道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドタバタコメディミステリーで小学生でも読める。
道尾秀介にしては、おどろおどろした所がなく、
爽やかで切なく温かい作品。
4歳の娘を亡くした主人公二美男は、
兄の賢い娘汐子を引き取る。
酒浸りの日々を乗り越え、
汐子と愉快なアパートの住民と祭りの日、
みんなの協力を得て、事件を起こす、
汐子の同級生のために起こしたこの事件が、
みんなを巻き込んで、あらぬ方向へ向かう。
人の心理を上手く捉え、日々の葛藤や、
普通に暮らす人々の善意の温かさが感じられ、
何となくほんわか温まる本でした。
道尾秀介らしくないと言おうか?
ダークさを抑えたコメディミステリー。 -
Posted by ブクログ
道尾秀介『光』
記憶の淵で、少年たちが放つ一筋の輝き
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こんにちは。
本日は、道尾秀介さんの『光』を紹介します。
この作品は、同じ小学校に通う少年たちが、嘘や秘密、そして消えない罪悪感を抱えながら過ごす日々を瑞々しく、時に残酷に描いた物語です。
読み終えた後、心に静かに残った感情を短歌とともに振り返ります。
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第一章:女恋湖の人魚
「嘘の中に眩しい思い出あり」
枯れ果てた
湖底に浮かぶ 洞窟は
あの日僕らが
始めた体験
夏休み、雨が降らずに干上がった湖。現れた洞窟は、少年たちにとって最高の冒険の舞台でした。
教頭先生が語る「人魚伝説」が切ない真実へと繋がっていく構成に、冒頭から心を掴まれます。
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第二章:ウィ・ワァ・アンモナイツ
「奇跡は思うことから始まる」
⚪︎本歌
手が器用 作る化石は
アンモナイツ
騙す相手は
友の自尊心
⚪︎返歌
出来悪い 友の化石を
壊したよ
嫉妬と罪に
悩まされて
「アンモナイト」を「アンモナイツ」と呼ぶ少年たちの無垢さと、その裏にある自尊心。
友への嫉妬から生まれた小さな悪意が、胸を締め付けます。
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第三章:冬の光
「想いを受けホタル輝く」
残された 時は少なく
友頼る
病室で起きた
奇跡の光よ
病に伏した友の祖母のために、冬にホタルを見せようと奔走する少年たち。
死という抗えない現実を前にして、彼らが懸命に手繰り寄せた「光」の美しさに、涙が止まりませんでした。
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第四章:夢の入口と監禁
「狂言から狂気へ」
□利一
森の中 探索してたら
見つけたよ
行方不明の 友達ひとり
□劉生
父親の 議員辞職
企てる
狂言つもりが
マジな誘拐
遊びのつもりの狂言誘拐が、本物の事件へと変貌していく緊迫感。
道尾さんらしいミステリの技巧が光る一編です。
日常がふとした瞬間に反転する恐怖が描かれています。
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第五章:夢の途中と脱出
時が流れて省みる
□利一
目をとじて 思い起こすよ
その昔
光も闇も 宝なりけり
□悦子
あの日みた 巨大な影は
何者ぞ
嘘か真か
私のみ知る
少年少女たちは、大人になりました。
当時の記憶の断片を物語としたとき、そこに新しい「光」が見つかりました。
当時の記憶は、幻か?それとも真実か?
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読み終えて:
いつか大人になる子供たち。
幼きころの記憶を楽しみ、ときに悲しむ大人たち。
この『光』という作品は、ノスタルジーのなかに潜む刹那さを呼び起こしてくれる物語でした。