日本の有識故実の世界を時代ごとにイラストで読み解く。
・装束の基本
第1章 古代~平安時代初期の装束 第2章 平安時代の装束
第3章 鎌倉時代の装束 第4章 室町~戦国時代の装束
第5章 江戸時代の装束 第6章 明治時代以降の装束
第7章 現代の装束
オールカラーイラスト。説明に装束の
...続きを読むTPOとフォーマル度。
コラム有り。日本史おさらい年表、索引、主要参考文献有り。
中国風から唐風、国風へ。天皇と貴族中心から武家の世へ。
江戸時代の禁中並公家諸法度や幕府内の服制。
明治維新での和風重視から洋装化。
そして令和の即位式での装束と、日本の有識故実の世界を
詳細に、分かり易い文章で、丁寧に解説しています。
可愛いイラストに惑わされてはいけません。
これが凄いんです。綺麗なだけでなく、詳細な描き込み。
有識文様や重ね色目まで表現されています。
特に部位についてが詳しく、襟の部分は首紙という名称、
冠のかぶり方での時代と髪型による内部の違い、
蜻蛉頭の綴じ糸が衣門道の流派で違い等、
やっとわかった事項が多く、楽しく知ることができました。
時代の変遷の中での装束の変容もまた、面白い。
身分の他、年齢による違いもあるのか。
おかげで日本の装束についての興味が広がりました。