道尾秀介のレビュー一覧

  • 風神の手

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    偶然と嘘が重なって、嘘が真実に。そして真実が嘘に。
    単行本の表紙より文庫本のカバー表紙がタイトルや内容を秀逸に表しているようでとても良いです

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    2023年04月21日
  • ノエル―a story of stories―

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    ネタバレ

    同作者の龍神の雨が面白かったため当本を買ってみたが、龍神の雨の方が面白かった。ミスリードなのかもしれないが、文が分かりにくいと感じた。(それが良さならば私は苦手)。絵本の量が割と多めでそこはあまり読んでいない。結果的に元教師のおじいちゃん生きてるみたいでよかったってだけの感想。あと夏実優しい。ハッピーエンドちゃんちゃんって感じがすごいする。お母さん石鹸で死んでないのかいってなった

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    2023年04月26日
  • 水の柩

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    旅館を経営をしている家の逸夫
    母と小さい妹と暮らす敦子

    小学生の時に埋めたタイムカプセルの未来への自分への手紙の差し換えの協力を敦子は逸夫にする

    一方で逸夫は祖母の過去を知ってしまう

    敦子の手紙の差し換えの意図
    祖母の過去

    傷ついた過去をどう未来に繋げていくのか

    痛々しい心の動きと描写
    美しい景色の描写
    道尾秀介さんの描写の仕方が好きだ

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    2023年04月06日
  • 貘の檻

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    子どもの頃の記憶に、大人になっても苦しめられる大槇
    自ら死を選ぶ前にその記憶に迫ろうと、息子をつれて故郷を訪れ、過去の事件の真相に少しずつ近づいて(気づいて)いく物語

    哀しくて重たくて辛い
    終始暗い雰囲気の中、事の真相も次々分かるのではなくゆっくりと顔を出してくる感じ
    読み慣れない田舎言葉(耳で聞いたらもう少し分かったかも?)や、夢の中の話で躓き
    最近読んだ本の中では一番時間がかかったかも

    個人的に、一つ前に読んだ道尾作品が「サーモンキャッチャー」なので
    その作風の幅広さというか落差というか
    本当に同じ人の作品ですか!?と思った

    1部は特に心が折れそうになるけど
    2部に入ると少しスムーズ

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    2023年04月06日
  • 鬼の跫音

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    ★3.5
    Sとカラスと過去に犯した自分の罪。そこに因果応報も因縁も何もなく、ただただ淡々と綴られる。
    鬼のあし音のタイトルの元になる話が好み。現在から過去へ辿る日記。解釈も解説も解決も何もないが、何もないからこそ尚良い。

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    2023年04月05日
  • サーモン・キャッチャー the Novel

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    偶然に出会った人々がある目的を果たそうと協力するが、その裏にはそれぞれの事情や思惑が隠れていて...。といったコメディ系群像劇です。ちゃんとミステリー要素もあり、伏線回収や目次の後の絵の仕掛けが楽しいです。
    ヒツギム語のふざけ具合も見どころの一つですね。

    個人的には道尾さんの作品はダークなものが抜群に好きなので(向日葵、月と蟹など)、本書はそこまで好みではありませんでしたが、色々な要素を入れつつ遊びつつ、しっかり綺麗に着地させるところはさすがに巧いなぁと思いました。

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    2023年03月31日
  • 光媒の花

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    物語は各編ごとに登場してた人物が次の編で主人公を務める連作群像短編集

    前半の方は殺人が絡んでくるなどやや重めの内容が多く後半はヒューマンドラマに近い救われる内容がメインといった感じ
    この転調具合が絶妙

    ラスト付近では前半主人公が顔を出す姿もあり

    個人的なおすすめは風媒花
    あんな感じで書かれると末期患者と思っちゃうよ

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    2023年03月26日
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    主人公は探偵。
    ボロアパートを事務所としており隣人は特殊な人ばかり。
    新たな仲間を迎え入れるのだが初任務早々殺人事件に巻き込まれる。

    テーマは周りと違うものに対する差別と生きにくさ、そしてそれを克服し気にせず生きる強さ。
    細かい仕掛けが色々してあって面白かったです。

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    2023年03月22日
  • 月と蟹

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    道尾さんの作品の中で直木賞を受賞された作品とのことで期待して読んだ。子供ながらの残酷感はあったし、子供ながらの悩みの中で苦悩するのもとても伝わった。どんでん返しという点を期待して読んでいたこともあり、そこまで衝撃を受けなかったため評価はこの程度。ただ、登場人物へとても感情移入できた。人に勧めたくなるという訳では無い。

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    2023年03月19日
  • サーモン・キャッチャー the Novel

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    おもしろかった!
    たくさんの登場人物、それぞれの出来事が絡み合って、かち合って、物語が加速していく感じ。映像が頭に浮かびました。誰が誰だったか分からなくなりそうだったけれど、それでもなんだかおかしくて突っ走りました。
    人は思いがあるから、行動するのよね。

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    2023年03月02日
  • 貘の檻

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    32年前に殺されていたはずの人物がある日、辰夫の目の前で電車に撥ねられてしまう。
    その現場を目の当たりにした辰夫は過去の出来事と向き合うのだが・・・
    終始じめじめした雰囲気(良い意味)で進んでいきます。
    夢なのか妄想なのかよくわからないフワフワとした描写と、作中に出てくる方言に少し苦労しました。
    タイミングの違いや思い込みが人を変えてしまうことと、どこで、どうすれ違うのか分からないからこそ怖いものだなと思い知りました。
    でも最後はほんの少しだけ希望が見えるような親子の絆に胸が熱くなり、辰夫が俊也(息子)と共に貘の檻から抜け出せますよにと願います。

