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  • 小学館世界J文学館 人間じゃないものの冒険
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 主人公は、タマネギ、時計、湯わかし、その他! タマネギはキャベツを親戚だと思っていた。なぜなら、どちらも「服は百枚、ボタンはない」から。ある日、キャベツは水浴びするために服を脱いだ。タマネギも真似して服を脱ぎ始めると、キャベツは目を細めてこすりはじめ、文句を言う。「あんたといると涙が出ちゃう。私についてこないで!」かわいそうなタマネギ! だが、そこへ通りかかったうさぎがキャベツの服を盗んでいってしまった。親戚の大ピンチだ。 タマネギはうさぎを追いかけた。(「あんたといると涙が出ちゃう」) 動物や植物、モノや「ことば」さえもが主人公となる、奇想天外ショートストーリー全17編。作者のペトゥルシェフスカヤは、救いのない陰鬱なリアリズム作品で知られるが、本作品は「意外な結末」と「ハッピーエンド」が特徴。ちょっとびっくりしたあとで、楽しい気持ちで眠りにつける名編が集まった!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 星の王子さま
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ほんとうに大切なものは、目にみえないんだ。 子どものころ、画家になるのをあきらめた「わたし」は、飛行機のパイロットになった。ある日飛行機が故障して、サハラ砂漠に不時着する。「わたし」はたったひとりで修理をしなければならない。絶望して眠った翌朝、ヒツジの絵をねだる少年と出会う。人里から1000マイルも離れた砂漠に突然現れた彼は、よその星から来た王子さまだった。王子さまの星は、家1軒分ほどの小さな星で、2つの火山と1つの休火山があり、バラの花が一輪だけ咲いていたという。そのバラの花と王子さまは、相手を思いやる気持ちが少し足りなくて、ちょっとずつ心がすれちがってしまった。そしてついにバラの花から離れるために、王子さまは旅に出ることにした。さまざまな星をめぐり、さまざまな人に出会い、そして地球にたどりついたのだ。「わたし」の飛行機の修理が終わった日は、ちょうど王子さまが地球に落ちてきてから一年後だった。落ちてきた場所のちょうど真上に自分の星が来るこの日、王子さまは、バラの花のいる自分の星にもどるという。「わたし」と王子の別れが近づいていた……(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • P+D BOOKS 小説 新子
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    1巻770円 (税込)
    “情念の川柳作家”時実新子の半生記。 ――どこにも落ち度のない妻と海野は別れなければならない。おなじように新子は夫と別れなければならないところへ追いつめられていた。  しかし、それが愛のすがたというものかもしれない。真実は悪の面を被って、とことん美しくあろうとするものだから。――  医師を目指していた少女が17歳でやむなく結婚。夫の暴力と愛のない生活に疲れ果てていた新子を救ったのは川柳だった。創作活動を通じていくつかの出会いと別れを経験し、やがて妻子ある編集者・海野に巡り逢う。はたして海野は新子にとって運命の人なのか……。  与謝野晶子と並び称される“情念の川柳作家”時実新子が自らを晒した、赤裸々な半生記。
  • P+D BOOKS 明日という日
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    1巻770円 (税込)
    昭和の会社員の哀歓悲喜を描く短篇集。  女癖が原因で失踪してしまった元同僚と旅先でばったり出会い、相変わらずの暮らしをしていることを知らされる「病気」。空襲で亡くなった同級生の墓参りと、その寺にまつわる悲しい話を綴る「涅槃西風」。借金で首が回らなくなっている男と、そうとは知らない二人の平凡なサラリーマンの“最後のゴルフ”の様子を描く「トラブル」など、17の作品からなる短篇集。  昭和のサラリーマンが抱える孤独、不安、悲しみ、ささやかな喜びなどが、短い文章のなかに凝縮されており、懐旧の情が掻き立てられる佳作。
  • すべてあなたのためだから
    3.7
    中学受験があぶりだす、母のエゴと娘の闇。 良子は夫と小学4年生の娘・菜摘と暮らす、ごく平凡な主婦。何事にも消極的な我が子の性格に少々不満はあるものの穏やかな日々を送っていた。 優秀な娘を持つセレブなママ友・麗香は娘が赤ちゃんの頃から仲良しで、憧れの存在でもある。彼女の勧めで菜摘は中学受験に挑戦することに。麗香の娘・涼香と同じ塾に通えることに喜び勉強に励むと、菜摘は意外な才能を開花させ、39しかなかった偏差値をみるみる上げていったのだ。 我が子の可能性に舞い上がった良子は麗香に菜摘の成績をさりげなく自慢する。すると麗香の態度は一変、良子を無視し、ママ友とのランチ会で良子を貶める発言をするほどまでに。 私と仲良くしていたのは、愚かな母娘を見て優越感に浸りたかっただけ……。これまでの憧れと信頼の深さゆえに、そう悟った良子の反動は大きかった。麗香を見返す。成績を伸ばし涼香に勝つことこそ、菜摘の将来のため。決意した良子は娘に勉強を強い、その教育熱は次第にエスカレートしていく。やがてそれは思いもよらぬ悲劇を招くのだった。 「どこかの家庭で今まさに起きているのでは」と思わせる、リアルな恐怖が読者の心に爪痕を残す衝撃作!
  • 小学館世界J文学館 美女と野獣 ほか五編
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 心の美しさが本当の幸せへと導く物語。 「不思議な指輪 シェリ王子のおはなし」自分の悪いおこないのせいで怪物に姿を変えられてしまったシェリ王子が、心から反省してりっぱな王になり、愛する娘と結ばれる。 「美女と野獣」野獣の庭のバラを手折った父の罪をつぐなうため、命を差し出した心やさしい末っ子のベルの物語。 「二人の姫 シャルマン王のおはなし」世界一偉大な王になってあこがれの姫と結婚する王子と、偉大になれずに破滅する王子の話。 「不幸な王子からりっぱな王へ ティティ王子のおはなし」何でもほどこしてしまう王子が試練を乗り越えて、妖精に導かれて正しい王になる話。 「知性をもらったお姫さま スピリチュエル王子のおはなし」悪い妖精にかけられた呪いのせいでみにくい王子と、きれいだけどおバカな姫が出会って、真実の愛でお互いを救うお話。 「きれいな姉とそうでない妹 ベロットとレドロネット」美しさで王を射止めた姉は、やがて美しさが損なわれてしまい見向きもされなくなってしまう。そんな姉が妹のすすめで勉強に目覚めて知性を手にし、やがて本物の愛を手にする話。…華やかな魅力にあふれた、フランスの古典童話集!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ペロー童話集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 フランスで語り継がれてきた、優雅で不思議な昔話。 たとえ作者の名前は知らなくても、一度は聞いたことのある有名なお話ばかりです。300年も昔から西洋で口伝えて語り継がれた民話をまとめた童話の原点とも言われるものです。 「眠れる森の美女」やっと生まれたお姫さまの洗礼式で、年老いた妖精に「糸巻きのとがった紡錘(つむ)に手を刺して死ぬだろう」と呪いをかけられてしまいます。「赤ずきんちゃん」おばあさんへのお見舞いに向かう女の子とオオカミのお話です。グリム童話とは結末が違います。「青ひげ」大金持ちの青ひげの男の恐ろしい秘密を知ってしまった若い妻の命をかけた攻防戦!「猫先生または長靴をはいた猫」末っ子が死んだ父親の遺産でもらった猫が大活躍して、幸せになる話。「サンドリヨンまたはガラスのちいさな靴」継母たちにいじめられていた女の子が、妖精の魔法でお城の舞踏会に行き、王子様と出会って幸せになる話です。英語訳のシンデレラという名が有名です。「親指小僧」生まれた時から親指くらいの大きさの末の息子が、知恵を働かせて、人食い鬼から逃れて出世するお話。「おろかな願いごと」神様から願いごとを3つかなえてやると言われたきこりがするお願い事の話。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 竹取物語
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 絶世の美少女をめぐるプロポーズ大作戦!? 平安時代に作られた、日本最古の物語。竹の中から見つかった、光り輝く小さな女の子は、すくすくと成長し「かぐや姫」と呼ばれるようになった。その評判を聞いた5人の男性が結婚を申し込むが、かぐや姫は、自分が望むものを持って来てくれたら結婚を考えると言って、お題を出す。石作りの皇子には「天竺(インド)にある仏の石の鉢」、くらもちの皇子には「蓬莱山の根は銀、茎は金、実は白い真珠の枝」、右大臣の阿倍御主人には「唐土(中国)にある火ねずみの皮衣」、大伴の大納言には「龍の首にくっついている五色の玉」、中納言石上の麿足には「つばめの持っている子安貝」。あまりの難題に、5人はにせ物でごまかそうとして見破られたり、龍を求めに船出して難破したりと、全員大失敗、姿も見られずに振られてしまう。その話を聞いて帝(みかど)が動き出す。権力を駆使してかぐや姫を見た帝は、ひと目で恋に落ちてしまう。帝から恋文を送り続けて3年が経ったある日、かぐや姫は自分は本当は月の世界から来た人で、今度の十五日の夜に迎えが来て帰ると告白する。それを聞いた帝は、なんとか阻止しようとするが……。恋愛小説の名手、小手鞠るいさんの名訳で贈ります! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • P+D BOOKS 青春放浪
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    1巻770円 (税込)
    若き日の逍遙と懊悩を小気味いい文章で綴る。 ――私達は金輪際あきらめなかった。事は夜間学部学生の面目に関する問題だ。かりに、帝国大学を卒業しなくったって、帝国大学の池の鯉はどうしても釣り上げてみたいものである。――  東京大学の仲間たちと、勝手気ままな共同生活をしていた〈私〉。卒業しても定職に就くのはイヤで、ツテをたどりつつ満州暮らしを続けていた。なんとか生活を安定させようと、彼の地の女性との婚姻を画策するが、うまく事は運ばず……。  著者が世に出るまでの物理的、精神的な放浪を綴った本編と、「書いて、喰って、支払をするより外にはない」と腹をくくった経緯を記す「放浪無慙」(「あとがき」に代えて)を収録。
