道尾秀介のレビュー一覧

  • 光媒の花

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    道尾秀介さんの作品は、特別大好きという訳でもないのに、なぜか手に取ってしまうから不思議だ。これが道尾秀介さんワールドなのか。そんな感じで本作もセレクト。
    最初の3話までは暗いというか重いというか、正直読み始めたことを後悔してしまったほど。暗く残酷な表現に、読んでいてズーンと落ち込んだ。だが4話目からは徐々に希望の光が見え始め、最終話の6話で完全に救われた。そんな感じの短編集だった。
    そういう感じだったから、個人的には5話6話がホッとできて良かったかな。そして道尾秀介さんの描く「女の先生」はとても良い雰囲気だ。迷いながらも前を向く女性をうまく表現していたと思う。
    本作に関してもバッチリ好みという

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    2023年08月28日
  • 球体の蛇

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    ひたすら「え?」の連続。誰のために口を閉ざしたのか。誰もが真実を見ていたような気もするし何も知らない気もする。最後、二人は本当に幸せなのか?それすらよくわからない。

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    2023年08月20日
  • 鬼の跫音

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    人間的な怖さのある話ばかりの短編集。

    鈴虫
    ケモノ
    よいぎつね
    箱詰めの文字
    冬の鬼
    悪意の顔

    全6作

    何か繋がりがあるのかなと期待していたが、繋がりというより共通点だった

    それはそれとしてどうしてこんな怖い話ばかり書こうと思ったの?と思うほどの・・・目を細めたくなるようなシーンも多く、読み終わったあとの爽快感は皆無です!
    変な余韻が残ったが、没入感はありました

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    2023年07月25日
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)

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    ミステリとしての種明かしもさることながら、最後に明らかとなる人物造形についても、してやられた感じ。ただ、取ってつけた感は否めず、それを言い出したらいくらでも…とは思えてしまう。物語そのものが面白かったから、そんなに気になる問題ではないんだけど。

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    2023年07月25日
  • 本格王2023

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    どれも面白かったけど
    結城真一郎さんの「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」と道尾秀介さんの「ハリガネムシ」が好き!
    特に道尾さんの音声を聞くと「事実」が分かるっていう趣向がすごく面白かった!!

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    2023年07月11日
  • 風神の手

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    ネタバレ

    無関係のように見えた事件が、お互いに影響しあい交差していくというお話。
    事件のきっかけを作った井川の心理描写が少ないところが物足りないけど、最後にお互いに被害者であり加害者であった当事者たちがウミホタルを捕まえるために集まるというのがいいね。

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    2023年07月08日
  • 月の恋人―Moon Lovers―

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    ネタバレ

    家具屋の社長 葉月蓮介
    派遣社員 弥生
    モデル シュウメイ

    お金、愛、情、見栄、嘘、、、、
    人は不安がある時に嘘をつく。それが人を傷つけたくなくてもついてしまう。
    そんななかで弥生の素直な性格がまわりの蓮介、シュメイに影響をあたえる。
    最後ハッピーエンドでこんな読み終わりでスッキリな話は想像していなかった。
    いろんな苦悩があれど乗り越えていくんだな。

    ラブストーリー、少女漫画が好きなのかも
    人の色恋はおもしろい

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    2023年07月03日
  • フォトミステリー - PHOTO・MYSTERY -

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    考察・推理好きな方には堪らないだろう、道尾先生ならではのクセ強々で悪戯で意地悪(笑)な、写真と短い文から読み解く謎かけショートショートストーリー50。
    挑戦的というか遊び心に弾けてるというか(笑)。じっくり展開を読み進めるものでもなく、主な登場人物というものもないので、読後はあっさりさっぱりテイスト。ミステリークイズみたいでした。
    あっという間に読み終えてしまうんですけど、一つ一つに読み手に投げかけられていく謎問いは色々考えさせられる。
    正直何回読んでも「う、うーんっ、さっぱりわかんない!」ってお話も数話あり、どなたか頭の良い方の考察が欲しいです(諦めるな)。
    ゾッとするものやクスッとしてしま

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    2023年06月30日
  • 鬼の跫音

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    ネタバレ

    6部構成の短編集。
    鈴虫の話、椅子のメッセージの話、狐のお祭りの話、作家の話、目とる話、いじめの話。
    共通テーマは人の歪みと復讐?
    物語自体は繋がってないっぽかった。
    面白かったです。

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    2023年06月21日
  • 鬼の跫音

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    短編集
    どの話も味わい深い。奇怪な雰囲気がよい。いろいろな解釈ができる、悪意の顔が好き。キャンバスにモノを閉じ込める女とクラスメイトの嫌がらせに悩む少年の話

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    2023年06月17日
  • スケルトン・キー

