道尾秀介のレビュー一覧
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【2025年156冊目】
小説家の道尾はネタ集めのために泊りがけで仏工房を訪れる。その夜、道尾は血を流す仏像の側で不可解な声を聞き、挙句の果てに呵々大笑する仏像を目撃してしまう。翌日、非現実的な出来事が夢ではなかったことを裏付けるように仏師の一人が姿を消していて――。
道尾秀介さんのミステリーは信頼できます。というのも、絶対ストレートな真相だけでは終わらないからです。久々に読んだのですっかりその手腕を忘れていましたが、ものの見事にやられました。そして、後味に頭を抱えました、悲劇だなぁ。
どうやらシリーズものの二作目のようでしたが、一作目を読んでいなくても問題なく読めました。一作目を読んでい -
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Nが面白かったのでこちらも購入。発売当初から気になっていたけど、ようやく読めた。
どちらから読むか散々悩んで、いざ読み始めたら次の章がどうなるのか知りたくて結局一気読みしてしまった。
当初、印象が変わるだけで結末同じじゃないか?と思ったんだけど、他の方のレビューを読んでちゃんと理解できていないことを知り、同じ順番でメモを取りながら読み直した。
そしてある一文の意味に気がついて唐突に全てを理解した。全然違う。読む順番でひっくり返ってる。自分の読んだ順番が救ってるのか殺してるのかわからなかったんだけど、これは救ってた。
逆に読んでたら殺してた。すごい。
色々言いたいけどネタバレになっちゃうから難し -
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続編を書かず、単体作品として終わらせることが多い道尾秀介さんが続編を書いた理由が「またあの登場人物たちに会いたい」という素敵なものでした。作者がそれだけ魅力的に感じている登場人物に私たち読者が魅了されないわけありません。前作の終わり方は完璧以外の言葉では言い表せませんが、続編である本作も彼らの成長した現在の姿、巧妙なトリック、物語としての完成度どれをとっても完璧で間違いなく心に残る一冊です。
前作の最後に命をかけて全ての望みを叶えて亡くなったテツさんの遺伝を色濃く受け継いだ様子の孫「テツ」の活躍がテツさんを想起させ、メンバーは変わってもテツさんがそこにいる様で懐かしく心が温まりました。
テ -
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ラジオパーソナリティの恭太郎が主人公の物語を読み終えました。
最初は「ある殺人計画」って…ほんとに成立するの?とツッコミながら楽しんでいたのですが、最後にはなるほどと思える展開に。
軽妙なやりとりの裏に、人が抱えるコンプレックスや嘘の必要性が描かれていて共感できました。
つらい経験を乗り越えるためには、時には事実よりも物語が支えになることもあるんだなと感じます。
恭太郎が前を向き続けた結果、かけがえのない仲間に出会えたことがとても温かくて印象的でした。
読み終えて願うのは、登場人物それぞれがこの先、幸せに生きていけますようにということです。 -
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4.飛べない雄蜂→1.名のない毒液→3.笑わない少女→5.消えない硝子→6.眠らない刑事→2.落ちない魔球
の順で読みました。説明書きに忠順に、冒頭に惹かれた順です。
同じ町(3.5は海外)を舞台に別々の人物を主人公とした短編集であり、独立した話だけど互いに少しずつ干渉し合っているという構成です。
時期にはズレがあるので、あの人の過去か、とかあの子の未来か、という風に楽しめます。
登場人物が多い小説なので、感情移入して没頭するというよりは俯瞰的な読み方になるなと私は感じました。
正直、読む順番で世界が変わるというほどではないかも…読後感は変わるかもしれませんが。 -
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6つの短編集。
その6つがそれぞれにリンクしており、どの順番で読み進めるかで全体の印象が変わると言う作りで、その数は720通り。
すなわち、720通りの物語があると言う触れ込み。
読み進む場合の連続性をリセットするために、一つずつの物語が上下反転しているところも印象的。(その分、話の初ページを探すのがでちょっと面倒ではあるけれど。)
そうはいっても最初の印象を後日上回るのは厳しいと思われるので、初読が大事。
私はひとまず最初から順番に読んでみた。
読み進めるたびに、あれがあそこに繋がって、これがあの人でと、そのリンクや伏線が回収されていく感覚は楽しいものだった。
6つの物語の最後にどの話を読 -
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この小説は、ただのミステリーというより、ある種の「読書体験の装置」だと思う。
少年が経験する出来事、死んだS君の「声」、そして進んでいく物語の全てが、常に読者の想像力を揺さぶり続ける。本当にこれは現実の出来事なのか? 主人公は一体何を隠しているのか? ページをめくる手が止まらない、という月並みな表現では追いつかない、プロットの強度とドライブ感は圧巻だった。
読んでいる間、私はある種の『呪い』にかかっていた。それは夕木春央の『方舟』が植え付けた、「最後に世界観をロジックで粉砕するような、超弩級の衝撃」への期待だ。
『方舟』が冷徹なロジックとパズルの完璧さで読者の脳を凍結させるなら、『向日葵の咲か -
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ネタバレ※過去に読み終わった本のため、うろ覚えで書いてます。
文章✖️写真で推理をする、新感覚なミステリー小説
サクサクのサクっと読み終えてしまうほど、面白い小説でした。
他の方の解説や評価でも見られるように、最終的には犯罪を犯した人が全員捕まらずに生きているという展開に面白さに拍車をかけました(全員だったよな、、?)。
雨穴先生の変な家や変な絵シリーズを先に読んでおり、イラストから推理するというミステリー小説にハマっていた頃に、このいけないに出会いました。
各章のタイトルにもちゃんと意味があり、意味がわかったときにはすっきりした気持ちを味わえます。
個人的には、難易度が低めと感じ、もう少し推