あらすじ
晩秋の夜、高速バスが炎上。この事故で夫を失った園田萌と、娘を亡くした作家・石渡遊作が出会ったのは、二か月後の遺族会がはじめてだった。喪失の同じ痛みが、ふたりを分かちがたく結びつけてゆく。だが孤独と絶望の淵からはじまった愛は、スキャンダラスに取りざたされることに。互いに溺れ、社会に背をむけたふたりに残されているのは、この恋に殉じること。究極の道行を描く渾身の恋愛長編。
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Posted by ブクログ
「エリカ」と「瑠璃の海」を同時に読んでいます。
エリカの感想には
小池真理子の書きたかったこと。
日常にありえる設定で、どの方向へ進むかではない。
どの方向へ進んだとしても、そこにあるのは日常であるということ。
設定そのものに対する見方を提示している。
描写の旨さは、旨いことがいいことなのではなく、日常的である枠に収めてしまうところがいいことなのではないか。
小池真理子が書きたかったことはそんなことではないかと思う。
と書きました。
瑠璃の海も全く同じ文脈で読んでいます。
進んだ方向に疑問を投げかける方も見えます。
物語なのだから、そちらに進んだらという仮設だと思って読まないと,疲れるように思います。
女性作家の女性主人公だから、男性読者が取れる特権かもしれません。
Posted by ブクログ
自分だったら愛する人から「一緒に死のうか」と言われて、「あなたとなら死ねる」と返せるだろうか…2人の結末が本当に幸せだったのかどうか、というよりむしろ個人的にはそっちを考えてしまって、そういう意味でモヤモヤしてしまう読後でした。