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    ネタバレ

    主人公は施設で育った男の子。
    記者の助手のような仕事をし生計を立てている。
    成長過程で自分をサイコパスだと指摘され自認していく。

    自分の出生に関わる件で殺人犯していくのだがいきなり双子の兄登場。

    こっちの方が覚醒したサイコパス。
    サイコパスという定義は色々あるのだが自分がそうだと生きにくいだろうなとおもいました。

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    2023年06月13日
  • 球体の蛇

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    なにが真実でなにが嘘なのか。分からないままだけど、それぞれの人生を生きていかなければならない。最後まで飽きることなく読めました。ただ、登場人物一人一人に共感はできなかった。

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    2023年06月13日
  • 光

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    田舎で暮らす小学生たちの冒険小説。冒険といっても日常の中での範囲であって、友達同士でふざけ合ったり探検したり叱られたり。
    ノスタルジックで光輝くような少年時代の思い出たち。

    仲のいい野良犬の行方不明事件や偽化石作成、湖の人魚伝説や誘拐事件など様々な騒動が主人公の利一の視点で描かれる。
    小学生にありがちなおふざけとか、こんな子いたなーって感じたり、昔懐かしい気持ちにさせてくれるお話。

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    2023年06月11日
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)

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    単なる謎解きではない
    問題提起、テーマが大きい
    そういう意味で深い
    謎解きとしてはかなり複雑で二転三転する感じで正直ついていけない部分もあった
    問題提起については単純なテーマにも感じたが、こういう謎解きの中で人間のコンプレックスというテーマを混ぜている所が新鮮で面白かった

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    2023年05月29日
  • 光

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    ネタバレ

    おもしろかった。
    少年少女の小学生の頃の話

    田舎の何もない小学生が、湖の洞窟やアンモナイトと出会い、心が踊る。ザ少年が好きな事をまとめたような話。
    少年時代特有のタイプが違ってもなんか仲良くなっていく過程がリアルでワクワクした。

    一気に読めて、めっちゃおもしろいかったけど、
    星4を付けるにはなんかなあって思ってしまった。
    3.5ぐらいの3かな。

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    2023年05月24日
  • 水の柩

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    ネタバレ

     ラストの情景が美しい。天泣降り頻り、それぞれの過去を弔う。

     思春期の少年の心情描写に強い作家だな、と改めて思う。少しずつ変わりゆく周囲との関係性の中で、無邪気だったあの頃に戻りたくても戻れない葛藤、または戸惑い。

     『月と蟹』とはまた別のアプローチって感じ。

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    2023年05月10日
  • スケルトン・キー

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    ネタバレ

    ⚪︎全267p
    ⚪︎サスペンス系ミステリー
    ⚪︎本ならではの展開
    ⚪︎登場人物はもう一人居た系

    ⚫︎初めて答え合わせ前に登場人物がもう一人居ることに気付けた作品
    ⚫︎父親が誰か?という点は途中に出てくる歯並びの話で推察出来たり、警察の聞き込みで三日前のアリバイを聞かれた時に薬局を襲撃したのでは?と推察出来たり、買ったはずなのにジャケットが破れているのを着ていたり、と伏線が分かりやすく散りばめられていてスッキリ!
    ⚫︎鍵はどこに行ってしまったのか?という恐怖感を残して終わるが、錠が少しずつ心を知り始めて上手に生きられるようになっていくといいなぁと思えるラストだった
    ⚫︎間戸村さん良い人…!いや

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    2023年05月05日
  • 光媒の花

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    短編集ですが各章登場人物や設定につながりがあったりして、各章だけではわからない事が後から理解できたりしてさすがの道尾作品でしたが、著者の他作品と比べると伏線回収などミステリー要素がやや少ないかなと感じました。

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    2023年05月03日
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)

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    だまし絵のような作品。初期の頃に一環として描いている家族をテーマに不思議な登場人物たちが織りなすミステリーでもある。といってもその要素は薄くどこか寓話的な印象を受ける。らしいというのは仕掛けを多く施している点でも言える。特に本作は小説ならではの特性を生かして読者を欺いていく。盗聴専門の探偵という造形はありそうでなかったかもしれない。ただストーリーの面白さというと首をかしげる所もある。いささか急な物語運びでついていない場面もチラホラ。いつもの鬱屈した道尾さんを期待していると肩透かしを食うかもしれない。

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    2023年05月02日
  • 片眼の猿―One-eyed monkeys―(新潮文庫)

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    スピード感のある小説で、伊坂幸太郎を思わせる感じ。
    話の概略としては突拍子もないが、その実、人は見た目で判断できない事などが、素晴しく描かれている。全てを伏せる事で見せた影響を、全てを明かした事でひっくりかえす。その素晴らしさが、道尾秀介らしい話だった。

    人は、永遠に哀しみ続ける事はできない。かさぶたに爪を立てるのは、自分。
    今の私に重い言葉だ。

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    2023年05月02日