あらすじ
誤って恋人の脚本家を射殺してしまった妹をかばうため、凶器の拳銃を捨てようと山梨方面に車を走らせていたフリーライター、世良祐介。ところが車を木にぶつけ立ち往生してしまった。偶然通りかかった亜美という若い女に助けられ、彼女のペンションに連れて行かれる……雪の降りしきる山奥のペンション、蠱惑的な女、サイコパセティックなその父親。やがて狂気が全てを……。
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Posted by ブクログ
解説 吉野仁 によれば、
心理サスペンスであり、モダンホラーだとのこと。
たしかに、心理不安,現代恐怖ということばはよく似合う。
妹が事故で人を殺した時,不安さえなければ、すぐに救急車を呼び,
必要があれば警察が来るだろう。
不安だからこそ、冷静な時になら取れる行動が取れない。
山奥のペンションの親娘も同様だろう。
不安だからこそ、男を監禁しようとする。
現代社会の心理の裏側を描写している。
最後は裁判の陳述を台本風に描写しているのは一工夫なのだろう。
Posted by ブクログ
サスペンス長編。これぞ!!心理サスペンスの白眉!!めちゃくちゃ怖い。読めば分かります。私は読みながら心臓ばくばくだし、手に汗握るし、ページ捲るのが怖くて仕方なかった。さすが、小池真理子さん。
Posted by ブクログ
とにかく怖かったんだけど続きが気になって一気に読んでしまった。想像したより狭い中でのストーリーでこのまま続くのかな、と途中で思ったが最後は引きつけられて、そして怖いと思った。この怖さはすごい。
Posted by ブクログ
妹がピストル事故で恋人を殺してしまった。たった1人の肉親である兄は妹をかばい、ピストルを捨てに山へ行く。が、衝突事故を起こし、たまたま助けられたペンションでは元教師であるペンションの主人は狂気におかされていた・・・。
こわかったよ。『恋』以外あんまりいい作品がない小池真理子のこれは良かった気がする。娘を溺愛するあまりに他人が信じられず、おかしくなっていく父親。最後はちょっとあっけなかったけど。それまでの展開はなかなかでした。
Posted by ブクログ
犯した罪を隠そうとしたために、どんどん深い穴に落ちていく、、、。怖い怖い。
狂気に満ちた父親の言動に、BGMとしてクラシックが使われている。小池真理子の話によくあるのだけど、本当に効果的。歌詞のないクラシックが余計に怖さを増す。逃げてーーーー!笑
Posted by ブクログ
秀治パパ怖いよ……! ラストに一筋の光明が見えるのが唯一の救いだけれど、雪に降りこめられたペンションというシチュエーションもあいまってとにかく怖すぎた。