あらすじ
「お金さえあれば不安は消える」─そんな幻想に、私たちはいつからとらわれてしまったのか。
人口減少、物価高、老後資金……先の見えない時代で必要なのは、不安の正体を見きわめ、社会と向き合う視点だ。
ともに生き延びるための生存戦略を描こう。
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Posted by ブクログ
第一部のポイント
- 不安は他人のモノサシから生まれる。安心は自分のモノサシから生まれる
第二部のポイント
- 正体を知れば焦りは消えていく。「役に立つか」が投資とギャンブルを分ける
第三部のポイント
- 会社に守られる時代は終わる。自分の「する事」が報われる時代が始まる
- 仕事ではなく「為事」へ
第四部のポイント
- お金を頼れば一人になる。共通の目的を見つければ、仲間と歩める
- 人的資本、社会関係資本、金融資本
第五部のポイント
- お金が社会を支えるという幻想。人がお金の価値を支えるという現実
第六部のポイント
- 「お金が経済を回す」という常識は通用しない。「働く人」を大切にする価値観が求められる
第七部のポイント
- 仕事を減らすことが、生活を豊かにする。未来をつくる投資は、誰かの挑戦から始まる
第八部のポイント
- 絶望の問いには希望が隠れている。社会を変える力は、すでに動き始めている
Posted by ブクログ
お金のむこうに人がいる、を書かれた田内さんの新刊。
大変読みやすく、わかりやすいです。
今でも言われていますが、これから人手不足の時代が来ます。どこかの本でも読みましたが、これからは人的資本を充実させていかないといけない時代だと思いました。
また、ギャンブルと投資の違いも詳しく解説。こちらは自分も薄々気づいていた内容が言語化されていました。株で、値上がり益を期待してはいけない。それはギャンブル。配当益の発生源はその会社が社会に役に立った報酬の一部なので、そちらは期待しても良い。
ただ、これからどうしていけば良いか、という具体的内容は無く、若者に期待して丸投げっぽい感じです。
出る杭を打たないようにしたいです。挑戦する人を応援したいです。むしろ挑戦する人になれ?
Posted by ブクログ
不安は、他人の物差しから生まれる
安心は、自分の物差しから始まる
2040年には、働き手が1100万人不足〜お金はあるのに、何も買えない社会が迫っている
→お金さえあれば大丈夫という幻想
→人がお金を支えるという現実
家事育児は、年商1100万円分の価値がある
暮らしを豊かにするのは、いつも「仕事を減らすこと」である
→効率化や新しい価値を生む「挑戦」にお金が流れることが本当の意味での投資になる
投資される側になれ
→実際、多くの人が「投資」従っている
あなたを巡る人材争奪戦が起きている
→ギャンブル的な投資で一攫千金を狙うより、「働いて稼ぐ力」をつけた方が現実的である
役に立つことと、稼ぐことが繋がりつつある時代、周囲のニーズを敏感に感じ取る「観察力」が求められる
→相手の悩みにそっと気づき、小さな気遣いを積み重ねる
社会のために役に立ちたいと掲げれば、協力し合える仲間が得られる。戦略!
