道尾秀介のレビュー一覧
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この小説は、ただのミステリーというより、ある種の「読書体験の装置」だと思う。
少年が経験する出来事、死んだS君の「声」、そして進んでいく物語の全てが、常に読者の想像力を揺さぶり続ける。本当にこれは現実の出来事なのか? 主人公は一体何を隠しているのか? ページをめくる手が止まらない、という月並みな表現では追いつかない、プロットの強度とドライブ感は圧巻だった。
読んでいる間、私はある種の『呪い』にかかっていた。それは夕木春央の『方舟』が植え付けた、「最後に世界観をロジックで粉砕するような、超弩級の衝撃」への期待だ。
『方舟』が冷徹なロジックとパズルの完璧さで読者の脳を凍結させるなら、『向日葵の咲か -
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ネタバレ※過去に読み終わった本のため、うろ覚えで書いてます。
文章✖️写真で推理をする、新感覚なミステリー小説
サクサクのサクっと読み終えてしまうほど、面白い小説でした。
他の方の解説や評価でも見られるように、最終的には犯罪を犯した人が全員捕まらずに生きているという展開に面白さに拍車をかけました(全員だったよな、、?)。
雨穴先生の変な家や変な絵シリーズを先に読んでおり、イラストから推理するというミステリー小説にハマっていた頃に、このいけないに出会いました。
各章のタイトルにもちゃんと意味があり、意味がわかったときにはすっきりした気持ちを味わえます。
個人的には、難易度が低めと感じ、もう少し推 -
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2人の少年が両端から綱渡りするみたいに保っていたバランスが、鳴海が加わることで崩壊していき、さらに人生まで狂っていく様子を直視したくなくて、半ば祈るような気持ちでページをめくっていた。小学生って、自分の欲望に対してある意味で大人よりはるかに残酷だ。加減を知らないというか、浅はかさ、認識の甘さが裏返って悲惨な結末を呼ぶ。それを針の返しに喩えた道尾さんはすごい。刺さるのはあっけないけれど抜くときに激痛を伴う。これって何気ない一言や行為が、とんでもない恥や痛みを連れてくるのと同じだ。
子どもの、死に触れるまでの鈍感さと、誰かを亡くしてから極端に鋭敏になる死への恐れが見事に表現されていた。死という概 -
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ネタバレ1作目同様、さくっと読めてよかった。
前作とのつながりはほぼないが、ある人物の弟が登場。
「クマの手」というワードが出てきて、聞いたことあるワードだと思った。
前作よりわかりやすく、写真を見るより前にわかってしまう章が多かった。
第一章は写真を見て、悲しい結末であることに気づいてた。
最後まで読んでも動機がわからず(死体を見られたから?)。
最初の写真もしっかりつながっているとは…。
第二章は自殺してしまったのはわかった。過去のできごとがフラッシュバックして、甥からの言葉で限界になってしまったのだろうと後から思った。
第三章はわからなかった。
真相がわかった後も結構無理があるなとは思った -
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ネタバレさくっと読めてよかった。
2章以外は最後の写真を見ても最初すっきりはしなかった。
1章は読んだ後にネタバレを見て、そういうことかと思った。タバコが握られていることをしっかり認識していなかった。
2章は読んでる時に真相がわかったので、写真は答え合わせになった。写真を見た瞬間、山内ぃ〜と思った笑
3章はわかってはいたが、あんまりすっきりせず。
終章もわかったが、そんなにすっきりせず。
ネタバレを読んで、タイトルはそういうことかと納得。
爽やかな感じで終わったが、確かにと思った。
話が繋がっており、前章の話の謎の答えがしっかり書かれているのでもやもやせずに読み進められた。