道尾秀介のレビュー一覧
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【2026年23冊目】
ホームレス家具職人として日々糊口をしのぐ東口の前に「弟子にしてください」と現れた西木奈々恵。最初は疎ましく思っていた東口だったが、徐々に彼女がいる生活に慣れ始めていく。だが奈々恵が現れてからというもの、東口の周辺ではおかしなことが起こり始めて――疫病神が耳元で囁く。
「透明カメレオン」を思わせるお話でした。ミステリーとも言えるし、ちょっとファンタジーとも言えるんですけど、そこに人間味が混じってきて切なさを醸し出していました。ホームレスを題材にして、人間の光と闇を上手く描けているなと思う一作です。
基本的にみんな明るいんですが、底抜けに明るいわけじゃないというか、心の -
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ネタバレ読む順番は自由で、それによってストーリーが変わると聞いて。
笑わない少女の死
名のない毒液と花
眠らない刑事と犬
落ちない魔球と鳥
飛べない雄蜂の嘘
消えない硝子の星
の順番に読んだ。
1.2.3番目の話があまりにも繋がりがなく、これ本当に話繋がる?と怪しく思ったけど、
残りの章で全部何かしらに繋がりがあり一気に読んだ。
年代、時系列がバラバラで未だに惑わされている。
最初に「笑わない少女の死」、最後に「消えない硝子の星」を読んでしまったのがなんとも…。
逆で間間に入っていたらまた違う気持ちになれたのだろうか…。
他の順番で読んだ人と感想会をしたい。
道尾秀介さんは向日葵を読んでいるけ -
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ネタバレ主人公の坂木錠也はサイコパスだ。そのために過酷な出来事の中をくぐらなくてはならなかった。
妊娠8か月の母親が父親に散弾銃で撃たれ、瀕死で運ばれた病院で、僕(坂木錠也)は生まれた。
父には別に家庭があった。
引き取ってくれた児童養護施設でこんな生い立ちの話を園長から聞いた。園長と母は同じ施設にいたことがあったという。
アルバイトをしながら高校を卒業し、卒園の前に知った。
園で好きになったひかりさんが僕のような人はサイコパスというのだといった。
常に心臓の鼓動はおなじ動きを続けていて狂うことがない。恐怖感もない。
何かに向かう時は自分を抑えるためにひそかに手に入れた鼓動を早める副作用がある薬品 -
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2014年5月に読んだ記録は残っているけれど、ストーリーはまったく覚えていなかった。
物語の冒頭で起こる事件も、その後の展開も、もちろん結末も。
YouTubeチャンネル「本タメ」で
「どんでん返しがすごい」と何度もおすすめされているのを見て、再読することにした。
全体を通して漂う不穏な空気はそのままに、物語にぐいぐい引き込まれ、ラストまで一気読み。
読み進めるほどに、違和感が少しずつ積み重なっていく感覚が心地よくもあり、怖くもあった。
読み終えたあと、もう一度最初のページに戻りたくなる。
きっと、昔の私も同じところで驚いたはずだし、
今の私だからこそ感じ取れたものもあったのだと思う -
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神隠しが起こった白峠村の「白早川」へ行くと、風の音と共に声が聞こえてきてー
物書きの主人公が自身の霊体験の相談に旧友に会いに行くお話。
旧友は「霊現象探究所」なんで怪しい事業をやっているが、本人のルックスも相まってメディア露出、本の出版など順調の様子。
そんな旧友真備(まきび)の元には白峠村周辺の相談者から心霊写真が5通も届いていた。
いずれの写真にも背中に眼のようなものが映り込んでいて、撮影後被写体は自殺している。
白峠村の霊現象と、背中に目の映った心霊写真は繋がっているのかいないのか。真備はなぜ探究所を開業したのか。
オカルトを真面目に取り上げ科学的にも解説しつつ、とてもライトで読み -
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道尾秀介の長篇ミステリ作品『雷神』を読みました。
道尾秀介の作品は、昨年3月に読んだ『スタフ staph』以来ですね。
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ある日かかってきた一本の脅迫電話。
その言葉が、30年前の忌まわしい過去を呼び醒ます。
最後の一行まで最上級の驚愕がつづく神業ミステリ。
「今回は、昔の自分には絶対不可能だったと言い切れる、自信作。僕が理想とするミステリのかたちがいくつかあるのですが、そのうちの一つが書けました。」――道尾秀介
あの日、雷が落ちなければ、罪を犯すことはなかった――。
埼玉で小料理屋を営む藤原幸人を襲った脅迫電話。電話の主が店に現れた翌日、娘