あらすじ
「お金さえあれば不安は消える」─そんな幻想に、私たちはいつからとらわれてしまったのか。
人口減少、物価高、老後資金……先の見えない時代で必要なのは、不安の正体を見きわめ、社会と向き合う視点だ。
ともに生き延びるための生存戦略を描こう。
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Posted by ブクログ
ずっと気になっていた一冊でしたが、2026年の今読んで本当によかったと感じています。
なぜ今人口減少がそこまで重要なのか、
なぜ円安ドル高が起こっているのか、
なぜ物価高騰しているのに給料は上がらないのか、
なぜ私たちの生活は楽にならないのか
その答えがズバリ書いてるわけではないけど、一人ひとりが自分の生活を省みて考えるきっかけになる一冊だと思う。
ヒト、モノ、カネなにを一番に考えるべきかは時代によって変化するんだなと、当たり前ながら胸にささりました。
Posted by ブクログ
今までのお金に関する常識、考え方を見直すきっかけとなる本だと思う。人、物、金のリソースに対して、これまの制約は金であった。だからお金に価値を置く考えが定着している。ただ今後、少子化が進み、人が制約になった時どうなるのか。金だけで解決しようとすると、椅子取りゲームで上位者だけが勝てるゲーム。だけど、そんな上位に資産を最初に持っていない人が、確実でない投資だけで立ち向かうのは。。。勉強しスキルを身につけ、労働価値を上げて、社会の一員として貢献していく。また自分の不安を共有しながら、ともにより良い方向性を一緒に作って行く。そんな当たり前のことが今後、より重要。私は退職後は左団扇で暮らしたい(笑)と思っていたが、この社会問題に対して自分ができる仕事をやって行くことも、今後の社会への貢献+経済的な対応に必須で覚悟を決めようと思った。
Posted by ブクログ
お金があっても、労働力が少なくなっては意味がない。
労働が大切。お金よりも個人の力が大切になってきている日本。
若者は守るものが少ないから歴史を変えられる。
何かを手放すことへの恐怖。
Posted by ブクログ
この本は、もの凄く勉強になった。
作者の田内学さんは、ゴールドマン・サックス証券株式会社の金融トレーダーという経歴を持つ人物。
本当に聡明な方ほど、驕り高ぶりがなく、丁寧で分かりやすく、ストレートに心に響く本を書かれるのだろう。その見本のような実用書だった。
ただ漠然と、誰もが感じているであろうお金の不安。
なぜ、不安に感じるのか?
なにが、そうさせるのか?
どうすれば、不安がなくなるのか?
どうしたら、未来に希望がもてるのか?
これは、今を生きる日本人みんなに読んで欲しい。
2040年、未来の日本がどうなるか分かりますか?
まだ先じゃない。
もうすぐそこまで、現実に迫っている。
想像できていない方は、絶対読んだ方がいい!
私は早速、夫にオススメしてしまった。
情報に流されるのではなく、まずは誰もが、今生きるこの時代を知ることから始める必要があると思った。
目先の投資に走るのではなく、自分に出来ること、やるべきことをしっかり考え実行しながら、この先生きていこうと感じた。
以下、いくつか印象的だったフレーズ
・企業の思惑を知っていれば、不安を煽る情報に出くわしても冷静でいられる。
これは投資に限った話ではなく、教育、美容、健康などあらゆる消費行動に共通する。
結局のところ、大切なのは、自分自身の価値基準をしっかり持つことだ。
・不安は、他人のモノサシから生まれる。
安心は、自分のモノサシから始まる。
・私たちが直面しているのは、お金だけでは解決できない現実だ。
それなのに、GDPや株価といったお金の話ばかりが経済の中心で語られる。
少子化や人手不足といった現実的な危機が置き去りにされている。
・今、本当に考えるべきなのは、「どうすれば自分を守れるか」ではなく、「どんな未来を一緒に目指したいか」ではないだろうか。
・「お金の不安」だけに焦点を当てる限り、不安や目的を共有するのは難しい。それぞれが自分の取り分を求めるほど、分断は深まっていく。
だからこそ、その背後にある人手不足という課題に視線を向けたい。
人口構造はすぐには変えられないが、小さな協力の積み重ねで効率化は進む。人手不足は乗り越えられるかもしれない。
そして守るべきは、変化に取り残される人だ。孤立し頼れるものがなくなれば、過去の仕組みや古い常識にすがるしかなくなってしまう。
