筆者は、何かいわれるたびに意見をコロコロ変えてしまうので、「あ、そうかも」という口ぐせをペンネーム(浅生鴨)にしてしまったらしい。ばかばかしい人は好きだ。この人がどう仕事について書くのか、俄然興味が湧いてくる。
感想を書こうとすると、どうがんばってもネタバレになるので、自分に置き換え考えたことを綴ろうと思う。ワークをしてみた。この本に基づいてQを立ててみた。
Q1.お金をもらっていないけれど、仕事といえそうなことはなにかな?
詩を書くこと、旅行記をかくこと、楽器を演奏すること、エッセイをかくこと
Q2.お金をもらっていた仕事で、ただの作業から「仕事」に変化した瞬間はある?
工作のおねえさんとして働いていた頃、ビーズを教えたいと言ってくれる子がいて、私は仕事中だけれど“誰かに教えてみる”のも学びのひとつかもしれないと思って、教わることにした。普段の私たちをよく見ているようで、私そっくりの言い回しで教えてくれる。無事完成したとき「教えてくれてありがとう^ ^」とその子に言ったら、はにかんで喜んでくれた。今もそのビーズの指輪は大切にしている。工作のお手伝いをする仕事とされていたことから、”子どもたちに教わってみる”という自分なりの工夫をしてみた瞬間だった。
Q3.職業と仕事はちがう、とこの本に書いてあったよね。行動の部分が仕事だって。今までの職歴に捉われず、やってみたい行動をかいてみよう。
文章を書いて、誰かに届けたい
自分で店番をして、作品を売ってみたい
ストリートピアノ、ストリートおえかき
クリーニング、清掃、ぴかぴかにしたい
駄菓子を売るアルバイトをしてみたい
単純な作業をする能力を活かしたい
農作業をしてみたい(いちご農家)
Q4.このワークを通して、なにか気づいたことはある?自由に書いてみよう。
私の性質として、”受容者”という部分が大きいことに気がついた。本の感想を書くこともそう。子どもたちに教わってみる、というオリジナルを編み出したのもそう。文章を書くことだってそうで、自分の中からでてくるものを書くのではなくて、ただ見たものをスケッチしているだけなんだ。誰かが言えなくて呑み込んだことば、ほんとは言って欲しかったことば、それをやさしく屈折して世界へ返してあげる、ひとつのみなもになる。
もうひとつ、”整える人”という部分もあった。本を整理したり、データベースを作ることもそう。クリーニング屋さんに興味があるのもそう。詩誌の感想をかきためるのだって、詩のエコシステムのようなもののなかでのバランスの歪みを感じ取ったから、まずは自分が、と始めたのだった。
Q5.どんな仕事をするかより、どんな人生を送りたいかがだいじ。どんな人生を送りたい?
のんきに、のんびり生きていきたい。そばにいるだけで、ホッとするようなそんなひとになれたらな。
ここまでワークをしてきました。ワークの問いは、自分で立てたものです。みなさんもご自由に再利用してください。
この本は、中高生にも、やりがい搾取で苦しみ仕事を辞めるか悩んでいる大人にも、おすすめです。