昭和16年作品一覧

  • 風濤の艦隊 超零戦、飛翔せよ!(1)
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    昭和16年12月8日、日本海軍連合艦隊第一航空艦隊を基幹とするハワイ攻撃部隊がオアフ島真珠湾を奇襲、だが、真珠湾内に空母の姿はなかった。そこで大西瀧治郎・第一航空艦隊参謀長は、反対する南雲長官を説き伏せて第三次攻撃隊を出撃させた。基地機能の壊滅をはかると同時に、哨戒機を発進させ空母索敵を敢行するが……。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰。1987年、パソコン通信発展に寄与したことが認められ第1回ネットワーカー大賞(株式会社アスキー)を受賞。2004年にはネットワークで通じてモータースポーツの発展に貢献したことが認められ第1回モータースポーツ大賞(社団法人日本自動車工業会)を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より2021年まで京都精華大学マンガ学部教授。近著に『ゲームセンターあらしと学ぶマンガ版「こんにちはPython」』(日経BP)、『コミカライズ魂』(河出新書)など。
  • 米巨大戦艦猛襲 強撃の群龍【1】
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    1922年、突然の異変でパナマ運河が崩落し、巨艦でも十分に通行可能な「パナマ海峡」が出現する。 米海軍は大艦巨砲主義を掲げ、巨大戦艦「デラウェア級」の建造に着手。 一方の帝国海軍は、大艦巨砲主義では米国に勝てないと判断し、航空主兵主義で対抗する。 中小型空母を大量建造し、艦名の末尾に「龍」と「鳳」をつけた空母機動部隊を誕生させる。 そして昭和16年12月17日未明、米重爆撃機隊のクェゼリン環礁、さらに台湾への爆撃によって、ついに日米が開戦。 巨大戦艦デラウェア級4隻を擁する米アジア艦隊は、台湾を蹂躙すると、沖縄進撃を決定する。 迎え撃つ帝国海軍は、空母機動部隊で立ち向かうのだが、はたして巨大戦艦を撃沈することはできるのか!?
  • 逆襲の帝国艦隊【1】日米一年戦争
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    昭和16年12月の開戦から約1年9か月、苦しい戦争がつづいていたが、ここまで大きな被害を受けたことはなかった。 アメリカは圧力を強めて日本を国際的孤立に追い込む一方で、貿易を断ちきって経済環境も悪化するように策を講じていた。 そんな中、昭和18年9月、日本は短い戦いの結果、日本はパラオ諸島を喪失。政府も軍部も、この時が来ることを想定しており、南方の資源地帯から断ち切られることも想定していた。 日本は開戦後の最初の三年間を捨て、政府、軍部、さらには民間団体と協議して、反攻作戦の準備を整えることを決定。 一年間は燃料、武器、弾薬を気にすることなく戦争ができる状況を目指した。 そして昭和19年10月、超短期決戦でしか勝ち目がないと考える帝国軍は、米艦隊群との最終決戦に突入するのであった――。 圧倒的なアメリカ陸海軍に対して、己の存亡を賭けて日本海軍が挑む姿を描く戦略シミュレーション。
  • 超重爆撃「富嶽」大編隊【上】
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    昭和16年2月、中島飛行機は一三試陸攻の初飛行に成功した。その2日後、大社長の中島知久平は、日米関係の緊張が高まる中、米本土を爆撃し得る超重攻撃機の開発を命じ、「Z機計画」がスタートする。 同年12月8日、真珠湾を攻撃した日本は、ついに太平洋戦争へと突入。アメリカが底力を発揮してくれば日本は太刀打ちできないと考えた中島飛行機は、「富嶽」完成に全力をそそぐ。 そして翌年10月、ついにBT発動機を搭載した富嶽1号機が待望の初飛行の日を迎えるのであった。 しかし、喜びもつかの間、日本軍は米国の原子爆弾開発計画の情報を入手。一刻も早く米大陸へ鉄槌を下すべく、富嶽編隊を柱にした新たな計画に挑むのだが…。
  • 超武装攻撃編隊【上】新鋭巨大機奇襲作戦
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    昭和6年、延べ数千キロにわたる試験飛行に成功した新型Z機。 その後、機体は解体の憂き目に遭うが、昭和11年、川西航空機株式会社は四発大型旅客機の開発を手掛けることになる。 日米開戦がささやかれる昭和16年春、試作初号機が完成し、処女飛行に成功。しかしその日、日独伊三国同盟が締結され、日本は太平洋戦争へ一気に突き進む。 そんな中、四発旅客機も大型輸送機に改修され軍に組み込まれていく。そして、昭和17年2月、九八式軽戦車と歩兵部隊を積んだ八機の四発輸送機が、パレンバン米軍基地に奇襲をしかける。 一方の米太平洋艦隊は、帝都空襲をもくろみ、B-25編隊を出撃させるのであった。 激化する日米の闘い。日本海軍は、ついにミッドウェー島占領作戦を開始する!
  • 帝国海軍イージス戦隊【上】
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    昭和16年、日米の建艦競争が激化する中、帝国海軍は8500トン級軽巡洋艦の新造を決定した。 基盤となる船体をすべて共通化することで、重巡にも使用でき、さらに飛行甲板を施せば、改造空母にもなる代物だった。 そして誕生したのが、九八式一五センチ「超速射砲」を装備した阿賀野型軽巡4隻。 ミッドウェー海戦で空母4隻を失った帝国海軍は、防空艦として阿賀野型軽巡による第一〇戦隊を編成する。 そうした中、米海軍との間で、ガダルカナル島争奪戦が勃発。 第一〇戦隊は、急ぎラバウルの第八艦隊とともに米軍部隊の上陸作戦が始まったツラギに向かう。 初陣となる第一〇戦隊は、米海軍の猛攻を阻止できるのか!?
  • 超武装戦闘機隊【上】新型「毒蛇」誕生
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    昭和初期、日本陸海軍は第一次大戦後の総力戦をどう戦うのかという問題に直面していた。 そんな中、航空産業をテコに工業技術水準を向上させる戦略が生まれ、統制型液冷エンジンの開発がスタート。 陸海軍共通爆撃機が完成する。しかし護衛戦闘機がないために犠牲も多かった。 そこで零戦や隼をベースにした双胴式の重戦闘機が誕生する。 ノモンハン事件に投入された同機は重武装を活かし、ソ連軍戦車や装甲車を殲滅。 ソ連兵から「毒蛇」と恐れられ、その名が正式名称となり、陸海軍共同部隊として専門部隊が編制される。 昭和16年12月、毒蛇戦闘機隊はマレー半島のコタバル飛行場上空に姿を現し、第二次大戦の幕が上がるのだった。 新型双胴戦闘機の活躍を描く傑作戦記シミュレーション!
  • 時刻表昭和史 完全版
    4.7
    昭和二〇年八月一五日正午という、予告された歴史的時刻を無視して、日本の汽車は時刻表通りに走っていたのである(本文より)。昭和八年、ハチ公がいた渋谷駅、一六年、「不急不要」の旅が禁じられた中学生の夏、そして二〇年八月、駅で聞いた玉音放送――歴史の節目はいつも鉄道とともにあった。関連エッセイ、北杜夫との対談を増補した完全版。 (目次より) 第1章 山手線――昭和8年 第2章 特急「燕」「富士」「櫻」――昭和9年 第3章 急行5列車下関行――昭和10年 第4章 不定期231列車横浜港行――昭和12年 第5章 急行701列車新潟行――昭和2年 第6章 御殿場線907列車――昭和4年 第7章 急行601列車信越本線経由大阪行――昭和16年 第8章 急行1列車稚内桟橋行――昭和17年 第9章 第1種急行1列車博多行――昭和19年 第10章 上越線701列車――昭和19年 第11章 809列車熱海行――昭和20年 第12章 上越線723列車―一昭和20年 第13章 米坂線109列車――昭和20年 増補(戦後篇) はじめに 第14章 上越線708列車――昭和20年9月 第15章 弘前駅、一ノ関駅――昭和20年秋 第16章 熱海にて――昭和21年 第17章 松江へ――昭和22年8月 第18章 東北本線103列車――昭和23年4月 増補版・あとがき 巻末付録 古い時刻表を読む 自作再見『時刻表昭和史』 それぞれの汽車旅 北 杜夫/宮脇俊三 時刻表昭和史関連年譜
  • 宇宙戦争1945
    4.3
    昭和16年12月8日、謎の軍団が真珠湾に現れた瞬間から、この世界は新たな歴史の「線」へと導かれた。奇襲は先を越され、日米開戦は成らず……シリーズ第一作『宇宙戦争1941』。<三本脚>の怒涛の侵攻を食い止め、人類はその力と叡智を結集できるのか…第二作『宇宙戦争1943』。そして今、決戦の時は来た。荒波を押し分け進む巨艦の群れが、人類の「D-Day」を知らせる号砲を撃ち鳴らす――。
  • 宇宙戦争1943
    4.4
    昭和16年、真珠湾に突如現れた謎の兵器<三本脚>。英国・ドイツ・ソ連は首都放棄と言う窮地に追い込まれるが、その一方で「奇跡の脱出」を成功させた日米両国が主導して残された兵力を結集、侵略者への反攻作戦を発動する――! 日米新鋭戦艦部隊が、反撃の巨砲を撃ち鳴らす。
  • 蝕・太平洋戦争(1)突如流れた未来電波が歴史を変えた!
