道尾秀介のレビュー一覧
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種明かしをされても前作程の驚きは無かった。主人公が仕掛ける側だった為か緩急の落差が前作程大きくなかったからではないかと思う。
またキョウについても不憫には思えど、主人公に責任を取らせるという考えはあまりに筋違いで、境遇や年齢、性格等を鑑みても納得いかず、まひろほどではないが親身な心持ちにはなれなかった。主人公は最終的に全部キョウに騙されていたのかも、と懐疑的だったが、キョウには危ういところが多いのでさすがに買いかぶりかと思う。結果オーライで良かったね、取り返しがつかないことにならなくて良かったねとやや冷ややかな感想になってしまった。
前作の登場人物達が真っ当な人生を歩み、親交を温めている様子が -
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目次のあとにあるタロットカード風のイラストは、最初に見た時と読み終えた後とで印象が大きく変わった。
読み始めは怪しい雰囲気や色味から「ミステリーなのかな」と勝手に想像していたのに、読み終えた頃には「たしかにこのイメージがピッタリだ」と思えて、少し可笑しくなるほどだった。
一番のお気に入りの場面は、大洞さんがカープ・キャッチャーで釣りをするシーン。
無口な人が淡々と、しかし計画的に動いていく姿が妙に魅力的で、登場人物たちが次第に集まっていくあの場面は特に印象深い。
大洞さんの行動の背景には、離婚した娘の様子をブログのフォロワーとしてそっと見守りながら、娘が「バイト先の景品であるあの箱 -
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音声と小説を融合させた「体験型ミステリ」
作中に二次元コードが登場して、それを再生すると、ある音や映像が流れてきて、物語の真相が分かるという仕掛けの短編集。
道尾さんの小説で最後の一枚の写真で真相がわかる「いけない」シリーズがあるけど、それと同じくらいわくわく感があった。しかし、肝心のオチがどういうこと…?となる話が多くてちょっと惜しいと思った。もっと面白くできそうなのに。
二話目の「にんげん玉(表記は鏡文字)」が今回の手法にがっちりはまった感じで一番面白かった。動画だから突然大きな音が出たりびっくり映像みたいなのがないかびくびくしてたけどそれはなかったのでよかった。ただ音声をよく聞きとろう -
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【2026年23冊目】
ホームレス家具職人として日々糊口をしのぐ東口の前に「弟子にしてください」と現れた西木奈々恵。最初は疎ましく思っていた東口だったが、徐々に彼女がいる生活に慣れ始めていく。だが奈々恵が現れてからというもの、東口の周辺ではおかしなことが起こり始めて――疫病神が耳元で囁く。
「透明カメレオン」を思わせるお話でした。ミステリーとも言えるし、ちょっとファンタジーとも言えるんですけど、そこに人間味が混じってきて切なさを醸し出していました。ホームレスを題材にして、人間の光と闇を上手く描けているなと思う一作です。
基本的にみんな明るいんですが、底抜けに明るいわけじゃないというか、心の -
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ネタバレ読む順番は自由で、それによってストーリーが変わると聞いて。
笑わない少女の死
名のない毒液と花
眠らない刑事と犬
落ちない魔球と鳥
飛べない雄蜂の嘘
消えない硝子の星
の順番に読んだ。
1.2.3番目の話があまりにも繋がりがなく、これ本当に話繋がる?と怪しく思ったけど、
残りの章で全部何かしらに繋がりがあり一気に読んだ。
年代、時系列がバラバラで未だに惑わされている。
最初に「笑わない少女の死」、最後に「消えない硝子の星」を読んでしまったのがなんとも…。
逆で間間に入っていたらまた違う気持ちになれたのだろうか…。
他の順番で読んだ人と感想会をしたい。
道尾秀介さんは向日葵を読んでいるけ -
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ネタバレ主人公の坂木錠也はサイコパスだ。そのために過酷な出来事の中をくぐらなくてはならなかった。
妊娠8か月の母親が父親に散弾銃で撃たれ、瀕死で運ばれた病院で、僕(坂木錠也)は生まれた。
父には別に家庭があった。
引き取ってくれた児童養護施設でこんな生い立ちの話を園長から聞いた。園長と母は同じ施設にいたことがあったという。
アルバイトをしながら高校を卒業し、卒園の前に知った。
園で好きになったひかりさんが僕のような人はサイコパスというのだといった。
常に心臓の鼓動はおなじ動きを続けていて狂うことがない。恐怖感もない。
何かに向かう時は自分を抑えるためにひそかに手に入れた鼓動を早める副作用がある薬品 -
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神隠しが起こった白峠村の「白早川」へ行くと、風の音と共に声が聞こえてきてー
物書きの主人公が自身の霊体験の相談に旧友に会いに行くお話。
旧友は「霊現象探究所」なんで怪しい事業をやっているが、本人のルックスも相まってメディア露出、本の出版など順調の様子。
そんな旧友真備(まきび)の元には白峠村周辺の相談者から心霊写真が5通も届いていた。
いずれの写真にも背中に眼のようなものが映り込んでいて、撮影後被写体は自殺している。
白峠村の霊現象と、背中に目の映った心霊写真は繋がっているのかいないのか。真備はなぜ探究所を開業したのか。
オカルトを真面目に取り上げ科学的にも解説しつつ、とてもライトで読み -
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道尾秀介の長篇ミステリ作品『雷神』を読みました。
道尾秀介の作品は、昨年3月に読んだ『スタフ staph』以来ですね。
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ある日かかってきた一本の脅迫電話。
その言葉が、30年前の忌まわしい過去を呼び醒ます。
最後の一行まで最上級の驚愕がつづく神業ミステリ。
「今回は、昔の自分には絶対不可能だったと言い切れる、自信作。僕が理想とするミステリのかたちがいくつかあるのですが、そのうちの一つが書けました。」――道尾秀介
あの日、雷が落ちなければ、罪を犯すことはなかった――。
埼玉で小料理屋を営む藤原幸人を襲った脅迫電話。電話の主が店に現れた翌日、娘