小池真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】 囚われて/同窓の女/路地裏の家/姥捨ての街/天使の棲む家/花火/鍵老人/危険な食卓
異常に嫉妬深い夫の束縛を受ける妻、美貌で実業家としても成功したが恋人と不穏な秘密を共有している女性、可愛がってくれた近所の女性の秘密を知る少女、殺人を犯し自首する決心がつかないまま街をうろつく男、ケガをして入院している間に思い入れのある古い家電を断りもなく一新した嫁に不満を抱きつつ口に出さない姑、崇拝していた従姉のつまらない浮気を知った女子大生、家族から疎外された孤独な老人、健康至上主義の妻と離婚することになった節制嫌いの夫。
読後感はよくない。何がいやといって、ありそうなことやいそうな人が -
Posted by ブクログ
長い間、川久保家での出来事に心を囚われているけれど、何処までいっても雅代は傍観者以上にはなれないのが虚しいです。一時は確かに桃子の共犯者ではあったけれど、川久保家を離れた事で桃子は独りで戦わなくてはならなくなったから…負けてしまったのかもしれないし。
悟郎も千夏も、桃子を単純に考えてたのかもしれません。子どもだから愛情を持って接していればそのうち、みたいに。でも、桃子に向けてると思ってる愛情も独りよがりで、桃子がララべったりになるのもわかります。。
起こるべくして起こった悲劇。桃子が背負うには重すぎたけど。。心理描写が丁寧でどきどきしました。 -
Posted by ブクログ
表紙のポップさを想像して読むと、内容は案外ビターな短編集。
自分的に印象に残ったのが、「ダナエ」と「猫別れ」です。
「ダナエ」
最初はあまり良い印象のなかった、青い隈をたたえる女性店員。
彼女が倒れ込んだのを、視点人物である裕福なサラリーマンが支え、家に連れて帰る……という流れはややベタなものかもしれない。
なんだろう……侵し難い聖域を持つ女、と表現すれば良いのだろうか。
彼女の描かれ方が、なんだか私の中でしっくり?きたのだった。
「猫別れ」
これはもう。クライマックス!
認知症気味の祖母、引きこもり気味の娘、全ての調和に思いを馳せる母、そして猫。
さて、どうまとめる?と思うのだけど。
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Posted by ブクログ
ネタバレ以前読んだアンソロジーに小池真理子の作品が収録されていて、それが良かったので、小池真理子の小説を読みたいと思い。
午後の音楽というタイトルと、表紙の写真が良さげだなと思い購入。
由布子という女性と、由布子の妹の夫である龍士郎の2人のメールのやり取りで進んでいく。
最初は事務的なメールの雰囲気で進んでいくが、好きな音楽や映画、本の話をしていくうちに、仲良しな雰囲気に。
お互いの打ち明け話をし、食事にも行き、男女すれすれの関係に… 一線を超えるかドキドキしながら読んだけど、由布子の強い意志で一線は超えず。
2人のキャッキャウフフ状態を当事者以外が読んだら、馬鹿みたいと思われるのかなと思ったり…読 -
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巻末に「本書は1992年7月中公文庫より刊行されました。」と記載されており、加えて作者あとがきには「私にとって初めての短編集」と書かれているから、最初の短編集がハードカバーではなくいきなり文庫オリジナルとして出たということらしい。既に書き下ろし長編を5つも出した後のようだ。その長編の内の一つがホラーの傑作『墓地を見おろす家』(1988年)と思われる。比較的初期の作品集ということだろうが、個々の短編の初出データの記載が無いので分からない。
読んでみるとホラーが幾つかと、ホラーではないサスペンス小説、ないしミステリっぽいっものが収録されている。アイディアはまあまあのものが多く、出来もそこそこと -
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六編のホラー。
「森の奥の家」は友人とその父を失った女性が主人公。
既に山小屋の主人たる2人は亡くなっているはずなのに、その別荘は綺麗に整えられている。
友人の兄嫁がたまに赴き整えてくれているようだが……。
何かおかしい。
読み手はこれまでのホラーのあれこれの筋書きを考える。
本当は山小屋なんてないのでは?
2人は死んでいないのでは?
実は恨まれていた?…。
さて、どの結末になることか。
「日影歯科医院」はちょうど私が歯医者で詰め物を詰め直している時に読んだ。
かかりつけの歯医者はちゃんといるはず、だが。
歯医者の恐怖譚というと、何を想像する?
ガリガリと削られ歯を抜かれる?
…いやいや。