  • 小学館世界J文学館 チェーホフ作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 子どもたちと動物たちの、悲しく、かわいく、少しほろ苦い物語。 ロシアの小説家・劇作家、チェーホフの6作品を収録。 「カシタンカ」…雑種犬カシタンカは、街で主人とはぐれてしまう。親切な男が助けてくれるが、男は動物芸人で、カシタンカも芸を仕込まれることに。ガチョウとネコとブタといっしょに芸を学びはじめる。 「男の子たち」…ボロージャぼっちゃんが家に帰ってきた。いっしょに来た同級生は考えぶかそうな無口な子で、時々奇妙なことばを口にする。「わしの名はモンテホモ。人呼んで<鷹の爪>」二人は何か秘密の計画を立てているようだが…? 「ワーニカ」…9歳のワーニカは靴職人の見習い奉公中。ある晩故郷のじいちゃんに宛てて手紙を書く。「じいちゃん、お願いだから、おれをここからつれてって」……ワーニカの必死の手紙はじいちゃんに届くだろうか。 「牡蠣」…仕事がなく、ついに物乞いするまでに落ちぶれた父親と少年。少年は居酒屋の看板に「牡蠣」という未知の単語を見つける。どんな食べものだろう。なんだかキモそう。でも食べてみたい。「カキをください!」叫び声をあげる少年に、通りすがりの紳士は……。 他に「おでこの白い子犬」「ねむい」を収録。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 スノーフレークの話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 その雪のひとひら(スノーフレーク)は空の高みで生まれた。 ある寒い冬の日に、空で生まれた雪のひとひら……スノーフレーク。スノーフレークは空から地上に舞いおちていき、長い長い旅を始める。自分は何者なのか。だれが自分をつくったのか。わからないまま、スノーフレークの一生はスタートする。地上に降り立ち、そりにひかれて悲鳴をあげたり、雪だるまにされたり……。やがて春になり、スノーフレークは雪どけ水になり、川に注がれ、水車を乗りこえて進んでいく。雨粒……レインドロップと出会い、恋におちる。子どもたちも生まれ、湖から大河に流れ、やがては海へと注ぎ込む。 「雪のひとひら」(矢川澄子訳)のタイトルで長く知られてきた名作を清新な日本語で新訳! 現代の視点からの翻訳で、原作の新しい魅力が再発見できる! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • P+D BOOKS 武蔵野インディアン
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    1巻770円 (税込)
    武蔵野を題材にさまざまな明と暗を描く。 「おい、日清戦争の前の年まで、今の東京都下は神奈川県だったのを知っているか。……都下という言い方、いかにも東京白人の発想だ。植民地扱いじゃないか」 関東大震災後に郊外に移ってきたサラリーマンの子・太田久雄は、武蔵野にルーツを持つ中学時代の友人たちからそう指摘される。彼らは自らを「武蔵野インディアン」と称し、地に足がついておらず「紙とインクの世界しか知らない」都会の“白人”とは一線を画する存在だというのだ――。  武蔵野を題材に、都会と地方、戦前と戦後、保守と革新といった、さまざまなコントラストを見事に描出した珠玉作。
  • バタフライ・エフェクト T県警警務部事件課
    3.7
    警官が署内で首吊り!不祥事の裏にある闇。 T県警大貫警察署内のトイレで、地域課の巡査、静谷永人が首を吊っているのが発見された。拝命して三年の若手警官の自殺に、衝撃が走る。事態の調査にあたるのは県警本部に新設されたばかりの警務部事件課のメンバーだ。キャリア部長が実績を残そうと作ったお飾り部署に寄せ集められた六人。その責任者となった明堂薫警部補は奉職三十四年のベテランで、個性豊かな捜査員たちの取りまとめに苦労をしつつ、調べを進めていく。 その頃、九久見警察署管轄内で起きた連続窃盗事件で、犯人の女二人組が逮捕された。だが、そのうちの一件について、犯行時刻に別の場所で二人が目撃されていたという情報が入る。誤認逮捕となれば、県警を巻き込む大問題となる。薫たちは、九久見署敏腕刑事課長として名をはせる藤堂一雄と対峙することになるのだが。 若手警官を自死に追いやったものはなんだったのか。さらに、所轄に渦巻く闇は底知れずはびこっており……。『女副署長』などで警察小説界の新星として注目される松嶋智左の書き下ろし最新作。女性警察官たちの家庭の悩み、人生への懊悩もリアルな筆致で描き出す、警察群像小説の新境地! (底本 2022年11月発売作品)
  • P+D BOOKS 耳学問・尋三の春
    -
    1巻770円 (税込)
    悲惨な状況を笑いに変える木山捷平の真骨頂。  満州で現地招集されたものの、数日で終戦となり、日本に帰国する術がないまま現地で過ごしていた〈私〉。ある日、シベリア送りにする日本人を徴発していた巡査につかまってしまい、目を盗んでなんとか逃げだしたものの、その先ではロシヤ兵が待ち構えていた。付け焼き刃で覚えていたロシヤ語を駆使して事態を打開しようとするが――。  危機的かつ悲惨な状況をユーモラスな筆致で描いた直木賞候補作「耳学問」のほか、太宰治らとの交流を綴った「玉川上水」、小説デビュー作にして芥川賞候補となった「抑制の日」など13篇を収録した、“短篇の名手”木山捷平の面目躍如の一冊。
  • P+D BOOKS 火まつり
    -
    1巻770円 (税込)
    世間を震撼させた猟奇事件に中上健次が迫る。  海と山に囲まれた熊野の寒村。そこでひときわ広い土地を所有する池田家の長男・達男は、小さいころから悪行が絶えず、猿の肉を食べたり、神事に使う魚を獲るなどやりたい放題。それでも面と向かって文句を言う者は誰もいなかった。  そんななか、何者かがハマチの養殖場に重油を流して地元に大損害を与える事件が発生。次いでぼや騒ぎまで起きた。だれもが達男の仕業だと考えたが――。  実際に起きた「熊野一族7人殺害事件」をもとに、中上健次が映画シナリオを書き下ろした話題作と、のちに雑誌連載されたノベライズ版を収録。
  • P+D BOOKS 父・萩原朔太郎
    4.0
    娘の目に映った“不世出の詩人”の真実。 ――父はお酒を飲むと、まるでたあいない子供になってしまう。そして酔ってくると、次第にお酒をびしゃびしゃお膳にこぼしはじめ、それにつれてお菜を、膝の上から畳の上一面にこぼすのだった。――  室生犀星をして“不世出の詩人”と言わしめた萩原朔太郎。口語自由詩というスタイルを確立し、一躍時代の寵児となった朔太郎だが、その私生活は、風呂嫌いで、女物の下駄を平気でつっかけ、食事のときは前掛けをさせられていた、など驚くべきものだった。  いちばん間近で朔太郎の真の姿を観察していた長女・葉子が、父はもちろん、愛人をつくって家を出た母やいつも辛く当たる祖母のこと、そして室生犀星、三好達治、北原白秋、佐藤惣之助ら作家たちとの交流を克明に描いた文壇デビュー作。
  • 江戸寺子屋薫風庵
    3.5
    尼僧と寺子の熱い絆!江戸版“二十四の瞳”。 江戸は下谷に薫風庵という風変わりな寺子屋があった。三百坪の敷地に平屋の学び舎と住まいの庵がある。二十人の寺子は博奕打ち一家の餓鬼大将から、それを取り締まる岡っ引きの倅までいる。 薫風庵の住人は教鞭をとる妙春という二十四歳の尼と、廻船問屋・日向屋の先代の元妾で、その前は遊女だったという五十一歳の蓮寿尼、それに十二歳の飯炊き娘の小梅の三人しかいない。子供たちの評判はいいが、女所帯では不用心と日向屋の用心棒の堤勝之進が様子を見にやってくる。寺子屋設立の費用と月々の掛かりを出す日向屋は世間体もあって、同じ町内の薫風庵にすげない仕打ちもできないらしい。 そんなある日、隣家の大造が寺子に盆栽を折られたと怒鳴り込んできた。近所では蚯蚓や蛙の死骸を投げ込まれた家もあるのだという。折も折、寺子が学び舎の前で行き倒れを見つける。男前に弱い蓮寿は、城戸宗次郎と名乗る浪人の面倒は薫風庵で見ると宣言する。やがて宗次郎が学び舎で教え始めると、妙春に思いもよらぬ心の変化が……。 隣家への投石は誰の仕業なのか。宗次郎の出現は単なる偶然だったのか。教職の経験もある著者が満を持して放つ江戸版“二十四の瞳”誕生!
  • P+D BOOKS 幼年時代・性に眼覚める頃
    3.0
    1巻770円 (税込)
    室生犀星“初の小説”を含む自伝的作品集。  婚外子として生まれ、生後間もなく養子に出された〈私〉。いつもやさしい義姉を除いて、周囲に理解してくれる人はおらず、小学校では喧嘩を繰り返して先生からも目をつけられていた。  そんななか、実の父親が亡くなり、母が行方不明になってしまう。ますます自棄になって乱暴を繰り返していた〈私〉は、川のなかでその後の人生を変えるあるものを見つける。それは、苔むした地蔵だった――。 自伝的色彩の濃い、著者初の小説「幼年時代」をはじめ、「性に目覚める頃」「或る少女の死まで」を加えた“幼年時代三部作”を中心に、繰り返し映画やテレビドラマになった「あにいもうと」を加えた全4篇を収録。
  • P+D BOOKS 小説 みだれ髪
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    1巻770円 (税込)
    伝記の名手が描く“情熱の歌人”の一代記。 「わたし、ちっとも、後悔はしておりません。……じっと耐えて、先生との恋のために、どこまでも、戦い抜いて行きます。もし、この恋が実をむすばなかったとしても……」  大阪・堺で和菓子店を営む家に生まれた鳳晶子。幼い頃から文学に親しんでいた少女は、やがて短歌の世界にのめり込み、入会した関西青年文学会でみずみずしい歌を披露するようになる。  与謝野鉄幹が主宰する「明星」にも投稿していた晶子は、ある宴席で初めて鉄幹と会い、その人間的魅力の虜に。そして妻子のある身だとは知りながら、鉄幹の元に押しかけてゆき――。  恋に生き、歌に生きた“情熱の歌人”与謝野晶子の生涯を、“伝記の名手”和田芳恵が生き生きと描く。
  • 舌の上の散歩道
    3.0
    生涯五万五千食の美味を選りすぐった名著! 『パイプのけむり』シリーズを始め、名随筆家と知られる作曲家團伊玖磨氏。中でも食随筆のファンは時代を超えて増えるばかりだが、数多い著作の中でも、幻の名著といわれる今作品が没後二〇年を機に装いも新たに登場。五万五千回の食事の記憶から、印象深い一皿一皿をユーモアと機知に富んだ筆致で描いたひと一冊。「海亀」「香港の蟹」「あざらし」「鰻」「虎骨木瓜酒」ほか今では食べられない幻の一皿から日常の何気ない料理まで滋味溢れる筆致で描いた、これぞ食随筆!の一冊。解説はエッセイストの平松洋子さん。
  • うかれ堂騒動記 恋のかわら版
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    かわら版屋のお転婆が引き起こす珍事件!? 17歳の一穂は、黒目がちの目がくりくりと大きい。なのに、たいそうなお転婆。せっかくの整った顔立ちが台無しだ。その一穂、事情があって、かわら版屋〈うかれ堂〉を営むおじさんの市右衛門と一緒に働いている。今日も今日とて、工房を構える日本橋の〈うかれ長屋〉でご飯を食べていると、北町奉行所の同心・吉田主計が様子をうかがいにやって来た。一穂と幼馴染の吉田は、事件のネタを〈うかれ堂〉のために漏らしてくれているのだ。そのかわりに一穂と市右衛門は、江戸市中で見聞きした物事を報告し、時には探索を手伝っている。十手こそ渡されてはいないが、吉田とは持ちつ持たれつの間柄というわけだ。そんな吉田が持って来たのは、新任与力の水野左衛門が一穂と直に話してみたいという、呆れた私事。ところがいざ会ってみると、なぜだか、北町奉行の小田切土佐守と寺社奉行の青山下野守の政争につながるネタを追う羽目に……。挙句の果てには、とんでもない大騒動になって!? 『幕末ダウンタウン』で第十二回小説現代長編新人賞、『ぴりりと可楽!』で細谷正充賞を受賞した実力派時代作家、初の文庫書き下ろし! (底本 2022年5月発行作品)
  • P+D BOOKS 暗い夜の私
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    昭和10年代~戦後の文壇の舞台裏を描く。 ――個々の作品が独立した短編であることはいうまでもないが、連続性を意図して執筆したことも事実であった。いわゆる連作であるが、変則的な長編といえるかもしれない。(あとがきより)――  文芸雑誌「行動」の編集者だった時代を描いた「浮きつつ遠く」、二・二六事件前後の作家たちとの交流を扱った「そのとき私は」、戦時中の文人たちの姿を活写した「暗い夜の私」、戦後の雑誌界や日本文芸家協会について触れる「真暗な朝」など、年代ごとの文壇の様子や作家の生の姿が垣間見える秀作短篇集。  他に「ほとりの私」「深い海の底で」「彼と」の計7篇を収録。