    4.0
    昭和16年9月、京都帝国大学の長沢教授は、不思議な現象を観測した。非常に高いエネルギーを帯びた宇宙線の量が急激に上昇しているのである。まさにその直後、全世界は不可解な現象に襲われた。3ケ月先の12月10日から12日にかけてのラジオ放送や無線電信が各地で流れ出したのである。それらは日本海軍が真珠湾を奇襲し米太平洋艦隊を壊滅させたこと、モスクワでドイツ軍が敗退しはじめたことを告げていた。各国首脳陣は驚愕したが、もっとも衝撃を受けたのは海軍軍令部と連合艦隊であった。なぜならば、まさに真珠湾奇襲を行うかどうか、激論をかわしている真っ最中だったからである。「このような放送が全世界に流れた以上、もはや真珠湾奇襲など不可能である!」軍令部はそう主張し、連合艦隊は真珠湾奇襲を中止せざるをえなくなる。真珠湾奇襲作戦の立案者、山本五十六はどう出るのか!?SFの守護神、林譲治が細密に活写する、未来電波によって塗りかえられた、もう一つの太平洋戦記シミュレーション。
  • 明治維新から令和まで 歴代総理の「胆力」 決断の意外史
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 総理大臣になった人って何人いるか知ってますか? 菅義偉総理大臣が第99代だから、80人ぐらい? いや、もっと多いのかな? 答えの知りたい人は、検索する前に、「歴代総理の『胆力』」を紐解いてみませんか? 著者は永田町取材歴50年を超える政治評論家・小林吉弥(こばやし・きちや)。 昭和16年(1941)8月26日、東京都生まれ。 抜群の確度を誇る政局分析・選挙分析には定評あるところで、本書はそれらを背景にした「日本の宰相総覧」です。 初代伊藤博文から、明治・大正・昭和・平成・令和の各時代を導いた歴代総理大臣のエピソードに触れることで、 歴史上の宰相たちが、より身近に感じられることでしょう。 宰相の発言からの豊富な引用は、正しく「謦咳に接した」かのような、時空を超えた体験を味わわせてくれます。 日々、時々刻々、決断を迫られた歴代総理たちの「胆力」を目の当たりにすることは、 必ずや、自身の現在に照らして、多くの豊かなアドバイスとヒントを与えてくれるはずです。 本書を「いまを生きる」「決断に迷う」全ての人にお薦めする所以です。
  • 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ
    4.7
    広島の軍港・宇品に置かれた、陸軍船舶司令部。 船員や工員、軍属を含め30万人に及ぶ巨大な部隊で、1000隻以上の大型輸送船を有し、兵隊を戦地へ運ぶだけでなく、補給と兵站を一手に担い、「暁部隊」の名前で親しまれた。 宇品港を多数の船舶が埋め尽くしただけでなく、司令部の周辺には兵器を生産する工場や倉庫が林立し、鉄道の線路が引かれて日々物資が行きかった。いわば、日本軍の心臓部だったのである。 日清戦争時、陸軍運輸通信部として小所帯で発足した組織は、戦線の拡大に伴い膨張に膨張を重ね、「船舶の神」と言われた名司令官によってさらに強化された。 とくに昭和7年の第一次上海事変では鮮やかな上陸作戦を成功させ、「近代上陸戦の嚆矢」として世界的に注目された。 しかし太平洋戦争開戦の1年半前、宇品を率いた「船舶の神」は志なかばで退役を余儀なくされる。 昭和16年、日本軍の真珠湾攻撃によって始まった太平洋戦争は、広大な太平洋から南アジアまでを戦域とする「補給の戦争」となった。 膨大な量の船舶を建造し、大量の兵士や物資を続々と戦線に送り込んだアメリカ軍に対し、日本の参謀本部では輸送や兵站を一段下に見る風潮があった。 その象徴となったのが、ソロモン諸島・ガダルカナルの戦いである。 アメリカ軍は大量の兵員、物資を島に送り込む一方、ガダルカナルに向かう日本の輸送船に狙いを定め、的確に沈めた。 対する日本軍は、兵器はおろか満足に糧秣さえ届けることができず、取り残された兵士は極端な餓えに苦しみ、ガダルカナルは餓える島=「餓島」となった。 そして、昭和20年8月6日。 悲劇に見舞われた広島の街で、いちはやく罹災者救助に奔走したのは、補給を任務とする宇品の暁部隊だった――。 軍都・広島の軍港・宇品の50年を、3人の司令官の生きざまを軸に描き出す、圧巻のスケールと人間ドラマ。 多数の名作ノンフィクションを発表してきた著者渾身の新たなる傑作。
  • アジア太平洋戦争新聞
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今年(2021年)9月18日は、日中戦争の発端となった満州事変が起きてから 90周年にあたる日でした。そして12月8日は、太平洋戦争の開始となった 真珠湾奇襲攻撃・マレー侵攻から80周年にあたります。 太平洋戦争は1941年(昭和16年)に突然始まったものではありません。 そこには「暴支膺懲」という尊大なスローガンで臨んだ中国との戦争、 さらには東南アジアを占領して、欧米の植民国家に代わって日本が盟主となる という妄執(大東亜共栄圏)が、その初まりにありました。 本書は、満州事変以降、15年にもわたる一連の戦争を振り返りながら、 日本が国を挙げて戦争へとひたすらに突き進む過程と、最後は銃後の民間人まで 巻き込ながら無条件降伏に至るまでを、「新聞形式」のスタイルを通して 時々刻々と描くものです。 日中戦争・太平洋戦争をテーマにした書籍は、ともすれば前述した満州事変や 真珠湾攻撃を初め、満州国の建設、ミッドウェー海戦、東京大空襲、原爆投下 といった重大な局面がフィーチャーされるのが常ですが、 本書では戦争が長期化する中での「銃後の暮らし」の様子も数多く取り上げました。 1938(昭和13)年4月の「国家総動員法」公布によって、人的・物的資源の全てを 国家が全面的に統制できるようになると、民間人の生活も戦争に密着にしたものと なります。やがてそれは衣料や食糧の配給制度、軍需工場への動員、「建物疎開」 「学童疎開」へと続いていきます。それでも、作家の吉村昭はこう書いています。 「戦争は一部の者がたしかに煽動してひき起したものかも知れないが、 戦争を根強く持続させたのは、やはり無数の人間たちであったにちがいない」 (『戦艦武蔵』)。満州事変から90年、真珠湾奇襲攻撃・マレー侵攻から80年を 迎えた今だからこそ、日本と日本人が選んだ「戦争」をもう一度見つめ直す 学びの機会として、本書は刊行されるのです。
  • あたっくNo.1
    -
    昭和16年、太平洋戦争。真珠湾へ向かった潜水艦伊18号のなかに、歴史の表舞台に出ることのない11人の男たちの青春があった。EXILEが出演し再演を繰り返す舞台、遂に小説化。

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  • あばらやの星
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    童話と小説のジャンル分けをしてはいなかった作者、壺井栄児童文学集より 「こじき」という言葉が日常的に使われていた時代。捨て子や浮浪児はどこにもいた。 流れ者の職人が、昼時に同僚職人たちの残り物をおもらいしているコマツとサンゾウの姉弟こじきを、みるにみかねてひきとる。男の家はあばらやだがそこには子どもたちの大好きな電灯があった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 一九四一黄色い蝶
    3.0
    のんびりやの長女、16歳。慎重派の次女、14歳。あまったれの三女、8歳。太平洋戦争がはじまった年、昭和16年(1941年)。人々は、何を思い、どのような毎日を過ごしていたか。そのとき、少女たちは…。平和への祈りを込めてつづる、著者の自伝的作品。
  • 猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第1巻 構造改革とはなにか 新篇 日本国の研究
    4.0
    日本の官僚システムに大きく切り込んだ記念碑的作品。道路公団改革の原点。 収録作の「構造改革とはなにか」は、日本の官僚システムに大きく切り込んだ記念碑的作品。著者は、日本政治の構造欠陥を見抜き、本書がきっかけとなって道路公団改革に深く関わっていく。 本書前半は書籍『日本国の研究』(1997年3月文藝春秋刊行)。後半には後に執筆された「増補 公益法人の研究」を収録した。附録に、著者による「日本道路公団分割民営化案」。 巻末の「解題」には、「小泉純一郎との対話」(『文藝春秋』1997年2月号初出)を収録。対談時、第二次橋本内閣の厚生大臣であった小泉氏と、官僚機構の問題点と行革について論じている。ほかに、小泉内閣で経済財政・金融担当大臣を務めた竹中平蔵氏が『日本国の研究』文庫版(文春文庫1993年刊)に寄稿した解説文。猪瀬自身がのちに発表した関連記事「小泉『新』首相に期待すること」(『週刊文春』2001年6月21日号初出)、「官僚『複合腐敗』は五十年周期で来る」(『文藝春秋』2000年5月号初出)。さらに、著作集編集委員の一人である鹿島茂氏との対談「知の“十種競技”選手として」など、多くの関連原稿や、雑誌・新聞に掲載された書評などを多数収録。
  • エンドレス ピーク(上)~森村誠一山岳ミステリー傑作セレクション~
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    1~2巻770円 (税込)
    太平洋戦争勃発直前の昭和16年の夏、日本・中国・アメリカの5人の若者が槍ヶ岳の頂上に立った。いつの日か平和が戻ったらこの山頂で再会しようと5つの石を持ち帰る。だが、彼らはそれぞれ、零戦パイロット、陸軍特攻空挺隊員、対外宣伝放送アナウンサー、抗日レジスタンス、米軍語学兵の道を歩む。戦争に引き裂かれた二度と帰らぬ青春の日々を描く傑作大河ロマン。
  • 老いて、若返る~人生、90歳からが面白い~
    4.3
    ふたりで191歳の、ポジティブシンキング。 明治44年(1911)山口生まれの日野原重明は、京都帝国大学医学部を卒業、昭和16年より昭和52年まで聖路加国際病院に勤務。昭和55年同病院理事に。平成4年から平成8年まで同病院院長。平成13年に出した『生きかた上手』がベストセラーほか、数々の出版物を手がける。また『葉っぱのフレディ』を音楽劇に脚色するなど、多彩に活躍を続ける。現在99歳。 一方、大正7年(1918)東京生まれの堀文子は、女子美術専門学校(現・女子美術大学)師範科日本画部卒業、戦後焼け野原だった青山にアトリエを構え、創作活動をしながら世界を放浪。大磯に移住後、軽井沢にもアトリエを持ち、自然や生命への神秘を作品にする。70歳でイタリアのトスカーナへ移住、その後もアマゾンやペルー、ヒマラヤなど、取材旅行を続け新しい作品を創作している。現在92歳。 このふたりが「芸術」、「人との関わり」、「命の尊さ」などを語る対談の中に、それぞれが日頃思っている「心の声」を挿入しながら構成する。口絵には堀の50年前の作品から最新作まで約10点を入れる(2011年4月発表作品)。 ※この作品は一部カラーです。
  • 男たちの大和(上)
    -
    昭和16年12月8日、東京の虎ノ門において広島県呉市の市長が逮捕された。この朝、日本は太平洋戦争に突入した。その10日前、昭和12年呉海軍工廠の造船ドッグに最初の竜骨(キール)をすえ、極秘裡に完成された戦艦大和は、最後の公試運転を行なった。この戦争の開戦から終焉と運命を同じにした「大和」――。そこに生まれたさまざまな「大和伝説」をくつがえし、豊富な取材データをもとに、新しい光をあてた感動のヒューマン・ドキュメント。新田次郎文学賞受賞作。
  • 同い年
    完結
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    全1巻385円 (税込)
    登場する男たちは現在の島の男にも通じる これは戦争前、1940-41年頃の物語ではないだろうか。 壺井栄本人と思われる作家となったミネが島へ帰ると、 小学校同級会が急遽開かれる。8人の同い年が集まると40年の歳月が一挙に巻き戻される。 島の同級生たちの暮らしぶりが、現在の島のありようにも繋がっている。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 紙一重