それぞれが抱える不安を共有できれば、そこには希望が生まれる。
・消費者として、働く人の負担を少しでも減らそうとする。
働き手として、職場で若手の挑戦を支える声を上げる。
有権者として、目先の利益だけでなく次世代を考えた政策を支持する。
保護者として、子どもが将来に希望を持てるように耳を傾ける。
地域の一員として、小さな交流やイベントに参加する。
そして、挑戦する人と同じくらい、支える人の存在も欠かせない。
ただ静かに応援するだけでもいい。出る杭を打たないだけでも、未来は変わる。
大切なのは、「変えられる」と信じる勇気だ。
Posted by ブクログ
働く時間が減ると、お金の不安が大きくなる。でも昔は必死に働いても不安があった。今は働く時間が減っても、生活できていて、学びに使える時間と余白がある。豊かさって、働いた時間だけでは測れないのかもしれない。この本すごくよかった。すごく語りたい。
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効率化して人の負担が軽くなるほど社会は良くなると断言されているのが良かった。お金は大事という話にとどまらず、なぜ個人に責任が押し付けられているのか、お金が本当に大事なのか?を丁寧に書いてあって良かった。なぜ大人が本気になれないのか。本当にその通りだと思う。しがらみや習慣を破らなければ新しい事はできないのに、新しい意見を出す若者は常識を知らないと大人から常に批判されてしまう。カチコチに固まったチャレンジが許されないこの社会を破る手立ては何かあるのだろうか。個人にできる事は少ないが少なくとも若い世代が生きやすい社会にしたいと思えた。易しい言葉で色々考えさせられる良い本だった。常識は変わるのだ、ということを常に忘れずに生きていきたい
Posted by ブクログ
お金があっても簡単なリフォームさえやってくれる人がいないのではないか、20年後お米を作ってくれる人はいないのでないか、これらぼんやりとした不安が社会全体で解決すべき問題として鮮明になった一冊。お金があっても、供給者がいなくなればいくら貯えがあっても安心できない、には説得力がある。ゾンビ企業の退出や国内という小さなコップの競争のみに頑張る企業は淘汰し、供給者側を増やし、危機感の共有、規制緩和、挑戦の応援で外貨を稼げる新たな産業を生むまないと日本は沈む。分かりきっていることだが、この一冊で、自分に何ができるのか考えさせられた。
Posted by ブクログ
お金の不安を解消できる本と思い、本書を購入。
結論は社会全体や自身の行動を見直すきっかけとなる啓蒙活動の本であった。
お金そのものの不安を解消することが目的ではない。お金やその他の不安を抱えたままどう乗り越えればよいのかを教えてくれて、何度も読み返したい1冊であった。
・本では大きく4つのステップで話が進む
【情報を整理し、旅の支度をして、困難を直視し、仲間と協力する。】
本を読んでみて作者の原体験からこの本が書かれていることが良く伝わりました。そして、作者は危機感を感じており、その危機感を共有して共に動いてくれる人々を増やしているのだと感じました。今の時点では自分の行動が社会を大きく変えるとは思わないが、自分が行動することで少しずつ自分や自分の周りに影響を与えることができ、その結果としてどんどん大きな社会影響を与えることができると思えた。そのため、まずは自分の身の回りを良くしていく意識で物事に取り組もうと思えた。社会を知ることで、自分にとってより良い選択を取れると思えた。
またヒトの心理のようなところまで深掘りして社会課題を読み取っており、面白かった。作者は様々な角度から物事を観察している、考えていると思わされました。私もそのような人物になりたい。
■今回の本で響いている言葉
・資本はヒト・モノ・カネ。今はヒトという資本が不足し始めている
・仕事の重要性と年収が必ずしも一致しないという構造的な歪み
Posted by ブクログ
社会課題が、個人的なお金の不安に矮小化されているという構造がわかりやすく書かれていた。
すでに遅いかもしれないけど、何もせず指を咥えて、さらに危機的な状況になるのだけは、子どもを持つ親として社会に支えられてきた身として、避けたい。
今からできることを、今からでも未来を変えられるのだという希望を灯す側にまわりたい。
