道尾秀介のレビュー一覧

  • カササギたちの四季

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    決してファンというわけではないのに読んでしまう道尾秀介。キムタク主演の月9ドラマのために書き下ろされた『月の恋人』に唖然呆然となった以外は結構好きです。実はなんたらでしたみたいなオチの作品も、笑ってしまうほど斬新で、嫌いじゃない。と思ったら、本作は、えっこれ道尾さん?とビックリ。

    リサイクルショップの店長・華沙々木(かささぎ)、その友人で従業員の日暮(ひぐらし)、店に入り浸る中学生・菜美が関わる、日常の謎よりはちょっぴり犯罪色もある事件を四季それぞれに。

    珍しく、明るく軽い。いつもの道尾さんを期待していると拍子抜けするかもしれない、普通にいい話。

    そんななか、よくこんな比喩を思いつくなぁ

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    2017年10月05日
  • 鏡の花

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    初読(1冊挫折したのがあるが)の作家さん。
    うーん、こういう書き方があるのか…。登場人物は同じで6つの短編。しかし、設定が微妙に違っていて、各章誰かが亡き人の扱い。所謂パラレルワールドを描いていて、6つの作品は独立している。鏡の向こう側とこちら側の世界。同じように見えて何かが違う、というような。全体のカラーが統一されていてどれを読んでも物哀しいテイスト。これらを1冊の本に纏めてしまうと辛いものがあるかな。1冊勢いで読んでしまうと後に残るのは気だるいような倦怠感。文章は美しいのだが。

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    2017年09月02日
  • 鏡の花

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    ネタバレ

    パラレルストーリーというのでしょうか
    各章に登場する人物が主人公に変わるだけでなく、誰かしら亡くなっている設定。
    亡くなっていることにより目線が変わり、生きていたらこんな生活なんだなぁと。
    全体的に薄暗く、裏寂しい空気が漂います。

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    2017年08月26日
  • 鏡の花

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    ネタバレ

    2017/7/20
    人に薦められた本。
    なんと言うかまあ、命あることに感謝!と思えばよいのでしょうか?
    異論はないけどそう思え!思え!って言われてるようでしんどい。
    パラレルワールドでいろんな人の生と死を見せられるのはしんどい。
    しんどかった。

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    2017年07月23日
  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    「がまくら市」という架空の市で起こる数々の事件(「不可能犯罪」と呼ばれる)を、5人の作家が描いたアンソロジー。そしてそれは少しずつ繋がっている、というところが面白い。
    やはり、伊坂さんの章が特に面白かったな。最後までまんまと罠にはまってしまった。
    福田栄一さんの「大黒天」の物語の運びもよかったな。これもどんでん返しあり。
    大山誠一郎さんの「不可能犯罪係自身の事件」も展開がテンポ良く、引き込まれた。
    こういう物語の構成、好きです。

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    2017年07月11日
  • 骸の爪

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    面白かった。
    暗いし悲しい話なのに、しつこくなくて、ホント軽く楽しく読める。
    人が死ぬところだけ、何故か物凄いリアルだったりするのは何でだ。
    仏師の話、もっとうんちく欲しかった。

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    2017年05月25日
  • 水の柩

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    ほぼすべて読んでいる道尾秀介作品ですが、『月の恋人』でズッコケてからご無沙汰していました。これはツボにハマるほどではないものの、やっぱりこの人うまいなぁと思わせる作品です。

    ダムのある町。老舗温泉旅館の息子・逸夫が平々凡々な毎日に憂えていた折り、敦子が引っ越してくる。小さなこの町では、小学校から全員が同じ中学校へ上がるが、逸夫とおとなしい敦子は話したことがないまま。中学で文化祭の買い物係を一緒に担当することになったのをきっかけに言葉を交わすように。すると、小学校の卒業時に埋めたタイムカプセルの中の手紙を書き替えたい、ついてはタイムカプセルを掘り起こすのを手伝ってほしいと、逸夫は敦子から頼まれ

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    2017年05月10日
  • 水の柩

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    “普通”の日常に不満がある主人公と、“普通”の日常を願う同級生。
    タイムカプセルに入れた手紙を書き換えるため、夜の学校に忍び込む。
    嘘で未来は変えられるのか。


    自営業の問題、自分の将来、家族の嘘、同級生の嘘…中学生が抱えるには大きすぎるものばかりだなぁと。

    気づいてほしい思いと気づかれたくない思い。
    大人でも難しい。

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    2017年08月24日
  • 花と流れ星

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    すんなり読めるミステリー短編集。とは言え登場人物は共通のため長編的な読み方もできる。あえて多くを語らない、すべての種明かしをせずに考える余地を少し残す書き方が良いと思った。

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    2017年02月05日
  • 貘の檻

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    「最強&最驚」は大げさだが、久々に「シャドウ」や「龍神の雨」系のテイストの作品で、悪くはなかった。少年期の記憶がやけに鮮明なのも“らしい”と感じた。

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    2017年01月22日
  • カササギたちの四季

