小池真理子のレビュー一覧
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「贅肉」
美貌の姉が太り始めたのは母の死がきっかけだったか。
それとも失恋だったのか。大切な人を失うことで、自分も失ってしまったのか。
思いもかけない事故で姉が死んだ時、妹も壊れてゆく。
「刺繍の家」
偶然再会した友人。話すのは両親の事ばかりで自分の来し方には触れない。その友人に誘われて友人宅に行く事になるが、友人が母と呼ぶ人は家族が嫌っていたはずの姉だった。
何故姉が母の立場になったのか。その辺りの倒錯した心理が不明のため、割り切れなさが残った。
「終の道づれ」
年老いて、出かけるのは億劫になった。家にいるのが一番なのに従妹が煩く誘ってくる。挙句に外で知り合った男と自分を結びつけようとする。 -
Posted by ブクログ
辻堂環という一人の男性と、ほんの短期間関わりあった女性たちの話。
環さんは、とんだプレイボーイだ!と、最初の方は思うんだけど、読み進めていくうちに、彼の孤独の深さや、刹那的に深い愛情をもつそのやり方に、なんだか可哀そうになってきてしまった。
私はでも、こんな生き方をする人は好きではない。
環さんが好きになった、この話の主人公たちは、もともとは、他に大切な人がきちんといたり、自分をちゃんともっていた人たちだった。
環さんが好きになるのはそういう人たちばかりで、彼が関わることで、彼女たちは何かしらを失った。
失わせることでしか、愛せないなんて、なんて哀しいんだろう。 -
Posted by ブクログ
小池作品の文章って本当に美人だなぁと思います。すっと背筋の伸びた美人な文章。でも美人な女の人って綺麗だけどそのせいで近寄りがたくもある。この作品は特にそれが顕著な感じがします。
初めて読んだときは大学生だったけど、エマの「あなたとは、たくさんの男、共有してたわね」って言う言葉が大人っぽくて素敵で、エマにそう言わせた野乃ってすごいなと思いました。大人なエマにそんな風に言われる野乃に憧れました。それは今でも変わらないです。
ただ、野乃の歳を超えたら今度は野乃の幼さが目立つような気がしてならなくなりました。
大人のエマと野乃ではなく、エマと子供の野乃という感じです。
作品を通じてエマの魅力を語り続け