Posted by ブクログ
よい本でした。読みやすく、田内学さんの思いが伝わってきました。
「お金の不安という幻想」という題名だけを見ると、「私の不安は幻想なの?」とも感じましたが、読み進めると、大切なことは「お金」でなく、「他への愛」だと感じました。
いつの間にか、お金さえあれば、不安は解消されるとの認識が社会を覆うようになりましたが、原始から人は他への愛ゆえに物事やサービスを作っているのであり、他への愛の効率的な交換手段がお金なのですね。
互いに助け合うことが、物やサービスを作る動機になっていたのでしょう。
交換手段としてのお金が発明され、てから、利己を満たすため、大量の物やサービスが作られるようになり、利己のバランスが「神の見えざる手」となり、物やサービスが多くの人にゆき渡るようになりました。
そのことはとてもすばらしいことなのですが、お金万能との考え方が広がる要因にもなったと思います。
これからの人口減少社会を迎え、人手不足で供給不足になると、大切な物やサービスが人々にゆき渡らなくなる。
この危機を乗り越えるため、利己のためでなく、他への愛ゆえ物やサービスを作ることを思い出す必要があると思いました。
よい本でした。
Posted by ブクログ
お金から見る社会の話。「2人で1人の高齢者を支える未来」という話が「老後2000万円問題」という話へと。人口構造という国全体で取り組むべき問題が、いつの間にか、個人のお金の不安にすり替えられた、というところが目から鱗。日本でこれからの未来に起こりうる問題を直視する必要がある。
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(audibleで聴く)
なぜ,物価高が続く、給料が伸びない。
その根本の問題の1つを理解するのに、役に立つ本。
聴くにつれて、自分達で自分達の首を絞めてるのを理解しました。
自分のお金に対する視野の狭さを気づくにはいいきっかけです。
さすが金融畑にいた人だなと、納得する内容でした。
ただ、これは1つのきっかけであって、絶対ではないと考えなきゃいけない。
後,後半は国の運営についてはなしているですが、少し言い訳がましい所がある。
国も柔軟に対応できるように試行錯誤するべきだと言った方が良かったなと思います。
柔軟に思考広げるのには、良い本だと思う。
#読書
#読書ノート
#読書垢さんと繋がりたい
#audible
Posted by ブクログ
資本主義が仕掛ける「価格=価値」という錯覚や、メディア・市場が煽る不安に流されず、自分自身の「価値のモノサシ」を取り戻す重要性を説いた一冊。10万円のものが2万円で買えたとしても、使わなければ価値はゼロに等しい。自分独自の基準を持つことで、セールスや情報に惑わされず、冷静な取捨選択が可能になる。
また、世の中の課題解決や事業創造においては、AIが得意とする「問題を解く力」ではなく、日常を深く観察して「解くべき問題を見つけ出す力」こそが人間に求められる価値であると主張する。会社は単なる依存先ではなく社会に価値を提供する場であり、人生で蓄積すべき資産は「人的資本(自分の力)」「社会関係資本(人との繋がり)」「金融資本(お金)」の3つに集約される。誰かを攻撃してパイを奪い合うのではなく、味方と不安や目的を共有し分かち合う姿勢こそが、お金や将来に対する曖昧な不安を払拭する本質的な解であると提示してくれる。
Posted by ブクログ
分かりやすくて勉強になった。
なんとなく気付いてはいたけれど、今、世の中が、大きく変わりはじめている。
筆者曰く、明治維新の時のような変化らしい。
今後、お金で解決できる事が減っていく様だ。
どう生きるか、改めて考えるきっかけになった本。
Posted by ブクログ
投資デビューして浮かれてた私に現実を見させてくれた一冊
数年前から始めたニーサの伸びがよく、2ヶ月前に株式投資にも手を出し始めました。
これで将来安泰☆ と思い込んでいた自分の頭を殴られた気分。
確かにドルコスト平均法と言いながらも、これからの時代も従来通り上がり下がりを繰り返しながら〜...なんて保証は確かにない。
そして、お金がうまく作れるかは別として、お金の向こう側で働く人たちがいなければいくらお金があったところで本当の意味で豊かにはならない。
働き手がいてこそ回る世の中なんだと痛感した。