  • 醤油と洋食
    5.0
    明治時代の女子大三人娘が美味しい食べ歩き。 料亭の名は「鈴川」、江戸時代から続いている結構な老舗だ。 鈴川八重はその、麻布に立つ料亭の一人娘。 店主の父・勇児は明治の末生まれで頑固者だけれど、料理以外は進歩的。母の海子はキリリとした顔立ちで、まるで芸者のように気風がよい。 そんな両親と楽しく暮らす八重は、今日も目白の椿山女子大学まで自転車で通っては、同級生で男装の華族令嬢・桜木虎姫、そして美貌の資産家令嬢・桃澤雫と、鯛焼きやかき氷、お汁粉などなど、おいしいあれこれを食べ歩き。 店に帰れば、料理には厳しい歳上の板前・洋一郎とふたりで新しいメニューづくり。馬鈴薯トーストにストロベリーカレーに……夫婦丼!? おいしい食べ物、あまい恋愛に目がない、明治時代の女学生三人娘のスイートな日常を描くグルメロマンス。
  • P+D BOOKS 曲り角
    3.0
    1巻770円 (税込)
    人生の曲り角を迎えた中高年を描く17篇。 ――世間というものはおそろしいな……庭をちょっと作り変えれば、どこかおかしいと思われるし、他愛のない絵を描けば変態扱いか……そういう自分たちの、どこが正常だと思ってやがるんだろう――  定年前後の男たちが、庭の作りかえや裸婦画、プラモデル作りなどに熱中するが、周囲にはまるで理解してもらえない悲哀を描いた「積み木あそび」、ナイフやフォークを持つときに相手が小指を立てていたという一事で見合いが流れてしまう「小指」、病気で倒れたお偉いさんのため、好物だという鰻を熱々の状態で届けたが、どんでん返しに遭う「鰻」などなど、中高年の悲喜劇17篇を収録した名作短篇集。
  • 世界に一軒だけのパン屋
    4.0
    国産小麦100%を実現!奇跡のパン屋物語。 北海道十勝に店を構える小さなパン屋『満寿屋』。 一見普通の店に見えるが、実は業界でも不可能といわれた国産小麦100%使用を成功させ、そして年商10億円を売り上げる、奇跡のパン屋なのである。 水は大雪山の雪解け水を使い、小麦はもちろんバター、牛乳、砂糖、酵母、小豆まで地元産を使用。 安全、安心、そして究極の国産パンを造ろうとチャレンジを続けてきた世界でも希なパン屋3世代の熱いドラマを描く。 ベストセラー『サービスの達人』『イベリコ豚を買いに』著者が贈る、傑作ノンフィクション。 ※この作品は単行本版として配信されていた『世界に一軒だけのパン屋』の文庫本版です。
  • P+D BOOKS 草筏
    -
    1巻770円 (税込)
    商家の主人とその義子、弟らとの葛藤を描く。 「晋! お前のお父つあんやぞ。お前のお父つあんが、美代に子産ませよつたんやぞ。」  あまり家業に熱心ではない近江商人の主人・藤村治右衛門と、正反対な性格の弟・真吾、そして、治右衛門の義子・晋。真吾が密かに心を寄せ、晋の母親がわりを務めていた女子衆の一人・美代が、治右衛門の子を死産し精神を病んでしまう。やがて真吾に結婚話が持ち上がったとき、断固として首を縦に振らない裏には、美代の一件によるわだかまりがあった――。  商家に生まれた著者が、その体験から描く「商店もの」3部作の第1作にして、第1回芥川賞の候補にもなった名作。
  • P+D BOOKS 女のいる自画像
    -
    私小説作家と女たちとの交情を綴った短篇集。 「相手変れど主変らずで、作者の分身である人物がどこにも登場しており、相手方の女性は作品ごとに一人一人違っているのである。が、私がそれぞれ大なり小なり親しくした人達であり――」(まえがきより)  小田原の私娼街「抹香町」の芸者とのつかず離れずの関係を描いた「捨猫」、著者のファンとして訪ねてきた人妻との淫靡な駆け引きを綴った「火遊び」など、著者が交情を重ねた相手とのエピソード8篇に、師と仰ぐ徳田秋声にまつわる女性の話「小説 徳田秋声」など全10篇を収録。私小説作家・川崎長太郎、愁眉の短篇集。
  • ダンデライオン
    3.8
    それは、仕掛けられた出会いだったのか。 11歳の下野蓮司はある日、病院で目覚めると大人の姿になっていた。 20年の歳月が流れ、そこに恋人と名乗る西園小春が姿を現す。「子ども時代と大人時代の一日が交換されたの 」 一方、31歳の蓮司は11歳の自分の体に送り込まれ、ある目的のために、20年前の世界で小春の家へと急いでいた――。 ※この作品は単行本版『ダンデライオン』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 小学館ジュニア文庫 キラッとプリ☆チャン~プリティーオールフレンズ~
    4.5
    勢ぞろい☆プリティーオールフレンズ!! めが姉ぇを救うため、弱まったきらめきを取り戻すため、キラっCHUとみらいはプリチャンランドから普段は行き来できない別世界の「プリティーリズムディアマイフューチャー」・「レインボーライブ」・「アイドルタイムプリパラ」を巡ることになった物語。 アニメ&ゲーム10周年YEARを記念し、懐かしの各シリーズミニ続編をスペシャルに構成。 プリズムストーンやスペシャルなサイリウムコーデも出現。 みらいはあいら、なる、ゆいやショウゴと心を繋げ、めが兄ぃから託されたミッションを無事やり遂げることができるのか!? 長年のファンと現在のファンにも楽しんでもらえる続編。 ※対象年齢:低学年から (底本 2021年9月発行作品)
  • 偶然屋
    3.8
    1~2巻770~781円 (税込)
    その「偶然」は仕組まれたものかもしれない。 出会いと別れ、栄光と挫折、幸福と不幸、そして生と死……。 あなたの人生を左右した「偶然」や「運命」は、実はすべて仕組まれていたのかもしれない。奴らによって――。 弁護士試験に挫折して就職活動中の水氷里美は、ある日、電信柱に貼られた「オフィス油炭」という会社の求人広告を見つける。藁にもすがる思いで連絡を入れると、面接場所に指定されたのは、なんと錦糸町のパチンコ屋!? 数々のミッションをなんとかクリアして、入社が認められた里美に与えられたのは「アクシデントディレクター」という聞き慣れないお仕事だった――。 確率に異常にこだわる社長の油炭、かわいいけれど戦闘能力の超高い女子中学生・クロエとともに、里美はクライアントからの依頼を遂行していくが、あるとき「偶然屋」たちの前に、悪魔のような男の存在が浮かび上がる……。 ブラックユーモアミステリーの名手が本領発揮! こんな展開、予測不能!!  『ドS刑事』シリーズで人気の著者、新たなる代表作。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
  • P+D BOOKS つむじ風(上)
    -
    1~2巻770~880円 (税込)
    金の亡者たちの滑稽な争いを描いた傑作。  クルマに跳ね飛ばされたらしい、ちょっと変わった青年・松平陣太郎を自宅に連れ帰った浅利圭介。失業中で妻から尻を叩かれっぱなしの圭介は、目撃したナンバープレートを手掛かりに一発逆転を狙っていた。しかし、ボーっとしていると思われた陣太郎が意外としたたかで、徳川家の末裔を名乗り、賠償金を巡る工作の主導権を握りはじめる。  加害者として浮上したのは、公衆浴場の主人と流行作家の2名。そこに浴場同士の争いや作家の美人秘書、浴場主人の愛人らが絡んできて……。  渥美清主演で映画化もされたユーモア小説の前編。
  • P+D BOOKS 暗い流れ
    -
    1巻770円 (税込)
    性の衝動と窮乏生活をあけすけに綴る傑作。  大正時代の北海道を舞台に、貧しい家庭に育った〈私〉が、少年から青年になるまでの紆余曲折を描いた自伝的小説。  幼いころからひそかに恋心を抱いていた「姉や」のシモがなぜか家を出ていき、やがて父の子を出産する。ショックでしばらく疎遠になっていたが、やはり気持ちが抑えられずに会いに行くと、シモは〈私〉を心身ともに受け入れてくれる――。 〈私〉と家族の性生活や厳しい暮らしを、赤裸々に、かつ独特の歯切れのいい筆致で綴る傑作長編。第9回日本文学大賞受賞作。
  • 月の下のカウンター
    3.0
    お燗酒のようにじんわり温かい気持ちに。 太田和彦はふとつけたテレビや雑誌の中で実に心地よく居酒屋にいざなってくれる、そればかりか、一度この人と飲みたいなぁと思わせる魅力がある。今回はその大田和彦をもっともっと好きになる彼の本音やルーツまでがわかる一冊である。 気になる居酒屋を取材して、紹介するまでの裏話もまるで、一緒に行っているかのような優しげな描写である。 なかでも、椎名誠氏から依頼を受けて「本の雑誌」に掲載された、 『居酒屋「べからず」集』『居酒屋評論家の本音』『最後の晩餐の前日のメニュー』などは、まさにフアンが大喜び間違いなしであろう。 かと思えば、故郷への想い、街歩き、旅のこと、父のこと、祖父のことなど太田和彦その人そのものをたっぷりと味わっていただける構成になっている。 まるで御燗した日本酒がじわーっと身体に染み渡っていくような温かい気持ちになる叙情あふれるエッセイ集である。
  • 悲願花
    3.8
    あなたの罪は、生き延びてしまったことです。 夜闇に輝くパレード、大好物ばかりのご馳走、笑顔の父と母。 家族で遊園地に行ったあの日、幸子は夢のような時間を過ごした。 そして―― 両親は家に火をつけて一家心中を図り、幸子だけが生き残った。 工場の事務員として働き始めた幸子は、桐生隆哉と出会い、惹かれ合うようになる。しかし、幸子は隆哉に「一家心中の生き残り」であることを告げられずにいた。隆哉の部屋で料理を作ろうとした幸子は、コンロの火を見てパニックを起こしてしまう。 過去に決別しようと両親の墓を訪れた幸子は、雪絵という女性に出会う。 「あたしが、子供たちを殺したんです」 子供たちを乗せた車で海に飛び込み、一家心中を図ったシングルマザーの雪絵は、生き残ってしまったのだという。 彼女は、墓地から蘇った母だった。 雪絵との運命的な出会いにより、幸子の人生が大きく動き出す。 そして、加害者と被害者の思いが交錯した時、衝撃の真実が明らかになる―― 『闇に香る嘘』『黙過』『同姓同名』で最注目の乱歩賞作家が放つ慟哭のミステリー!! ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 帝都の用心棒 血刀数珠丸
    -
    刀を持たぬ剣術遣いと刀剣蒐集妖女との邂逅。 藤田五郎翁は刀を手にし、表に飛び出した。斬殺された男ふたりが道端に倒れている。 傍に立ち、血刀を提げた巨漢が唸り声を上げた。転瞬、ふたつの刃が火花を散らす。それも束の間、巨漢が隙を突き、姿を消した。 残された藤田が目にしたのは、亡骸の首元に彫られた蜘蛛の入墨、周囲に転がる数珠玉だった……。「立て続けに妖刀が出没して、人を斬っている」との噂を聞いた、東京帝国大学理学部教授の山川健次郎は、事件の真相を突き止めてほしいと、加能碧一と行成光雄に依頼した。 ふたりは、梁山泊屋敷と呼ばれる〔水城よろづ商会〕に出入りする用心棒コンビなのだ。刀を持たない剣術遣いの碧一と、二振の短刀と棒手裏剣を全身に仕込んでいる光雄は早速、刀剣蒐集家ウィルソンの邸へ赴いた。 ウィルソンが蔵で保管していた四谷正宗こと源清麿が血染めになっていたのだという。刀の装飾には蜘蛛が施されていたらしいが、前の事件を鑑みると、近頃一部の富裕層を取り込みつつある謎の組織〔蜘蛛の会〕を主宰し、人知を超えた力を使うと言われる妖女、多摩峰トワ子が関係しているのか? 剣光疾り、太刀風駆ける、書き下ろし大正ノワール日本刀アクション!
