道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレサイコパスな主人公の殺人の記録かと思いきや、視点の切り替わりがあり、実は双子の兄がやったことだったというトリックはいつもの道尾作品という感じで良かった。弟が自分の血を嫌って血圧を上げる薬を飲んでいるのに対して兄は逆の薬を飲んでいる対比もおもしろい。母が殺されて養護施設に入っていた2人が、兄だけ引き取られたことで生活環境が変わり、殺人衝動を解放したい兄と抑えたい弟の構図になってしまったのが全ての原因といえる。このストーリー展開も素晴らしい。ただサイコパス特有の心理をもっと描いてほしかった、少し「殺し」にフォーカスし過ぎてエンタメの部分が大きいのが気になる。
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Posted by ブクログ
それぞれの章がある種のパラレルワールド、違う世界線での出来事を描写しており、その中で身近な人を失う辛さや悲しさ、そこにある喪失感を描いている。一つ一つの話を別の世界でのことと押さえながらそこからその人たちそれぞれの人間性を読み浸っていくようなイメージで読み進めた。連作小説であるが独立した章ではなくその中に貫いている悲しみや喪失、その中でどう生きているのかを様々な角度から読み解くことで、その世界を生きている人たちの人となりを考え、感じ、味わうことができるのであろう。
生きていく中で必ず起こるあの時ああしていれば、あの時ああしなければなどの描写からバタフライ効果のように大きく世界が変わってしまう。それは読み手の私たちにとっても実は日々起きていることであり、私たちが選んだこの今の世界は、他の世界の私たちは選ばなかった世界かもしれない。その中で選んだこの世界で起こったことに向き合いながら自分として精一杯生きてみようという気持ちも大切だと思う。 -
Posted by ブクログ
サイコパスサスペンスミステリー
サイコパス一人称による、感情が薄いと言われるサイコパスの深層心理
作中の「金の鍵」は、グリム童話の最後のお話
児童養護施設で育った錠也
養父母の元で育った双子の鍵也
同じ養護施設で育った母親の違う順平
三人の兄弟の三つ巴サイコパス
解説は新書「サイコパス」著者脳科学者の中野信子さん
彼らは恐怖や苦痛を感じない
猟奇的事件を引き起こす人がサイコパスであるという事ではない
大胆な行動ができ、無駄なことをしないから
政治家や社長等にも多いらしい
とはいえ、三人の兄弟は入り乱れ入れ替わり
道尾さんに委ねて混乱し続けます