道尾秀介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ六つの短編を、好きな順番で読む。選べると言われると、急に最初の一編が決められない。私はしばらく目次の前で止まった。まったく、なんとも面倒でじつに楽しい読書の始まりである。
順番が変われば、人物の見え方も変わる。ある編でふと現れた脇役が、別の編では人生の中心に立つ。先に過去を知っていれば痛みを抱えた登場になるし、知らずに会えば妙に気になる人として残る。あとから事情を知り、前のページへ戻りたくなる。この時間差がじつにいやらしい。
六編を渡り歩くのは人だけではない。犬、蝶、花、海の光。小さな事物まで糸になり、離れていた物語を縫い合わせる。気づくたびに「あ、ここにもいた」とうれしくなるが、つながっ -
-
Posted by ブクログ
同じ世界線で繋がる6話の短編集。ミステリーでサスペンスも含むけど、ミステリー、推理小説として読むとがっかりするかもしれない。
人との関係性に希望のある話が多い。本自体の構造が面白く、紙で読むと上下を逆にしないといけないので、他人が見たら「それ上下逆じゃない?」と言われること必至だろう。読む順番で印象が変わるという惹句がついているが……、人間関係を中心にしているため、確かにそうなのかもしれない。一方向から見えていることが全てではないだろうから。
とはいえ、普通に切なくて良い話が多いので、全部読み切ると最後はぼんやりと脱力してしまう。余韻はあるが、小説の中で全て完結しているので、私がごちゃごちゃ考 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1番目:笑わない少女の死。
おじさんが開けてはいけない箱を開けた。
お母さんの生まれ変わりの蝶がいなくて、外に飛び出して亡くなった少女。おじさんは、自分が救いたかった少女を、自分のせいで死なせてしまった…。
2番目:眠らない刑事と犬。
犬探しをする刑事とペット探偵の江添さん。
江添さんの過去の話が佳境かと思ったら、最後にへ!?と驚かされた。お母さんは子どもと向き合えてなくて、何も知らなくて、この事件の犯人だと疑っていた。息子は傷ついただろうけど、とても優しくて良い子だった。
3番目:消えない硝子の星。
オリアナ!!お母さんとカズマ、叔母のステラの話。
シーグラスを探すシーンで、オリアナが言