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    ネタバレ

    四季のタイトル通り春夏秋冬の4つの短編を収録。名探偵役が謎を見つけ、解決するという常道に対して、名探偵役は間違った推理を行うが、ワトソン役がその推理を「真実」にするという趣向を凝らしているのが特徴的。この設定だけ見ると非常に魅力的なのだが、如何せん、それぞれの謎自体が微妙で、どうにも歯がゆい。ワトソン役である日暮の動機についても、少々弱い点があり、名探偵たる華沙々木も推理狂な訳でもなく、人情に溢れる部分があったりと、どうにも突き抜けるところがない。最終話のようにむしろ下手な工作などがない方が読み応えがあったというのが皮肉。決して面白くない訳ではないのだが、何だか残念だなぁ、と思ってしまうのだっ

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    2016年11月09日
  • ノエル―a story of stories―

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    主人公である童話作家の作品に本編の展開を象徴させるという、道尾氏らしい凝った構成です。
    小説としての完成度は高く、ハッピーエンドと言える展開であるものの、誤解も含めてですが黒い感情が多く登場するところが自分の好みではなかった。
    その点も含めて道尾氏らしいのだけれど。

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    2016年10月30日
  • ノエル―a story of stories―

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    不思議な感覚のファンタジー&ミステリー
    表題のとおり物語の中に物語(絵本)があり、さらに短編が織り成す連作ミステリーとなっています。

    「光の箱」
    「暗がりの子供」
    「物語の夕暮れ」

    と3つの短編が絡み合いながら進み、最後
    「四つのエピローグ」
    としてものの見事にまとまっていくストーリです

    「光の箱」は小学校、中学校といじめられていた子供が童話作家になる物語。このショートストーリの中にも闇と光が感じられます。そして、この童話作家の童話が本書の中で語られていきます。

    「暗がりの子供」は足が不自由な女の子の物語。先の童話作家の絵本の世界にはまっている女の子が絵本をなくしてしまい、絵本との会話

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    2016年09月18日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    月9のようなラブストーリ!
    って思ってたら、本当に月9でドラマになってました。
    それも主演はキムタク(笑)

    お互い意識しあっている者同士が微妙にすれ違ったりするんだよなぁ
    とか
    それを回りの人が知ってか知らずか絡んできて、また、さらに微妙な関係になったりするんだよなぁ
    とか
    さらにさらに、小さな嘘がそれをこじらせたりするんだよなぁ
    とか
    人物設定がいかにもだよなぁ(主人公は金持ち社長)
    とか
    その主人公が窮地に立たされるパターンだよなぁ
    とか
    それを別の女性が格好良く救ってくれたりするんだよなぁ
    とか
    結局はシンデレラストーリで収まるところに収まるんだよなぁ
    とかとか

    べたべたな恋愛ドラマ

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    2016年09月10日
  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    ほとんど読まないアンソロジー。
    ふだん読まない作家の作品を読めるのが、いい。

    作家や登場人物よりもさらに、
    蝦蟇倉市に愛着がわいた。
    実在して、ほんとうに登場人物たちが
    暮らしているみたい。
    それぞれの話のなかに、別の作品の登場人物が
    さらりと出てくる、その感じは、現実社会みたい。

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    2016年07月31日
  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    ネタバレ

    蝦蟇倉市で起こる不可解な事件の数々を題材としたアンソロジー。
    まさかまさかの展開に驚いたのは、やっぱり道尾さんと伊坂さんの作品ですかね。
    微妙にお話が繋がっている所もよかったといいますか。

    <以下、ネタバレです。>

    で。
    道尾さんのラストについて。
    車にはねられたのは、一体、誰なのか?
    心情的には、ひき逃げ犯の彼であって欲しいんだけど、ネットでネタバレを検索すると、私的には考えもしなかった刑事さん説が。←
    部屋の位置、車の進行方向を考えると、そうなる…んだろうか?
    でも、あの刑事さん、別のお話でも出てくるんですよねー。
    時系列でいうと、道尾さんのお話直後だと思われますし?
    うーん。

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    2016年06月24日
  • カササギたちの四季

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    リサイクルショップ・カササギを舞台にしている春、夏、秋、冬と4つの季節の連作短編。店長の華沙々木と店員の日暮は学生時代の友人で一緒に生活もしているというと、しをんさんの「まほろ駅前~」を連想するけど、変人としてのベクトルが違うから似ている印象はなかった。いつも間違った推理をする華沙々木と、華沙々木を慕っている菜美のために華沙々木のフォローをする日暮、主な登場人物のキャラがちょっと薄いかな。最後に大きな仕掛けでも隠されているのかと期待してみたけど、道尾さんにしてはライトなミステリーのままでした。

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    2016年05月23日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    暫くまた読書から遠ざかっていたところ、久々に読んだ一冊。ドラマと並行した作品というのは後書きで知ったが、読んでいて凄く映像を感じる作品だった。ほんわりと温かなストーリーだったが、道尾作品としては少し物足りず、何か驚きの要素があるとなお良かった。

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    2016年05月08日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    道尾秀介さんの作品ではないかのような内容です。特に盛り上がるわけではなく、淡々と流れるラブストーリー。TVと同時並行ということでしたが、TVドラマとしては、ちょっとやきもきするような感じだったのかなと思います。

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    2016年04月11日
  • 晴れた日は謎を追って がまくら市事件

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    何人かの作家たちによるアンソロジー。
    不可能犯罪ばかりが起こるがまくら市を舞台に、不可能犯罪を描いた短編集。
    それぞれの作家の色が出ていて面白い。

    いくらなんでもその犯罪はありえないと言うものから、すっきりするもの、オチまで行かないとさっぱりわからないもの、色々あります。

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    2016年04月03日