仕事を片手間に株をなんて夢を見かけていたけど、自分が働く意味、求められること、周囲に与えられるものなんかを考えていかなくてはと思わされた。
Posted by ブクログ
読みたいと思っていた本。
お金があっても働く人がいないと使えない社会なっているんだなと学んだ。
価値と交換するためにお金は必要で、価値を感じるかそうでないかはその人が持ってる価値観にもよるとのこと。
お金にとらわれずに挑戦を大切にしたいと思った。
Posted by ブクログ
【チャレンジをする勇気】
お金という個人的なものよりも、社会全体に目を向けて、冷静に視野を広く持とう。自分も今、人生の転換点にあたり目の前の資産をみて、漠然とした将来の不安を持っている。しかし、それは他人に煽られている不安ではないだろうか、と見つめ直すきっかけになった。個人の資産だけを上げようと思っても、それは誰かから奪っていることになる。社会全体で生み出しているわけではないのだ。
Posted by ブクログ
まとめ
「お金を貯めることだけで安心を得ようとせず、社会に価値を生み出せる力と、お金では買えない資産を育てながら生きていく。」(人的資本と社会関係資本)
【学んだこと】
①お金は「豊かさ」ではなく、価値と交換する手段。
→お金をいくら持っていても、人手・モノ・サービスが不足すれば生活は成り立たない(現代版アリとキリギリスの例え)
②「お金を持っている人」より「社会に必要とされる人」が強い。
→人手不足が進むほど、自分で価値を生み出し、誰かの役に立てる力が重要になる。
⭐️「誰の何の役に立つか」で仕事や人生を選ぶ。
③ 将来の安心は、お金だけでは作れない。
仕事のスキル、人とのつながり、健康、経験など、お金に変換できる・お金では買えない資産の両方を持つことが大切。(人的資本、社会関係資本)
⭐️お金以外の資産(人生を豊かにするもの)にも、意識的に投資する。
→ 人とのつながり、健康、海外経験、趣味、挑戦…
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《印象的な言葉》
お金だけ追いかければ孤独に。
不安やゴールを共有できれば、仲間と歩める。
◆【人生で蓄えられる3つの資産】
❶人的資本(自分に頼る力)⭐️
❷社会関係資本(身近な人に頼る)⭐️
❸金融資本(お金で他人に頼る)
◆「奪い合い」ではなく、「分かち合い」
不満をぶつける敵より、
目的・不安を共有できる味方を探す。
例:自由時間を奪い合う夫婦→頑張りを認め合う夫婦
Posted by ブクログ
「老後の不安」は、個人の資産形成で解決する問題ではなく、人口構造という国全体で取り組むべき問題だった。それがいつしか、「個人のお金の不安」にすり替えられてしまった。
個人の金融資産を増やしても、将来のモノやサービスを作る人間がいなければ生活は成り立たない。日本の沈没を止めるには、社会全体の課題に目を向けて、人的資本、社会関係資本を増やしていかなければならない。
アリとキリギリスの寓話など、分かりやすい例も交えながら、構造理解を進めてくれた。
Posted by ブクログ
今回は、『お金の不安という幻想』という書籍を読みました。
レビューです。
まず、いつも聞いているラジオの2番組で今回の書籍が紹介されていました。
普段、『そもそもお金が不安を煽っているのでは?』と思っていた為、タイトルに惹かれて読んでみることにしました。
読んでみると、『価値』と『価格』の違いについて考えさせられます。
当たり前ながら、交換価値としての『価格』、経験や体験の対価としての『価値』。
自分なりのモノサシを持ち、価格に惑わされず価値を持ちましょう。というお話。
となりの柿はあかい
SNSで、派手に儲かった投稿を見ると、『なんか自分にもできそう』と思ってしまうが、そんなに甘くない。ネット社会は欺瞞に満ちどんなジャンルでもプロの真似したらプロと同じ結果が出るわけではない。
そりゃそうだ、メジャーリーガー大谷選手の道具を使えば、大谷選手と同じ結果が出るわけじゃない。プロトレーダーと同じ売買ができる訳じゃないのに、同じ市場で戦う。これは無謀だ。
『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』
真似しやすそうな成功例ほど、成功に必要な要素が抜け落ちている。再現性が低く失敗を招きやすい。あなたが投資だと思ってる行動、投資ですか?ギャンブルですか?