→不満をぶつける敵ではなく、不安を共有できる見方を探せ
→一度築いた人的資本や社会的資本は簡単には失われない
金も不安も売る時代
→企業や機関は生き残るために「欲しがらせる」事に力を入れている
価格よりも、自分が大切にしたい価値に重きを置いて買うと、満足感が得られる
→「他人に見せられないから買わない」では満たされない
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負け無し
→「真似しやすそうな成功例」ほど、再現性が低く失敗しやすい
「その利益は、誰の役に立った報酬なのか?」に答えられない投資は、やめた方が良い
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価値と価格の違いから、本質的に大事だと思うことこそ価値がある。そして、価格に左右されないその価値観をしっかり持たなくてはいけない。逆にその価値観を持てた時、お金があるとかないとか、で悩むことはなくなると説く。
特に日本では、少子高齢化を問題視していて、労働人口が減ること、つまりは他国からの輸入に頼れば、人的資本の乏しい国は不利だ。だったら、移民を受け入れるなど労働者を補填する仕組みが必要なはずだ。人よりも金の帳尻合わせに奔走していないか?という疑問を投げかける。
お金は個人では大事だ、ということは否定していない。一方で、社会を見るとお金というのはあくまでも潤滑油であって、潤滑油がどれだけあっても、実際に働く人がいなければ、結局ものは作られず、物の価値、物価は上がっていく。インフレが起きやすい環境にあること、その上で、それを解消するには、協力が大事だという論調となっている。未来の日本を救うのは、本当に小さい努力と勇気である。総論賛成、各論反対パターンになりがちなロジックになっているが、それも飲み込み、地域に貢献したり、仲間を増やして、とにかく孤独になってお金を貯めるのだけはやめようというメッセージになっている。
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第1話 その不安は誰かのビジネス
第2話 投資とギャンブルの境界線
第3話 「会社に守られる」という幻想
第4話 愛と仲間とお金の勢力図
第5話 「あなたのせい」にされた人口問題
第6話 「お金さえあれば」の終焉
第7話 「仕事を奪う」が投資の出発点
第8話 「子どもの絶望」に見えた希望
Posted by ブクログ
お金の不安は誰にでもあると思うが、世の中の情報に振り回されず自分の価値観で判断すること。そのために現実から本質を見抜くための視点を教えてくれていて、頭をガンガン殴られてる感じで一気に読破しました。目の前のお金より、自分の稼ぐ能力をつけることの方が人生にとってサステナブル。仕事ではシンプルに社内外の関係者、世の中に役立つことを基準に行動すべしと再確認しました。不安が無くなったわけではないが、ポジティブな気持ちにさせてくれる最高の本でした!
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世間は、お金を稼ぐ方法やいかに投資で成功したかの情報にあふれ、お金を稼ぐこと、それも労働ではなく投資で稼ぐことが勝ち組、というような価値観で、焦りを感じていました。
田内さんのこの本を読んで、そんなお金のあるなしよりももっと怖くて、個人の努力ではどうにもならない大きな問題、課題があることに気付きました。
いくらお金があっても、人がいなければ物もなく、サービスも受けられない世界がくるかもしれないこと。
この問題に、国が、国民が、気づいて協力して対策しなければ、とお金とはまた別な不安がでてきました。
未来のために、何ができるんだろう。
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「きみのお金は誰のため」を読んで、「で、私はどうすれば良いの?」と思った方に向けての答え合わせみたいな本。
私も社会が少しでも良くなるように頑張ろうと思えました。
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人手不足が深刻、という話があったが、いくら人手があっても、待遇が改善されない限り、教育や医療、介護現場は改善されないと思った。
あと多くの職場では、何かしらのムダな仕事があると感じる。
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不安は、他人のモノサシから生まれる安心は、自分のモノサシから始まる
「大事なのは、相手をよく観察することです」
やはりポイントは「観察力」だった。相手の気持ちや悩みにそっと気づき、小さな気遣いを積み重ねる。
彼自身が自然に周囲を愛し続けてきたからこそ、周りからの信頼や応援を引き寄せていたのだと思う。
・愛:人を強く動かすが、簡単には手に入らない。
・お金:努力次第で増やせるが、それ自体を目標にすると仲間を作りにくい。
・仲間:愛情や思いやり、あるいは共感、利己心を軸に増やすことができる。
お金が必要なのは当然だが、お金だけを追いかける生き方は孤立を招く。
Posted by ブクログ
田内学さんの本は3冊目。
何か大切な事を言っているのかな、わかったような、わからないようなモヤモヤした感じは今回も同じ。もっとシンプルに書けばわかりやすいのになと。わざとかな?
