道尾秀介のレビュー一覧
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夜中に泥酔した男が見た「事件」は本物だったのか…。
複雑な過去により自堕落な生活を送る男と面倒を見ることになった姪。二人の生活は夏のその事件をきっかけに思いがけない面倒事へと巻き込まれていく…、重く断ち切れない過去を深奥に秘めた人物ばかりながらも、表面的にはそんな人たちが大人数でどたばた知略を巡らせたり巻き込まれたり巻き込んだりの物語が展開します。
ミステリ風味より、人情味のほうが強く、人物たちのそれぞれの同じ場所での違う想いを受け取ると複雑な味わいがあります。哀しくもおかしくて、やりきれないこともあるけれど、それでも前に進みたい。その前に進むための力をお互いが補完しあっているのが、良いよ -
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2017年、46冊目は、今年もお世話になりましたの、道尾秀介。
『光の箱』『暗がりの子供』『物語の夕暮れ』3つの中編とエピローグの連作構成。そして、3つの中編には、童話的物語内物語が存在します。
タイトル的にも、クリスマス前のこの時期には、ピッタリの一冊。
ミステリーのフォーマットで描かれたハート・ウォーミングもの。ただし、イジメ、ハンディキャップを持った児童、孤独、疎外感……、といった、道尾的読む者に負荷をかける要素も多分にあります。
『光媒の花』『水の柩』『笑うハーレキン』辺りが好きな方向き。真備シリーズ、『シャドウ』好きには微妙。『向日葵の咲かない夏』『鬼の跫音』を期待すると…… -
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夏読書の一冊(もう11月です)。
夏の文庫フェアでランダムに選んだ本で、作家やジャンルの新規開拓になればと思って読みました。現代日本のエンターテイメントはあまり読まないので全然知らん作家やったけど、この人ミステリーの人なんやね。こないだテレビに出とったー!これはミステリーではなかったけども。
話は、同じパターンの短編が続いて途中で飽きた。それで時間がかかった。それでも最後どうつながるんやろうか、と期待しながら読んだけどたいしたことはなかった。すまん。メッセージ性は強いし分かりやすい部類なんだろうか。でもせっかくこういう舞台を用意したんなら、そういう部分は抜きにして違う部分を読みたかった。鏡な -
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決してファンというわけではないのに読んでしまう道尾秀介。キムタク主演の月9ドラマのために書き下ろされた『月の恋人』に唖然呆然となった以外は結構好きです。実はなんたらでしたみたいなオチの作品も、笑ってしまうほど斬新で、嫌いじゃない。と思ったら、本作は、えっこれ道尾さん?とビックリ。
リサイクルショップの店長・華沙々木(かささぎ)、その友人で従業員の日暮(ひぐらし)、店に入り浸る中学生・菜美が関わる、日常の謎よりはちょっぴり犯罪色もある事件を四季それぞれに。
珍しく、明るく軽い。いつもの道尾さんを期待していると拍子抜けするかもしれない、普通にいい話。
そんななか、よくこんな比喩を思いつくなぁ -
Posted by ブクログ
ほぼすべて読んでいる道尾秀介作品ですが、『月の恋人』でズッコケてからご無沙汰していました。これはツボにハマるほどではないものの、やっぱりこの人うまいなぁと思わせる作品です。
ダムのある町。老舗温泉旅館の息子・逸夫が平々凡々な毎日に憂えていた折り、敦子が引っ越してくる。小さなこの町では、小学校から全員が同じ中学校へ上がるが、逸夫とおとなしい敦子は話したことがないまま。中学で文化祭の買い物係を一緒に担当することになったのをきっかけに言葉を交わすように。すると、小学校の卒業時に埋めたタイムカプセルの中の手紙を書き替えたい、ついてはタイムカプセルを掘り起こすのを手伝ってほしいと、逸夫は敦子から頼まれ