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    1巻440円 (税込)
    私立K脳病院には二百人の変てつ者が暮らしている。それは破れた風船を心中に抱いているような人々だった。 平野をつっぱしる中仙道のほとりに、私立K脳病院は玄関口を街道にひろげて建っている。明るい近代的な建物ともみえるが、一足裏に回れば風雪にさらされた幾棟かの病舎がいかにも世ばなれた形でかくれている。ひろびろとした田圃の中に黒い瓦ぶきのその病舎はいかにも時代めいた姿だ。明治時代の小学校かとも見えるその変てつもない建物の中には、二百人の変てつ者がひっそりと世をはなれ、時に猛獣となる危険を内にひそめたしずかな喧噪さで暮している。みんな、いわば破れた風船を心の中に抱いているような人々だった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 完本 男たちの大和(上)
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    太平洋戦争は「大和」に始まり「大和」に終ったといわれる。昭和12年に着工した戦艦「大和」は、4年の歳月を経て、太平洋戦争の始まる昭和16年にすべての準備を整え終えた。すでに航空機時代に入ったといわれたこの時代にあっても、巨大戦艦は「この船が駄目な時は、日本も終わりの時」という「不沈神話」と共にその雄姿を現わし、連合艦隊司令長官山本五十六を初め、その乗組員の男たちに各々の熱い思いを抱かせた。日本海軍の男たちと彼らを取り巻く人々のリアルな肖像を描くノンフィクション。昭和20年4月6日沖縄特攻にむかうまで。
  • 合本版 猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」全16巻
    -
    「日本の近代」をテーマにセレクトした猪瀬直樹著作集全16巻を待望の電子合本化! 日本をアップデートするヒントがここにある! ノンフィクション分野で多くの優れた作品を残し、現在も精力的に執筆を続ける作家・猪瀬直樹の作品から、若き日に心血を注いできた「日本の近代」をテーマにセレクトした猪瀬直樹著作集。書籍版12巻+電子オリジナル版4巻、計16巻を待望の電子合本化。 昭和から平成へと移りゆくなかで猪瀬作品がどのように位置づけられてきたのかをあらためて概観でき、いまに続く日本の課題が見えてくる! 〈収録作品〉 第1巻 構造改革とはなにか 新篇 日本国の研究 第2巻 ペルソナ 三島由紀夫伝 第3巻 マガジン青春譜 川端康成と大宅壮一 第4巻 ピカレスク 太宰治伝 第5巻 ミカドの肖像 第6巻 土地の神話 第7巻 欲望のメディア 第8巻 日本人はなぜ戦争をしたか 昭和16年夏の敗戦 第9巻 唱歌誕生 ふるさとを創った男 第10巻 天皇の影法師 第11巻 日本凡人伝 第12巻 黒船の世紀 ガイアツと日米未来戦記 第13巻 道路の権力 第14巻 道路の決着 第15巻 二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか? 人口減少社会の成長戦略 第16巻 ジミーの誕生日 アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」
  • 【合本版】バトル・オブ・ジャパン
    4.5
    あの長編架空戦記シリーズ全8巻がまとめて読める! 「こ、これは、どういうことです! 国務長官」……野村・ハルの日米和平交渉は決裂した。  真珠湾へ向け単冠湾をあとにした連合艦隊は、昭和16年12月7日、ハワイ諸島北方沖に集結していた。各空母より第一次攻撃隊が発艦する寸前、旗艦赤城から発光信号が閃く。「攻撃を中止し、全艦帰艦せよ」……後に「ハワイ危機」とよばれる一触即発の事態を間一髪回避したのは、「日本の首相と会見すべきです」と、かたくなに主張したある大統領補佐官の尽力であった。日本を救った謎の補佐官の名は、アドルフ・ヒトラーであった……。  空中戦をメインにした架空戦記の名作シリーズが、合本版として登場! ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • 紀元2600年のテレビドラマ ブラウン管が映した時代の交差点
    4.0
    日本初のテレビドラマは、紀元2600年で沸きかえる昭和15(1940)年に放送され、本放送も実現寸前だった。テレビ技術は、幻に終わった東京五輪に向けた国家プロジェクトとして莫大な予算が投じられ、その後も紀元2600年を控えて国威発揚のために、真珠湾攻撃の当日、昭和16年12月8日まで実験は続けられた。昭和15年4月に無線で放送されたテレビドラマ『夕餉前』に父が出演した、岩下志麻さん推薦!
  • 廓(くるわ)に噺(はな)せば
    -
    1巻1,430円 (税込)
    「まず初めに師匠に読んでもらいたかった」――。昭和16年の横浜。5歳の少年・檜垣壽雄は、色街・真金町の廓『永代楼』の女将である祖母いねに可愛がられ、何不自由なく暮らしていた。しかし、母のきくが突然家出し、その寂しさから、壽雄は落語に、笑いに目覚めていく――。戦前戦中戦後の昭和を舞台に、直弟子が故・桂歌丸の少年期をモデルに描く、感動と笑いの人情ばなし。
  • グランド・ミステリー
    4.2
    昭和16年12月、真珠湾攻撃の直後、空母「蒼龍」に着艦したパイロット榊原大尉が不可解な死を遂げた。彼の友人である加多瀬大尉は、未亡人となった志津子の依頼を受け、榊原の死の真相を追い始めるが--
  • 甲組の徹 庫内手・機関助士編
    完結
    5.0
    昭和16年春――西条徹男(さいじょう・てつお)は蒸気機関車に憧れ、機関士を目指していた。しかも、機関士の中でも高い運転技術を誇り優等列車牽引作業を受け持つエリート集団"甲組"の一員になりたいと胸躍らす徹。しかし、糸崎機関区に配属された徹を待っていたのは、憧れだけではやっていけない、叱責と怒号飛びかう危険な職場であった……!!
  • 興国の鉄槌(1) Z機計画、始動!
    完結
    3.0
    米国撃滅の秘策は、 超重爆撃機の製造にあり! 中島知久平 渾身の檄が飛ぶ !! 昭和16年2月、中島飛行機は群馬県の40万坪に及ぶ広大な敷地に太田飛行場を完成させ、一三試陸攻の初飛行に成功した。2日後、「大社長」中島知久平は主要技術者を前に、アメリカ本土を爆撃し得る超重爆撃機の製造を軸とする米国撃滅戦策の大綱をぶちあげ、「Z計画」がスタート。8月にはZ機を陸海軍共同開発機とすることが決まり、「富嶽」と命名された……。 12月8日、日本軍は真珠湾を攻撃し、ついに太平洋戦争へと突入。中島飛行機は東京・三鷹に総合研究所を完成させて富嶽開発の拠点とし、アメリカが底力を発揮してくる前に富嶽を完成すべく全力をそそぐ。そして翌年10月、富嶽1号機が待望の初飛行の日を迎えた……。
  • 鋼鉄の海嘯 樺太沖海戦1
    -
    昭和16年、緊張の続く北緯50度線で日ソ国境紛争が勃発。南樺太に火砲弾が降り注ぎ、快速戦車BT7が満州を蹂躙する。防戦に追われる日本軍に反攻の機はあるか!? 戦記巨篇、開幕!!

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  • 最強戦爆艦隊【1】死闘! マレー攻略戦
    -
    昭和12年、日本海軍は世界最大の大型戦艦建造を起工する。その一方、海軍軍縮条約をかいくぐるため、有事の際に商船を短期間で戦力化する商船改造空母構想も練られていた。 しかし雷撃機も搭載できず、収容できる機数も少ないなど大きな制約が課せられていた。そうした中、艦上戦闘機を必要に応じて爆装し急降下爆撃機とする方法を考案。さらに航空魚雷までも搭載する改造まで開発された。 こうして昭和16年12月、日本海軍は新たな戦力を手にした小型改造空母「雪鷹」を完成させ、マレー半島侵攻作戦を実行に移す。 日本海軍の進撃に英海軍が立ち塞がるも、新生戦闘爆撃機が襲い掛かる!
  • サイバー空母「ヤマト」(1)激戦渦巻く太平洋戦線へ
    -
    憲法上、空母を持てない海上自衛隊は、極秘裏にイージスシステムとサイボーグ機能を搭載した空母型揚陸艦『ヤマト』を竣工したが、進水セレモニーを前にテロリストに襲われた。しかも、その対抗手段として発したベリノライズによって、乗組員もろとも忽然と姿を消してしまったのである。気がついてみると、乗組員たちは疑念と懐疑につつまれながらも、なんと昭和16年の太平洋上を漂流していたのだった。そこは、また日米両軍が血で血を洗う激戦の真っ只中でもあった。一方、アメリカ太平洋艦隊のスプルーアンス提督は、ミッチャー中将率いる第58機動部隊の潜水艦に、不審艦艇に対する攻撃を命じていた。さっそく標的となったサイバー空母『ヤマト』だが、難なくミサイルで撃沈。かくして、水無月艦長が指揮する自衛隊のサイバー空母『ヤマト』は、激戦渦巻く太平洋戦線に巻き込まれてゆく。エンタテインメントの王道をゆくタイムスリップ架空戦記の大傑作、ここに登場。
  • 裁縫箱
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    稀代のストーリーテラー壺井栄が紡ぐ島の物語には、私たちがなくしてきた人の暮しが息づいている。 夫に死なれたか去られたか、他所から村へやってきた身寄りのない女が4年生の娘をひとりで育てている。村では日雇いや宿屋の女中などで日銭稼ぎ、ふたりきりの貧しいくらしながら娘ヨシノには母親といられる幸せは何にもかえがたい。すでに病魔に蝕まれている母親は娘をつれてちょっとした商店街にでかけ、自分の着物を売った金で娘がほしがっていた裁縫箱を買ってやり、めったに食べられない素うどんをふたりしてすするのだった。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • さよなら、アルマ ぼくの犬が戦争に
    -
    昭和16年のある日。10歳の健太と妹チッチのもとにシェパード犬の子犬、「アルマ」がやってきた。かわいがっていたけれど、お父さんが戦地に行ってしまい、近所の太一兄ちゃんにゆずることに。アルマを「軍用犬」にすると聞いてほこらしく思う健太。しかし、お父さんが亡くなったというかなしい知らせが。アルマを戦争に行かせたくないと思いはじめるが……。健太とアルマの、涙の物語。
  • 桟橋
    -
    1巻385円 (税込)
    皆から仲間はずれにされていた千代だったが手をとって笑い、走るきっかけを作ってくれたのがミユキだった。 ものごころついて以来の千代は、夕方になると桟橋に出ている父親を呼びにやらされていた。十歳の時はもう母親の役目をしょわされていた。赤ん坊のころにはった「てっぺごうやく」でできてしまった禿のせいで、付いたあだ名は二銭銅貨。しがない境遇のせいで学校では何となく仲間はずれになっていた。 千代は小さくなってうしろの席に甘んじ、自分を主張することを忘れていった。勉強ができても彼女は手をあげなかった。そんな千代の手をとって、みんなが笑うときには笑い、走るときには走るきっかけを作ってくれたのがミユキだった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 死闘!! 帝国機動部隊【上】真珠湾空母撃滅戦
    -
    昭和14年、日独伊三国同盟反対の立場をとる海軍次官・山本五十六は右翼のテロに遭い負傷した。 だがその時、気を失った山本の体に乗り移ってしまったのは、交通事故の衝撃で未来からタイムスリップしてきた戦記マニアの古書店主・斉藤磯八の意識だった。 時はまさに山本が連合艦隊司令長官に任ぜられる直前。戦争の経過を熟知する磯八は、山本五十六に成り代わり、太平洋戦争を勝利に導こうと決意する。 そして、昭和16年12月、真珠湾奇襲に際して、山本は敵空母を絶対討ちもらさないことと、軍事施設の徹底的な破壊を命じるのだった。 果たして「山本五十六」こと磯八は、歴史を改変することができるのか──!? 異色の “歴史のIF”に迫った、本格的時空戦記の傑作、前編!