幾つかの視点は、興味深く、勉強になった。
1、モノ経済からカネ経済への移行。このカネ経済が不安の根本原因。手触りのある具体的な世界から、数学的で抽象的な世界線の拡大。抽象化するほど価値が見えなくなって、シンプルに計量化される価格に踊らされやすくなる。価値と価格。大切なのは価値であり、その基準を持てるか否か。価値と価格は、とても大切な考え方。ミスターマーケットは常に精神不安定なので付き合うとこちらが疲れる。自分の価値基準を持ちたいモノですなぁ。
2、投資の利益は2種類。インカムゲインとキャピタルゲイル。インカムは企業が社会から得た対価としての利益から生み出されるもので適正な報酬。キャピタルは売り手買い手の交換差額であり、なんの生産も伴っておらずギャンブル的。個人的には、それはそうだけど、インカムもキャピタルも良いじゃんかと思う。始まりは誰しもがインカム、つまりは労働の対価から始まっているはずで、ギャンブルシステムがあるおかげで得られることもあるやろと。要は仕組みをうまく使うか否かの話。
3、ピケティの不等式r>gは、投資をしろって言うよりは資産を多く持ったものが有利な社会構造があると言う指摘。確かに、投資しろってふうに勘違いしている面はある。とは言え、これは資本主義である限りそうなんだろうから、社会として再配分する仕組みでうまく是正するしかないんじゃない?税金の仕組みであり、詰まるところは政治なのかなと。
4、金融資本、人的資本、社会関係資本。ここら辺は橘玲先生も言ってたなぁ。カネだけじゃ幸せは手に入らない。健康や家族、友達。バランスですなぁ。
5、これからの日本ではお金よりも人手不足が問題だと言う事。サービスを提供する人や材を生産する人がいなければお金だけあっても仕方ない。ヒト、モノ、カネ。要は、常に希少なものに価値があると言う事で、その時々どのバランスの問題ではないか。技術革新が起きればヒトやモノの価値がなくなる可能性もある。もちろんカネも。だからと言って金がなくていいよ言うことにはならん気がする。
6、日本人がオルカン買うってことは円を売ってるわけで、その反対に円を買った人は日本の資産を買っている。外国から配当金を得て、日本で家賃を外人に払うみたいな関係があると言う事。確かに、取引は常に両面なので、それが東京のマンション価格高騰させたりしてんだろうな。
Posted by ブクログ
Podcastの「news connects(chronicle)」10/25配信回「土曜版#50」を聞いて購入しました。併せて聞くと良いかもしれません。
本としては4話のあたりで著者の言いたいことは言い切っていたのだなと読み終わってから思いました。
お金のため、だと良い人は集まらず、同じ目標を持つもの同士が集まるというのは確かにそうだなと感じました。
お金だけじゃなくて、ソーシャルキャピタルとか、スキルとか、多様な価値を価値として認識し、大切にしたいですね。
Posted by ブクログ
全ての人に読んでもらいたい一冊。
老後2000万円問題に代表されるお金への不安について、本当に対処すべきは人口構造の問題である。いくらお金を持っていてもどうしようもない未来がすぐそこまで迫ってきている。そんな中ですべきは、自分の分のお金をなんとか奪うことではなく、皆で協力して仕事の効率化への挑戦を支援すること。
日本もう手遅れなんじゃないかという絶望感が強い点や、個人でやれることがあまりに小さくて星マイナス1つとしたが、本当に全ての人がこの危機感を共有できれば、そして新首相にはそれを期待できるのではないかという思いもある。
自宅の雨漏りを一人で直すのではなく、堤防の決壊を皆で食い止めなければならない。という比喩がすごく腑に落ちた。
Posted by ブクログ
お金のプロによるお金の話。今の金融教育は、資産運用(いかに資産を増やすか)にだけフォーカスしている。お金が増えても、サービスを提供する人や、物を作る人がいなければ、お金はただの紙切れ。いかに、「投資される側」になるのかが重要。お金に対する新しい視点。
