道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ道尾秀介先生はこれで3作品目。
なんとも感想が難しい小説でした。
序盤からずーっと暗い展開でしたが、先が気になって読む手が止まらず一気読みでした!
本作は現実とミチオ(主人公)の妄想が入り混じる複雑な構成となっており、どこまでが現実でどこまでが妄想?とわかりにくい箇所もありました。
ミチオの物語(妄想)を見せられた読者が、最後に現実に気づく瞬間は驚きや悲しみ、哀れみといったいろんな感情が湧くものになってます。
登場人物がみんな異常者なので、共感とかはできないのですが、誰しもいろんな闇を抱えていると解釈できました。
本作で1番心に残ったのは、終盤のミチオのセリフ
「誰だって自分の物語の中にいるじゃないか」ですね。現実を受け入れられないほどの辛い状況で、
どうやってミチオが自分を保っていたのかがよく伝わります。また、誰もがそうやって自分の解釈で自分の世界を作って生きているのだと感じました。
主人公ミチオの掌で踊らされたい方はぜひおすすめです。たまげますよ。
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Posted by ブクログ
アンソロジー作品『晴れた日は謎を追って がまくら市事件(英題:Welcome To Gamakura 1)』を読みました。
架空の街・蝦蟇倉(がまくら)市を舞台とした連作ミステリ作品です。
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不可能犯罪ばかりが起こる街、蝦蟇倉(がまくら)市。
賑やかな商店街や老婦人が営む和菓子屋があり、いわくつきの崖や海を望むホテルがあるこの街は、一見のどかなようで、どこかおかしい。蝦蟇倉警察署には“不可能犯罪係”が存在し、スーパーの駐車場では怪しい相談屋が事務所を開いている。
この街の日常は、いつも謎に彩られている。
第一線で活躍する作家たちによる、不思議な街の道案内。
(『蝦蟇倉(がまくら)市事件1』を文庫化にあたり改題)
解説=福井健太
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同年代の作家11名が全員でつくりあげた架空の街・蝦蟇倉(がまくら)市……海と山に囲まれ、商店街や高校がある一見のどかな街のようで、自殺の名所といわくつきの崖があったり、警察署には不可能犯罪係が存在なるものが存在する、どこか不思議なところ、、、
「年間平均15件の不可能犯罪が起こる」街を舞台に紡がれた11の物語のうちの5篇を収録し、2010年(平成22年)に刊行されたシリーズ第1作です。
■弓投げの崖を見てはいけない/道尾秀介
■浜田青年ホントスカ/伊坂幸太郎
■不可能犯罪係自身の事件/大山誠一郎
■大黒天/福田栄一
■Gカップ・フェイント/伯方雪日
■執筆者コメント
■解説/福井健太
不可能犯罪ばかりが起こる街、蝦蟇倉(がまくら)市……商店街や高校があり、市内電車も走っているこの街は、どこにでもありそうで、どこかおかしい、、、
自殺の名所といわくつきの崖では殺人事件が起き、ふらりと街を訪れた青年は怪しい相談屋の仕事を手伝う羽目に……蝦蟇倉警察署捜査一課に存在する不可能犯罪係、何の変哲もない置物を要求する脅迫者、10トンの銅像に圧し潰された彫刻家。
この街に住む人々の日常は、いつも謎に彩られている……第一線で活躍する作家たちによる、不思議な街の道案内。
不可能犯罪が続発する架空の街・蝦蟇倉市を舞台にした連作ミステリ……各作家の独自の視点とスタイルが光り、物語に引き込む魅力がありましたね、、、
トンネルで車が接触事故を起こし、事故を隠蔽するために若者たちが運転手を襲撃した事件を描き、読み手の先入観を突く騙りで、心地良く騙される道尾秀介の『弓投げの崖を見てはいけない』や、
プロの相談屋・稲垣さんに雇われた男を語り手にした洒脱なサスペンスで、モラルに囚われない稲垣の真意が明かされた後に事態が急展開するに伊坂幸太郎の『浜田青年ホントスカ』、
10年前に起きた銃殺事件で犯人が発砲したはずの四阿には誰もおらず、周囲に降り積もった雪にも足跡は残されていなかったという未解決事件の相談を受けた真知(まち)博士が密室での殺人事件に巻き込まれ容疑者とされる事件の2つの不可能犯罪を解決する大山誠一郎の『不可能犯罪係自身の事件』、
の3篇が特に面白くて印象に残りました……巧妙な構成や意外性に満ちた展開が評価され、他の作家の作品とのリンクが心温まる要素として感じられるし、各作家の個性が際立つ中で、全体としての統一感も感じられ、愉しめる一冊でしたね。 -
Posted by ブクログ
ご都合主義が見え隠れするが、故に万人受けする名作。
前評判でよく聞いたのは「予測できない展開」と「魅力的な登場人物」で、まさにその通りだった。
この予測できない展開というのは、当てられる訳がないという意味ではなく、当ててやろうと思わせない書き方によって達成されている。この点が筆者の非凡な特徴ではないだろうか。
初めはミステリのつもりで読んでいるが、読み進めるうちに何か映画を観ているような気持ちにされて、一つ一つの展開をハラハラしながら「見守っている」自分が居た。
なるほど、確かに道尾秀介はマジシャンかもしれない。
ちなみに私の人差し指と小指は親指の助けを借りなくとも滑らかに寄り添うことが出来ました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ天狗、霊にまつわるミステリー。オカルトがメインかと思いきや人格の話も出てきて全部霊現象で片付ける、というお話ではなかった。
歌川のキャラは好きだったけど読むうちに色々抱えてることがわかって豹変していく過程が少し辛かった。
右手で左手を包んで2回胸元へ引き寄せると「助ける」という意味になるらしい。
五十三次の件で天狗の面背負ってるページ見た時軽く鳥肌が立った。
最後に…亮平が真備の側になくなった奥さんがいること指摘してくれてほっこり。またそれをすぐに言わない道尾もいい。
どんでん返しみたいな衝撃はないけど一つ一つの事実を読み解くのはそこまで難しくない。あきよし荘みたいな田舎の温泉旅館…泊まってみたいなぁ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短いながら内容は濃く、かなりトリッキー。各章の仕掛けも面白いが、答えを全部説明せず読者自身に考えさせる作りが道尾さんらしい。読み返して考え、気づけば二度読みさせられている。それすら仕掛けのうちなのかも笑。特に2章は『向日葵の咲かない夏』を彷彿とさせる独特の気持ち悪さ。読み進めるほど「これは大変なことになりそう」とページをめくる手も止まらない。そして最後の絵。タイトルの「いけない」が、弓子の邦夫への「DON'T GO」にも思えて鳥肌。仕掛けだけでなく感情まで持っていかれた〜
ストーリー4.0/仕掛け4.5/脳みそ4.0 総合4.2/5