  • 死闘!特設第三水雷戦隊(1)
    -
    昭和16年夏、超大型魚雷が完成、母艦1隻を擁する特設第三水雷戦隊が創設された。彼らに与えられた任務は英国Z艦隊の撃滅――!特殊水雷艇・乙標的、プリンス・オブ・ウェールズを撃沈する!!

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  • 小学館版 学習まんが人物館 高村光太郎・智恵子
    3.0
    変わらぬ愛をつらぬいたふたつの魂。 昭和16年一冊の詩集が若者の心をとらえた。その名は『智恵子抄』。彫刻家高村光太郎が妻に捧げた詩は智恵子の悲劇的な病をこえて永遠の輝きを放ち続けた。死さえも引き裂くことのできなかった光太郎と智恵子の愛! <シリーズ説明>政治家、武将、科学者、まんが家など、知っておきたい日本と世界の人物をまんがと解説で紹介。貴重な資料をもとに、綿密な時代考証で裏うちし、それぞれの輝かしい生涯をシナリオライターとまんが家の共同作業で忠実に再現しています。 この作品の容量は、56.7MB(校正データ時の数値)です。 【ご注意】  ※本書電子版には、底本の資料編は掲載されていません。 ※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小説 太平洋戦争(1)
    4.4
    昭和16年、日米両国は最悪の関係に陥っていた。前年の日独伊三国同盟に徹底対抗を宣するアメリカ。大統領ルーズベルトは、すでに対日戦争の肚を固めていたのだ。日本は打開策を模索し、再三交渉の特使を派遣するが……。太平洋戦争全史を描いた唯一の大河小説、今よみがえる! 全9巻。
  • 昭和史の論点
    4.1
    日本は進路を誤ったのか。戦前は「暗黒」だったのか。ワシントン体制から戦争責任まで、現在にまで尾をひく諸問題を徹底討論する 国を鎖していた小さな国が、急速な近代化をなしとげ、しまいには世界の“一等国”を自任するまでになった。しかし東亜の風雲はおさまらず、軍部は独走し、複雑な国際情勢の中で、ついに未曾有の大戦争に突入していく――。昭和日本はどこで誤ったのか? 戦争以外の進路はなかったのか? ワシントン体制から満州事変、二・二六事件、盧溝橋事件を経て、太平洋戦争、敗戦に至る過程を、昭和史研究の第一人者たちが、片寄った史観にとらわれることなく、徹底的に討論検証する。 【※電子書籍版には収録されていない写真があります。】 1:ワシントン体制(大正10年) 2:張作霖爆殺事件(昭和3年)  3:満州事変から満州国へ(昭和6年)  4:国際連盟からの脱退(昭和8年)  5:二・二六事件(昭和11年)  6:盧溝橋事件から南京事件へ(昭和12年)  7:東亜新秩序生命(昭和13年)  8:ノモンハン事件(昭和14年)  9:日独伊三国同盟(昭和15年)  10:四つの御前会議(昭和16年)  11:ハル・ノート(昭和16年)  12:真珠湾攻撃(昭和16年)  13:大東亜共栄圏  14:餓死と玉砕  15:科学技術と戦略  16:原爆とソ連侵攻(昭和20年)  17:戦争責任と戦後補償
  • 昭和16年夏の敗戦 新版
    3.9
    日米開戦前夜。平均年齢三十三歳、全国各地から集められた若手エリート集団が出した結論は「日本必敗」。それでも日本が開戦へと突き進んだのはなぜか。客観的な分析を無視して無謀な戦争に突入したプロセスを描き、日本的組織の構造的欠陥を暴く。 石破茂氏との対談、新版あとがきを収録。
  • 昭和十六年 早川元・沖縄県知事日記
    4.0
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第5弾。 著者は石川県金沢市出身でありながら、学生時代に沖縄に魅せられて、本土復帰前の1967年に沖縄の新聞社である琉球新報社に入社し役員まで歴任した野里洋氏。現在は沖縄ケーブルテレビで報道番組も担当している。 本書は著者が記者時代に書かいた処女作である。 早川元氏は第25代沖縄県知事である。昭和16年1月に熊本県総務部長から沖縄県知事に転任し、大分県知事として転出する昭和18年7月まで約2年半にわたってその任にあった。 昭和16年というと、15年戦争の中で対米戦争へと拡大していく年であり、沖縄戦への助走の年であった。その時期の沖縄に関する資料はほとんど焼失しており、早川元の日記は貴重なものである。本書は早川元の子息が保管していた昭和16年の1年分だけの日記を提供してもらい、当時の朝日新聞・沖縄新報の知事関連記事とともにまとめたものである。 「本書は、昭和十六年、太平洋戦争勃発時の第二十五代沖縄県知事・早川元氏の『日記』である。当時の資料は沖縄戦でほとんど消失しており、沖縄の最高責任者が書いた『知事日記』は、資料的に極めて価値が高い。本来なら『沖縄県史』に収められるべきものである。本書には『知事日記』とともに手紙や当時の新聞も併記、戦争前の沖縄の政治、社会情勢を知るうえで、貴重な書である。(1985年当時作品紹介文より)」
  • 昭和23年冬の暗号
    4.4
    昭和二十三年十二月二十三日、東條英機をはじめA級戦犯が処刑された。なぜ皇太子明仁の誕生日、のちの「天皇誕生日」が選ばれたのか。そこにアメリカが仕掛けた「暗号」から敗戦国日本の真実を解き明かす、『昭和16年夏の敗戦』完結篇。 再刊にあたり書き下ろし論考「予測できない未来に対処するために」を収録。 〈解説〉梯久美子 (『ジミーの誕生日』『東條英機 処刑の日』改題)
  • 詩礼伝家
    値引きあり
    5.0
    哀惜の想いで描いた恩師・阿藤伯海への鎮魂歌――川端康成とは東大同級で、上田敏令嬢への恋に破れたためか、生涯独身の漢詩人・阿藤伯海。法政教授時代は斎藤磯雄に、太平洋戦争下の昭和16年から19年まで旧制一高教授時代は、著者・清岡を初め、若き三重野日銀総裁、高木中央大学学長らに、多大な影響を与えた、高雅な人格と美意識を生きた文学者。痛切な哀惜の想いで描かれた、清岡卓行の恩師への「鎮魂歌」。
  • 真珠湾W奇襲(1) ワレ奇襲ヲ目撃セリ
    完結
    3.0
    オアフ島上空に現れた ドイツ軍機は、 敵か? 味方か? 日独両軍が「太平洋軍団」を発足!? 昭和16年12月。真珠湾を目指し、日本海軍の第一航空艦隊から計一八三機の大編隊がオアフ島へ向けて飛び立った。しかし真珠湾上空に飛来した機動部隊攻撃隊長・淵田美津雄中佐が目にしたのは、停泊するアメリカ艦船を攻撃するドイツ空軍機だった。じつは、日本政府とヒトラー総統の密約に基づき、日本軍と呼応してアメリカの太平洋艦隊を叩く手筈になっていたのだった。 「同時奇襲攻撃」を果たした日独両軍は、真珠湾の太平洋艦隊を完膚なきまでに粉砕する。その後、両国の思惑が交差しながらも、ドイツ太平洋軍団との共闘体制を整えた日本軍は、次なる作戦を開始するのだが……。
  • 新生・帝国海空軍【上】世界初! 航空電撃戦
    -
    これは三次元(空間)と二次元(海面)の戦い、次元の違う戦いを米軍に見せつけてやるのです── 軍令部次長の高橋三吉中将は、対米戦は、空母大国・日本VS戦艦大国・米国という構図で挑むしかない、と強く進言。ついに伏見宮博恭王は心を動かし、巨大戦艦二隻の建造中止にうなずいた。 帝国海軍は、昭和8年から8年間かけて、世界に類を見ない“海空軍”への脱皮をはかり、決定版空母「慶鶴」を始め空母の大量建造と、艦上機の本格的な折りたたみ翼化を推進する。 そして、昭和16年12月の開戦劈頭、連合艦隊司令長官の山本五十六大将は、840機もの空母艦載機をたずさえて、ハワイ海域へと一気に軍を進めるのだった。 果たして世界初の航空奇襲作戦は成功することができるのか──!! ※この作品は2017年9月・12月に電波社より刊行された『新生・帝国海空軍(1)(2)』を再編集し、改訂・改題したものです。
  • 新装版 ぼくは戦争は大きらい ~やなせたかしの平和への思い~
    5.0
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 アンパンマンの作者が体験した戦争。 2013年10月13日に94歳で亡くなった漫画家で『アンパンマン』等の絵本作家、詩人でもあるやなせたかしが自らの戦争体験を語った本。やなせは昭和15(1940)年の春に召集を受け、小倉の野戦銃砲部隊に入隊。召集期間満了直前の昭和16年12月8日の開戦により、召集延長に。その後、中国戦線に派遣され、上海郊外で終戦を迎えた。やなせは、自伝などの中で戦争のことを簡単には語っているが、戦争体験だけをまとめて語るのはこれが初めて。人殺しも団体生活も嫌だったというやなせにとって、軍隊はばかばかしいだけの世界。しかし、辛い中にも何か楽しみを見出してゆく持ち前の性格で、戦争と軍隊を内部から風刺していく。特攻に志願した弟との別れなど、辛く悲しい思い出にも持ち前のユーモアを交えながら語る笑いと涙の戦記になっている。嫌いな戦争のことはあまり語りたくないと考えていたやなせが、90歳を超え、戦争体験、軍隊体験を語り継ぐことで、過去の戦争のことが未来を生きる世代の記憶に少しでも残ればいい、と亡くなる直前まで語ったラストメッセージである。
  • C★NOVELS Mini 複葉の海鳥 南海蒼空戦記 番外篇
    4.0
    昭和一六年一二月一日、日本海軍は「艦上哨戒機」という新しい機種の開発を決定。戦時量産型の小型空母に搭載し、対潜警戒に当たることを主任務とする機体だ。開発担当を命じられた三菱の主任技師矢牧辰雄は、用兵側より厳しい要求が突きつけられる。短距離離着陸性能、空戦能力なおかつ、量産のコストは抑え、遅くとも昭和一七年中には量産の目処を付けねばならない――。数々の無理難題を突きつけられ、頭を抱えた矢牧は、親友で航空中研の技師カール・グスマンに相談を持ちかけるが……。「南海蒼空戦記」待望のスピンオフ! 『読売プレミアム』連載 (2015.3.1~2015.5.31)。
