道尾秀介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
決してファンというわけではないのに読んでしまう道尾秀介。キムタク主演の月9ドラマのために書き下ろされた『月の恋人』に唖然呆然となった以外は結構好きです。実はなんたらでしたみたいなオチの作品も、笑ってしまうほど斬新で、嫌いじゃない。と思ったら、本作は、えっこれ道尾さん?とビックリ。
リサイクルショップの店長・華沙々木(かささぎ)、その友人で従業員の日暮(ひぐらし)、店に入り浸る中学生・菜美が関わる、日常の謎よりはちょっぴり犯罪色もある事件を四季それぞれに。
珍しく、明るく軽い。いつもの道尾さんを期待していると拍子抜けするかもしれない、普通にいい話。
そんななか、よくこんな比喩を思いつくなぁ -
Posted by ブクログ
ほぼすべて読んでいる道尾秀介作品ですが、『月の恋人』でズッコケてからご無沙汰していました。これはツボにハマるほどではないものの、やっぱりこの人うまいなぁと思わせる作品です。
ダムのある町。老舗温泉旅館の息子・逸夫が平々凡々な毎日に憂えていた折り、敦子が引っ越してくる。小さなこの町では、小学校から全員が同じ中学校へ上がるが、逸夫とおとなしい敦子は話したことがないまま。中学で文化祭の買い物係を一緒に担当することになったのをきっかけに言葉を交わすように。すると、小学校の卒業時に埋めたタイムカプセルの中の手紙を書き替えたい、ついてはタイムカプセルを掘り起こすのを手伝ってほしいと、逸夫は敦子から頼まれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ四季のタイトル通り春夏秋冬の4つの短編を収録。名探偵役が謎を見つけ、解決するという常道に対して、名探偵役は間違った推理を行うが、ワトソン役がその推理を「真実」にするという趣向を凝らしているのが特徴的。この設定だけ見ると非常に魅力的なのだが、如何せん、それぞれの謎自体が微妙で、どうにも歯がゆい。ワトソン役である日暮の動機についても、少々弱い点があり、名探偵たる華沙々木も推理狂な訳でもなく、人情に溢れる部分があったりと、どうにも突き抜けるところがない。最終話のようにむしろ下手な工作などがない方が読み応えがあったというのが皮肉。決して面白くない訳ではないのだが、何だか残念だなぁ、と思ってしまうのだっ
-
Posted by ブクログ
不思議な感覚のファンタジー&ミステリー
表題のとおり物語の中に物語(絵本)があり、さらに短編が織り成す連作ミステリーとなっています。
「光の箱」
「暗がりの子供」
「物語の夕暮れ」
と3つの短編が絡み合いながら進み、最後
「四つのエピローグ」
としてものの見事にまとまっていくストーリです
「光の箱」は小学校、中学校といじめられていた子供が童話作家になる物語。このショートストーリの中にも闇と光が感じられます。そして、この童話作家の童話が本書の中で語られていきます。
「暗がりの子供」は足が不自由な女の子の物語。先の童話作家の絵本の世界にはまっている女の子が絵本をなくしてしまい、絵本との会話 -
Posted by ブクログ
月9のようなラブストーリ!
って思ってたら、本当に月9でドラマになってました。
それも主演はキムタク(笑)
お互い意識しあっている者同士が微妙にすれ違ったりするんだよなぁ
とか
それを回りの人が知ってか知らずか絡んできて、また、さらに微妙な関係になったりするんだよなぁ
とか
さらにさらに、小さな嘘がそれをこじらせたりするんだよなぁ
とか
人物設定がいかにもだよなぁ(主人公は金持ち社長)
とか
その主人公が窮地に立たされるパターンだよなぁ
とか
それを別の女性が格好良く救ってくれたりするんだよなぁ
とか
結局はシンデレラストーリで収まるところに収まるんだよなぁ
とかとか
べたべたな恋愛ドラマ -
Posted by ブクログ
ネタバレ蝦蟇倉市で起こる不可解な事件の数々を題材としたアンソロジー。
まさかまさかの展開に驚いたのは、やっぱり道尾さんと伊坂さんの作品ですかね。
微妙にお話が繋がっている所もよかったといいますか。
<以下、ネタバレです。>
で。
道尾さんのラストについて。
車にはねられたのは、一体、誰なのか?
心情的には、ひき逃げ犯の彼であって欲しいんだけど、ネットでネタバレを検索すると、私的には考えもしなかった刑事さん説が。←
部屋の位置、車の進行方向を考えると、そうなる…んだろうか?
でも、あの刑事さん、別のお話でも出てくるんですよねー。
時系列でいうと、道尾さんのお話直後だと思われますし?
うーん。