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    2023年03月01日
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~

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    綾辻行人と10人の後輩作家との対談集。

    対談相手は、詠坂雄二、宮内悠介、初野晴、一肇、葉真中顕、前川裕、白井智之、織守きょうや、道尾秀介、辻村深月。

    ほぼ全員が綾辻さんを前にして揃いも揃って緊張している様子が微笑ましい。

    フレンドリーで気さくな空気を醸し出している綾辻さんだけど大御所感が凄い。

    「こんな年寄で、申し訳ありません」と挨拶される前川さんに笑ったり、綾辻さんに「文章にうるさい」と言われる道尾さんの拘りに感心したり、高校生の頃から綾辻ファンだった辻村さんの熱い想いに驚いたり、様々なシークレットを楽しめた。

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    2023年02月16日
  • 貘の檻

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    32年前、主人公大槇の故郷の山村で殺人事件が発生する。その犯人とされる男の息子であった彼は、その事件の真相に関わると思われる女性の死を目撃する。
    大槇は、息子を連れて、事件となった故郷へ向かう。
    山村の風景、過去現在に起きる現場となる人工の水路、古い日本家屋の雰囲気。セピア色の幼児期の記憶と、現在の息子の行方不明事件。陰鬱な情景が終始作品に漂います。松本清張の「天城越え」、横溝正史の「犬神家」、覗くつながりで宮本輝「泥の河」などを思い出し、懐かしさを感じるミステリーでした。
    各章に時折、大槇の悪夢が幻想的に描かれていきます。ここは、好みが分かれるところですかね。タイトルは、ここからきていると思

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    2023年02月10日
  • カササギたちの四季

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    リサイクルショップカササギの華沙々木と日暮。
    彼らの周りで起こった小さな四つの事件のお話。

    事件と言っても深刻な事件ではなく、ちょっとホロっとするような、心温まる事件。

    いつもトンチンカンな推理をする華沙々木にたいして、日暮がうまい具合に謎解きをサポートすると言う軽妙な2人のやり取りが楽しい。

    1話で意味深に登場する中学生の菜美の事件についても3話で説明されていて、最初に「あれ?これ、何かの続編なの?」と思わせるこの順番も、ニクい演出。

    気軽に読める連作ミステリー。

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    2023年02月09日
  • 骸の爪

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    背の眼が面白かったので、道尾シリーズ2作目。
    仏像に自分が興味ないせいか、1作目よりははまらなかったけど、このシリーズの雰囲気は相変わらず好き。

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    2023年02月07日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    ネタバレ

    お金と仕事と人間愛のロマンチックな話だった。

    職場と無職ダメ男から決別して行った上海で、若社長の葉月と出会う弥生。
    一方葉月の会社の営業により自分の働く会社がなくなってしまったシュウメイは葉月の会社からモデルの誘いを受ける。
    初めは断ったものの友人の裏切り、頼りにしていた長年疎遠だった父が実は一文無しの借金苦だと知り、モデルの仕事をすることに……
    という話。

    割と終盤までオチが分からずはらはらしながら読めた。
    シュウメイの父の話は何処をとっても辛い。その辺の絶望描写は流石道尾秀介と言わざるを得ない。

    主人公とシュウメイの性格がとってもいいのでいい読後感でした。幸せになって欲しい

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    2023年02月04日
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)

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    エンタメ性の高い作品だなという感想。大きなテーマは外見で人を判断するべきでない、ということ。初めから端々に「何かトリックがありそうだな」と思いながら読んだけど最後に全部明かされるのでスッキリ。道尾秀介さんの作品は「向日葵〜」と「カササギたちの四季」しか読んだことがないのだけど、これは読みやすかった。ただちょっと物足りない感じ。。

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    2023年02月01日
  • 光媒の花

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    連作短編。前話で絡んだ人物や場面が次話の中心に。救いのない話かと思いきや、明るい未来につながる人物パートで終わるのでホッと肩の力が抜ける。

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    2023年01月30日
  • サーモン・キャッチャー the Novel

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    冴えない6人の色々な偶然が重なりひょんことから協力して鯉を救出するという物語

    これだけ書いてると意味不明
    そもそもなぜ鯉?と
    なので実際に読んでもらった方が良い

    ほぼ全ての登場人物の個性が光っている点が面白い
    そして地味に多い伏線と終盤での回収
    全てが一本に繋がって集束していく感覚という印象
    どんでん返しのインパクトは薄めだが有り

    そして誰も思うことだと思うがヒツギム語の笑わせにきている感が良い

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    2023年01月27日
  • サーモン・キャッチャー the Novel

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    ネタバレ

    何人もの登場人物とその人数分だけのストーリーが都度切り替わりながら語られていく。中々に複雑で整理しながら読み進めた。

    確かに予想外の展開の連続で、いくつもの物語が少しずつ繋がりを持ち一つにまとまっていく様子は見ものだったが、個人的にはいつもほどの驚きはなかった。共同制作だからかな?少し作風も違った気もする。

    ☆3.8

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    2023年01月26日