一般市民がこんなに、お金について考え出したのは、バブルが弾け、失業者、倒産件数や非正規社員が増え、なかなか就職できず、ITに乗り遅れた日本で慣習や慣例に流され、自分の意見持たず言えず彷徨った超氷河期世代が現在の労働人口の主役だからだろうか?
著書の田内さんは、高校生の頃、阪神淡路大震災を経験し、今まで当たり前にあった日常が壊れお金が意味を成していない、と感じたそうです。
この本を読むまで、私は…、世間との繋がりは薄れたが、お金さえあれば何でも手に入る、どんなサービスも受けられると根拠のない自信を持っていました。
老後2000万円問題も、正体すら知ろうとせず、切り抜かれた『老後2000万円』という言葉だけが一人歩きし、我遅れまいと投資を始め、手痛い失敗を繰り返しました。
令和8年、この上ない物価高、インフレ、円安エトセトラ。何でも怖がるのではなく、正体を知って怖がる。そして、未来を変える。自分は現役世代としては高齢者(?)だが、未来を担う若者を支持する。そもそも、このお金の不安という幻想は、人手不足が招いた現象なのだ。
働く、食べる、生活する、病院に掛かる、洋服を着る、行政サービスを受ける、すべて人がいないと動かない。確かに昭和のころと比べて生活は豊かになった。いつでも空いてるスーパー、燃費のよくなった車、整ったインフラ。けど、それらを支えるのも『人』である。
頑張っても報われない、そんな気持ちになることもあるけれど、不満をぶつける敵を見つけるより、不安を共有できる味方を探す。
そうは言っても急にお金の不安がなくなるわけじゃない。
けど、お金と、その周りや気持ちの持ち方など勉強になりました。
おすすめの一冊。
Posted by ブクログ
ベストセラーになっている本。君のお金は誰のためが良すぎて同じ著者のこの本を読んでみたけど、これも良かった。大人へのマネー教育本。
お金に対してはみんな不安を抱えていると思うけど、それは本当に、お金の悩みなのか?を問いかけている。
この本を読んだら、自分も社会の一員で、自分の資産、投資、お金のことだけを見ていてはいけない、それだと根本解決しないんだなということに気づかせてくれた。
Posted by ブクログ
投資信託やNISAを活用して、ただお金を貯めておけば将来は安泰だ。そう思い込んでいた私にとって、本書は「社会全体の構造」という全く別の視点から大きな課題を突きつけてくれる一冊でした。
特に目から鱗だったのは、「労働人口が急激に減少する日本において、仮に個人がお金を持っていたとしても、そのお金の価値自体が激減してしまうのではないか」という指摘です。その結果、本当に限られたごく一部の大金持ちしかまともに暮らせない時代が来るかもしれないという未来像には、強い衝撃を受けました。
昨今のインフレや物価上昇に加え、日本にはこれから確実な労働人口の減少が待ち受けています。人口動態は、未来を極めて高い確率で予測できるデータです。それを踏まえると、「ちょっとした小金持ち程度では暮らせない世の中」が到来することは、容易に想像がつきます。いくら個人が口座の数字を増やしたところで、社会全体が機能しなければ自分自身の豊かな生活には繋がらないのだと、心から実感させられました。
では、この人口減少という深刻な課題にどう立ち向かうべきなのか。その答えは、突き詰めれば「生産性を上げる」こと以外にありません。
本書で紹介されていた「椎茸の例」は非常に象徴的でした。椎茸の価格は100年前と比べて大きく下がっています。昔は山に入って探すしかなかったものが、人工栽培の技術が確立されたことで、大量かつ効率的に生産できるようになったからです。このように、限られた人数でも高い成果を生み出す「生産性の向上」こそが、人口減少社会における唯一の解決策です。
周囲を見渡すと、まだこの危機感を持っていない人が多いように感じます。マクロな社会構造の変化を捉えた上で、これからの時代を自分自身がどう生き、どのように振る舞うべきなのかを深く考えさせられる、極めて示唆に富んだ一冊でした。
