道尾秀介のレビュー一覧
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面白かった。
双子というワードが散りばめられていたことに後からなるほど、そういうことかと驚かされた。表紙にもヒントが隠されていたとは。
一方で、過去のくだりでは錠也もサイコパスということだったのに、鍵人と出会って恐怖を感じて以降はある意味まともになってしまい、魅力が薄れた印象で少しもったいなかったなぁと思った。読み手がそれまでに味わったサイコパスへの恐怖を極めるなら、究極のサイコパス同士の戦い、でも面白かったかなぁとも思った。
終わり方も母の録音が出てくるのであれば、もう少し錠也も鍵人もちゃんと救われる終わり方でもよかったなかと思った。
あくまで一読者の希望なので、作品はとても面白かった -
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ちまたでは【神】三部作 とよばれる
「龍神の滝」「雷神」「風神の手」のうちの1冊。
道尾秀介さんの著書 「背の眼」 のようにその土地に残る民習や習慣・行事のようなものが深くかかわってくる話で、読み進めるたびに引き込まれていきます。
文庫本の裏のあらすじに「あの日、雷が落ちなければ、罪を犯すことはなかった……」とありますが、個人的には、本書の中で雷は2度も3度も落ちていて、どのことを言っているのかハッキリしません。が、おそらく初回のベランダから落ちたある種の「雷」なのかな…。と思いました。
だれかが誰かを強く想っている。そして、その想いを巡る旅。というのが僕の本作における解釈で、だからこ -
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ネタバレ就活が終わり、久しぶりにどっぷりと読書ができてとても嬉しい!ミステリーで非日常を味わいたいと思い手にとった一冊。初めはあたたかい家族小説かと思いきや、途中から様子がおかしげに。姉のサイコパスな言動に惹かれる青少年主人公は、自らの「かわいそう」という同情を向けることで優位に立っていた。同情と優しさって紙一重だと感じた。私もかわいそうからくる行動はよくしてると思うけれど、自分をよく理解するために自分なりに考えた。同情はスノードームでいう内に閉じ込める行為、優しさはスノードームの殻を破るような行為だと思う。同情と依存関係は共通部分があるとも思った。相手の人生を広げるようなコミュニケーションをとりたい
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ネタバレ巧みなストーリー展開で毎回読者を驚かせる道尾秀介の短編集
全体的な雰囲気として現代を舞台にした作品が多いものの横溝正史や夢野久作のような戦前の探偵小説に近しい雰囲気があり、少々懐かしさをも感じさせる内容ともなっている
各話の感想
鈴虫
最後の伏線回収は見事だが、ラストで私が怒鳴り出すのは意味がわからなかった
杏子に利用されただけに過ぎないという意味か?
犭(ケモノ)
本作で一番のお気に入り
いい話で終わるかと思ったら・・の先の絶望が後を引く
よいぎつね
本作で最も現実味の薄い幻想的な作品だと思った
ただし次の話のはじめでその隠された真相が明らかになる訳だが・・
箱詰めの文字
この物 -
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3章+エピローグで構成される物語。
どの章も、登場人物が遺影専門の写真館•鏡影館を訪れるところから始まります。
昔の恋人との思い出を回想する、病気で余命わずかの女性(第一章 心中花)
学生時代の同級生と悪い奴らを倒した記憶を振り返る男性(第二章 口笛鳥)
死の間際に、生前自分が犯した大きな罪を告白する老女(第三章 無常風)。
ささいな嘘がきっかけで、その後の運命が大きく左右されーー
何年もの月日を経て、謎が解明していく。
どのお話も繋がっており、さすがは道尾さん、伏線回収が綺麗だなぁと毎回感心させられます!
数ある道尾作品の中でもセンスが溢れた作品だと思います。
個人的には、第二章 口