  • ロックンロール・ストリップ
    4.3
    1~2巻770~803円 (税込)
    めっちゃおもろい! 半自伝的青春小説。 木村勇太、25歳。夢は映画監督。 今は売れない劇団をやりながら、大阪市K区寿町でバーを経営している。 ある日の閉店間際、「冬音」という見慣れぬ美女が店にやってきた。 ストリッパーだという彼女は、勇太にストリップ劇場で前座をやってほしいと頼むのだった。なんとか劇場を満員にしたい、力を貸してほしいと――。 そこから勇太たち劇団員4人の、場末の劇場を舞台にした、笑いあり、涙ありの悪戦苦闘の日々が始まった! 「悪夢」シリーズで大人気の作家が描く、“めっちゃおもろい!”半自伝的青春小説。 これって一体……どこまで実話なん?
  • 小学館ジュニア文庫 劇場版 ポケットモンスター ココ
    -
    小説版「劇場版ポケットモンスター ココ」。 人里から遠く離れ厳しい掟で守られたポケモンたちの楽園、オコヤの森。オコヤの森にやってきたサトシとピカチュウは、人間の言葉を知らず、ポケモンに育てられた少年ココと出会う。初めて「ニンゲン」と出会い興味津々のココと徐々に仲良くなっていくサトシたち。そしてこの出会いをきっかけに、ココの出生の秘密が明らかになっていく。しかしそれはオコヤの森に住むポケモンたち全てを巻き込む、危機の始まりでもあった。ポケモンと人間、ちょと変わった親子の物語――。 ※対象年齢:低学年から ※この作品はカラーイラストが含まれます。
  • パーフェクト・クオーツ 北の水晶
    5.0
    1~2巻770~880円 (税込)
    北の後継者暗殺の裏側を描いた衝撃作! 読書メーターなど、ネット・レビューでも「名作」と賞される大藪春彦賞受賞作『スリー・アゲーツ』に続く、待望のシリーズ最新作! 日本と北朝鮮、二つの国に二人の子を遺して男は死んだ。 米国国防総省(ペンタゴン)直轄の情報機関に所属する葉山隆(はやまたかし)の元に、男から52本もの古いカセット・テープが届く。 録音されていたのは男の告白。北の情報機関〈三号庁舎〉の一員として知るかぎりのすべてを語った内容だった。 その中で、北の完璧なるスパイ“石英(ソギョン)”の存在が明かされる。そして大がかりな情報網を統べるというもう一人の大物スパイ“カタツムリ”。 北が作った精巧な偽ドル紙幣“スーパーK”の流通を阻止しようと米韓合同で行われたソウルでの摘発作戦は、米韓に多数の死者を出すというさんざんな結果に終わったが(前作)、その原因は、米韓の情報網に開いた巨大な穴からの情報漏洩だったという。 葉山はその巨大な穴に、石英とカタツムリが関与していると見て、調査を始める。 一方、米日の経済制裁に反発して、北朝鮮は突然、国境近くの経済特別区・開城(ケソン)工業団地を封鎖した。 巨額の投資をしていた京星(キョンソン)グループの代表・重貞高平(しげさだたかひら)は、一千億ウォンに及ぶ損失を取り返すべく、米日にある取引を持ちかける。 その内容とは、北の後継者の一人だった“ヨハン”亡命の手引きだった。 ヨハンは、北朝鮮が国を挙げてアメリカを標的とする大量殺戮兵器を開発しているという確実な証拠を握っていた――。 「他の血を残しておけば、それは必ずや新たな災いを呼び起こす。誰かがその血を利用しようとするからだ」 日本人の想像を絶する北朝鮮という国の実態。 米韓の隙を突いてマレーシアの空港で起こる“ヨハン”暗殺事件。そして切り札をなくした取引の行方は?
  • 私はあなたの記憶のなかに
    4.1
    角田ワールド全開!「記憶」をめぐる小説集。 <「さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます」と言って姿を消した妻をさがす旅に出る僕>――(表題作)。<初子さんは扉のような人だった。小学生だった私に、扉の向こうの世界を教えてくれた>――「父とガムと彼女」。<K和田くんは消しゴムのような男の子だった。他人の弱さに共振して自分をすり減らす>――「猫男」。<イワナさんは母の恋人だった。私は、母にふられた彼と遊んであげることにした――「水曜日の恋人」ほか4篇。角田光代の小説世界を存分に味わえる読み応えたっぷりの小説集。 ※この作品は単行本版『私はあなたの記憶のなかに』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 不在者 家裁調査官 加賀美聡子
    3.5
    三億円の遺産がかかった失踪事件を追う! さいたま市の古い荒ら屋で、老婆が亡くなった。中原トミ、九十七歳。夫に先立たれて三十年、一人でつましく暮らしていたトミには三億円の遺産があった。 相続人は三人の孫たち。しかし、「三男の子の薫にすべての遺産を与える」と書かれた遺言書が見つかった。薫は就職して二年目に失踪しており、二人の孫は遺産を得ようと、薫の失踪宣告を申し立てる。 さいたま家庭裁判所の家事調査官・加賀美聡子は、薫が生死不明になった時期を特定するため、彼の消息を調べ始める。その中で浮かび上がってきたのは、幼少時から児童養護施設で育ち、母親の咲江に歪な形で支配されてきた、薫の壮絶な人生だった―― 一方、東京家裁の離婚調停で“替え玉事件”が発生する。愛人の子を妊娠した妻が出頭させたのは“偽物の夫”だった。 欲にまみれた人々の争いの渦中に身を置きながら、調査を進めていく聡子が辿り着いた衝撃の真実とは。 『誤算』で注目を集めた稀代のストーリーテラーが放つ、緊迫のクライム・サスペンス。
  • 父のおともで文楽へ
    3.7
    父と私と文楽。共感度100%の家族小説。  母の3回忌の法要で、佐和子は実家を訪ねた。久しぶりに顔を合わせた父・敬一郎から文楽を観に行こうと誘われる。仕事が休みの土曜日、小学生の娘・梨々花は別れた夫・義彦との面会日で家にない。「面白いぞ」と敬一郎は言うが、半信半疑で国立劇場へ向かった。  演目は『心中天網島』だった。天満で紙屋を営む治兵衛が曾根崎新地の遊女と恋仲になり、妻子を捨てて心中するという筋書きだ。治兵衛は、妻のおさんへの未練も断ち切れず、遊女の小春との心中も踏ん切りがつかない。佐和子はまったく共感できなかった。そんな佐和子に、「また付き合え」と敬一郎は言った。  ニューヨーク州の弁護士資格も持ち、アメリカで仕事をする予定の義彦が、梨々花を連れていきたいと言い始めた。佐和子は梨々花を手放したくないが、契約社員としての収入は多くなく、夫からの養育費に頼る身だ。そんな中、敬一郎から検査入院をすると連絡が入る。  37歳でシングルマザー、派遣社員の佐和子には、精神的にも経済的にもゆとりは少ない。公私に亘って、課題が山積みだったが……。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-女王のいる教室-
    -
    大人気!「いじめ」シリーズの第11弾! 中学2年生のあかりは、親の転勤の都合で地方の私立中学から東京の公立中学に転校する。新しい学校、新しい友達。あかりは期待に胸を膨らませるが、ある日あかりのクラスに充満する「微妙な空気」の存在に気づく。それは、大病院の院長の娘である優里亜(ゆりあ)のグループから発しているものだった。そのクラスでは、優里亜の発言によって全てが決まり、誰もがそれに抗う事ができない。たとえ教師であっても…。そのことに疑問を感じる あかりだったが、ある日突然、あかりはクラス中からいじめを受け始めて… ※対象年齢:中学年から
  • 遊戯神通 伊藤若冲
    3.5
    天才絵師の素顔と技法に迫った長編小説。 若冲没後百年を経た明治37年、セントルイス万博に〈若冲の間〉というパビリオンが出現する。この時〈Jakuchu〉の名を世界に広めたのは誰だったのか? 京都の図案家・神坂雪佳は、若冲の末裔という芸者から〈若冲の妹〉と呼ばれた美しい女性の話を聞く。  宝暦13(1763)年、京都錦の青物問屋〈枡源〉に、一人の少女がやってきた。主の若冲が飼う鶏や、珍しい鳥、美しい毒草などの世話をするために。美以という名の少女の体からは不思議な芳香が漂っていた。その匂いに、若冲はかつての異国の女の面影を重ね合わせながらも、美以を自分の弟に嫁として与えてしまう。若冲を慕う美以は、以後〈若冲の妹〉として思いを秘めたまま生きていくことになる。  『動植綵絵』の完成間際に、錦市場を揺るがす事件が起こり、弟が謎の死を遂げる。彼は本当は若冲の何だったのだろうか。さらに天明の大火による被災……だが、若冲が本来の絵師として蘇生するのはそれからだ。そして、いつも傍らには〈妹〉の姿があった。  心の中の〈奇〉を描かずにはいられなかった絵師、若冲。時空を超え魅了し続けるその素顔と秘密に、江戸と明治の二つの時代軸で迫った長編小説。 ※この作品は過去に単行本版として配信した『遊戯神通 伊藤若冲』の文庫版です。
  • 姉上は麗しの名医
    3.8
    イケメン侍のコンビが難事件を見事に解決! 剣術道場の若先生こと、瓜生清太郎は二十三歳。鍼治療で不在がちの老師範代わりに、毎日洟ったれの少年たちを指南している。 今日もみっちり稽古をつけてやると、清太郎の技を見て、「強い男と見込んだ」という、小間物問屋の息子・直二から相談を持ちかけられた。 話によれば、「最近、家の近くで野良犬がたくさん死んでいる。死に方からすると、たぶん毒を食べさせられた」らしい。 つまりは、憎っくき犯人を懲らしめてほしいようだ。 一方、町奉行所の定廻り同心・藤代彦馬は、二十五歳。 三年前に家督を継いで、十手を預かる身となり、休みもなく働き通し。 いま携わっているのは、医者が誤って毒を飲み、死んでしまった事件だ。 不審な点がいくつもあるが、奉行所は理由もなしに、探索を打ち切ってしまったという。 納得のいかない彦馬は、腕の立つ女医者の真澄に知恵を借りようと、清太郎の家にやって来た。 真澄は、清太郎が自慢する姉なのだ。 事件の経緯を聞き、訝しさを感じた真澄は、清太郎と彦馬が止めたのにもかかわらず、独自に探索に乗り出す。 が、真澄は行方不明に……。
  • 北前船用心棒 赤穂ノ湊 犬侍見参
    -
    塩の浜を血に染めた犬侍の凄絶な立ち合い! 元禄14年春、播州赤穂に向け、摂津を出港する千石船があった。船の名は蓬莱丸、乗組員は素性の知れない面々ばかりで、白い柴犬を連れた千日前伊十郎と名乗る犬侍まで乗り込んでいる。生類憐みの令のもと、お犬様を手にかければ首が飛ぶ。打擲できない犬を従えた犬侍は最強の用心棒だった。 息が詰まるようなご時世に、将軍交代を望む声が出始める。候補は二人、紀伊國屋文左衛門が推す紀伊藩主綱教と大坂の豪商・三代目鴻池善右衛門がよしとする甲府藩主綱重だ。一方、伊十郎と二人、赤穂に先乗りした蓬莱丸の炊・権左は、次席家老・大野九郎兵衛に体よくあしらわれていたが、伊十郎の人柄に魅了された筆頭家老・大石内蔵助の妻りくのとりなしで、ようやく二家老の信頼を取り付ける。 胸襟を開いた大石によれば、松の廊下の刃傷事件の背後で糸を引いていたのは犬侍だという。塩受け取りの当日、潮が満ち始めた塩田の浜に甲斐犬を従えた犬侍・黒虎毛が立ち塞がる。身構える柴犬シロ。得意の石つぶてを握りしめる権左。ついに、伊十郎の龍王剣音無しの秘太刀が虚空に舞った。
  • 陽だまり翔馬平学記 姫の守り人
    4.0
    巨悪の老中に狙われた軍学者と姫の運命は?  軍学者の沢村翔馬は、公家の姫・由布の護衛として、江戸の一軒家で暮らしている。口うるさい老侍女のお滝も一緒だ。翔馬が開く私塾は、飢え死にしそうな若い浪人が弟子入りしたり、やくざの親分が講義の邪魔をしたりで、毎日なにかと忙しい。そんなある日、翔馬とお滝は一瞬の隙をつかれ、由布を何者かに誘拐されてしまう。最近、明国復興を目指し、徳川幕府に援軍を要請しているという鄭成功からの使者が江戸市中を荒らしているらしいが、なにか関わりがあるのか。過去に起こった騒動で、翔馬に深い恨みを抱く老中の松平信綱が、腹心の朽木誠一郎へ密命を下したのか?巨悪の権謀術数に伝家の宝刀を一閃、絶体絶命の危機を乗り越えろ! 沢村翔馬……元摂津国伊丹藩士で、林羅山の弟子。宝刀「鬼丸」を持つ。 由布……書道と和歌、お菓子作りが得意な姫。 お滝……京都びいきで、江戸の悪口を言う。野郎歌舞伎を観るのが趣味。 朽木誠一郎……林羅山の弟子で、翔馬に敵愾心を抱く。 松平信綱……老中次座。「知恵伊豆」と呼ばれる。保科正之の失脚を企む。 保科正之……陸奥国会津藩藩主。徳川幕府最高実力者。 高館孝直……伊丹藩藩主高館孝元の嫡男。蛮勇を振るう。
