小池真理子のレビュー一覧
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小池真理子さんのホラー短編集。
「面」
「森の奥の家」
「日影歯科医院」
「ゾフィーの手袋」
「山荘奇譚」
「緋色の恋」
それぞれ、ホラー部分だけでざわざわではなく、全作品に男女関係(多くは男性の不貞)のざわつく感情と共に読ませてくださいます。
しかもこのうちの何作かは、見える方だったらしいお母様からの言い伝えがあるらしく、再びざわざわ。
そして、何が怖いか書ききらないところが、よろし。
解説の東雅夫さんの肩書きにアンソロジストとあり、アンソロジーを編纂する者という言葉があるらしい。
確かに最近アンソロジーが増えた。増えすぎて重複している作品も見かけるけれど。
東さんは、「時代の評価が定まった名作佳作」を編むタイプらしい。なるほど。 -
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大人の愛、日常に潜んでいそうな心かき乱される7つの短編からなります。
◾️鍵
死んだ夫から見つかる鍵をめぐる物語。夫への愛おしさと次の世界への旅立ち。ドキドキします。
◾️木陰の家
愛人へのくるおしい心と父親への思い。複雑に絡まり、虚しさが込み上げてきます。
◾️終の伴侶
何の面白みがなくて別れた夫との結末。人生の最後に孤独であることへの慟哭に感動です。
◾️ソナチネ
ピアノ練習曲ソナチネ演奏中におこる熱情。心の動き、燃え上がる激情の描き方、臨場感が凄いです。ここで終わり?と言いたくなる短編。
◾️千年萬年
マッサージを巡る女性の抑えられない気持ちが詳細に描かれていますね。性描写までいかないギリギリが綺麗な文体になり、引き込まれてしまいます。ここで終わり?II 叫びたくなる短編。
◾️交感
手紙のやりとりで成り立つ物語。老人と若手作家の組み合わせが面白い。最後は、、、
◾️美代や
手紙からフラッシュバックする美代やの思い出。母と父の思い出も美代やを中心に巡っていく。やはり!と思いながも最後まで引き込まれます。
女性心理が、さまざまな角度から描かれています。ギュッと味わって、ジワーっとひろがるような短編の面白さを満喫できる一冊です。 -
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【2024年10冊目】
ホラー小説のアンソロジー!1作目から怖くて、「どうしよう寝れない怖い」となりましたが、いろんな作家さんのホラー小説が味わえて、結果オーライでした!
1番怖かったのは、やはり「浮遊する水」でしょうか。「仄暗い水の底から」も拝読したことがあるので、多分読んでるはずなんですが、当然のように覚えてなくて、恐怖再来でした。今でもCM覚えてます、蛇口から髪の毛出てくるやつ。あれようお茶の間に向けて流してたな。
「猿祈願」もぎょっとする話で、あんまり想像しないようにして読みました。因果応報なのだろうか、でも子どもに罪はないのに…。
「影牢」はさすがの宮部みゆきさん!といった文体と、ただでは済まさないぞという結末が素晴らしかったです。本当に何読んでも外れない方ですね。
読んだことのない作家さんの話も読めて楽しかったです。でも、怖かったんで話の内容はなるべく記憶から消すようにしたいと思います! -
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ネタバレ何もかも恵まれて生まれた美しい少女が
ある日両親を殺され亡くす。
最初は色んな人の目線で描かれて物語は進んでいく。犯人もわりと最初の段階で分かるので
犯人を予想するというサスペンス要素はない。
ただなぜ、殺したのか
なぜ捕まらずに生きてこれたのか
は読み進めて段々と分かってくる。
偶然重なった事故によって
アリバイができ捕まらずに
姪のことを異常なまでの愛情によって
それに気付いた姉が激昂し、思わず殺すという展開。
彼にとっての幸せとは?
百々子の人生で何度も襲ってくる別れ、悲劇
最後百々子はアルツハイマーになるが
彼女の記憶に最後に残るものが
美しいもので幸せな日々であることを願った -
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ネタバレカバーイラストは濱口真央。
■綾辻行人 「再生」 (『亀裂』、『眼球綺譚』)
中高生の頃に既読。再読。
思った以上に・・・・の「・・」で笑ってしまった。
■鈴木光司 「夢の島クルーズ」 (『仄暗い水の底から』)
中高生の頃に既読。再読。
当時はすごい大人の話だと思っていたが、マルチ勧誘というしょぼさとヨットという対比が、実に大人っぽい。
またヨット好きの作者らしい描写(専門用語)もきりっとしている。
■井上雅彦 「よけいなものが」 (『怪奇幻想短編集 異形博覧会』)★
面白いアイデア。
よく会話文が連続するときに陥りがちな混乱を逆手にとって。巧み。
■福澤徹三 「五月の陥穽」 (『怪談歳時記 12か月の悪夢』)★
こ……、これは実に嫌な小説!
というのも子供の頃、こういう夢をよく見た。
天井裏の筒状の通路に入ったはいいがつっかえてしまうとか。
あるいは今も時々見ているかもしれない。
いやないやな描写だ。
純・物理的ホラー描写に、笑うしかない。
とってつけたような怨みも笑ってしまった。
■今邑彩 「鳥の巣」 (『惨劇で祝う五つの記念日 かなわぬ想い』)
正統なホラーで、巧い。
映画「・・・・・・・・」あたりを思い出すが、その公開より早い。
■岩井志麻子 「依って件の如し」 (『ぼっけえ、きょうてえ』)
最近既読。
■小池真理子 「ゾフィーの手袋」 (『異形のものたち』)
解説に森鷗外「舞姫」を彷彿とさせるとあり、なるほど。
単著としては「恋」を読んだのみで、あとは「アイロンのある風景 日本文学100年の名作」「平成怪奇小説傑作集1」や「家が呼ぶー物件ホラー傑作選」で知るだけの作家だが、かなり怪奇小説を手掛けているな。
皆川博子の推薦もあるし、この作家には手を伸ばしてみたいかも。
■澤村伊智 「学校は死の匂い」 (『などらきの首』)
最近既読。
◇解説 朝宮運河