Posted by ブクログ
お金の不安について、貯蓄や投資といった個人の問題だけでなく、人口減少や人手不足、社会とのつながりまで広げて考えている。視点は面白いが、話が大きくなりすぎて、自分ではどうしようもない問題が多く、あまり実感を持てなかった。
Posted by ブクログ
どんなにお金があっても働いてくれる人がいなければ社会は破綻する。
お金の不安とは実は働いてくれる人がいなくなるのでは、という不安。
人手不足の時代になっているので
・個人の労働の価値があがる、
社会的には
・効率化をはからないといけない
ということを書いた本、
という印象。
「株を買って企業を応援する」というのは、取引を増やしたい証券会社の詭弁」(p213)ということだが、株主として応援したいのでその会社の商品を買う、というところまでいって初めてその企業を応援する、ということなのね。ものすごく微力だけど。
p19
「お金の不安は、孤独だ」
p20
「誰もが、お金の不安を抱えている。それも、ひとりきりで」
p21
「資本主義は、「お金の不安」をふくらませるシステムだからだ。言い換えれば、私たちはさまざまな不安を、「お金の不安」に置き変えて生きるようになった」
p22
「私たちが「お金の不安」と感じるものは、実は「変化する社会をどう生き抜くか」という、根源的な問いではないだろうか。
だとすれば、やるべきことは明らかだ。
・情報を整理し、
・旅の支度をして、
・困難を直視し、
・仲間と協力する。
この4つの行動こそが、具体的な生存戦略」
p29
「その不安は誰かのビジネス」
p35
「「自分だけのモノサシ」を持つこと」
p44
「2025年5月時点で、無リスク金利とされる国債金利の30年ものは2.8%」
p45
「自分が感じた満足感を信じる」
p47
「大切なのは、「自分がどう感じたか」を見つめ直すこと。それが、自分だけの「価値のモノサシ」だ。だけど、私たちはつい「価格が高いほど価値がある」と錯覚する。これが、資本主義の功名な罠だ」
p49
「本当の価値は、自分自身の中にしかない。(中略)価格はあくまで市場が決めた他人の評価にすぎない」
p53
「これは、誰が、何のために伝えているのか?」
p65
「失敗には明確な原因がある。そこから学ぶことができる。(中略)成功の原因は見えにくい」
p66
「「真似しやすそうな成功例」ほど、成功に必要な要素が抜け落ちている。だから、再現性が低く、失敗を招きやすい」
p68
「投資で得られる利益の出どころは、基本的に2種類しかない。
・誰かの役に立ったことに対する報酬
・他の投資家をあてにしたお金
この2つの違いを見抜くことが、「投資がギャンブルか」を見極める鍵になる」
p70
「生活者としての自分が「お金を払いたくない」と感じる商品や事業への投資であれば、警戒」
「他人の財布を狙うということは、あなたの財布も誰かに狙われているということ」
p76
「「知らないと損する投資術」は存在しない」
p95
「有利なのは、資産がある人であって、投資という手段そのものではない」
p96
「努力が報われやすいという意味で有利なのは、投資より労働(中略)『働いて稼ぐ力』を育てる方が、長い目で見るとずっと効率的」
「2022年に20万5000円だった三井住友銀行の初任給は、2026年には30万円に引き上げる予定」
p101
「日本で働く人の9割が雇用者」
p104
「本来、働くこととは、誰かに仕えるのではなく、自分の力で価値を生み出すこと」
p105
「「役に立つこと」をすれば「稼ぐこと」につながる社会に戻りつつある。
そして、「誰かの役に立ちたい」という願いは、単なる稼ぐ手段を超えて人を動かす強力な原動力となる。そのために求められるのが、周囲のニーズを敏感に感じ取る「観察力」」
p108
「手に入りにくいものに期待しない、という現実的な選択」
p114
「「サイコロを2個振ったとき、一番出やすい目はいくつか」という統計の問題だった。正解は7である」