  • 銃口 上下合本版
    5.0
    1巻1,210円 (税込)
    「どうしたらよいか迷った時は、自分の損になる方を選ぶといい」小学校の担任坂部の信念と優しさに強い影響を受けた北森竜太は、朝鮮人労働者を匿う温かい家庭で成長し、昭和12年に教師になった。炭鉱町の小学校で「綴り方」の授業を推進するなど教育の理想を目指す竜太のもとに、言論統制の暗い影が忍びよる。そして昭和16年、竜太は治安維持法違反の容疑で7カ月間勾留、釈放されたものの退職させられ、軍隊に召集される――。純粋な心根の青年教師が戦争に翻弄されていく悲劇。軍旗はためく昭和を背景に戦争と人間の姿を描いた感動の名作! 本書は上下を1冊にまとめた合本版です。
  • 十五夜の月
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    童話と小説のジャンル分けをしてなかった作者、壺井栄児童文学集より 壺井栄の物語づくりに深い影響を与えたのが祖母であることはよくしられている。 栄は小さい頃から祖母のそばで寝物語にいろんなお話をきかされて育った。お話だけにとどまらず、古い歌もきかされていた。 本作は祖母をモデルにした、もっとも長編の物語ではないだろうか。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 上司が「鬼」とならねば組織は動かず――強い組織、強い会社を作る、指導力と統率力
    3.7
    【内容紹介】 本書は、長年にわたり企業の人材育成の代行を業として営んできた著者が書いたビジネス書で、ベストセラー『上司が「鬼」とならねば、部下は動かず』の続編である。本書の題名にある「鬼」とは、「汚れ役を嫌わず、強く、厳しく、心の芯のあたたかい指導者」のことである。 会社は、果たすべき使命と目標とを持った戦闘組織である。強い上司、強い組織を作る決定版。 どこの会社にも鬼の社長、鬼の上司がいて、部下を厳しく育てた。部下は猛烈社員となって会社の発展に寄与し、日本は敗戦から奇跡の復興を遂げた。今は弱い、甘い、冷たい上司ばかり。強い組織を作るため、鬼の復権をすすめる。 【著者紹介】 [著] 染谷 和巳 そめや・かずみ 昭和16年東京生まれ。東京教育大学(現筑波大学)卒業。出版社、社員教育機関勤務を経て、昭和63年から人材育成会社 (株)アイウィル代表取締役社長。上司としての考え方や行動の仕方、部下の指導法など、幹部教育の第一人者として活躍中。著書に『何か必ずやる人』『上司として、これができなければ辞表を書け!』『社長に評価される上司になる本』など多数。特に前著『上司が「鬼」とならねば、部下は動かず』は各方面で大反響を巻き起こし、45万部のベストセラーとなった。 【目次抜粋】 第一部 鬼になれる人、なれない人 第二部 トップの指導力 第三部 人材を育成する 第四部 後継者の選び方 第五部 意思統一の原理・原則 第六部 サラリーマン意識と経営者の思想 「鬼」の訓戒録
  • 戦国武士道物語 死處
    4.0
    昭和16年に執筆され、戦後の混乱期の中、未発表のまま保管されていた短篇小説「死處」。77年ぶりに発見された本作を収録した小説集、遂に刊行! 表題作「死處」のほか、伊達家先方隊として山中を進む武士たちとそれを追う女の恋を描く名作「夏草戦記」、戦場で手柄を立てない良人とその本当の姿を知る妻を心の繋がりを哀切深く描いた「石ころ」など、動乱の世に生きた人々の生き様を通し、人の在り方を問う全篇名作時代小説集
  • 戦時下の日本人と隣組回報
    -
    1巻737円 (税込)
    昭和16年2月から昭和17年1月の間、横浜市戸塚区矢部町第6隣組に回覧された「隣組回報」をひもとく。終わらぬ日中戦争、日米開戦に備えた統制強化、真珠湾攻撃へと至る激動の1年間、人々はどう生きていたのか。隣組回報という強力なメディアに支配されていく国民の実像に迫る。

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  • 零戦(ゼロファイター)老兵の回想―南京・真珠湾から終戦まで戦い抜いた最後の生き証人
    4.0
    滞空時間8000時間、日本が世界に誇った「零戦」を駆って戦い交戦国から畏れられた歴戦のパイロット・原田要。 南京攻略、真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦、ガダルカナル島争奪戦など、幾多の戦場をくぐり抜け、自らを「零戦老兵」と呼ぶ著者が翔け抜けた戦前、戦中、戦後が鮮やかによみがえる。 ミッドウェー海戦で、最後まで孤軍奮闘した空母「飛龍」から最後に飛び立ったのが著者だった! 生きるか死ぬかの極限の戦場で、著者は何を見、いかに行動したのか。 実際の戦場を知る著者だからこそ語り得る体験には、戦記の枠を超えて、混沌としたこの現代を力強く生き抜くためのヒントが多く隠されている。 多くの日本人、特に次代を担う若い人たちに読んで欲しい1冊! 著者略歴 原田要 元ゼロ戦戦士。大正5年8月11日長野県生まれ。昭和8年、横須賀海兵団入団。昭和12年支那事変勃発。同年第35期操縦練習生を主席で卒業し、同10月第12航空隊附で中支戦線に出動し、「パネー号」爆撃、南京攻略戦に参加。昭和16年、空母蒼龍に乗り組みハワイ真珠湾攻撃に参加。その後、激戦地を転戦。重傷を負い、内地で航空教官となり終戦。戦後、公職追放の苦難の中、農業、酪農、八百屋、牛乳販売など様々な職業を経て、昭和43年に託児所を開設。昭和47年学校法人「ひかり幼稚園」として認可され、同時に園長に就任。歴戦の元零戦パイロットとしての使命と誇りを胸に、戦争の悲惨さ、平和の大切さを各地で講演すると共に亡き戦友の慰霊を続けた。平成22年、園長を退いた後も幼稚園で子どもたちと触れ合うのが日課だった。平成28年5月、皆に惜しまれながら99歳で帰らぬ人となった。

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  • 蒼穹の海鷲(1)
    -
    昭和軍人勅諭発布により新たな道を歩み始めた大日本帝国は今、対英米開戦の危機にあった。泥沼化する欧州戦線の戦火が、ついにアジアへ飛び火したのだ。強硬な態度の英米に対し日本政府が「開戦に利あらず」の外交交渉を続ける一方、有事に備えて帝国陸海軍首脳は、対英米作戦立案に明け暮れていた。昭和16年夏……源田実中佐のいる第一航空艦隊・空母加賀に新米少尉月島昂は、戦闘小隊長として着任した。彼はそこで初めてあの男と出会う。月島の片腕にしてライバルとなる戦闘機乗り、酒匂誠曹長。上官に不信を募らせる源田、そして月島と酒匂……それぞれの思惑をのせ、艦隊は開戦前夜の太平洋を南下する。その先に彼らを待つ運命とは!? ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • 装甲空母「関ヶ原」(1)真珠湾痛撃!
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    もはや日米開戦は不可避。苦悩の色を濃くする連合艦隊首脳部の前に、吉凶の判断のつかぬ連絡が入った。横須賀沖に、謎の航空母艦が突如現われたという。飛行甲板に日の丸を背負ったその艦は、装甲空母『関ヶ原』と名乗り、対爆撃防御としてアングルド・デッキ(飛行甲板)を装甲化した本格派攻撃型航空母艦だった。昭和16年、日本海軍技術陣には発想すら不可能な超空母であり、第7の空母として帝国海軍に編入された。この艦を建造したのは、沖縄にある民間造船企業の『那覇ドック』。その社長・轟木真之介の思惑は何処にあるのか、そして謎に包まれた行動…。機動部隊の一員として勇躍太平洋に赴いた装甲空母『関ヶ原』は反復攻撃を敢行、真珠湾全域を焼き焦がす。そして今、怒りに燃えたハルゼィ提督の『エンタープライズ』を旗艦とする米艦隊とハワイ沖において、日米空母艦隊が正面激突する。
  • 蒼天の艦隊(1)
    -
    昭和16年11月26日、択捉島単冠湾に碇泊中だった日本海軍連合艦隊隷下の第一航空艦隊、及び第一艦隊所属の艦艇が、北太平洋に向けて出航した。空母「大和」をはじめとする総計45隻、搭載機は648機……日本海軍始まって以来の一世一代の大艦隊である。日本海軍は、かつての大艦巨砲主義を廃し、空軍化を進めていた。八隻の大型空母を擁する洋上の航空艦隊。陸攻を主力とする基地航空隊によって編成された地上の航空艦隊。山本五十六海軍大臣が立案し、育んだこのふたつの航空艦隊が、いまや海軍の中核であり、主力となっていた。人々は、それを“蒼天の艦隊”と呼んだ。そして迎えた12月6日、ミッドウェイ洋上でアメリカ太平洋艦隊と激突。ここに日米開戦の幕が上がった。 ●菅谷 充(すがや・みつる) 1950年静岡県富士市生まれ。1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰。1987年、パソコン通信発展に寄与したことが認められ第1回ネットワーカー大賞(株式会社アスキー)を受賞。2004年にはネットワークで通じてモータースポーツの発展に貢献したことが認められ第1回モータースポーツ大賞(社団法人日本自動車工業会)を受賞。1996~2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より2021年まで京都精華大学マンガ学部教授。近著に『ゲームセンターあらしと学ぶマンガ版「こんにちはPython」』(日経BP)、『コミカライズ魂』(河出新書)など。
  • 蒼天の艦隊[1]黒潮部隊出撃!
