小池真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
長い間、川久保家での出来事に心を囚われているけれど、何処までいっても雅代は傍観者以上にはなれないのが虚しいです。一時は確かに桃子の共犯者ではあったけれど、川久保家を離れた事で桃子は独りで戦わなくてはならなくなったから…負けてしまったのかもしれないし。
悟郎も千夏も、桃子を単純に考えてたのかもしれません。子どもだから愛情を持って接していればそのうち、みたいに。でも、桃子に向けてると思ってる愛情も独りよがりで、桃子がララべったりになるのもわかります。。
起こるべくして起こった悲劇。桃子が背負うには重すぎたけど。。心理描写が丁寧でどきどきしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ以前読んだアンソロジーに小池真理子の作品が収録されていて、それが良かったので、小池真理子の小説を読みたいと思い。
午後の音楽というタイトルと、表紙の写真が良さげだなと思い購入。
由布子という女性と、由布子の妹の夫である龍士郎の2人のメールのやり取りで進んでいく。
最初は事務的なメールの雰囲気で進んでいくが、好きな音楽や映画、本の話をしていくうちに、仲良しな雰囲気に。
お互いの打ち明け話をし、食事にも行き、男女すれすれの関係に… 一線を超えるかドキドキしながら読んだけど、由布子の強い意志で一線は超えず。
2人のキャッキャウフフ状態を当事者以外が読んだら、馬鹿みたいと思われるのかなと思ったり…読 -
Posted by ブクログ
巻末に「本書は1992年7月中公文庫より刊行されました。」と記載されており、加えて作者あとがきには「私にとって初めての短編集」と書かれているから、最初の短編集がハードカバーではなくいきなり文庫オリジナルとして出たということらしい。既に書き下ろし長編を5つも出した後のようだ。その長編の内の一つがホラーの傑作『墓地を見おろす家』(1988年)と思われる。比較的初期の作品集ということだろうが、個々の短編の初出データの記載が無いので分からない。
読んでみるとホラーが幾つかと、ホラーではないサスペンス小説、ないしミステリっぽいっものが収録されている。アイディアはまあまあのものが多く、出来もそこそこと -
Posted by ブクログ
六編のホラー。
「森の奥の家」は友人とその父を失った女性が主人公。
既に山小屋の主人たる2人は亡くなっているはずなのに、その別荘は綺麗に整えられている。
友人の兄嫁がたまに赴き整えてくれているようだが……。
何かおかしい。
読み手はこれまでのホラーのあれこれの筋書きを考える。
本当は山小屋なんてないのでは?
2人は死んでいないのでは?
実は恨まれていた?…。
さて、どの結末になることか。
「日影歯科医院」はちょうど私が歯医者で詰め物を詰め直している時に読んだ。
かかりつけの歯医者はちゃんといるはず、だが。
歯医者の恐怖譚というと、何を想像する?
ガリガリと削られ歯を抜かれる?
…いやいや。