道尾秀介のレビュー一覧

  • 鏡の花

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    ネタバレ

    道尾さんらしい短編集。百合の花びらのような別々の話が、最後まで読むと1つの花のように重なり合います。
    もう少し明るい話だといいのだけど。

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    2018年07月18日
  • 水の柩

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    どちらかと言うと文学・文芸作品。
    ミステリーではないと思いますが、とりあえずミステリーに分類。
    なぜなら、大きな叙述トリックが使われていたから..

    平凡な毎日を憂う主人公逸夫の成長物語。
    苛められて自殺を考えている同級生の敦子。
    過去に深い悲しみを持っていた祖母のいく。
    この3人のある意味再生の物語です。

    ある日逸夫は、敦子から小学校の時埋めたタイムカプセルの手紙を取り換えたいとお願いされます。
    なぜ、手紙を取り換えたいのか?
    手紙は敦子を苛めた人たちをさらす内容。
    敦子が自殺した時にさらすためのものですが、それを取り換えるとのこと。
    この苛めふくめて、敦子の家庭環境は辛い物です。
    さらに

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    2018年07月08日
  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    不可能犯罪の名所、架空の都市、蝦蟇倉(がまくら)市を舞台にした、5人の作家の連作ミステリ。それぞれが少しずつ重なりあっており、人間関係も楽しめる。それぞれの作家の作風はそれなりに違うはずだが、違和感なくマッチしている。全部で11人の連作らしく、地図に記載があるが、出てきていない場所も多い。、しかし、架空の地図はどうしてこんなにわくわくさせてくれるのか。
    個人的ヒットは、伊坂幸太郎作品に出てきたホテル「バスコ・ダ・蝦蟇」なのだが、残念ながら地図には乗っていない。

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    2018年06月26日
  • 鏡の花

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    「もしも」ひとつで、人生は全く違うものになる可能性がある。
    その世界をいくつも読ませてもらった感じ。
    分岐ひとつ、選ぶものが変われば未来は別物になり、選ばなかった方に出会うことはもうできない。
    でも最後の最後に、何を選んだとしてもそれがよかったのだと思えるような道を歩むことが、人の心に光を差すのだと思った。

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    2018年06月12日
  • 満月の泥枕

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    子どもを失ったおじさんに引き取られた汐子。自分の子どもの代わりじゃないけれど、汐子がいたから毎日の生活が遅れたのかも。
    しかし、こんなにも飲んだくれてたらあかんわ。
    アパートの住民の協力があってこそだね。
    問題解決できたら、それが自信となって生活改善にもつながるか。

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    2018年04月27日
  • 満月の泥枕

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    さてさて、この物語は昭和の香り漂う古ぼけたアパートから始まる......。
    「平成十八年生まれやもんな、私もりくちゃんも」。
    ??
    しー坊、今なんて言った?
    平成、十八年?
    ということは、この物語は現代も現代、現代の話だった!

    物語は自分の失態で一人娘のりくをなくした男、凸貝(とつがい)と姪の汐子、そしてボロアパートの住人と顔見知りの警官(剛ノ宮)たちで進められる。
    凸貝が酔っ払って見た光景は殺人事件(?)へと発展し、どんどん広がって、最後に......。

    物語の進み方はのんびりしている。
    ものすごく恐ろしいこと(子供を亡くす事以外には)も起きない。
    なんだかこの著者にしては珍しいなあ、と

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    2018年04月23日
  • 満月の泥枕

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    3月-2。3.5点。
    娘を喪った30代後半の主人公。姪を預かり、同居。
    近くの道場の孫が、相談を持ちかける。
    殺人か、失踪か、アパートの住人を巻き込みながら、調べていく。

    相変わらずの道尾節。最近は人情ものばかりという気が。。

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    2018年03月13日
  • 鏡の花

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    ネタバレ

    6つの物語からなる連作短編集。
    (本レビュー最初からネタバレしてます、以下要注意)

    1編1編で誰かが死んでいる、その次の話ではその人は生きているけど別の誰かが死んでいるというパラレルワールド構成で話が進み、最後の話で…という展開なんだが、うーんちょっとモヤモヤするなぁ。

    謎解きにもなっておらず、パラレルワールドだけどSFにもなっていない。作者の名前だけでそういう展開を望んだ俺の身勝手な失望なんだけど、これって情景小説なんだよなぁ。
    1編目でなくなっている人に対する気持ちにけじめをつけているのに、2編目ではその人生きてて別の人死んでるからけじめをつけ治す…の繰り返しは、俺にとっては苦行だった

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    2018年02月07日
  • 満月の泥枕

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    ミステリーとしてはどうなのかとも思うが,日常の延長のような中で嘘や勘違いや思い込みがごった混ぜになって,しっかりしすぎた小学生の子供たちのリードで祭りから祭りへ駆け抜ける.前半のコンゲーム的な焼きメレンゲドラゴンボールを投げる辺りがとても面白かった.

