真実かは結局わからない。

    今回は登場人物の誰にも共感はできなかった。
    他の道尾さんの作品のように容赦なく不幸な出来事が続くけれど、悲しさにどっぷり浸ることもなく真相が気になって読み進めてしまった。

    小説の中だけでいいかなと思う場面もちらほら。
    平凡な現実のありがたみを感じる。

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    2025年08月25日
  • カエルの小指 a murder of crows

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    どんでん返しがたまりません!
    詐欺を辞めた仲間たちが、詐欺で人生をめちゃくちゃにされた少女のために大掛かりなペテンを仕掛ける物語。
    本当の詐欺師が野放しなのは許せませんが、それも含めてこの作品の味わいだと思います。テツさんが大好きだったので、彼の志をついだタケさんと、タケさんを慕う仲間たちが協力してペテンを仕掛ける壮大なストーリー。最後まで手に汗握ります。
    成功?!と思いきやのどんでん返し、そこからの着地まで圧巻でした。

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    2025年08月16日
  • 雷神(新潮文庫)

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    読み始め。道尾秀介さんの作品は3本目。第1章(34/375P)が終わったところだが、もう面白い。道尾さんの作品は、なにかが起こる前でも、このあと良からぬことが起きるんだろう、起きてしまうんだろう、、、という不穏さがにじみ出ていて、魅了される。作中の謎に対して、すでに「これってもしかしてこういうこと?」と思わせられているが、きっと良い意味で裏切られるんだろう・・・。楽しみ。

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    2025年09月25日
  • いけないII

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    ネタバレ

    最後にそれぞれの話がつながって解決へ向かうのが良い
    真の章では、なんとも切なく、そりゃ声も出せなくなるわなぁ、でも後で出せるようになって、そして事件を解決に向けたのだから…

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    2025年08月13日
  • カエルの小指 a murder of crows

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    ネタバレ

    暗い雰囲気とほのぼの感のバランスが心地良い。

    にしても道尾作品に出てくる子供は頭がキレすぎやしないか。
    そこが好きなんだけど。

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    2025年08月11日
  • 鏡の花

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    【花シリーズ2】
    「光媒の花」と強い繋がりはない…世界観が似ている。6話の連作短篇集、そしてパラレルワールドのプロットが秀逸!

    どの話も近しい人の死にまつわる。
    残された家族にいつまでもまとわりつく「なぜ?」と「後悔」…ああしておけば、言葉にすれば——。

    花鳥風月も物語に絡み美しく切ない。

    3話『きえない花の声』、4話『たゆたう海の月』が特に胸に迫り哀しい。

    パラレルワールドにホッとする気持ちが救いとなってくれる。

    《洗ったような月》《名前のわからない鳥が鳴いている。土の匂いがする》文章が好きなんだよね、たまらなく♡

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    2025年08月10日
  • 風神の手

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    ネタバレ

    連作中編集。
    3つの中編とまとめ的な1編の構成。

    上上町と下上町での出来事が各パートで語られ、その登場人物たちがリンクしていく。
    各パートごとでも謎や解決があるが、次のパートで見方が変わり真実が明らかになったりする。
    ミステリーではあるけど、ヒューマンドラマ的な感じ。

    1編目 漁師見習と女子高生の恋愛物語。女子高生は家庭の事情で引越すことが決まっている中、彼氏が事故に遭い死んだと告げられるが、数年後再会する。

    2編目 まめとでっかち小学生2人の物語。

    3編目 女子高生の家庭の事情は祖父の会社が起こした事故と隠ぺいなのだが、それが事故ではなく人的に起こされたことが真実として語られる。

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    2025年08月10日
  • 雷神(新潮文庫)

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    主人公である父・幸人がポエミーすぎる!
    不気味で陰鬱な雰囲気に先の展開がとにかく気になって夢中で読み進めるのだけど、心理描写がポエミーすぎて途中「こんなおじさんには付き合いきれん!」と思ったり。
    集落、独自の風習、伝承、権力者、余所者など仄暗い陰りを感じる田舎特有の怖さが常に付き纏うのがとてもよかった。

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    2025年08月10日
  • きこえる

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    「いけない」2作品を読んで
    もっとこの感覚を楽しみたい!とこちらも読んでみた。
    やっぱり面白かったー。
    一番『にんげん玉』が衝撃的で、
    ストーリーとしては『セミ』が一番好き。
    怖がりな自分としてはイヤホンを着けて聞くのはドキドキしたけど楽しめた。

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    2025年08月03日
  • ラットマン

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    バンド仲間との青春物語かと思いきや、想像を超える重苦しい展開に引き込まれ、一気読みしてしまった。どんでん返しに次ぐどんでん返しにまんまと騙され、予測はことごとく裏切られる。単なる「反転」や「トリック」では到底語れない、怒涛の物語。

    「ラットマン」とは、見る角度によって印象が変わる絵。その構造が物語全体に張り巡らされ、真実と思っていたものが何度も覆される。登場人物たちは皆、思い込みや勘違いを抱えたまま、それぞれの優しさが絡み合って複雑な人間関係を生んでいく。

    現在の事故と23年前の事故。この二つの出来事に翻弄される主人公・姫川の苦悩が痛いほど伝わってくる。特に真相を知ったあとの彼の感情は、読

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    2025年08月03日
  • 龍神の雨

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    ずっと雨が降ってた。
    救いがあった結末だなって、傾向的に(?)最悪を想定しつつ最悪になって欲しくないと願いつつだったから、ほっとした。
    最後のラジオ、解説と同じ読み方をしてたから、そうあってほしいなって。

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    2025年08月01日
  • 雷神(新潮文庫)

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    埼玉で小料理店を営む幸人のもとに

    ある脅迫電話が・・・


    そして

    幸人は娘と姉と三人で

    痛ましい過去を封じ込めた

    新潟の故郷へ行くことになる



    驚愕が続くミステリーで

    夢中になれました。

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    2025年07月26日
  • いけないII

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    自分のような読解力のない人間には、webのヒントを見てようやく真相が分かったと言う程度だが、自分で謎解きする感覚は味わえたのでとても良かった。

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    2025年07月26日