  • 【電子版限定特典付】 少年の名はジルベール
    3.9
    【ご注意】 ※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 竹宮惠子の大ヒット自伝が、ついに文庫化! ★文中に多々登場する竹宮作品、書籍執筆時に著者が本当は入れたかった作品の中身(コミック立ち読みファイル)を、主だった12作品・計130頁の参考画像集として電子版だけに収録。 石ノ森章太郎先生に憧れた郷里・徳島での少女時代。 高校時代にマンガ家デビューし、 上京した時に待っていた、出版社からの「缶詰」という極限状況。 のちに「大泉サロン」と呼ばれる東京都練馬区大泉のアパートで 「少女マンガで革命を起こす!」と仲間と語り合った日々。 当時、まだタブー視されていた少年同士の恋愛を見事に描ききり、 現在のBL(ボーイズ・ラブ)の礎を築く大ヒット作品『風と木の詩』執筆秘話。 そして現在、教育者として、 学生たちに教えている、クリエイターが大切にすべきこととは。 1970年代に『ファラオの墓』『地球(テラ)へ…』など ベストセラーを連発して、 少女マンガの黎明期を第一線のマンガ家として駆け抜けた竹宮惠子が、 「創作するということ」を余すことなく語った必読自伝。 漫画ファンはもちろん、そうではない読者からも 感動の声が続々と寄せられ、 朝日、読売、毎日など各紙書評や 各種SNSで大反響だった単行本が、ついに文庫化。 カラーイラスト増ページ、「文庫刊行によせて」を収録。
  • 小学館ジュニア文庫 おはなし!コウペンちゃん~きみに会いにきたよ~
    4.7
    大人気の「コウペンちゃん」、初の小説化! Twitterの大人気キャラクター「コウペンちゃん」が初の小説化! ちょっぴり心が疲れたある日、コウペンちゃんが「えらい!」とほめにきてくれて!? 毎日がんばっているすべての人におくる、かわいくて泣けて笑顔になれる、5つの癒やしの物語。 『わたしの、色』 人と少しだけ違う自分の外見を気にしているリホ。中学に入ってひと月、いまだに友だちが出来なくて……? 『最後のアップルパイ』 嫌と言えない性格のOL・桜庭さんは、いつも人に譲ってばかりで自分のことは後回し。大好きなアップルパイを買うために、今日は早く帰ろう、と決めたものの!? 『九月一日、星ひとつ』 夏休みに4回目の引っ越しをしたタケル。今度の転校先になじめるか心配していると……? 『透明人間のお弁当』 出来すぎる兄のかげで、両親に目を向けてもらえない高一のサキ。そんなサキのもとに現れたのは……!? 『たこ焼きとクレマチス』 元カノが置いていった花をベランダで育てている藤沢。急な出張で花の世話が出来なくなり……!? ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。 ※対象年齢:中学年から
  • 小学館ジュニア文庫 TOKYOオリンピックはじめて物語
    -
    東京オリンピックがもっと楽しくなる1冊。 1964年、アジア初のオリンピックが東京で開催されました。実はこの大会から日本、さらには世界の暮らしに大きな影響を与えるアイデアや技術、仕事がいくつも生まれました。絵文字、大量調理システム、民間警備会社、大会オリジナルのロゴマークとポスターなど、今でも私たちの生活に欠かせないものばかりです。それらはどのようにして生み出されたのでしょうか――5人の主人公の奮闘、そして周りの人々の熱い思いとは。2020年に開催される東京オリンピックがもっと面白くなる1冊です。
  • 小学館ジュニア文庫 学校に行けない私たち
    -
    不登校なんて人ごとだと思ってた…。 少女まんが誌「Sho-Comi」で、連載中から大反響を呼んだコミックがついにノベルズ化。高校の入学式でグループ選択をミスしてしまい、話の合わない派手なグループに入ってしまった茉莉花。なんとか合わせようと努力してきたけど、ささいなことがきっかけでいじめられてしまう。「不登校」というレッテルを貼られたくない茉莉花は、力を振り絞って学校に行こうとするけど・・・?学校は、楽しければ楽園で、楽しくなければ監獄みたい・・・。あなたにとって、学校は楽園ですか?監獄ですか?すべての人に問いかける意欲作。
  • 小学館ジュニア文庫 奇跡のパンダファミリー~愛と涙の子育て物語~
    4.5
    密着取材で見た赤ちゃんパンダ誕生の舞台裏。 和歌山県白浜町にある動物ふれあいパーク「アドベンチャーワールド」のパンダ飼育の現場に初めて密着。お母さんパンダ良浜の出産の瞬間、赤ちゃんパンダ結浜のドキドキの成長過程など、取材カメラがとらえた延べ1000日に渡る記録をまとめました。“白浜方式”とも呼べる独自の飼育方法でパンダの繁殖に成功してきたこの施設。飼育員さんの苦労はどんなもの? 知っているようで知らないパンダの生態、それを支える飼育スタッフの日常が今、明かされる! 密着したからこそ知りえた情報満載です! ※この作品はカラー写真が収録されています。 ※対象年齢:高学年から
  • 小学館ジュニア文庫 さよなら、かぐや姫 ~月とわたしの物語~
    -
    かぐや姫の真の目的が、今明らかに…! 昔むかし、日本がまだ、帝と貴族たちに治められていた頃のこと。 人買いから逃げ出してきた、身寄りのない少女・阿古と、夜道で出会った少年、明丸の前に、光を放つ竹が現れる。 中にいたのは、再び地上に降り立った、伝説のかぐや姫だった!  かぐや姫はある宝を探しており、阿古のそばでその宝の気配を感じるのだという。 なりゆきで一緒に暮らすことになった三人だったが、しだいに阿古の心の中で、明丸の存在が大きくなっていく。自分の気持ちにとまどう阿古。 そんな時、ついに宝の手がかりが見つかって……? かぐや姫の秘密と、少女の恋が織りなす平安時代の物語。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。 ※対象年齢:高学年から
  • 小学館ジュニア文庫 小説 MAJOR 2nd 1 ~二人の二世~
    -
    アニメが好評放送中!同名漫画をノベライズ。 メジャーリーグでも活躍したプロ野球選手、茂野吾郎を父に持つ茂野大吾。 当然のように、自分もプロ野球選手になりたいと思っていた大吾は 小学校4年生になり、野球チーム・三船ドルフィンズに入団する。 しかし、自分が思うようなプレイはできず、 まわりからは「これで茂野二世かよ」とまで言われてしまう。 すっかり自信をなくした大吾は、野球から遠ざかるように……。 時は経ち、スポーツも勉強もいまいちやる気になれないまま6年生になった大吾。 しかし、同じく「二世」である佐藤光が転校してきたことで、 また野球への道を進むことに――!? 大吾と光の青春と成長を描いた、待望の第1巻! ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。 ※対象年齢:中学年から
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-希望の歌を歌おう-
    5.0
    勉強が出来る人がそんなに偉いの…? おっとりちょっと抜けているところのある性格の莉麻。 莉麻はきつかった中学受験を乗り越え、伝統ある女子校に入学した。 決して偏差値が高い学校ではないけれど、ずっとあこがれていた学校だ。 うきうきと心躍り入学式を迎える。 だが、そこで会ったのは小学校で同級生だった明日菜。 明日菜は常に成績トップの秀才だった。御三家の難関校に進学すると思っていた。 「どうして明日菜ちゃんがここに…?」。 しかし明日菜との出会いが、光り輝くはずだった莉麻の中学生活を一変させることになる。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。 ※対象年齢:中学年から
  • 小学館ジュニア文庫 女優猫あなご
    -
    あの『猫侍』の白猫あなごのデビュー秘話。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 『猫侍』玉之丞役でおなじみの美猫・あなごは どうして女優猫になったのか? ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ あなごは、誰もが認める“美人”な白猫。 幼なじみのタラオとともに、 新しい飼い主探しのため、 動物プロダクションに引き取られてきました。 やさしいアニマルトレーナーの まゆみさんやモトさんに迎えられますが、 臆病なあなごは、環境の変化にとまどい、 ケージから出ることさえできません。 けれど、ある日、動物プロダクションに、 白猫指定のコマーシャルの仕事の依頼が まいこみます。 まゆみさんは、あなごに 出演してほしいようですが……。 さあ、あなご、どうする? ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。 ※対象年齢:中学年から
  • P+D BOOKS 遠いアメリカ
    -
    1巻770円 (税込)
    夢のアメリカに恋い焦がれた若者の青春小説。 戦後10年目の1955年、日本人はまだ貧しい生活を送りながら、大国アメリカの豊かな物質文化や娯楽産業に憧れをいだいていた。 クリーネックス・ティシューや雑誌「ヴォーグ」、そしてハリウッド映画。そんな時代に、20代半ばの青年・重吉と演劇に没頭している椙枝は二人で愛をはぐくんでいた。一向に見えない自分たちの将来に悪戦苦闘しながらも愛と希望だけを頼りに生きる、往時の若者たちが瑞々しく描かれる。 全4編からなる第96回直木賞受賞作。
  • 小学館ジュニア文庫 ある日 犬の国から手紙が来て~家族の樹~
    -
    「犬の国」がついにジュニア文庫に登場。 遠い空の向こう、虹の橋を渡った場所にある「犬の国」。そこは犬たちがまるで人間の世界のように好きな町に住み、好きな仕事をしながら楽しく暮らしています。そして、「犬の国」では、大切な人にただ一度だけ手紙を出すことができるのです――。この物語は、ある一家に届いた、犬の国からの手紙を5話収録しました。庭にひめりんごの樹が植えられた家に住む家族と、犬たちのお話です。犬たちは家族にどんな手紙を書くのか…。飼い主とのきずなを描いた感動ストーリー集。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。 この作品は一部カラーを含みます。
  • 小学館ジュニア文庫 映画ノベライズ版 未成年だけどコドモじゃない
    5.0
    超話題の映画完全ノベライズ!! 高校の王子様・鶴木尚に一目惚れした、世間知らずなお嬢様・折山香琳。 「これって運命の恋よね!」と思うのも無理もない。16歳の誕生日に、両親からプレゼントされたのは、尚との“結婚”だったから! だけど尚にとっては“金目当て”の政略結婚。しかも「顔で結婚を決めるような女、大っ嫌いなんだ」と超冷たい。香琳は尚を振り向かせようと努力するけれど―? そんな中、香琳に想いをよせる、幼なじみの海老名五十鈴に“絶対秘密の結婚”がバレてしまい、離婚を迫られてしまう!「俺が香琳の望み、全部叶える」果たして、香琳の運命の旦那様はどっち…? ※この作品はカラー写真が収録されています。
  • P+D BOOKS 人間滅亡の唄
