暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

作者名 :
通常価格 1,925円 (1,750円+税)
紙の本 [参考] 2,090円 (税込)
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作品内容

広島の軍港・宇品に置かれた、陸軍船舶司令部。
船員や工員、軍属を含め30万人に及ぶ巨大な部隊で、1000隻以上の大型輸送船を有し、兵隊を戦地へ運ぶだけでなく、補給と兵站を一手に担い、「暁部隊」の名前で親しまれた。
宇品港を多数の船舶が埋め尽くしただけでなく、司令部の周辺には兵器を生産する工場や倉庫が林立し、鉄道の線路が引かれて日々物資が行きかった。いわば、日本軍の心臓部だったのである。
日清戦争時、陸軍運輸通信部として小所帯で発足した組織は、戦線の拡大に伴い膨張に膨張を重ね、「船舶の神」と言われた名司令官によってさらに強化された。
とくに昭和7年の第一次上海事変では鮮やかな上陸作戦を成功させ、「近代上陸戦の嚆矢」として世界的に注目された。
しかし太平洋戦争開戦の1年半前、宇品を率いた「船舶の神」は志なかばで退役を余儀なくされる。

昭和16年、日本軍の真珠湾攻撃によって始まった太平洋戦争は、広大な太平洋から南アジアまでを戦域とする「補給の戦争」となった。
膨大な量の船舶を建造し、大量の兵士や物資を続々と戦線に送り込んだアメリカ軍に対し、日本の参謀本部では輸送や兵站を一段下に見る風潮があった。
その象徴となったのが、ソロモン諸島・ガダルカナルの戦いである。
アメリカ軍は大量の兵員、物資を島に送り込む一方、ガダルカナルに向かう日本の輸送船に狙いを定め、的確に沈めた。
対する日本軍は、兵器はおろか満足に糧秣さえ届けることができず、取り残された兵士は極端な餓えに苦しみ、ガダルカナルは餓える島=「餓島」となった。

そして、昭和20年8月6日。
悲劇に見舞われた広島の街で、いちはやく罹災者救助に奔走したのは、補給を任務とする宇品の暁部隊だった――。
軍都・広島の軍港・宇品の50年を、3人の司令官の生きざまを軸に描き出す、圧巻のスケールと人間ドラマ。
多数の名作ノンフィクションを発表してきた著者渾身の新たなる傑作。

カテゴリ
小説・文芸
ジャンル
ノンフィクション / ノンフィクション・ドキュメンタリー
出版社
講談社
ページ数
392ページ
電子版発売日
2021年07月06日
紙の本の発売
2021年07月
サイズ(目安)
7MB

暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2021年11月16日

    日露戦争から太平洋戦争終戦後までの船舶輸送、そして宇品の船舶司令部の歴史を調べ上げた渾身の一冊。やはり堀川恵子さんはその調査の緻密さ、文章力とも今の日本で最高のノンフィクションライターだ。日露戦争の成功体験から抜け出せぬまま、現実を直視することなく無謀な戦争に突き進んでいった過程がよくわかる。船員の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月21日

    なぜ、広島に原爆が落とされたのか。
    日本の戦争は宇品港の輸送に支えられていた。
    原爆を新たな視点で捉えた力作。

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    Posted by ブクログ 2021年09月26日

    ヒロシマ関連の著作の多い筆者。爆心地からは距離があるが目標となったきっかけの一つだろう、宇品の陸軍の船舶司令部にスポットをあてたノンフィクション。

    ヒロシマ原爆に関して多くの著作のある筆者。今回のテーマは爆心より南西4キロほどの宇品陸軍船舶司令部。

    あまり注目されないが広島が原爆の目標に選ばれる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年09月18日

    あまり進んで読むようなジャンルではないが、堀川惠子さんという著者に惹かれて読んだ。素晴らしいノンフィクションに決まっていると。
    で、著者の何を読んだのか振り返って見ると、多分『裁かれた命』1冊だけのような気がする。その時にすごい!と思ったのだろう(それなら他の著作も読めばいいのに)。

    宇品という地...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月31日

    小さな島国が資源不足で補いきれない部分を精神論で埋めていこうとする姿勢。
    実力を顧みず思い上がる。
    それを正直に指摘しようとする者は組織から排除される。
    こういう話しは昔話じゃない。
    考えさせられます。

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