Posted by ブクログ
日本社会が人手不足という共通の不安で一気に変わる可能性がある
社会の三原則のヒトモノカネのうち
お金は個人の問題とされるため社会はなかなか変わらない。
有事においてはお金がいくらあったって何にもならない。
投資とはそもそも新たな挑戦を応援することである。
若者が煩わしいと思っていることが、時代を変えてきている(有休を当たり前にとるとか)
Posted by ブクログ
私がこの本から特に響いたのは、「お金さえあれば安心」という幻想にメスを入れている点です。
かつて通用した「貯める・増やす=安心」という価値観が、今の時代にはもはや十分ではない。
そういう視点がこの本にはしっかりあります。
また、「孤独が不安を更に増長している」という指摘は、非常に現代的だと思います。
“お金”をテーマに考えるとき、つい数値や投資手段に意識が向きがちですが、この本は“共存”や“人とのつながり”“役割”という価値を前面に押し出しています。
「お金だけに振り回されたくない」「自分らしい生き方をしたい」と感じる人には、腹落ちする内容です。
さらに、「資産投資よりも稼げるための自己投資が重要」という視点には、私も大きく頷きました。
お金を増やす手段は増えていますが、本当に安心感を担保するのは“自分自身の力”“関係性”“価値”であり、それを育てることが長い目での安心につながると感じました。
ただし正直に言えば、この本が提示する視点は“問い”を立てることに重きがあり、具体的な数値目標や即効策という点では物足りなさもあります。
「では自分はどうすれば具体的に行動できるか?」というところに飛び込みたいタイプなので、もう少し手を動かせるワークやロードマップがあれば嬉しかったと感じます。
とはいえ、この本がもたらす「不安の構造を見抜く視点」「価値観をシフトする勇気」は、あなたのように“思考と行動を自分で選びたい人”にとって、非常に意味のあるものだと思います。
Posted by ブクログ
わかりやすい話なので、簡単な内容かというとそうではない。お金の本質をついた良書。頭を殴られたような、ハッとさせられるところもあった。社会に出ている「大人」の多くに読んでもらいたい。
Posted by ブクログ
投資することに対するネガティブな記載には同感できなかったが、今後人口減が進む中で、お金を殖やすと同時に行うべき大切なことがあることには納得した。
以下、メモ
・将来のお金の不安は、貯金や投資だけでは解決できない
・なぜなら、人手不足によりモノやサービスの数が減ると、それに伴い価格が高騰するから
・お金があっても、お金がある者同士での椅子取りゲームになってしまう
・それを回避するには、働く力を付けながら働くこと、一人で頑張ろうとしないで、共通の目標を持つ仲間と歩むこと
・円安はに今の日本にとって向かい風
・かつての日本は海外で売れるものがたくさんあったので、円安が経済の追い風だった
・今の日本には海外に売れるものはそれほどない
・日本はエネルギーや資源、食料などの多くを輸入に頼っている→支払いの際に外貨にする(外貨を買う)
・輸入に頼るほど円安傾向、国内での価格は上昇
・国産のものをできるだけ買って国内の企業を応援する
・人手を節約する(無駄をなくす)
Posted by ブクログ
pivotをみて、著者に興味を持ち手に取った本。
今の円安やインデックス(オルカン・S&P500)偏重の時制に置いて、どうして、なぜという一段深ぼった切り口で解説や警鐘をしてくれている。
金融機関の第一線で活躍したからこその目線で、最近の著書の中では新鮮だった。
一部納得できない意見もあったものの、これも大事な意見の一つだと思えたものだったので忘れずにいておきたい。
Posted by ブクログ
中盤までは良かったけど、最後の方は著者の希望のポエムになってしまい、そこは読み飛ばした。
お金の不安はこれを読んだところで結局はなくならないし、個人で今の資本主義社会を変える事はできない。