p114
「「目の前の人にどうすれば喜んでもらえるのかを、いつも考えているんです。そうすると、自然に応援してくれる人が増える」
p118
「まずは自分が抱えている不安を話してみるのもいいかもしれない。そこから共感が生まれ、自然に共有できる目標が見つかることもある」
「老後資金問題の本質は、実はお金の不足ではなく、「労働力不足」という社会全体の課題」
p119
「お金が必要なのは当然だが、お金だけを追いかける生き方は孤立を招く。それよりも、不安やゴールを誰かと共有できれば、人生の可能性はずっと広がる」
p123
「人生で備えられる資産は、突き詰めれば次の3つしかない。
人的資本を蓄えて、自分自身に頼る。
社会関係資本を蓄えて、身近な人や仲間に頼る。
金融資本を蓄えて、お金で他人に頼る」
p145
「2040年の日本では約1100万人もの労働者が不足する」
p192
「私たちがお金に縛られてきたのは、心が貧しくなったからではない。長いあいだ、「お金が制約だった時代」を生きてきたから」
p203
「1920年から2020年の100年間で、食費は2280倍に上昇したが、給料(大卒初任給)はなんと5000倍にも増えた。その結果、収入に対する食費の負担は当時の0.45倍にまで減っている」
p207
「1920年のエンゲル係数は、60%」
p209
(2020年には)「エンゲル係数は60%から27%にまで低下した」
p211
「私たちの暮らしが豊かになってきたのは、いつも仕事を減らすことが出発点になっている」
「効率化や新しい価値を生む「挑戦」にお金が流れることが、本当の意味での投資」
p213
「2024年度の株式取引額は約1300兆円だが、そのうち企業が新規に調達した資金はわずか1.4兆円。個人が株式投資を始めても、企業にはほぼ届かない。「株を買って企業を応援する」というのは、取引を増やしたい証券会社の詭弁」
p218
「1人当たりのGDPは、2000年には世界第2位だったが、2023年には34位まで転落している」
p222
「問題を、単なる個々の「お金の不安」と認識するなら、協力は難しい。(中略)でも、問題の本質が「人手不足」という社会全体の課題だとわかれば、状況は変わる可能性がある」
p231
「天智天皇は、たった19歳で大化の改新を成し遂げている」
Posted by ブクログ
「価値」と「価格」は必ずしも一致しないという考え方が特に印象に残った。言われてみれば当たり前のことだが、今まで意識したことのない視点だった。人は価格そのものではなく、その価格に対して納得感や満足感を得られるときに価値を感じるのだと学んだ。
また、日本経済が長く停滞してきた背景として、「出る杭は打たれる」という文化が挑戦やイノベーションを妨げてきたという考え方も興味深かった。
投資については、短期的な値動きを狙う投機ではなく、社会に価値を生み出す企業へ投資することの大切さが印象に残った。企業がどのような価値を提供しているのかという視点を持つことが、長期的な投資につながると感じた。
さらに、将来的に人口が減少すると株を買う人も減り、株価に影響する可能性があるという視点や、現在のインフレは「お金不足」ではなく「人不足」が大きな要因であるという考え方も、新しい学びだった。
この本を通して、お金だけを目的にするのではなく、自分自身も社会を少しでも良くする方向へ行動していきたいと思った。また、一つの場所や考え方に固執せず、自分には複数の帰属場所や選択肢があることを意識し、その時々で相対的に最善だと思える選択を積み重ねていきたい。
Posted by ブクログ
タイトルから期待した内容は、老後2千万円問題の様に、老後のお金の不安を煽って投資へ投資へと駆り立てる昨今の政策に対して、投資は基本的にギャンブルと同じであり、むしろその危険性を考えれば堅実な労働と生き方の方が安全と言え、お金に対して抱かされている不安は幻想である、的な事で安心させてくれるものかと。つまりお金に対して抱く不安は幻想に過ぎない、安心しなさい、的な内容を期待したのだが、そうではなく、不安を抱くべきは、お金ではなく、人口減少ですよ、というものであった。
