小池真理子のレビュー一覧

  • モンローが死んだ日

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    とても引き込まれた作品でした。面白かったです。鏡子さんの孤独と鬱状態の描写に自分の過去を思い出したりして序盤はひりひりしましたが、高齢の男女の恋物語かな?こういうひっそりした穏やかな生活いいな、と思い始めたところで、ミステリー?と気持ちよく翻弄されました。鏡子さんの、氷の壁の間を滑り落ちていく、という気持ちが落ちる時のイメージ、わたしも怖いと思いました。登場人物の細やかな心の動きが感じられて、タイトルもすとんと理解できました。鏡子さんのこれからもきっと幸せだ、と思わせるラストも好きです。冬の描写が素敵で、今読めて良かったなと思います。

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    2017年12月01日
  • 二重生活

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    ネタバレ

    門脇 麦の主演映画を観たくて読みました・・

    が、最終的に丸く収まる感じが『まあ人生こんなもんだよな』と。

    主人公と尾行対象者が遂に対面してしまう、非常にスリリングなシーンの後に、何とも言えない雰囲気と距離感のなか、ワインバーで過ごすシーンが何だか滑稽で、でもなんか理解できるような気もしてよかったです。アルコールの入った2人が肉体関係にならないところが、非現実的というか、ああお互いキチンと冷静なんだなと、それもまた良かった。
    (映画ではこのシーンが酔った主人公が『論文書かせて』迫り、ホテルに雪崩れ込み、自分の心は空っぽだと自己開示しはじめるという展開で非常に興醒めでした。)

    文学的哲学的尾

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    2017年11月06日
  • 夏の吐息

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    ネタバレ

    標題作を含む6つの短編。どの物語も額装された1枚の絵のように、叙情的な美しい世界を見せてくれる。
    そのどれもに共通して感じられるのが「死」、「愛」、「エロス」。私たちの年代にこの作品が沁みるのは、様々な過去の経験を越えてきて、死の影を感じ始めた今だからこそなのかもしれない。
    個人的には「パロール」がとてもよかった。
    若かりし頃に意味も分からずにその色気に惹かれて聞き惚れたアランドロンとダリダの「パローレ・パローレ」が出てきたからかもしれない。また聞きたくなった。

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    2017年11月04日
  • ソナチネ

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    ピアニストと教え子の叔父、主婦と指圧師、未亡人と亡き夫の友、そんな男女が互いに(あるいは一方的に)惹かれる描写が目に見えるようでした。亡き夫の衣服のポケットから見知らぬ「鍵」を見つけたところは、自分がその立場だったらと考えてせつなくなった。

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    2017年11月03日
  • 二重生活

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    ソフィ・カルの「何の目的もない、知らない人の尾行」に興味を持っている珠。
    ある日、それを近所の石坂という既婚男性にて実行。
    そこには愛人との不倫現場があった。
    他人の秘密を知り、珠は尾行を止められなくなる。
    しかし、それは同棲相手の卓也への気持ちへも変化をもたらす。
    何の目的があるわけでもないのに他人を尾行する。そのスリルが珠を変えていくのか?

    2017.10.21

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    2017年10月22日
  • 二重生活

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    ネタバレ

    映画を見てから原作を読んだ。
    卒論提出してないし石坂とホテルに行ってないし桃子さんって誰やねん!ってなった。原作より映画の篠原先生の尾行の話の方がおもしろかったなー。

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    2017年09月24日
  • 二重生活

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    面白かったです。教授の授業での言葉に惹かれ、近所の男性に対して文学的・哲学的尾行を始めた珠。男性の秘密を知ってしまうのですが、それに連れて同棲相手に対しても不信を募らせていくのが怖いです。尾行していることを対象に知られてしまうところはハラハラしました。モラトリアムを享受している珠に共感は全く出来ませんでしたが、元の生活に戻った珠が生きていくことに倦怠感を持ってしまったのが印象に残ります。この作品に流れてるのはこれなんじゃないかと思いました。厭世観と、倦怠感。人の感情の移り変わりをまざまざと見せ付けられました。映画も観たいです。

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    2017年08月27日
  • 狂王の庭

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    ネタバレ

    杳子と青爾。妹の美夜。

    青爾の頭の中には 広大で自分で手がけた庭と、杳子しかなかった それが全てだった

    青爾と杳子は2人で一緒にいる時も 穏やかな時間というものは皆無だったのだろう

    杳子が妊娠したのが青爾の子だったら状況はどうなっていたのだろう どちらにしても2人が幸せになることは考えるのは難しい

    小池真理子さんは クールな何を考えてるかわからないような男性が好みのよう…

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    2017年07月09日
  • 夜の寝覚め

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    アラフィフの不倫がテーマの短編集。
    好き嫌いが分かれるテーマではあるが、
    小池作品は文章がキレイなのでサラリと読める。
    『共感出来ない』人が多いであろう話ばかりなのだけど、
    文字が視覚に訴えると言うか、容易く映像化出来る文章にイヤミを感じさせない。
    サラリと読める割には、ネットリした内容だ。
    ザ・小池真理子!と言う感じ。(笑)