しかし、お金をたくさん持ってるから裕福だ、幸せだという価値観は、見方を変えればそうではないということの考え方については、背中を押してくれる内容だった。
結局はお金に振り回されないようにしようということになるのかな。
不安というのは幻想じゃなく現実ですね。
幻想とは思えなかった。
誰かに何かにやることを肩代わりしてもらうことで、自分の時間の余白を増やしてきた。誰だって豊かに楽して暮らしたい。できれば辛いことはしたくない、という選択をしてきた結果が今なのではないかなと思う。過去の遺産が少しずつ崩れている今こそ、現実を直視してみんなで立ち向かわなきゃいけないんじゃないかな。
Posted by ブクログ
結論は社会構造が問題だと、受け止めた
読みやすいけど『株高不況』の方が市場構造をよりロジカルに分析してて個人的には好きだった
悲観しすぎる若者への警鐘と、それは変わらない日本の構造。では私たちはどうすればいいのかというと、目の前のことをこなしつつ、スキルをあげていくしかないのかな
Posted by ブクログ
お金の問題だけでなくそもそも少子高齢化などの他の問題もあるよねと。不安を1人ではなくみんなで共感し合おうというメッセージだったが、結局何が言いたかったのかよくわからなかった。
Posted by ブクログ
自身ではなく、国や世界レベルでのお財布のお金という視野で考えられた本。
大人になってしまうと、頷ける内容だけど、だからと言って不安はなくならない…
Posted by ブクログ
働くとは側(ハタ)を楽にする解釈に心に響いた。
お金の不安に押しつぶされそうな日常に立ち止まり、本当に大切なものは何かを見つめ直すきっかけに。価格に翻弄されず価値に目を向ける視点は、育児や家計に追われる家庭にそっと寄り添う。働く意味を収入だけで測らず、家族や周囲との信頼関係に見出す考え方は、共働きの忙しい日々にゆったりした気持ちをもたらす。ただ具体的な不安解消の即効策にはやや物足りなさも。情報過多の社会で不安を和らげ、明日への小さな希望を抱かせる一冊。
Posted by ブクログ
「きみのお金は誰のため」同様、お金だけでは
価値がないと再認識させてくれる内容。
働いてくれる人がいて、商品やサービスがあってこそ、のお金、価値があるのだと。
労働力不足に直面している今、お金を稼ぐことの意味、方法を改めてみんなが考えなければと思った。
株で資産がものすごい増えて、それをXなどで発信してる人のことをとても羨ましいなと思う反面、私だったらもしそうなれたとしても、絶対に働き続けるなと思いながら見ている。私は日々小さなことであったとしても、人や社会に役立てることで精神が満たされたり幸せを感じるから。
でも株などで資産が増えることで、精神的にずいぶん余裕を持って仕事もできるんだろうな(想像)。
それと同時に人間社会に必要な仕事なのに、給料が低いという現状に関してはとても残念な気持ち、なんでこんな構造なんだろうと思う。
「お金を稼ぐ人が偉い」この価値観はパートナーがそう思っているのを日々感じるので、ほんとによく喧嘩の種になります。この人とは一生分かり合えないだろうくらいに思って、半ば諦めてさえいます。ほんとに残念に思いながら。
Posted by ブクログ
私たちの日常生活においても、お金を節約するだけでなく、「人手を節約する」という意識が求められている。
宅配便の再配達を減らせば、街を走る配達員の負担が軽くなる。その小さな気遣いが積み重なれば、節約できた労力を他の大切な仕事に振り向けることができる。
「お米一粒でも残したら、もったいない」
この昔ながらの教えには、作り手への敬意と感謝が込められている。それは、モノやヒトが制約だった時代の記憶だ。
私たちがお金に縛られてきたのは、心が貧しくなったからではない。長いあいだ、「お金が制約だった時代」を生きてきたからだ。
その時代は今、終わりを告げようとしている。
これから私たちが大切にするべきなのは数字ではなく、その向こう側にいる「ヒトの力」ではないだろうか。