小池真理子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
【怪異】をテーマに描く奇譚小説。
アンソロジーシリーズ。
この面子だし、と思って読み始めたのが
間違いだった…
想像のはるか上の上をゆく怖さだった…
夜、部屋で一人で読んでいられないページが
何度もあった。
大好きな米澤穂信の
「わたしキャベンディッシュ」も、
あーー、これが伏線でこうなる感じかぁ
のんきに思っていたあたし。
伏線は伏線でも回収先が違っていて
安定の穂信のぞわぞわ感。
乾ルカの「かぐわしいひと」なんか
ここから先は、もう読めない……と
次の日に
持ち越したくらいなのに
その怖さに上塗りされるように
壊れていく人間の怖さがくる。
えーーー??そっちーーー??!みたいな…
-
Posted by ブクログ
ネタバレ人格としては作者さんのことがあまり好きではないのだけれど、読むものは面白い……
というか、人間の汚い分全体のホラーな感じの微妙な心地よさがあります。
人間――しかも、割と女のどろどろの部分にここまでフューチャーしたらこういう話になるのか……とまったく私が創造もしない話のオンパレードなので、それはそれで面白いなあ……と思ってはいます。
女のために罪を犯してしまう男とそれを嬉しいと思ってしまう女――
当たり前の生活をしていたはずの人間が、当たり前じゃなくなる一瞬。
そんな人間ホラーを読みたい人にはオススメです。
ちなみに、短編が集まったものなので、とてもよみやすいかとは思います