    4.0
    独自の死生観で人生を看破したエッセイ集。 1956年、処女作『楢山節考』でセンセーショナルな作家デビューを果たした著者が、世間の常識とは一線を画した視点で、折々の思いを綴ったエッセイ集。 単純明瞭に自らの生を生きる――簡単そうで実は至難きわまりない生き方を貫き、その結晶とも言える作品は当時の文壇にも、三島由紀夫はじめ多くの関係者に多大な衝撃を与えた。 「流浪の手記」、「子供を二人も持つ奴は悪い奴だと思う」など自選の全28編を収録。
  • 小学館ジュニア文庫 思春期・革命~カラダとココロのハジメテ~
    -
    恋する乙女・花南の思春期ドキ☆ワク物語♪ 私、秋島花南の憧れの人は、学校一のイケメン・雨宮悠太くん! 今年初めて同じクラスになって、しかも席が隣なんて、恋の神様が舞いおりてきたとしか思えない! でも学校一の美少女で、悠太くんの彼女とウワサの彩夏も同じクラスになっちゃって…。 彩夏のこと、悠太くんとのウワサもあってヤキモキするし、美少女すぎて近寄りがたいと思っていたけど、体の変化に悩む私に、ブラのこととか生理のことを教えてくれて…。 いつもズバズバ物事を言って、“女子に嫌われる女子”を自覚してるって言う彩夏だけど、すごく大人で純粋にスゴイって思えるようになって…? 思春期の体と心の変化に戸惑いながら、恋や友情を育む、思春期ドキ☆ワク物語♪ ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • P+D BOOKS 春の道標
    4.0
    1巻770円 (税込)
    戦後間もない時代を描いた自伝的青春文学。 旧制中学から新制高校へと移行する時代、高校2年生の倉沢明史は、通学途中に出会った中学3年生の美少女・棗に惹かれていく。文学に憧れ、政治にも熱い関心を寄せる明史だが、幼なじみの慶子との接吻もあって心は千々に乱れる。 武蔵野の美しい四季を背景に、物資は満足にないけれど心豊かに生きる若者たちの甘く、ほろ苦い思春期の恋愛を叙情的に描いた青春小説の傑作。“内向の世代”を代表する著者が、今回あとがきを特別寄稿。
  • P+D BOOKS 廃市
    3.0
    1巻770円 (税込)
    退廃的な田舎町で過ごした“青年のひと夏”。 誇り高い姉と、快活な妹――いま、この2人の女性の前に横たわっているのは、一人の青年の棺だった。 美しい姉妹に愛されていながら、彼はなぜこの世を去らねばならなかったのか? 卒業論文を書くために「廃墟のような寂しさのある、ひっそりした田舎の町」にやってきた大学生の「僕」は、地所の夫婦、妻の妹の三角関係に巻き込まれる。 古き日本の風情を残しながらも、どこか享楽的な田舎町での青年のひと夏の経験から、人の心をよぎる孤独と悔恨の影を清冽な筆致で描いた表題作「廃市」は、後に大林宣彦監督によって映画化された。ほかに「飛ぶ男」「樹」「風花」「退屈な少年」「沼」の全6編を併録。
  • 小学館ジュニア文庫 世界の中心で、愛をさけぶ
    -
    超人気のベストセラー。  主人公は朔太郎という名の、地方都市に住む高校2年生。  物語は、アキという名の同級生の恋人の死から始まる。  生前の彼女との思い出を回想するように、ふたりの出会い、放課後のデート、恋人の墓から遺骨の一部を盗んだ祖父の哀しくユニークな話、ふたりだけの無人島への旅、そして彼女の発病・入院、病院からの脱出、そして空港での彼女の死までのストーリーが語られていく。  その中で朔太郎は自分の「いま」が、彼女との出会いから始まっていたことに改めて気づく。  アキの死から十数年が経過した今も粉状になった彼女の遺骨の一部を小さな硝子瓶に持ち続けていた朔太郎は、新たな恋人とともにアキとの思い出が詰まった郷里を訪ねる。そして「アキの死」が残したものの大きさを感じながら、ふたりがかつて一緒にいた郷里の学校のグラウンドで静かに骨を撒いた――。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • P+D BOOKS 小説 阿佐田哲也
    4.0
    1巻770円 (税込)
    色川武大が自らに棲む「阿佐田哲也」に迫る。 「奴とは、ばくち打ちであり、ばくち打ちの奥に至らんと五十年もすごしてきたような、顔をしている人物である」--。色川武大は[阿佐田哲也]を、冒頭でこう評している。 阿佐田哲也なるばくち打ちは『麻雀放浪記』を書き、麻雀新撰組などを結成して世間を煙に巻いた。色川武大名義では『離婚』で直木賞を受賞した作家が、虚にして実、実にして虚の[阿佐田哲也]の素顔に迫った異色作。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-勇気の翼-
    -
    大反響シリーズ9弾。 「いじめは絶対ダメ」。 凛花の母が事あるごとに言っていた言葉だ。 普段は優しくて穏やかな母。 だけど、いじめの話になると、厳しい口調で凛花に言うのだ、「いじめを見たら絶対止めて」と。 もちろん凛花はいじめなんてしない。凛花はもともと争いごとを好まない性格だ。 だけど凛花のグループにいる、いじられキャラの女の子。 彼女は何をされてもニコニコ笑っていた。 だから思っていたのだ、“これは仲良しグループの遊びだ”って。 私はお母さんの言葉を裏切ってはいない……。 ネットや新聞で話題ふっとうの「いじめ」シリーズ。 母と娘の関係。クラスの出来事に対して、常に傍観者の立場を貫く自分。 様々な想いを背負ったノベルス第9弾がついに登場。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 散歩屋漱石-漱石街歩き-
    -
    夏目漱石の歩いた散歩道の数々を、現地取材と原文引用で語りつくした、キング・オブ・文豪聖地めぐりガイドブック。 文豪・夏目漱石は引っ越しの多い人でした。また散歩が大好きな人でした。だから引っ越した先々で漱石は歩きまわり、歩きまわる中で彼の名作は生まれていったのです。千駄木、本郷、新宿、早稲田、神田、上野、浅草、鎌倉、修善寺、京都、大津、和歌山、松山、熊本……足跡は、記念碑にのみ残されているわけではありません。漱石の歩いた道々を、あなたも散歩してみませんか? それぞれの土地柄、そこで漱石に何があったか、それが作品にどう反映されているのか、漱石の小説、日記等を引用しながら語りつくした文豪聖地めぐりガイドブック。 ※この作品には一部カラーが含まれます。
  • 小学館ジュニア文庫 12歳。アニメノベライズ ~ちっちゃなムネのトキメキ~1
    5.0
    「12歳。」アニメノベライズ第1弾! JSに大人気の初恋バイブル「12歳。」がついにアニメ化!  原作にはなかったアニメオリジナルの胸キュンエピソードも収録。「12歳。」ファンが絶対に楽しめるノベライズだよ。 第1話 キス・クライ・キス 第2話 コクハク 第3話 Wデート ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 小学館ジュニア文庫 ポッピンQ ~ポッピン・ドロップ~
    5.0
    大ヒットアニメ映画のサイドストーリー♪ ふしぎな世界「時の谷」へ飛ばされた5人の女の子たちが出会ったのは、ダンスの力で時間を動かす可愛らしい「ポッピン族」。 どんなポッピン族にも、しゃべらなくても心が通じ合う運命の相手「同位体」が1人だけいるという。 伊純の相手はポコン、蒼はルチア、小夏はダレン、あさひはタドナ、そして沙紀にはルピイ。 世界を救うために異世界に集められた中3の女の子たちとパートナーのポッピン族がひそかにつむぐ、映画では語られなかった5つの甘いストーリー。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 三浦光世 電子選集 青春の傷痕
    -
    <傷の痕>というキーワードから三浦光世が発想した、三浦光世と妻・三浦綾子の 自伝的回顧録。 2004年に自伝の執筆依頼を受けた三浦光世が<傷の痕>というキーワードから発想した自伝的回顧録。 少年時代の回顧には「目黒不動尊」、思春期には「祖父との思い出」、病と共に生きた青春時代は「徴兵検査で丙種合格」した思い出などがいきいきと描かれている。
  • ザ・ギフト 聖夜の奇跡の物語
    3.0
    聖夜に見つける、心を震わせる贈り物とは。  なんでも一番を求め、仕事に猛進するルー・サファーン。さらなる昇進のチャンスをものにしようとますます多忙を極め、愛する妻や子供たち、親兄弟と向き合う時間も余裕もない。「自分のクローンがいたらいいのに――」。  クリスマスが間近に迫ったある朝、ルーは会社の前に座る同世代のホームレスにふと目を留め、なんの気まぐれか手にしていたコーヒーをプレゼントする。さらに行きがかり上仕事まで世話するが、その男ゲイブの超人的な仕事ぶりは、ルーに恐れと不安を抱かせ、苛つかせていく。この男は何者なのか――。  そんな折、ライバルの企みで窮地に陥り、私生活でも重大な岐路に立たされているルーに、今度はゲイブがある“贈り物”をする。それは、不思議な錠剤だった。その薬を服用すると・・・・・・。  ゲイブは一体何者なのか? 人生において本当にかけがえのないものとは? 誰もが自らの人生と重ねあわさずにはいられない、現代版『クリスマス・キャロル』。ベストセラー作家が描く、聖なる季節の奇蹟の贈り物。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-行き止まりの季節-
    -
    内申点が私の生活を壊していった。 高校受験直前。 少しでもいい成績、少しでもいい内申点が欲しい…と、クラスは全員がライバルだ。 そんな中、亜月はあるテストでカンニングをしてしまう…。 カンニングをしたことが友だちにばれるが、「黙っててあげる」と言われる。 だがその代わりに提案されたことは…? ハードな受験生活、親からのプレッシャー、友だちとのライバル関係。 日々心安まることのない生活を送る中で生まれる、いじめ。 ネットや新聞で話題沸騰の「いじめ」シリーズ。ノベルス第7弾です。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-友だちという鎖-
    -
    大反響ノベルスシリーズ第6弾。 累計230万部越えの「いじめ」シリーズ。 ついにノベルス待望の第6弾です。 カンナと梨沙は幼い頃からの親友だ。お互いにどこか引っ込み思案で、目立つ事が嫌い…そんな似たもの同士だった。 そんな二人は、中学に入学し、梨沙は小学生時代からあこがれだったバレー部に、カンナのことを誘う。 最初は嫌々だったカンナだが、まじめな性格が認められレギュラーに選ばれる。梨沙は選ばれなかったのに……。 このことがきっかけとなり、カンナと梨沙に距離が生まれ始め…。 誰の心の中にもある、嫉みの気持ち。 そんな感情を、リアルに描く問題提起シリーズ最新作。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-うつろな絆-
    -
    先生は、あなたの味方?それとも…? 信頼し、姉のように慕っていた、先生。 「永尾先生に認められたい」いつもそう思ってがんばっていた陽香。 だけどちょっとした事がきっかけで、陽香は永尾とすれ違うようになる。 そして、それが地獄の始まりだった。 永尾による無視やいじめが始まったのだ。 学校の中で力を持つ永尾が陽香をいじめると、生徒達にもその空気は広がった。次第に学校中からいじめられるようになる。 でも家族にも相談ができない。 どこにも逃げ場のない陽香は追い詰められ…。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-過去へのエール-
    -