    3.0
    昭和16年12月、真珠湾攻撃によって米太平洋艦隊の主力を壊滅させた日本は、直後ウェーキ島とグァム島を攻略、占領に成功した。太平洋の支配力において劣勢に立たされた米軍だが、大統領に反撃作戦の立案を厳命された海軍のキング作戦部長は、陸海軍の作戦参謀からヒントを得てある奇策を思いつく。それは、空母から陸軍の長距離爆撃機を発進させ、日本本土を奇襲爆撃するという作戦だった。一方、脆弱な本土東方海域の防衛に危惧を抱く山本五十六聯合艦隊長官は、徴用漁船だけで編成されていた監視隊・黒潮部隊の増強を指示。第二戦隊の戦艦四隻を配備すると同時に、インド洋作戦に向かう南雲機動部隊から『飛龍』『蒼龍』を分派し、強力な警戒線構築に乗り出す。逆転を目指し暗躍する米軍と敵空母部隊の殲滅を目論む日本。蒼天に忍び寄る暗雲のもと動き出した日米の壮大な戦略の行方は?
  • 太平洋戦争日記(一)
    -
    真珠湾攻撃、文学者愛国大会、シンガポール陥落、「得能物語」出版、ガダルカナル戦、山本司令長官戦死、学徒戦時動員法――昭和を代表する文学者である伊藤整が、大学ノート18冊にわたって記した日記である。本書は著者の没後、昭和58年に刊行された。第一巻には、昭和16年12月1日から昭和18年6月30日までの日記が収められている。
  • 太平洋戦争の収支決算報告
    5.0
    最盛期には800万人を超える兵力を動員し、とてつもない額の戦費を使い、国力を限界まで傾け、持てる人的資源、物的資源を注ぎ込む――。太平洋戦争は日本にとって、文字通りの“総力戦”になった。昭和16年12月8日の真珠湾攻撃、マレー上陸作戦から、昭和20年9月2日の戦艦ミズーリ甲板上での降伏文章調印まで、3年9ヵ月にわたってつづいたこの戦争で、日本は多くの人命を失っただけでなく、多くの財産を無に帰し、官民の在外資産、海外領土を喪失した。はたしてその損失はどれほどのものだったのか。また、戦後に国際社会に復帰するためにどれほどの賠償をおこなったのか。太平洋戦争を戦費・損失・賠償など、金銭面から解剖。かつてない戦争の姿が見えてくる。
  • 大本営が震えた日
    3.9
    昭和16年12月1日午後5時過ぎ、大本営はDC3型旅客機「上海号」が行方不明になったとの報告を受けて、大恐慌に陥った。機内には12月8日開戦を指令した極秘命令書が積まれており、空路から判断して敵地中国に不時着した可能性が強い。もし、その命令書が敵軍に渡れば、国運を賭した一大奇襲作戦が水泡に帰する。太平洋戦争開戦前夜、大本営を震撼させた、緊迫のドキュメント。

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  • 超空の魔剣 ザ・ビッグバトル
    -
    昭和16年12月、真珠湾に向かう赤城艦上に突然奇怪なフォルムの戦闘機が出現した。航空力学的にすぐれた構造だということは理解できた人間はいたが、搭乗員は存在せず、なすすべもない。そして無機物だけが時空を移動するという奇現象が頻発しはじめる!

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  • 大撃滅!真珠湾艦隊 超軍神・山本五十六【第一部】
    -
    神田神保町の古本屋の店主・斉藤磯八は、暴走族に巻きこまれ意識を失なった瞬間、なんと右翼の爆弾テロに襲われた山本五十六のからだに乗り移ってしまった。 昭和14年、まさに山本が連合艦隊司令長官になる直前の時であった。磯八は「歴史のもし」を実践せんと『山本五十六』として生き抜き、太平洋戦争を勝利に導こうと決心するのだった―。 そして昭和16年12月。真珠湾奇襲に際して山本は、敵空母を絶対に討ちもらさないこと、真珠湾を徹底的に叩くことを命じるのだった。 果たして『山本五十六』こと斉藤磯八は歴史を変えられるのか―。
  • 超弩級連合艦隊(1)大和・武蔵・信濃全艦発進せよ!
    -
    昭和16年、日米開戦を見据えて計画が進められていた真珠湾奇襲作戦は、突如中止された。たとえ戦争はやむなしとしても先制攻撃は利あらず、という連合艦隊司令長官山本五十六の決断だった。大本営は南方作戦を続行、米太平洋艦隊に先に手を出させる戦略をとったのだ。一触即発。牽制し合う日米だったが、フィリピン方面に展開する連合艦隊とハルゼー中将指揮の米太平洋艦隊が激突し、ついに戦いの火蓋は切って落とされた。圧倒的な国力を誇る米国を相手に有利に戦いを進めるには、兵力の有効活用と大東亜諸国の後ろ盾が必須。山本五十六は『大和』級三番艦以降を空母に設計変更した超弩級空母艦隊を設立し、大東亜の結束を磐石なものにすべく、遠大な戦略に動き出した。
  • 帝国海軍イージス戦隊(1) 鉄壁の超速射砲、炸裂!
    -
    新シリーズ スタート! ガダルカナル奪還作戦 開始! B17爆撃隊を超速射砲が撃破する! 昭和16年、日米の建艦競争が激しくなる中、海軍は八五〇〇トン級軽巡洋艦の新造を決定した。基盤となる船体をすべて共通化することで重巡にも使用でき、さらに飛行甲板を施せば改造空母になるものだった。昭和17年5月から、九八式一五センチ砲「超速射砲」を装備した阿賀野型軽巡四隻が建造された。同年6月、ミッドウェー海戦で空母四隻を失った日本海軍は、防空艦として阿賀野型軽巡四隻による第一〇戦隊を編成したのだった。 そうした中、米軍とのガダルカナル島の争奪戦が勃発。ラバウルを訪れていた阿賀野型四隻は、急ぎ第八艦隊と共に米軍部隊の撃滅に向かう……。初陣となる第一〇戦隊は、米海軍の攻撃を阻止できるのか!!
  • 帝国海軍先鋒航空隊 太平洋戦争シミュレーション(1)
    -
    海軍軍縮条約をかいくぐり数的劣勢を覆そうと考えだされた、特殊潜航艇母艦を兼ねた水上機母艦興津と音羽の活躍を描く! 昭和16年12月8日、真珠湾とミッドウェイ同時奇襲攻撃敢行!! 甲標的と航空機を駆使し米軍を翻弄する――!!

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  • 帝国の擾乱 アメリカ両洋艦隊邀撃
    -
    昭和16年11月、天皇の命を受けた東条英機はハル・ノートを受諾。それに反撥した陸軍の一部が叛乱を起こし、東条を暗殺する。叛乱軍は海軍と陸軍穏健派に鎮圧されるが、国内は大混乱に陥る。これに乗じ米国は短期決戦を企図し、台湾奇襲で日本に宣戦布告した!

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  • 帝国本土迎撃戦【1】米艦隊九州侵攻
    -
    昭和16年12月、日本はアメリカが提示したハル・ノートを受諾し、大陸から撤退する。日米開戦は回避されたが、日本は経済環境の悪化から、ドイツに空母二隻を売却するなどして外貨を得ていた。 一方、アメリカは空母売却を口実に日本へ宣戦し、ヨーロッパを席巻していたドイツ戦に挑もうと考えいた。 そして昭和19年3月2日、米特殊潜水艦の横須賀奇襲によって戦いの火蓋が切られる。 硫黄島南方では日米主力艦が衝突し、戦艦「大和」が大破。惨敗を喫し海上兵力を失った日本は、米軍を本土で迎え撃つことを選択し、上陸が予想される九州の要塞化を進めるのだが……。 死闘必至の日本本土決戦が、ついに勃発する!
  • 鉄道と地図
    3.0
    本書は、鉄道の歩みを「地図」の観点から解説しています。 主に時刻表掲載の路線図と国土地理院発行の地形図を用いて、 それぞれのエキスパートがその面白さを繙いていきます。 路線図ならではの表現や地形図に見る特徴など、 鉄道ならではの特性が見えてくる独特の視点は目からウロコの連続。 時刻表や地図と鉄道の親和性がよく分かる一冊です。 《収録内容》  ■日本の鉄道のあゆみ 明治の鉄道/大正期の鉄道/昭和前期の鉄道(昭和元年~昭和15年)/昭和中期の鉄道(昭和16年~昭和29年)/昭和後期の鉄道(昭和30年~昭和62年)/鉄道の現況と今後(昭和・平成から令和へ) ■「時刻表」と「時刻表地図」の”あしどり” 「時刻表」と「時刻表地図」の推移を眺めるにあたって/「時刻表」のはじまり/商品としての「時刻表」の発行/”国鉄(編集)発行”「時刻表」のうごき/大正期の「時刻表」と「時刻表地図」-国鉄時刻表の前身/日本型「列車時刻表」の概成へ/波乱の昭和の「時刻表」と「時刻表地図」-「時刻表」も官民競争の時代/戦時非常態勢下の「国鉄時刻表」/大戦後の「時刻表」-復興から発展へ/「時刻表」の復興/「国鉄時刻表」のモデルチェンジー大型化/JR編集時刻表の出発-JR(6社)編集「時刻表」の創刊 ■地形図の中の鉄道 地形図の中の鉄道/縮尺/方位/鉄道の記号/旧版地図/地形図で見る路線の形/地形図で標高と傾斜を知る/ループ・スイッチバックを地形図で見る/地形図で海底トンネルを見る/地形図でわかる都道府県・市区町村/鉄道による地域の変貌/鉄道が残した地名 ■「時刻表地図」の中の鉄道 本四架橋-昭和63年/東海道本線/中央西線(愛岐トンネル区間)/山陰本線(嵯峨嵐山~亀岡)/大津駅/高松駅の改良/阪和線(天王寺~東和歌山間)/首都圏の買収路線(南関東地区)/飯田線/海にはみ出す(?)留萌線/北九州・宇部・下関地区(関門トンネル区間など)/BRT(バス高速輸送システム)区間/紀勢線(熊野市~尾鷲間)/幻の三角線の存在(品川付近)/幻の大幹線(?)-埼京線/幻のループ線(山野線久木野~薩摩布計間)/川を渡らない鉄橋 ■コラム 東海道新幹線のバイパスライン/復刻版時刻表 編者紹介 須田 寛 1954年4月日本国有鉄道入社、1987年4月東海旅客鉄道株式会社代表取締役社長、1995年同代表取締役会長、2004年同相談役 (公社)日本観光振興協会全国産業観光推進協議会会長を務めるほか、日本商工会議所などで観光関係の活動に携わる。鉄道友の会会長 野々村邦夫 1967年建設省(現、国土交通省)入省、国土地理院長等を最後に退官。2003年9月(一財)日本地図センター理事長、2020年2月同顧問 (学)鶴学園理事・広島工業大学特任教授、首都大学東京(現、東京都立大学)客員教授、法政大学・明治大学・駒澤大学講師(非常勤)などを歴任。