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    2017年07月09日
  • 妻の女友達

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    ・菩薩のような女
    ・転落
    ・男喰いの女
    ・妻の女友達
    ・間違った死に場所
    ・セ・フィニ 終焉

    過度の保身・欲から殺意を抱く経緯、破滅して行く男たちの描写は素晴らしい。ただ、内容が暗くて陰険で、読んでいて楽しくないので、もういいやって感じになる。

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    2017年06月04日
  • 二重生活

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    大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。
    そこで石坂の不倫現場を目撃し、他人の秘密に魅了された珠は、対象者の観察を繰り返すようになる。
    しかし尾行は徐々に、珠自身の恋人との関係をも脅かしていく。

    何気なく始めた行動が、自分自身の状況にも影響を与える。この物語の場合は、不倫をしている男を尾行することにより、生々しいその現場を目にしてしまい、結果自分の恋人の女性関係をも疑ってしまうことになる。
    尾行までの極端な行動ではなくても、そういうことって案外転がってるのかも、と考えたりし

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    2017年05月06日
  • 東京アクアリウム

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    この人の小説はなぜこうも読んでて苦しいのか。たぶん、絶妙な「ありそう感」によって、たやすく自分を登場人物に重ね合わせられるからだろうと思う。特に「猫別れ」はしんどかったし、まみちゃんいい子やんけ・・・!ってなって泣いた。

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    2017年04月20日
  • 倒錯の庭

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    どの話にも以上な愛情表現をするサイコパスな男が出てくる。
    オチはゾッとしたり切なかったり、どれもハラハラして楽しめた。

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    2017年04月09日
  • 二重生活

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    崇高な思想に見せかけた、暇で経済的に苦労していない未成熟な内省しない大学院生の自己中心的な趣味の話。読み物としては面白い。もっと世の中の役に立つ生き方をしてください。自分ばかりでウンザリ。

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    2017年04月09日
  • 水無月の墓

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    再読。
    編まれた傾向からして、すべての行き着く先が分かっているのだけど、読み進めてしまう筆力はさすが。

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    2017年03月15日
  • ソナチネ

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    ネタバレ

    生と死とエロスかあ。著者の得意分野ですね。
    若干ミステリーというかホラー分野も取り入れた本作は、なんだか気味が悪いような、でもエロティック。文体が美しいので気味の悪さが増すのかな。
    「千年萬年」はどこかで読んだことある。

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    2017年03月10日
  • 狂王の庭

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    映画化された小池さんの「二重生活」がとても面白かったので、「青山娼館」に続いて3冊目。
    少しどんなだろうと心ひかれる設定は、お上手。帯に書かれると、思わず手に取ってしまう気になる度。
    でも、3冊にして、3冊とも不倫が関わってくる。私は、不倫を目の当たりにしたこともあり、その実際の不潔さを気持ち悪く思っており、安易に本で煽りたてるネタではないと思っているので、不倫が出てくるとよくある設定に感じて、がっかりしてしまう。

    今度は、妹が惚れてやまない相手を奪うという人間的にも下衆な関係を描いていて、食傷してしまった。

    もう小池さんは、しばらくいい。

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    2017年03月05日
  • 雪ひらく

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    6編からなる短編集。各話の話の主人公は皆もう若さの盛りも過ぎ、老いること、身近にある死、それでも身体の裡にくすぶるかのような官能を感じられ、短いお話でしたが小池さんのエッセンスがぎゅっと凝縮されていて楽しめました。いつもながらの美しい描写に、匂い立つような官能の表現が素晴らしかった。

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    2017年02月27日
  • 青山娼館

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    小池さんは、「二重生活」がものすごくワクワクしたのでもう一冊読んでみたけど、これはまぁまぁかな。
    でも、やっぱり独自性はあると思う。
    どうなるんだろう?っていうのは、あったので、悪いお話ではないと思う。ただ、私、やっぱり基本不倫ものは好きじゃないんだなー。。。安易なネタに逃げている気がどうしてもしてしまうし、そんないいものじゃない。

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    2017年01月15日
  • ふたりの季節

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    本書を何気なく購入し、読み始めた直後、なんとなくその洗練された文体が鼻につき読むのをやめた。
    それが今ではサクサクと一時間と少しで読めたのだから読書も本人のそのときの心の持ちようで大きく変わるのだな、と実感。
    余談はさておき最初にも書いた通り何気ない風景や心の有り様を実に洗練された文章で表現されていて、終始キラキラしたものを目にするような感覚でいた。
    登場する由香と拓はすっかりおじさん、おばさんという年齢なのに非常に美しい2人を想像してしまう。
    様々な苦悩や喜びを含んだ経験を重ねてなお瑞々しい人生を歩める、随分遠くまで来ても尚、道はさらに続いている。
    学生時代にこんな熱い思いを交わした2人にも

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    2016年09月23日