11百万人労働者が不足する2040年の社会、確かにお金を持っていてもエッセンシャルワーカーが足りずに必要なモノ、サービスが手に入らなくなる事が目に見えている。それに対して政治も社会も危機感がなく、このまま進めばそんな社会が必至、と説く。さあどうするべきか、に話が展開する事を期待するも、若者は危機感を抱かない大人に危機感を抱いている、に留まり、肩透かし感で終わる。「人新生の資本論」「同黙示録」は、同じ危機感でもテーマは気候崩壊、同じく「このままいくとまずい」との警鐘から、それなりに具体策が提示されるのに対して、こちらはそこがなく、不安のまま残される。
むしろそちらメインにタイトルも「お金よりもっと不安なこと」位にして、それに対する対策、動き始めている具体的な動き、などが紹介されたものが読みたい。
でないと、不安は幻想などではなく、現実化する。
Posted by ブクログ
人、モノ、金がそろわなければ社会は成り立たない。その通り。お金を貯め込んでも、働く人、ものがなければ意味がない。
私たちは今何をすればいいのか…
人口減社会で、人が不足するこの時代に、どうしたらいいんだろう。
Posted by ブクログ
田内学さんの本は3冊目。
何か大切な事を言っているのかな、わかったような、わからないようなモヤモヤした感じは今回も同じ。もっとシンプルに書けばわかりやすいのになと。わざとかな?
幾つかの視点は、興味深く、勉強になった。
1、モノ経済からカネ経済への移行。このカネ経済が不安の根本原因。手触りのある具体的な世界から、数学的で抽象的な世界線の拡大。抽象化するほど価値が見えなくなって、シンプルに計量化される価格に踊らされやすくなる。価値と価格。大切なのは価値であり、その基準を持てるか否か。価値と価格は、とても大切な考え方。ミスターマーケットは常に精神不安定なので付き合うとこちらが疲れる。自分の価値基準を持ちたいモノですなぁ。
2、投資の利益は2種類。インカムゲインとキャピタルゲイル。インカムは企業が社会から得た対価としての利益から生み出されるもので適正な報酬。キャピタルは売り手買い手の交換差額であり、なんの生産も伴っておらずギャンブル的。個人的には、それはそうだけど、インカムもキャピタルも良いじゃんかと思う。始まりは誰しもがインカム、つまりは労働の対価から始まっているはずで、ギャンブルシステムがあるおかげで得られることもあるやろと。要は仕組みをうまく使うか否かの話。
3、ピケティの不等式r>gは、投資をしろって言うよりは資産を多く持ったものが有利な社会構造があると言う指摘。確かに、投資しろってふうに勘違いしている面はある。とは言え、これは資本主義である限りそうなんだろうから、社会として再配分する仕組みでうまく是正するしかないんじゃない?税金の仕組みであり、詰まるところは政治なのかなと。
4、金融資本、人的資本、社会関係資本。ここら辺は橘玲先生も言ってたなぁ。カネだけじゃ幸せは手に入らない。健康や家族、友達。バランスですなぁ。
5、これからの日本ではお金よりも人手不足が問題だと言う事。サービスを提供する人や材を生産する人がいなければお金だけあっても仕方ない。ヒト、モノ、カネ。要は、常に希少なものに価値があると言う事で、その時々どのバランスの問題ではないか。技術革新が起きればヒトやモノの価値がなくなる可能性もある。もちろんカネも。だからと言って金がなくていいよ言うことにはならん気がする。
6、日本人がオルカン買うってことは円を売ってるわけで、その反対に円を買った人は日本の資産を買っている。外国から配当金を得て、日本で家賃を外人に払うみたいな関係があると言う事。確かに、取引は常に両面なので、それが東京のマンション価格高騰させたりしてんだろうな。