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    2018年01月16日
  • 満月の泥枕

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    子どもを亡くした男がふたり。傷のなめ合いのようであったり、同志と感じる描写にはひきこまれる。
    自分が幸せになってはいけないと律するあたりはじんときた。

    全体像が見えてくるまでに時間がかかったのと、他にも魅力的な人物がいっぱい登場してくるのに細かくスポッとを当てられなかったのがとても残念。

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    2018年01月13日
  • 満月の泥枕

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    夜中に泥酔した男が見た「事件」は本物だったのか…。

    複雑な過去により自堕落な生活を送る男と面倒を見ることになった姪。二人の生活は夏のその事件をきっかけに思いがけない面倒事へと巻き込まれていく…、重く断ち切れない過去を深奥に秘めた人物ばかりながらも、表面的にはそんな人たちが大人数でどたばた知略を巡らせたり巻き込まれたり巻き込んだりの物語が展開します。

    ミステリ風味より、人情味のほうが強く、人物たちのそれぞれの同じ場所での違う想いを受け取ると複雑な味わいがあります。哀しくもおかしくて、やりきれないこともあるけれど、それでも前に進みたい。その前に進むための力をお互いが補完しあっているのが、良いよ

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    2017年12月29日
  • 満月の泥枕

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    道尾さんらしく、物憂げなキャラクターたちが優しさでつながるストーリーで、トリックや伏線も巧みです。ただ、途中少し間延びしている印象がありました。

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    2017年12月20日
  • 花と流れ星

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    3人のその後が気になっていたので。
    さらっと読めて、面白かった。
    このシリーズでもっと描いて欲しいなぁ。

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    2017年12月10日
  • 満月の泥枕

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    いつもと違いあまり入り込めず、読むのに割と時間がかかってしまいました。
    暗がりや暗闇が多いから見えてこないのでしょうか?
    それとも、それまで読んだ設定を何度か崩さないといけない場面があるからでしょうか?
    思わせといてそうじゃないの連続でしたしたが、とりあえず読み終わりました。

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    2017年12月06日
  • ノエル―a story of stories―

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    2017年、46冊目は、今年もお世話になりましたの、道尾秀介。

    『光の箱』『暗がりの子供』『物語の夕暮れ』3つの中編とエピローグの連作構成。そして、3つの中編には、童話的物語内物語が存在します。

    タイトル的にも、クリスマス前のこの時期には、ピッタリの一冊。

    ミステリーのフォーマットで描かれたハート・ウォーミングもの。ただし、イジメ、ハンディキャップを持った児童、孤独、疎外感……、といった、道尾的読む者に負荷をかける要素も多分にあります。

    『光媒の花』『水の柩』『笑うハーレキン』辺りが好きな方向き。真備シリーズ、『シャドウ』好きには微妙。『向日葵の咲かない夏』『鬼の跫音』を期待すると……

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    2017年12月04日
  • カササギたちの四季

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    道尾秀介
    好きな作家のひとりである。
    「カラスの親指」「竜神の雨」から見ると、本格的と言えるものではないのかもしれないが、
    それぞれ、「四季」に分かれた、各4編が繋がっているだが
    それぞれの四季に沿った話となっている。
    本篇の中心人物である「華沙々木」「日暮」そして「菜美」。
    「華沙々木」の推理を裏付けるために日暮がおり、その間違った推理を尊敬する「菜美」をがっかりさせまいと働く「日暮」の健闘ぶりを感じる。

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    2017年11月25日
  • 鏡の花

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    第1章から第6章からなる短編なのか
    第1章で死んでしまった子供が第2章では生きていたりと
    頭の整理が付かずに読んでいると、こんがらがっちゃう。
    いまいちだったな

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    2017年11月25日
  • 花と流れ星

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    読み終わりました。
    短編5作品からなっています。
    道尾氏の探偵は「真備」「道尾」「北見」は3人。
    ホラーサスペンスではなくミステリー作品です。
    でも・・・
    「カラスの親指」ほどではなかった。

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    2017年11月25日
  • カササギたちの四季

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    リサイクルショップを共同経営する私立探偵気取りをしたい男と、持ち前の推理力を隠して水面下で探偵気取り男を誘導する男。探偵気取り男に心酔する女子中学生3人を中心に据えた最近流行の誰も死なない連作ミステリーです。

    器用な道尾秀介なので、無難にまとめていますが割とこのジャンルも最近多くなっていて、「まほろ多田便利軒」に比べるといろいろ弱い感じは有ります。おそらくシリーズ化になる気がしますがもう少し登場人物の掘り下げが必要と思います。

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    2017年11月13日
  • 鏡の花

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    夏読書の一冊(もう11月です)。
    夏の文庫フェアでランダムに選んだ本で、作家やジャンルの新規開拓になればと思って読みました。現代日本のエンターテイメントはあまり読まないので全然知らん作家やったけど、この人ミステリーの人なんやね。こないだテレビに出とったー!これはミステリーではなかったけども。

    話は、同じパターンの短編が続いて途中で飽きた。それで時間がかかった。それでも最後どうつながるんやろうか、と期待しながら読んだけどたいしたことはなかった。すまん。メッセージ性は強いし分かりやすい部類なんだろうか。でもせっかくこういう舞台を用意したんなら、そういう部分は抜きにして違う部分を読みたかった。鏡な

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    2017年11月01日