  • 遠き曙光1 柱島炎上
    -
    「柱島空襲サル。演習ニアラズ」――昭和16年11月26日、米国が広島湾を攻撃。それは日本軍が秘密裡に準備を進めてきた真珠湾攻撃と全く同じ作戦だった。米軍の奇襲を受け、連合艦隊司令長官山本五十六が戦死。『山城』轟沈、『陸奥』炎上。『長門』ほか、竣工直前の『大和』までも被弾!帝国海軍が迎えた史上空前の難局。主力戦艦を失った日本軍に打つ手はあるのか!? 太平洋の激闘を描く海戦巨篇、堂々開幕。
  • 同日同刻――太平洋戦争開戦の一日と終戦の十五日
    4.1
    太平洋戦争中、人々は何を考えどう行動していたのか。敵味方の指導者、将軍、兵、民衆の姿を、著者の蒐集した膨大な資料を基に再現。開戦の日、昭和16年12月8日と終戦にいたる昭和20年8月1日から15日までの、同日同刻の記録が戦争に翻弄された人間の狂気、悲劇、愚かしさを焙り出す。
  • ドキュメント 太平洋戦争への道 「昭和史の転回点」はどこにあったか
    3.0
    歴史の真相を探るとき、そこには必ず「そこに至るまでの過程」と、「その原因となった火種」を見出すことができる。昭和16年12月8日未明の真珠湾奇襲に始まる太平洋戦争開戦にも、もちろん「そこに至るまでの過程」があった。本書は、日本がなぜ、太平洋戦争開戦を決定するに至ったのか。その過程を克明に描いた歴史ドキュメントである。一般的に「太平洋戦争への道」といえば、満州事変から論じられることが多いが、著者は「“海軍がなぜ開戦にノーといえなかったか”遠因をさぐるため」に、あえて昭和5年のロンドン海軍軍縮条約批准をめぐる統帥権干犯問題を第1章においている。それは、「複雑に絡んだ昭和史の謎を解く鍵は統帥権という“魔物”にある」からだという。手記や資料から歴史的事実のみを徹底的に拾い出しつつ、11年間におよぶ昭和史の転換点をドラマのように活写した文章は、長年『文藝春秋』の編集に携わった者の芸そのものである。
  • 二十四の瞳
    -
    1巻440円 (税込)
    瀬戸内海べりの一寒村の小学校に赴任したての先生と個性豊かな12人の教え子たちによる人情味あふれる物語 農山漁村の名がぜんぶあてはまるような瀬戸内海べりの一寒村へ赴任してきたわかい女の先生に、分教場で出会った十二人の一年生のひとみは、それぞれ個性にかがやいてことさら印象ぶかくうつったのである。岬に響く歌声、笑い声、ときにはなき声の大合唱。一冊の文集が反戦思想の証拠品となり、一朝にして国賊に転落させられるような時代。戦争の渦に巻き込まれながら成長していく教え子たちを複雑な気持ちで見守り、笑顔とときに涙を見せながら教え子に寄り添うのだった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 日米開戦の真因と誤算
    -
    昭和16年(1941)12月8日、日本が真珠湾攻撃に至る道筋には、いくつもの要因があった。泥沼化する日中戦争、さらにドイツのポーランド侵攻による第二次世界大戦の勃発は、日米両国を欧州情勢に巻き込むかたちで、対立を激化させた。そして下された南雲機動部隊によるハワイ・オアフ島の真珠湾攻撃という決断。日本海軍の機動部隊6隻の空母より発艦した350機が航空攻撃を行ない、アメリカ太平洋艦隊の主力に甚大な被害を与えたのである。その博打にも等しい作戦と戦果は世界を震撼させた──。多様な視点から日米開戦の実相を浮かび上がらせる。
  • 迫撃の帝国機動艦隊
    -
    昭和16年4月、帝国海軍は空母の集団運用に踏み切り、世界初の空母機動艦隊「第一航空艦隊」を創設した。 同年12月、大日本帝国は真珠湾を奇襲し、米英に対して宣戦を布告。 連合艦隊司令長官の山本五十六は、航空戦を理解し、勇猛果敢な男であり、第二航空戦隊司令官であった山口多聞を参謀長に据えることにする。 しかし翌年、帝国海軍は大艦隊を擁してミッドウェイ作戦を実施するも、手痛い敗戦を喫してしまう。 そんな中、米軍の次なる作戦がガダルカナル島であることを知った帝国海軍は、ハワイ攻略の前に米空母の撃滅を目論む。 さらに、ある秘策を持つ山口参謀長は、「真の遮断作戦」という新たな決戦に挑むのであった!
  • 初旅
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    稀代のストーリーテラー壺井栄が紡ぐ島の物語には、私たちがなくしてきた人の暮しが息づいている。 ミネの初旅は十六歳の秋。高松への積み荷は四斗入りの醤油が八樽だけあった。その頃、樽職人の職をなくした父重吉を手伝い、ミネは荷役をする荒い働きをさせられていた。父と娘は自家の小船に乗って、まるで夜逃げでもするような真夜中の時刻に家を出た。重吉は米やそうめんや着物など、高松にいる教師になった息子に届ける大きな信玄袋を肩にかけ、ミネは自分の着物の入った小さな風呂敷包みを抱えていた。まっくらな夜であった。高松へゆけばこれまで知らなかった何かが自分をまっている。ミネの期待はいやがおうにも膨らむ。 【著者】 壺井栄 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 花の旅路
    -
    1巻330円 (税込)
    どんどん焼きやの小母さん。今ではしがない暮らしではあったが、たった一つ、人の知らない宝ものがあった。 どんどん焼きやの小母さんは、村の人から「おあな」だの「あな婆さん」だのと軽べつしたような調子で呼ばれていた。それは小母さんがどんどん焼きをしている土間のすぐうしろの部屋で寝ている平吉じいさんが、障子ごしにおあな、おあなと呼び続け、それが買い物客に筒抜けだから。「おあな、おあな、と仲のええことじゃのう」と冷やかす客もいるが「あれが阿波屋の娘のなれのはてかい」と感慨を新たにする者もある。今ではしがない暮らしのお花さんではありますが、たった一つ、お花さんには人の知らない宝ものがありました。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 花の町/軍歌「戦友」
    値引きあり
    4.0
    昭和16年、陸軍徴用員として従軍した著者は翌年2月シンガポールに入り、昭南タイムズ、昭南日本学園等に勤務。市内の一家族の動向を丹念に描いた長閑で滑稽で奇妙に平和な戦時中の異色作「花の町」をはじめ、「軍歌『戦友』」「昭南タイムズ発刊の頃」「シンガポールで見た藤田嗣治」「或る少女の戦時日記」「悪夢」など、この体験に関わる文業を集成、9篇収録。
  • 花丸兵長奮戦記
    -
    昭和16年8月、尋常高等小学校の講堂で徴兵検査があった。「花丸進之助、第一乙種合格」やった、現役兵だ。これでお国の為に働ける。「兵科は何でありますか」「お前は海軍主計兵だ」「自分は海軍より乗馬隊に入りたいのでありますが。何とかお願いいたします」同じ兵隊に行くなら希望の兵科に入りたい。愛馬とともに戦うことができたらどんなに嬉しいことか──。
  • 華も嵐も<電子限定>【イラスト入り】
    -
    昭和16年、ある青年が陸軍中尉を殺害後、自殺した。事件の裏に隠された真実に、旧制中学五年生、華族の若様・伏見と凛々しい総長・五代の幼馴染みコンビが立ち向かう! 貴女は真実に辿り着くとともに、戦争を乗り越えるものは力ではなく、愛!!だと涙する。「小説b-Boy」掲載当時大反響を呼んだ人間ドラマ。緊迫の時代を生きる2人を応援してください。(※本作品はイラスト入りです。電子書籍化して配信するにあたり一部単行本と異なる仕様がございます)※この作品は仕様によりイラストが小さく表示されます。お手数ですが、購入前に立ち読みでご確認ください。
  • バトル・オブ・ジャパン(1)
    -
    〈連合艦隊壊滅す〉日米の対立を壮大なスケールで描く新たなる太平洋戦争、開幕! 「こ、これは、どういうことです! 国務長官」……野村・ハルの日米和平交渉は決裂した。  真珠湾へ向け単冠湾をあとにした連合艦隊は、昭和16年12月7日、ハワイ諸島北方沖に集結していた。各空母より第一次攻撃隊が発艦する寸前、旗艦赤城から発光信号が閃く。「攻撃を中止し、全艦帰艦せよ」……後に「ハワイ危機」とよばれる一触即発の事態を間一髪回避したのは、「日本の首相と会見すべきです」と、かたくなに主張したある大統領補佐官の尽力であった。日本を救った謎の補佐官の名は、アドルフ・ヒトラーであった……。  空中戦をメインにした架空戦記の名作が、大幅に加筆修正されて電子で復刊! 本書はその第1弾。 ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • 非戦 解放の戦斧1 the Hammer for Freedom
    -
    大正デモクラシーが結実し、昭和の日本は民主国家として発展した。あくまで「抑止力」として軍隊を整備し経済発展を続ける日本の姿は、欧米列強支配下の植民地独立運動に火をつける。そして昭和16年、日本と欧米列強間の緊張は沸騰点に達した…!

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  • 緋の稜線 (1)
    完結
    5.0
    全25巻330円 (税込)
    昭和元年。胡桃澤家に三女が誕生し、自分の瞳で世の中を見つめ判断するようにとの願いを込めて瞳子と名付けられた。時は流れ、瞳子が15歳になった昭和16年。帝国海軍は米国連合艦隊をハワイ真珠湾にて急襲し、太平洋戦争へと突入する。激動する日本の中で、自分の選んだ人と結婚することを願う瞳子だったが、彼女のそんな気持ちをよそに見合いの話が…。そしてそこでの出会いが、彼女の運命を大きく変えていくことになる!! 戦前から現代まで、時代の流れに翻弄されながらも強く生きた女性たちとその家族を描いた長編ドラマ!