    加害者は誰? いじめの真相は……。 明るく愛らしい容姿の茉奈は、クラスの人気者だ。だが、そんな茉奈の前に、転校によって離ればなれになったかつての親友・道香が現れる。 再会を喜ぶ茉奈だが、一方道香は暗く、笑顔のない女の子に変わり果て、茉奈と目線をあわせようともしない。「道香になにがあったの?」 次第にいじめられていく道香。そしてある日、茉奈は道香から「一緒に帰ろう」との誘い受ける。だが、茉奈はその誘いを無視して-。 その日以来、姿を消す道香。道香を探すうちに茉奈は、ある真実にたどり着く…。 「本当の加害者とは?」読む全ての人の心の闇を照らし出す、問題提起作品。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 三浦光世 電子選集 二人三脚 ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    三浦光世が妻・三浦綾子との出会いにまつわる秘話から、その後の波瀾万丈の人生をきめ細やかに綴ったエッセイ集。 三浦光世がのちに妻となる三浦綾子と出会うきっかけは、ある一人の死刑囚だった。 当時、関東地方の元ヤクザで死刑囚だったS氏が寄稿したキリスト教関係の月刊誌をたまたま読んだ三浦光世はS氏に手紙を送る。死刑というからには相当な大罪を犯したに違いないが、そのS氏から「いちじく」というキリスト者の交友誌を紹介される。そして、言うまでもなく結婚前の堀田綾子も「いちじく」の愛読者であった。その流れから「いちじく」の主宰者であった菅原豊氏(当時札幌市在住)は、三浦光世に「堀田さんを見舞ってほしい」という葉書を送ったのであり、光世という名前から女性だと勘違いしていたのである。 一方、夫妻の晩年は取材旅行の旅先でも病苦に悩まされ続ける。京都やイタリアの旅の空で体調を崩してしまったのは光世の方で、妻に看病してもらった思い出なども綴っている。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-引き裂かれた友情-
    -
    「いじめ」シリーズジュニア文庫 第3弾! 名門私立中学・桜岡女学院の合格発表の日。 合格者を発表する掲示板に琴乃の受験番号があった。 ところが、親友の沙奈は不合格。 沙奈の方が成績優秀で、合格は確実と言われていたのに……。 「なんであたしが落ちて、あんたなんかが受かるの!?」 そう言い放つ沙奈の目には、琴乃への敵意が浮かんでいた。 唯一無二の親友だったはずの2人の友情は、受験をきっかけに引き裂かれて……!? ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-学校という名の戦場-
    -
    平和な学校が、ある日を境に戦場に…!! 「信じなさい、守りなさい、想いなさい。それが友達にあなたができること」……それは、亡くなった母が残してくれた言葉。柚月は、その言葉を大事にしながら生きてきた。  しかし、ある出来事をきっかけに始まったいじめの中で、柚月にとってかけ替えのない2人の友達、百花と純菜が加害者と被害者となっていくのだった。  守ることも止めることもできないままいじめはエスカレートし、被害を受けていた純菜は、学校を去ることになってしまう。  やがて、ついには柚月がいじめの対象にされ、身に覚えのない罪を着せられ、孤立させられてしまう。  かつての友も教師も、誰も味方になってくれない。  今や、学校は柚月にとって戦場でしかなかった。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-いつわりの楽園-
    3.5
    「いじめ」新シリーズがスタート!! 《あかり王国》………優秀で美しい少女あかりを中心にいつも行動を共にするそのグループは、そう呼ばれていた。いつもクラスの中心で輝いているグループ。内気で臆病な性格の葵にとって、あかり王国はあこがれそのものだった。だが、葵は、グループ内でいじめが行われていることに気づいてしまう。葵は、なんとかいじめられている子を助けようと、せいいっぱい行動する。その結果、いったんは解決したかに見えたいじめ問題だが、そこから事態は思いもかけない方向に発展していく。誰がいじめているのか? なぜ、いじめるのか? 真実は、はじめに葵が考えていたよりずっと悪質で、複雑なのだった……。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 三浦光世 電子選集 愛と光と生きること ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    三浦光世が愛媛・松山と北海道・函館で行なった2回の講演をまとめた講演録。<祈り>と<妻・綾子>がテーマとなっている。 三浦光世が2004年11月に愛媛・松山で行なった講演と、1988年6月に北海道・函館で行った2回の講演をまとめた講演録。 2部構成となっており、第1部は「愛と光と生きること」で<『塩狩峠』が生まれたきっかけ><綾子の歩みを振り返って><本当の愛を知るために>などで構成され、第2部は「祈ることを教えてください」で<「赦し」について><妻綾子との出会い><「絶えず祈りなさい」>などで構成されている。数多くの講演会から選ばれた珠玉の2編である。
  • 三浦光世 電子選集 妻 三浦綾子と生きた四十年
    -
    三浦光世が、妻・綾子との四十年にわたる思い出を短歌に寄せる形でまとめたエッセイ。折々の<愛の足跡>が刻まれている。 三浦光世が、作家である妻・綾子との四十年にわたる思い出を短歌に寄せる形でまとめたエッセイで、折々の愛の足跡が刻まれている。 君を想ふ夕べかなしくて袖に来し白き蛾を鉢の菊に移しぬ という出会いの頃の相聞歌から始まり、最後は カリエスを病みし脊椎はどの骨か分骨の壺に入れる手を止む 小さき壺に分けゆく妻の遺骨の中緑の斑点を持てる一片でしめられている。
  • 三浦光世 電子選集 夕映えの旅人 ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    三浦光世・綾子夫妻が1995年7月から1年余を日記風に交互に綴った随筆。生死を深く見つめた闘病記録でもある。 三浦光世・綾子夫妻が1995年7月から 96年9月までの日常を日記風に交互に綴った随筆である。 難病であるパーキンソン病を患った綾子は笑うことさえもままならない、寝起きも自由に出来ない状態になっていたが、夫である光世は夜中に何度も起きて、綾子の介護に努めていた。それにこたえるように、綾子は薬の副作用もあるなかで、執筆だけは続け作品を世に送り出し続ける。 「老いることも病むことも」「うれしい夢」「感動の作用」「また逢う日まで」「東の空に大きな虹」の5章で構成され、病魔に向き合う姿勢や、困難の中でも前向きに生き抜く二人の日常が鮮烈である。
  • P+D BOOKS 上海の螢・審判
    -
    1巻770円 (税込)
    戦中戦後の上海を描いた傑作二編が甦る! 『上海の螢』は、著者が32歳で中日文化協会の文官として滞在した約2年間に及ぶ、敗戦前後の上海での体験を克明に記録した貴重な史料でもあり、一編を遺して未完のままとなった遺作。 1947年発表の『審判』は、『上海の螢』より古く、一兵卒として中国参戦した自身の戦場での体験告白でもあり、誰にも裁かれない自分の犯した戦争犯罪を自身の手で裁くために描かれた問題作。 第一次戦後派作家の“巨人”武田泰淳と上海という場所の因縁深い2作を同時収録。
  • 三浦光世 電子選集 太陽はいつも雲の上に ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    三浦光世・綾子夫妻が、心に残ることわざや名言・格言の数々を独自の視点で分かりやすく解説した「苦難を生き抜く指南書」。 三浦綾子と夫の三浦光世が交互に、それぞれの心に残ることわざや名言・格言をあげて、その言葉に秘められた深いエッセンスを解説した書。三浦綾子は小学生のころ、味噌を買いに出かけた店先で「論より証拠、ま、この佃煮の味見をしてみてください」とセールスしている店員の言葉に、「論より証拠」という言葉の意味がスカッと分かり、それからことわざや格言に興味を持ったという。その後、教室に掲げられていた「涙と汗は人のために流せ」に心惹かれ、長じてチェーホフの「孤独が恐ろしかったら結婚するな」に虚を突かれたとも述べている。山の章から始まり、空の章までの五つの章で構成されており、人が人生で苦難に出会ったときに支えとなる言葉とその教えがたくさん散りばめられている。
  • 三浦光世 電子選集 希望は失望に終わらず-綾子からのメッセージ- ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    作家・三浦綾子が遺していったメッセージの数々を、公私にわたる人生の伴走者であった夫・光世が読み解いたエッセイ集。 1959年に結婚した三浦光世・綾子夫妻はひとつの机に向かって仕事をし、私生活も大半を共に過ごしてきた。そんな人生の伴走者であった夫・光世が作家・綾子の遺したメッセージを綾子の語録から読み解いたエッセイ集。「マイナスの体験が人を育てる」「馴れるということの恐ろしさ」「人のために為し得たことを感謝する」「人を生かす言葉」などの13の章で構成されている。「人を生かす言葉」の章では、光世が営林署に勤めていた時分に、宴席で下戸にも拘わらず冗談の積もりで絡んだ後輩をひどく傷つけた思い出なども後悔の念と共に綴られている。
  • 小学館ジュニア文庫 いじめ-闇からの歌声-
    -
    大人気シリーズの小説第8弾! 転勤族の父のせいで、日菜子は転校続きの日々だ。でも何度転校しても転校は慣れることはない。今度の学校の転校初日。緊張していた日菜子だが、クラスのリーダーと仲よくなることが出来た。これで大丈夫。お母さんも安心してくれる--。だが、あることがきっかけで平穏な日々が崩壊する。「あんたは嘘つきだから」。友だちから投げつけられるトゲだらけの言葉。それでも日菜子が守りたかったものとは? 話題ふっとうの「いじめ」シリーズ。ノベルス第8弾です。 ※シリーズ内で登録されていない作品もございます。 ※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
  • 三浦光世 電子選集 愛に遠くあれど-夫と妻の対話- ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    三浦光世・綾子夫妻が<家庭とは何か><夫婦とは何か>を掘り下げて語りあっ た、現代人も心動かされる対談集。 1959年に結婚した三浦光世・綾子夫妻はひとつの机に向かって仕事も私生活もずっと共にしていた。 そのふたりが<家庭とは何か><夫婦とは何か>を深く掘り下げて語りあった、現代人も心動かされる対談集。 「一人の男と一人の女が一つ屋根の下に住むということは、要するに住んでみなければわからないことなのだ。<中略>だから、《わたしだから》こういう家庭をつくれたとか、《あの人だから》ああいう家庭しかつくれないとは、いえない問題であろう。要するに二人の関係においてつくり出されるのが、家庭ということであろう」と綾子は前書きで綴っている。夫婦が、または一組の男女が真に幸せになる為には何が一番必要なのか、考えさせられる一冊である。
  • 三浦光世 電子選集 歌集 吾が妻なれば ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    アララギ派の歌人・三浦光世が妻・三浦綾子との合同歌集「共に歩めば」(1970年刊)と、その後の作品から自選収録した歌集。 三浦光世がのちに妻となる三浦綾子に勧められて「アララギ」に入会したのは1955年の夏であった。その後、59年に綾子と結婚し、70年には綾子との合同歌集「共に歩めば」も刊行する。この本は光世が作歌を続けた個人の作品群と綾子との共著本の中から自選し、1990年に発刊した歌集。 君を想ふ夕べかなしくて袖に来し白き蛾を鉢の菊に移しぬ 涙出づるまでに素直に聞きてゐつ妻が語る前川正との過去 など、妻・綾子との生活にまつわる歌や、光世が個人的に好んだ自然を対象とした叙景歌も多く収録されている。
