道尾秀介のレビュー一覧
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いろんなシチュエーションの推理小説なので、それぞれ楽しめる。
決して殺人事件の犯人捜しだけじゃないんだ。
特に面白かったのが浅倉秋成さんの「糸の人を探して」。
冴えない、モテない大学生の河瀬倫義が、友だちに誘われて5×5の合コンに行く(その友だちは用事があり来れない)。しかも自分に好意をもっている女性がいると聞かされており、気合いが入っての参加だ。
行ってみると、この世の人かと思うような素晴らしい女性ばかり。それどころか、皆河瀬に好意的に話をかけてくる。
しかし後にあとの4人は、お付き合いを避けた方がよい人たちだとわかる。
名前を聞いておらず、いろいろな情報から赤い糸で結ばれるべき女性を推理し -
Posted by ブクログ
「道尾秀介」のミステリー長篇『骸の爪(むくろのつめ)』を読みました。
『背の眼』が予想以上に愉しめる作品だったので、『背の眼』に続き「真備シリーズ」を選択… 2作連続で「道尾秀介」作品です。
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ホラー作家の「道尾」は、取材のために滋賀県山中にある仏像の工房「瑞祥房」を訪ねる。
彼がその夜見たものは、口を開けて笑う千手観音と、闇の中で血を流す仏像。
しかも翌日には仏師が一人消えていた。
「道尾」は、霊現象探求家の「真備」、「真備」の助手「凛」の三人で、「瑞祥房」を再訪し、その謎を探る。
工房の誰もが口を閉ざす、二十年前の事件とはいったい。
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小学四年の利一とその友達の半年を描いた物語。
写真家の父を持ち、金持ちをちょっと鼻にかけた宏樹。
離婚した母を小学二年で失い、祖母に育てられている清孝。
お調子者で不器用だが憎めない慎司。
そして慎司の二つ上の姉で、利一の憧れの人悦子。
この五人が女恋湖の伝説をめぐる冒険をしたり、アンモナイトの化石のレプリカを作ろうとしたり。
人魚伝説、冬の花火大会、アンモナイトの化石など、子ども時代ならではのエピソードの数々が楽しい。
五人のグループは…実際の子ども集団にはそれくらいの人数のことだってあるけれど、物語での子どもグループとしては多すぎはしないか?と最初思った。
ドラえもんだって、のび太、ジ -
Posted by ブクログ
「好きとは言えないのに読んでしまう作家」のうちのひとりが道尾秀介なのですが、本作を読むと、私やっぱり彼が好きなのかもしれないと思うのでした。
裏表紙から想像したのは、ちょっとオカルトの入ったミステリー。遺影専門の写真館が舞台で、死んだはずの人が写っているとなればそう思いませんか。
だけどちがった。いったい各章の登場人物はどう繋がっているのか。とってもややこしいので、500頁弱のボリュームでもとっとと読むことを勧めます。でないと、誰が誰かわからなくなる。
どの人もいろいろある人生だったけれど、いろいろあったからこそ今がある。あなたがいる。よかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ5編からなる真備シリーズ初の短編集。
トリックやロジックというよりも、心の動きや叙情性を噛みしめるような作品が多く、3人の内面も窺える。
道尾秀介はやはり伏線回収が巧く、そしてミステリとしての謎‐解決が文学性と一体化しているところが大きな魅力。
『花と流れ星』
夜の海岸のどこか怪しげで、どこか儚げな雰囲気が、少年の不思議な語りとマッチしている。”流れ星のつくり方”というのは、少年は明るさは感じることができ、光がにじんで見えるから可能なのだろうか。自然と目が見えると思い込まされてしまうが、実は目が見えない伏線だったというのは見事。
『箱の中の隼』
コーヒー、咳、看護婦、太陽...相変わらず伏