道尾秀介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
32年前、主人公大槇の故郷の山村で殺人事件が発生する。その犯人とされる男の息子であった彼は、その事件の真相に関わると思われる女性の死を目撃する。
大槇は、息子を連れて、事件となった故郷へ向かう。
山村の風景、過去現在に起きる現場となる人工の水路、古い日本家屋の雰囲気。セピア色の幼児期の記憶と、現在の息子の行方不明事件。陰鬱な情景が終始作品に漂います。松本清張の「天城越え」、横溝正史の「犬神家」、覗くつながりで宮本輝「泥の河」などを思い出し、懐かしさを感じるミステリーでした。
各章に時折、大槇の悪夢が幻想的に描かれていきます。ここは、好みが分かれるところですかね。タイトルは、ここからきていると思 -
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ネタバレお金と仕事と人間愛のロマンチックな話だった。
職場と無職ダメ男から決別して行った上海で、若社長の葉月と出会う弥生。
一方葉月の会社の営業により自分の働く会社がなくなってしまったシュウメイは葉月の会社からモデルの誘いを受ける。
初めは断ったものの友人の裏切り、頼りにしていた長年疎遠だった父が実は一文無しの借金苦だと知り、モデルの仕事をすることに……
という話。
割と終盤までオチが分からずはらはらしながら読めた。
シュウメイの父の話は何処をとっても辛い。その辺の絶望描写は流石道尾秀介と言わざるを得ない。
主人公とシュウメイの性格がとってもいいのでいい読後感でした。幸せになって欲しい -
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「道尾秀介」の連作小説『鏡の花』を読みました。
「道尾秀介」作品は今年2月に読んだ『貘の檻』以来ですね。
-----story-------------
もしも大切な人がいなかったら、どんな人生を送るのか?
身近な誰かが欠けてしまったパラレルな六つの世界が呼応し合い、眩しく美しい光を放つ。
緻密な構成が輝く、著者渾身の意欲作。
少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会…。
「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。
それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。
生きることの真実を鮮やかに描き出すこと -
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これはミステリーというより喜劇ですね。
三谷幸喜脚本の映画でありそう。
てか映画も製作中らしいので観てみようと思います。
タイトルの「サーモンキャッチャー」ですが、なんでサーモンなの?という疑問は最後の最後まで解消されず、しかもなんやそれ的な理由です。
最初に出てくるタロットカードの意味もよく分からんかったです。
(道尾さんのことだから、いずれもなんか隠されてる?と色々考察しましたが思い付きませんでした。)
あと1000Pの白い箱って結局なんやったん?
人生こじらせ気味の皆さんがなんやかんやで救われていくお話は好きですね。
ヒツギム語がいちいちオモシロくてクスッと来ます。
シッゲルムーロ -
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題名が気になって買った一冊
人生を立て直す話だった。
人生のどん底のような感じで生きている主人公
疫病神に取り憑かれ、謎の女が弟子入り、川に死体、奇妙な家具修理、あらすじだけ読めば面白そうな展開だが、奇妙な家具修理が終わりそうになるまで、あまり盛り上がりがない展開で予想と違った。
ラストは急に展開が変わって大騒動
淡々とした話だったが、人生を立て直し進んでいこうとする主人公は良かった。
奇妙な家具についての謎がいくつか残った。
なぜ奇妙な家具を40センチ手前に出す?
空いたスペースは何に使う?
綺麗した家具なのに猫が傷つけてもかまわない?
家具の謎が残った小説でした。
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【数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化する、技巧と世界観】と本の紹介にはあったので、もっとミステリー要素の強いのかな、と思って読み始めたが、読んでみての個人的な印象としては、ミステリー感は薄かったような気がする。
とは言え、章が進むごとに、見えていた事実が事実とは異なり、新たな事実が見えてくる。そんな物語の進み方は、やはり道尾さんらしいミステリーとも言えるのかもしれない。
この小説では、「嘘」が1つのキーになっていると思う。嘘にも、色々と種類があって、人を騙すための悪意ある嘘だけではなく、逆に人を思うが故の嘘もあるし、自分のつらさやコンプレックスを隠したいだけの嘘もある。ちょっとしたおふざ