  • P+D BOOKS 海軍
    -
    1巻715円 (税込)
    真珠湾攻撃をテーマにした青春小説。  薩摩人・谷真人と牟田口隆夫は、同い年で幼なじみ。ふたりは旧制中学に入ると、ともに海軍に強いあこがれを抱く。真人は首尾よく兵学校に合格し、どん亀と呼ばれながらも着実に力をつけていく。しかし、隆夫は軍人になれず、やがて画家の弟子に。  別々の道に進んだかと思われたふたりだったが、何かに導かれたように再会し、真人の口利きで隆夫は軍属として軍艦を描く仕事を得る。そして昭和16年12月8日、真人たちは真珠湾で勝利を収め、隆夫はその光景を描くが――。  モデルは真珠湾攻撃で殉死した横山正治少佐。戦時中の1942年に「朝日新聞」に連載され、第14回朝日文化賞を受賞した、“青春小説”というべき傑作に、単行本未収録の「戦時随筆」9篇と、『海軍』の後日談「軍神」を収録。
  • 富嶽(上) 米本土を爆撃せよ
    -
    1~2巻660円 (税込)
    B29の倍近い巨体、航続距離1万7千キロ、3万馬力――昭和16年当時の日本技術の総力をあげて取り組んだ、幻の超大型爆撃機開発計画の全貌。富嶽完成の暁には、太平洋を無着陸横断し、アメリカ本土を爆撃したのち、大西洋を横断して、ドイツ占領下のフランスの基地に着陸するという、壮大な構想をもっていた。巨大爆撃機開発にかけた技術者魂! <上下巻>
  • 不思議な宮さま 東久邇宮稔彦王の昭和史
    4.0
    「一億総懺悔」を説いた宮さま宰相は、いかなる人だったのか――。 太平洋戦争を終戦に導いた鈴木貫太郎の次の内閣を引き受けたのが誰か、ご記憶でしょうか。わずか50日間ですが、重責を担ったのが皇族の東久邇宮でした。日米開戦直前の昭和16年秋、総辞職した近衛内閣のあと、東條英機の対抗馬と目されたのも実はこの宮さま。日本の危機に「切り札」として期待された宮さまの実像は、しかしあまり伝えられていません。著者の浅見さんが新史料を駆使して明かすのは、波乱万丈の生涯、痛快無比の個性、勝手放題の実力者ぶり。臣籍降下騒動、女性問題、右翼との危険な関係などなど、興味津々の破天荒人生が初公開されます。
  • ブンダバー! AuSF.B
    完結
    -
    全1巻712円 (税込)
    時代は大東亜戦争が勃発する昭和16年(1941年)。謎の軍人・三菱中尉が二人の部下と萌えキャラ秘密兵器・七式丁型軽戦車(通称ななちゃん)を引き連れて大暴れ!! 頭脳明晰にして射撃の名手である三菱が世界の戦場に出没する目的とは何か!? 全編にわたってエキセントリックなコメディと往時の兵器を緻密に描写した大迫力の戦闘シーンが展開される。世界平和を祈る善良なる市民に贈る全4作品収録(+描き下ろしショート)。
  • まずはめでたや
    -
    1巻385円 (税込)
    思想犯の夫を刑務所にさらわれ敬遠されている私。しかしたった一人私に声をかけてくれたのが茂やんだった。 詩人生田春月の詩碑は私の生れた村の墓地のある小さな丘の、海の見渡せる景勝の地にあった。そこには私の祖父の墓もある。それへの思いと同じつながりでいつも春月碑をたずねていた。思想犯の夫を刑務所にさらわれていた私は、詩碑への道すがら幾人かとすれ違うが、むこうはだまってゆきすぎ、ぜったいに話しかけてこない。詩碑から立ち去ろうとしたとき、足音を聞き立ち止まった。薪を背負った男が近づいてくるのをみて碑のうしろにかくれようとすると「おしまい」と突然の仕事じまいのあいさつをされた。それは笑顔の茂やんだった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 松岡洋右 悲劇の外交官(上)
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    昭和8年、国際聯盟脱退。昭和15年、日独伊三国同盟。昭和16年、日ソ中立条約。――昭和史の重大な転回点の立役者として外交手腕を発揮した異色の政治家・松岡洋右。軍部にも政党にも組せず、独自の理想実現のために行動した彼の生涯と思想を追いながら、太平洋戦争に至る日本の軌跡を新たな視点で見つめる。本書には、松岡の出生から国際聯盟全権に任ぜられるまでの前半生を収める。
  • 学びなおし太平洋戦争 1 徹底検証「真珠湾作戦」
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    ビジネスマンから受験生まで! 昭和史研究の第一人者による唯一&最新の太平洋戦争全史。昭和16年12月8日の真珠湾攻撃から昭和20年8月15日の終戦まで、快哉と苦渋と辛苦の激闘の戦史を克明に描き出すシリーズ全4巻。第1巻は山本五十六連合艦隊司令長官の秘策が的中した緒戦から南方作戦での快進撃までを収録。巻末のみならず各章ごとに監修者・半藤一利氏の解説付き。総ルビ表記で、大人から子供まで楽しめます!
  • 港の少女
    完結
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    全1巻330円 (税込)
    童話と小説のジャンル分けをしてはいなかった作者、壺井栄児童文学集より 小豆島に巡礼するおへんろさんがたくさん島にわたって来たころのこと。村の船つき場の桟橋近くにちいさな店ミドリヤ屋がある。 小学生の孫娘と暮らす、六十すぎたおばあさんがひとりできりもりしている店で、質素な旅人に重宝な店。 みやげものや日用品を商い、夕方は手打ちうどんやいなりずしを食べる店。 出る船、着く船、孫娘ケイ子とおばあさんの暮しは汽笛とともにあった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • みんなの戦争証言
    5.0
    「平和を願うなら。知ろう、経験者が語る戦争の真実を」(カンニング竹山) いつのまにか戦争が始まり、いつのまにか敵を倒したニュースに高揚し、いつのまにか家族は兵隊さんになって戦場に行き、いつのまにかわたしたちの住む街は焼き尽くされた。70年前、日本中の誰しもが経験した「日常生活の中の戦争」、それが本書のテーマです。“悲しい”や、“辛い”ことばかりにスポットを当て、センセーショナルな戦争のエピソードだけを際立たせるのではなく、昭和16年の真珠湾攻撃よりも前から、時間軸に沿って細かく証言をお聞きすることで、日常生活のいたる所に入り込む戦争の影を見つけることができる。そして、今 を生きる私たちにも、“戦争の始まり”を感じることができる、と考え、太平洋戦争を経験された方々へのインタビューを行ない、本書にまとめました。教科書には書いていない、哀しみ、苦しみ、小さな喜び、沢山の思い出……。自分の国がどんな歴史の上に成り立っているのか、先人たちは何を感じ、どのように考えていたのか? 日本の未来を創る若者たちに必ず伝えなければならない、70年前の太平洋戦争のリアルが詰まった証言集です。◆証言者 宝田明(俳優)、田原総一朗(ジャーナリスト)、清水千壽子(山の手大空襲罹災者)、岩井フサ(元陸軍病院看護婦)、加藤武(俳優)、尾崎健一(元少年通信兵)、赤木春恵(女優)、吉本淳一(元特攻隊員/「零戦」「秋水」パイロット)、石田アヤ(東京大空襲罹災者)、岩井忠正(元 特攻兵器「回天」「伏龍」乗組員)、谷川清澄(元 駆逐艦「嵐」水雷長)、波多江たま(「二二六事件」将校の妹)、笹本恒子(日本初の女性報道写真家)、むのたけじ(元朝日新聞記者)
  • 屋根裏の記錄
    -
    1巻385円 (税込)
    島の南端S港の村にある飲食店「おきん」。コウの記憶に消しがたい印象を残した数々の女たち。 黒々とそびえ立つ山の麓にひそやかに眠っている島の南端S港の村。三百戸足らずの家々がかたまっていて、この真夜中に起きているのは宿屋と料理屋と駐在の赤い灯と、そして汽船宿だけである。それからもう一軒、飲食店「おきん」があった。コウはおきんの裏に立てましした四畳半の屋根裏の部屋で思春期をおくる。おきんと屋根裏部屋に出入りをする人たち。コウの記憶に消しがたい印象を残した数々の女たち。その一人にすま子も入っていた。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 山本五十六の野望【1】ハワイ作戦を直率す!
    4.0
    伏見宮博恭王・元帥から厳命され、連合艦隊司令長官を続けることになった山本五十六は、井上成美の“苦言"に蒙をひらかれて「ハワイ作戦」の陣頭指揮を決意する。それは、開戦劈頭、連合艦隊麾下、主力空母の大多数を率いてハワイ近海まで押し出し、米海軍艦艇の居並ぶ真珠湾に“航空波状攻撃"を敢行するというものだった。徹底攻撃を決意した山本は、最先端兵器・対空レーダーを搭載する「大和」に座乗、空母7隻を擁するハワイ空襲部隊を編成する。そして昭和16年12月3日、米国民の戦意を徹底的にくじくべく、真珠湾へ向けて巨大戦艦「大和」が出撃する!
  • 寄るべなき人々
    完結
    -
    全1巻440円 (税込)
    稀代のストーリーテラー壺井栄が紡ぐ島の物語には、私たちがなくしてきた人の暮しが息づいている。 キクにはどういうからくりで世の中に景気や不景気がやってくるのか、知るすべがなかった。しかし、戦争のあとには必ずその不景気がめぐって来るのだということだけは分かった。 二度も夫をなくし、キクが十数年ぶりに娘が生んだ私生児の孫とともに島に戻って来た。住み込みで役場の小使いとして、雨風をしのげる小部屋をあてがわれ、孫を背負い遊ばせながら働けるのは、何もなくなったいまのキクには、誰に対しても有り難うござんすと、笑顔を向けなければならない境涯であった。 【著者】 壺井栄 小説家 1899年 - 1967年 香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。 坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。 以後東京。 1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。 1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。 『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。 1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
  • 黎明の艦隊コミック版(1) 真珠湾攻撃中止命令
    完結
    -
    全11巻715円 (税込)
    昭和16年12月1日、真珠湾奇襲中止命令が下された。2年後海軍は、空母主体の「新八八機動艦隊」を誕生させた。今、日米両機動艦隊は太平洋を舞台に、空前の規模で激突した!
  • 烈風 (1)
    完結
    -
    全4巻330円 (税込)
    昭和16年12月8日、日本軍のハワイ真珠湾奇襲攻撃によって太平洋戦争の火蓋が切って落とされた。連合艦隊司令長官・山本五十六は、祖国防衛のため真珠湾奇襲攻撃に続く第二の秘策として、海軍にも属せず、尚且つ民間でもない航空隊をつくろうとしていた。それは、かつて日本海軍の大艦巨砲主義の軍部に反対し追放された六名の軍関係者の子供たちから成る、通称“子ムジナ隊”だった!
  • 連合艦隊 大奇襲~新・太平洋戦記1~
    -
    昭和16年12月8日、太平洋戦争の幕は開いた。猛将ハルゼー中将の米機動部隊は、小沢治三郎中将指揮の第一航空艦隊に挑む。だが、零戦を先兵とする帝国連合艦隊の前に、米艦船は海の藻屑と消えた。山本五十六大将率いる連合艦隊は、いまや太平洋の覇者であった。劣勢を覆すべく、秘策を受けた米機動部隊は犬吠埼沖に忍び寄る……。海戦大作第一巻。

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