あらすじ
晩秋の夜、高速バスが炎上。この事故で夫を失った園田萌と、娘を亡くした作家・石渡遊作が出会ったのは、二か月後の遺族会がはじめてだった。喪失の同じ痛みが、ふたりを分かちがたく結びつけてゆく。だが孤独と絶望の淵からはじまった愛は、スキャンダラスに取りざたされることに。互いに溺れ、社会に背をむけたふたりに残されているのは、この恋に殉じること。究極の道行を描く渾身の恋愛長編。
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Posted by ブクログ
小池真理子さんの小説は、読んでいてとても心地よく、癒される。所持する本をもっと絞って、何度も何度も読み返したいけど、好きすぎてなかなか絞れない作家さん。
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「エリカ」と「瑠璃の海」を同時に読んでいます。
エリカの感想には
小池真理子の書きたかったこと。
日常にありえる設定で、どの方向へ進むかではない。
どの方向へ進んだとしても、そこにあるのは日常であるということ。
設定そのものに対する見方を提示している。
描写の旨さは、旨いことがいいことなのではなく、日常的である枠に収めてしまうところがいいことなのではないか。
小池真理子が書きたかったことはそんなことではないかと思う。
と書きました。
瑠璃の海も全く同じ文脈で読んでいます。
進んだ方向に疑問を投げかける方も見えます。
物語なのだから、そちらに進んだらという仮設だと思って読まないと,疲れるように思います。
女性作家の女性主人公だから、男性読者が取れる特権かもしれません。
Posted by ブクログ
晩秋の夜、高速バスが炎上。この事故で夫を失った園田萌と、娘を亡くした作家・石渡遊作が出会ったのは、二か月後の遺族会がはじめてだった。喪失の同じ痛みが、ふたりを分かちがたく結びつけてゆく。だが孤独と絶望の淵からはじまった愛は、スキャンダラスに取りざたされることに。互いに溺れ、社会に背をむけたふたりに残されているのは、この恋に殉じること。究極の道行を描く渾身の恋愛長編。
なんだかなぁ。。。
そういうものかなぁ。。。
なんて思ってしまいます。
現実にはどうだろう?
考えてしまいます♪
Posted by ブクログ
自分だったら愛する人から「一緒に死のうか」と言われて、「あなたとなら死ねる」と返せるだろうか…2人の結末が本当に幸せだったのかどうか、というよりむしろ個人的にはそっちを考えてしまって、そういう意味でモヤモヤしてしまう読後でした。
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家族の不慮の死をきっかけに知り合った2人。
家族を失ったことで自分の仕事や生活までも完全に狂ってしまって残されたものがどれだけ辛いかを体をもって知っているはずの2人なのに…。
2人は幸せになってはいけないのか…未来はなかったのか…
Posted by ブクログ
いかにも小池真理子ワールド。大人の恋を感応的に描きながらストーリー性も持たせているけれど、大抵、男性の描写で、著者の好みのタイプがかなり反映されてしまうと言う。。。
APF通信のあの方みたいなひとがきっと、タイプなんだろうな。
恋愛ストーリーとしては面白いけれど、ラストを読むと、恋愛至上主義すぎて、ちょっと白けた気持ちになる。
Posted by ブクログ
再読。
事故で家族を亡くしたもの同士が恋に落ちる。支えあいながら、生きていければよかったのに。。「幸せ」と言いながら、生きにくかったのか。。なぜその道を選ぶのか、私には理解できない。
小池真理子が描く男の人って色っぽいなーとつくづく思う。
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結局のところ、ラストをいかに正当化というか美化というか、読者に納得させるための話しかな・・・
ラストから読んだ後に「ふーん・・・?」となってしまったので、イマイチ。
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作家さんとしては書いてみたいテーマなのだろうな、とは思います。
端正な文章で、するすると読めて面白いですが、やはり最終的に何故そういう行動に出たのかというところが、女性側からは伝わってこなかった。
確かに、精神的には不安定だったといっていいでしょうが、幸せに満ちているのならどうして?と凡人は思う。
とことん追い詰められての行動なら理解できるけど、幸せを感じながらなんて、綺麗ごとすぎて白けてしまった。
Posted by ブクログ
事故で大切な家族を失った同士が・・
そんなシチュエーションは自分に置き換えられないので、こうなるか??ではあったが、小説は小説として楽しめればよいので、OKかな。相変わらず、小池さんの文体は重いけど美しい。長崎に行きたくなります。
Posted by ブクログ
設定に惹かれて読み始めた。読みやすい。ただ、夫が亡くなって、それなのに他の男の人に惹かれていく様子が、私にはやっぱりよくわからなかったです。けど、描写はわかりやすくも美しく、平戸や生月のうつくしい穏やかな雰囲気が小説にぴったりで、最期のシーンも静かに、美しく哀しく終わった感じがあった。しかし、無力感に襲われますね。他の方も書いてたけど、お母さんと最後に会うところ、泣きます。悲しい。
Posted by ブクログ
同じ作者の『欲望』のレビューを見返して、さわやかな印象だと書いてあった。本当にそんな印象を受けたのだろうか?今回の『瑠璃の海』を読んで感じるのは、真逆の印象なので不思議に思う。同じ事故で身内を亡くした男女が惹かれあい恋仲になる。同じ悲しみを背負う二人が行き着く先にあるものは、けっして明るい未来などではあるはずがない。強い絆で結ばれていた生前の夫の浮気を疑い、また幸せだったはずの二人の生活にも疑念を抱き始める。そんな萌だからこそ、遊作が必要だったのだろう。
Posted by ブクログ
バス事故で夫を失った30代半ばの萌、娘を失った作家・遊作。突然の悲劇に結びつけられた2人は、同じ孤独の淵で愛し合い、終末へと向かう。運命に弄ばれ、静かな絶望に彩られた愛の行方。
-紹介文より
Posted by ブクログ
同じ痛みを持つもの同士が惹かれあっていくのは納得がいくのだけど、彼が死を選択したということが腑に落ちなかった。男性のほうの人物像がイマイチ理解できなかったのかも。
Posted by ブクログ
同じ事故で夫を亡くした女性と娘を亡くした男性が近づいていき。。。ある意味すごく衝撃的なストーリーなのに、そう感じさせなく、とても自然に物語が流れていったのは不思議な感じ
Posted by ブクログ
最初から最後まで、重い内容の大人の恋愛話。
二人の最後の選択は、正しかったのだろうか。。
暇にかまけて一気に読んだが、
非常に濃厚かつ重々しいないようにつき、
浮かれ気分なんて吹っ飛んでしまう一冊。(笑)
Posted by ブクログ
高速バス事故で夫を失った女。娘を失った男。そんな悲劇的な縁で出会った二人の結びつきは深く、孤独で始まった恋は孤独なまま結びつく。
心中、を究極の恋の道行きとするのは安易だと思う。でも、それをそう言いきるまでに持っていけるのは小池真理子だからではないかな、とも思う。
Posted by ブクログ
小池真理子の文章は好きだ。分かりやすくて読みやすい。
今回もさらさらっと読めたんだけれど、
なぜそういう結末を迎えなければいけないのかがいまいちわからん。
不倫なわけでもないし、誰に反対されているわけでもない、
むしろ女の母親といい、男の元妻といい賛成してくれている感じ。
普通に付き合って普通に暮らして行けば良いじゃん、と思ってしまった。
私が「渾身の恋愛」とやらがまだわかってないコドモだということかしら。