  • 小学館ジュニア文庫 こむぎといつまでも ~余命宣告を乗り越えた奇跡の猫ものがたり~
    3.0
    余命宣告を乗り越えた猫のものがたり。 ――ボクはこむぎ。 4歳のオス猫。 野良猫だったボクは、ある日、心優しい人に拾われたんだけど、実は生まれつき心臓が悪かったんだ。―― こむぎとトモが出会ったのは約4年前。 公園で弱っていたこむぎを、トモの会社の同僚が拾って病院に連れていったことがきっかけでした。 生まれつき心臓が悪いことがわかったこむぎ。 そして、こむぎと暮らすために家探しをはじめたトモ。 トイレのしつけや、寝かしつけなどの問題を経て、ようやくふたりでの穏やかな生活がはじまりました。 しかし、こむぎの心臓病は、どんどん悪くなる一方だったのです。 いま、こむぎは薬で病気の症状を抑えながら暮らしています。 ふたりの姿は、画像(動画)共有アプリ「Instagram(インスタグラム)」で公開されており、いまや29万人のフォロワーを誇っています。(2015年9月現在) 日本国内だけではなく、世界から注目されるふたりの出会いからこれまでを、1冊にまとめました。 もちろん、飼い主のトモだから撮れる愛らしい写真もたくさん掲載しています。 ※この作品はカラー写真が含まれます。
  • P+D BOOKS 江戸散歩(上)
    -
    落語家の“心のふるさと”江戸を圓生が語る。 持ち噺の多彩さで史上最高といわれた六代目・三遊亭圓生にとって、江戸は“心のふるさと”である。 お洒落で、美味好きで、好色で、意気と芸を何より重んじた町・江戸。落語の世界と圓生自身の思い出に残る“江戸”を訪ねて、そこに残る「路地の暮らし」を縦横無尽に語るエッセイ。 上巻では、日本橋、神田、浅草等を散歩する。
  • 三浦光世 電子選集 三浦綾子創作秘話 ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    三浦綾子の「氷点」から「銃口」までの十五作品の創作秘話を、綾子を支え続けた夫・光世が綴ったエッセイ集。 新聞の懸賞小説で一位入賞をはたしたデビュー作「氷点」に始まり、結核発病から結婚までの道程を記した「道ありき」、そして最後の作品である「銃口」まで、三浦文学の代表作十五篇における執筆動機や取材現場での様子などを夫・光世が綴ったエッセイ集。 あとがきでは、真夜中に見本林を見に行った際のタクシー運転手の話や札幌のホテルでふたりが夫婦に見られなかった話など本編内に収めきれなかった興味深いエピソードも紹介されている。
  • 三浦光世 電子選集 歌集 夕風に立つ ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    三浦光世が妻・三浦綾子との出会いから結婚、その後の実生活を詠んだ短歌が数多く収められた歌集。 1955年6月に堀田(旧姓)綾子を見舞った光世に綾子はアララギ誌を手渡し入会をすすめた。その直後、光世が詠んだ歌が、 堀田さんが貸してくれたるアララギ誌クレゾールの匂ひが泌みこんでゐる だった。 そして「アララギ」に入会した光世は本格的に創作を開始し、歌人として活躍を始める。妻・綾子との生活以外にも、光世が個人的に好んだ自然を対象とした叙景歌も多く収録されている。
  • 三浦光世 電子選集 死ぬという大切な仕事 ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    作家・三浦綾子の創作秘話や亡くなる直前の心に残る言葉を、夫・光世が優しい眼差しで綴ったエッセイ集。 「書きたいことはあるが、もうその体がわたしにはないのです」「わたしにはまだ死ぬという仕事がある」「わたしは朝起きて、きょうが命日かもしれないと思うことがある」 ――三浦綾子が亡くなる直前にもらした印象的な言葉や日常生活での振る舞いを、傍で支え続けた夫・光世がやさしく綴ったエッセイ集。長引く闘病生活から<介護される身は、介護する身より、はるかに苦しいのだ>と光世は結んでいる。 ほかにも、「氷点」の洞爺丸台風の事故場面は光世のアドバイスから始まったこと、その場面をたまたま新聞で読んでいた丹羽文雄にほめられたエピソードや、「塩狩峠」には実在したモデルがいたなどの知られざる創作秘話も数多く紹介されている。
  • 三浦光世 電子選集 歌集・共に歩めば ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    作家・三浦綾子が夫・三浦光世とふたりで、闘病生活、信仰、恋愛、結婚生活などの心の軌跡をおりおりに綴った歌集。 1955年6月に堀田(旧姓)綾子を見舞った光世に綾子はアララギ誌を手渡し入会をすすめた。そして、すぐに入会した光世が投稿した歌が、 とり分けて甘き水蜜桃ひとつ核の中黒く蝕ばまれゐき だった。そしてこの歌で初入選も果たした。一方の綾子は敗戦後のけだるい生活の中で、歌が<とにかく、わたしにとって、歌は日々の深い吐息であり、つぶやきであった>と明かしている。ふたりの出会い、そして結婚に至るまでの思い、信仰への思い、闘病生活などの軌跡が垣間見える貴重な共著歌集。
  • 三浦光世 電子選集 妻と共に生きる ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    作家・三浦綾子の夫・光世が、『綾子へ』に先だって綴った、夫婦の苦しくも心躍る日々。 「現実に結婚生活が始まって、私は彼女の体力の弱さを第一に考えなければならないことに、まずは直面した。いかに奇跡的に回復したとはいえ、脊椎カリエス七年の経験を持つ体、しかも既に三十七歳、妊娠は明らかに危険とみなければならなかった。奇跡を当てにして、出産を望むことは虫がよすぎた」――新婚当時の思いを夫・光世はこう綴っている。結婚してからもふたりの闘病生活は途切れることなく続き、その心配から解放されることはなかった。そんな苦闘にも負けずに綾子が書いた「氷点」入選により生活は一変。妻の創作活動を支えるために営林署を退職する経緯や、日常の何気ないやりとりを軽妙に描いたエッセイ集。
  • 三浦光世 電子選集 綾子へ ~妻・三浦綾子と歩んだ40年~
    -
    作家・三浦綾子の夫が、出会いから結婚に至るまでのときめきや逡巡、あるいは夫婦となった後の奮闘の日々を綴ったエッセイ。 1999年秋に77年間の生涯を終えた作家・三浦綾子。「いい仕事をたくさんしてくれたね」「苦しかっただろう」「よく耐え忍んだねえ」――亡くなった妻の遺体にむかって夫・光世は幾度も声を掛けた。 ふたりの出会い、そして結婚に至るまでのときめきや逡巡、あるいは夫婦となった後の取材旅行、創作秘話、たがいの性格や趣味のこと、信仰への思い、忘れられない言葉などが飾らない言葉で綴られている。綾子の闘病生活を献身的に支え続け、ついに最期を看取ることになった著者だからこそ書くことがかなった心あたたまるエッセイ集。
  • P+D BOOKS 親友
    -
    1巻770円 (税込)
    川端康成「幻の少女小説」60年ぶりに復刊。 新制中学1年生のクラスメートであるめぐみとかすみは、同い年で同じ誕生日。赤の他人なのに従姉妹と見間違えられるほど似ていた二人は、自然と「親友」になっていく。 “鵠沼のおじさまの家”での夏休み、先輩女生徒・容子へのほのかな憧れ、バザーで起きた小さな事件……些細なことでの行き違いで、その都度こわれそうになる少女同士の友情。そして、やがて二人に別れの日が訪れる。 ノーベル文学賞受賞作家・川端康成が昭和29年「女学生の友」に連載した幻の最後の少女小説が今、鮮やかに蘇る。 また、戦前に川端が「セウガク一年生」に寄稿した貴重な作品「樅の木の話」も収録。 巻末には川端の娘婿・川端香男里(ロシア文学者)氏の解説文も併せて収録した貴重な一冊である。
  • 眺めのいい部屋売ります
    3.8
    M・フリーマン、D・キートン主演映画原作。  モーガン・フリーマン、ダイアン・キートン主演、2016年1月公開予定の映画『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』の原作小説。  NYイースト・ヴィレッジに建つエレベーター無しの古いアパート。45年間、5階の部屋に住み続ける画家のアレックスと元教師のルースは、子どもには恵まれなかったものの55年間連れ添い、12歳のダックスフント・ドロシーと幸せで穏やかな日々を送っていた。  ただひとつ、大きな問題が。足腰の弱くなってきた夫婦とドロシーにとって、5階までの階段をのぼることが辛くなってきたのだ。そこで二人は住み慣れたこの部屋を売り、エレベーター付きの物件を購入する計画を立てた。昔は下町だったイースト・ヴィレッジも今ではおしゃれなエリアとなり、二人の部屋にもちょっとした値がつくようになっていた。  ところがアパート内覧会の前日、なんとドロシーが急病に!さらにマンハッタンのトンネルの真ん中でテロ騒ぎが勃発。緊急手術が必要になったドロシーの容態は?テロの動きは?そして不動産交渉の行方は?  夫婦と愛犬が直面した危機と彼らの絆を描く、スリリングでチャーミングなハートフル・コメディ。
  • P+D BOOKS 残りの雪(上)
    3.5
    1~2巻770~880円 (税込)
    古都鎌倉に美しく燃え上がる宿命的な愛。 夫は、なぜ失踪したのか? 理由なき別れに苦しみ、無為不安の日をおくる里子は、40代の会社社長で、骨董の目利きでもある男、坂西と出会う。妻子を捨てた夫と、年上の女との情事が日々うつろなものに変っていくのとは対照的に、二人の愛は古都鎌倉の四季の移ろいの中で、激しく美しく燃え上がった……。 日経新聞に連載され話題を呼んだ長編小説。男女の宿命的な愛を鮮烈に映すとともに鎌倉や京都を舞台に、和服や自然を通して日本の四季が美しく描写されており、作品の魅力に彩りを添えている。
  • P+D BOOKS 銃と十字架
    -
    1巻770円 (税込)
    初めて司祭となった日本人の生涯を描く。 「何のために苦しい旅を続けるのか。いつかは捕まり、殺されることも確実なのだ。しかし、いかなる苦渋にみちても肩から人生の十字架を棄ててはならぬ」……。 船を乗り継ぎ、砂漠をよぎって、日本人として初めてエルサレムを訪れ、後にローマに学び司祭となった実在の人物・ペドロ岐部。 この破天荒な訪欧大旅行は、イエズス会亜等の組織の保護なしに、個人の自力で成し遂げた、日本人としても最初の快挙だった。やがて彼はキリシタン弾圧の荒れ狂う日本に立ち戻り、使命に生きたのだが……。 17世紀前半の日本におけるキリスト教弾圧の貴重な通史であり、「沈黙」とともに、作者のキリスト教観の理論的な最高峰に位置する一冊である。一日本人ペトロ岐部の劇的生涯を描く。
  • P+D BOOKS 少年・牧神の午後
    3.0
    1巻770円 (税込)
    北杜夫 珠玉の初期作品をカップリング。  病弱な少年の病気への密かな親しみや、発熱によって開かれる想像力の世界を描く「病気についての童話」。  牧神がまどろみから目覚め、パンの笛とアポロン の竪琴による音楽勝負に挑む、詩的世界を描く「牧神の午後」。  精神を病んでいく主人公がある日知った、『狂詩』という言葉の意味と、心理の変換を描く「狂詩」。  少年の無垢な純真性喪失を瑞々しく描く「少年」。  北杜夫初期の繊細な世界が、7篇の小編を通じて拡がっていく珠玉のカップリング集。

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