道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「道尾秀介」の連作小説『鏡の花』を読みました。
「道尾秀介」作品は今年2月に読んだ『貘の檻』以来ですね。
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もしも大切な人がいなかったら、どんな人生を送るのか?
身近な誰かが欠けてしまったパラレルな六つの世界が呼応し合い、眩しく美しい光を放つ。
緻密な構成が輝く、著者渾身の意欲作。
少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会…。
「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。
それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。
生きることの真実を鮮やかに描き出すこと -
Posted by ブクログ
これはミステリーというより喜劇ですね。
三谷幸喜脚本の映画でありそう。
てか映画も製作中らしいので観てみようと思います。
タイトルの「サーモンキャッチャー」ですが、なんでサーモンなの?という疑問は最後の最後まで解消されず、しかもなんやそれ的な理由です。
最初に出てくるタロットカードの意味もよく分からんかったです。
(道尾さんのことだから、いずれもなんか隠されてる?と色々考察しましたが思い付きませんでした。)
あと1000Pの白い箱って結局なんやったん?
人生こじらせ気味の皆さんがなんやかんやで救われていくお話は好きですね。
ヒツギム語がいちいちオモシロくてクスッと来ます。
シッゲルムーロ -
Posted by ブクログ
題名が気になって買った一冊
人生を立て直す話だった。
人生のどん底のような感じで生きている主人公
疫病神に取り憑かれ、謎の女が弟子入り、川に死体、奇妙な家具修理、あらすじだけ読めば面白そうな展開だが、奇妙な家具修理が終わりそうになるまで、あまり盛り上がりがない展開で予想と違った。
ラストは急に展開が変わって大騒動
淡々とした話だったが、人生を立て直し進んでいこうとする主人公は良かった。
奇妙な家具についての謎がいくつか残った。
なぜ奇妙な家具を40センチ手前に出す?
空いたスペースは何に使う?
綺麗した家具なのに猫が傷つけてもかまわない?
家具の謎が残った小説でした。
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Posted by ブクログ
【数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化する、技巧と世界観】と本の紹介にはあったので、もっとミステリー要素の強いのかな、と思って読み始めたが、読んでみての個人的な印象としては、ミステリー感は薄かったような気がする。
とは言え、章が進むごとに、見えていた事実が事実とは異なり、新たな事実が見えてくる。そんな物語の進み方は、やはり道尾さんらしいミステリーとも言えるのかもしれない。
この小説では、「嘘」が1つのキーになっていると思う。嘘にも、色々と種類があって、人を騙すための悪意ある嘘だけではなく、逆に人を思うが故の嘘もあるし、自分のつらさやコンプレックスを隠したいだけの嘘もある。ちょっとしたおふざ -
Posted by ブクログ
「道尾秀介」の長篇作品『月の恋人―Moon Lovers』を読みました。
『鬼の跫音』、『龍神の雨』、『球体の蛇』、『光媒の花』に続き「道尾秀介」作品です。
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フジテレビ系月9ドラマとコラボ。
若きカリスマ経営者、つまずきながら生きる元派遣OL。
恋の行く手にはいくつもの謎がある。
不甲斐ない彼氏と理不尽な職場を捨て、ひとり旅に出た「弥生」は、滞在先の上海で「葉月蓮介」と出会う。
「蓮」は、高級家具を扱う「レゴリス」の若き経営者として注目される存在だった。
一方、この街に住む「シュウメイ」は、美貌を買われ、「レゴリス」のCMモデルに選ばれるも