道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「夏休みにはじまる小学生の死体探し!」そして主人公は虫と喋ることができるSFな要素もあり…!と言って終えば、ワクワクする物語にもみえるが、読んでいくと奇妙な世界に没入していき不穏な空気も漂うホラーな展開でゾワゾワとした読書体験だった。
視点が切り替わりそれぞれの人物が持つ物語に没頭していくと、別の人物から幻想であると指摘されてまた現実に戻される。虚実が折り重なる不思議な物語の中に迷い込んだ感じ。
終わってみれば、登場人物はみな自分だけの世界や妄想の中を生きていた。そこに縋っていないと地に足をつけられなかったのだと思う。一方で何の疑いもなく共感して信じてしまった自分に弱さ怖さを感じてしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ毎回毎回まじかぁ、、、って気持ちになった。こんなはずじゃない!
全て読み終わり、BadEndも面白いよねと思わされた。全部救いがないのもやるせ無い気持ちになるけど。
大好きな櫛木理宇さん、道尾秀介さん、辻村深月さんがいたので購入。櫛木さんは安定に最高、霊的な怖さより人間の怖さを感じた。道尾さんは短い中で2、3回ひっくり返されて気持ちが良すぎる。足元がぐらつく感じが心地よい。辻村さん流石だなーと思った、短いのに読み応えありすぎる。
新名智さんの「今頃、わが家では」良かった。強迫的に不安になってしまう気持ち分かるーっていうのと精神的に病んでるのかなって思わせといてのまさかの!
全て楽しく読めました! -
Posted by ブクログ
とても読みやすい。しかし、とても不快。
救いもないし、ずっと陰鬱な雰囲気が続くし、異常な性癖を持った人間ばかりだし。それでも、辞めようと思っても読み進める手が止まらなかった。特に最後の怒涛の展開は一気読み必須。物語の始まりから感じていた違和感、何故妹は幼いのにこんなに話せるのか、何故死んだ人間が自分の近くで生き返るのか。疑問に思っていた数々の謎が最後に繋がり、そして物語の始まりへと回帰していく。
何が一番記憶に残っているかといえば、女郎蜘蛛を瓶の中に解き放つシーンだ。周りからの不条理や一向に進まない状況、信じようとしていた者からの裏切り。自分のキャパを超えて限界を迎えた時、人はいくらだって残酷になる事ができる。残酷で非道なことを行い、自嘲的になることで自分を守ろうとする。そしてなんとかこの場から逃げようとする。自分もそういった経験があるだけに、みちおくんの(ああいうことをしなければ、自分自身が壊れてしまいそうな気がして、気がついたら、身体が勝手に動いていたのだ。)という言葉が痛いほど身に沁みた。
この本は、ジャンルとしてはミステリーでもホラーでもない、もっとドロドロとした深いものだと思う。今まで読んだこともないタイプの本だし、今後も進んで読もうとは思わないと思うが、深く記憶に残る読書体験だった。衝撃さと話の複雑さ、暗がりの深さで言えば他に類をなさない程トップクラスだと思う。人にはあまりおすすめできないが、改めて凄い小説を自分は読んだのだなと実感した。 -
Posted by ブクログ
前作「カラスの親指」の続編。
前作の登場人物がほぼ全員登場するので、「カラスの親指」が気に入ったなら、是非読んでみて欲しい。さすがに前作ほどのパワーには及ばないが、十二分に楽しめる。
あとがき(解説)に、著者とのインタビュー談話が掲載されていて、それによると、道尾さんは続編モノを本来書かないとのこと。では、なぜ今回は続編を書いたのか?その答えは、登場人物のタケさん他のメンバーに久しぶりに会いたくなったから、だそう。なんともほっこりした回答だ。
また、その解説によると、映画「カラスの親指」も非常によい出来で、是非見るべきとのこと。早速これから見てみよう!