小池真理子のレビュー一覧

  • 東京アクアリウム

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    ネタバレ

    久しぶり、そして2冊目になる小池さんの作品。語り手が女性のお話が7篇、男性が語り手のお話が一篇の短編集。

    主人公はどれも30代から40代。恋も仕事も色々と経験し、その人の過去を垣間見ながらこの先どうなるのか…と思った所で終わってしまうので、続きを読みたくなる物もあった。

    『風』は衝撃的。学生時代の同級生と不倫していた千晶。その相手である川原とした約束。まさか通夜にやってきて約束を果たすとは…。

    そして『父の手、父の声』は二ヶ月に一度新幹線に乗って不倫相手に会いに行く香織。

    どちらも夫と子供のいる普通の主婦なのに家族には見せない顔を持っている。しかし、誰しも本当の顔は自分しか知らないのか

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    2024年05月28日
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選

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    花車が好きだった。どれも恋愛と幽霊を絡めたような話で好みではあるが、恋愛模様によくも悪くも昭和みを濃く感じる。

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    2024年05月25日
  • 死に向かうアダージョ 新装版

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    人里離れた厳冬期の山小屋にひとり残されたうえに、多量の薬を服用していて意識は朦朧、おまけに途中で脚を骨折してしまい、、、しかもそれが携帯電話など存在しない頃の話となればもはや生存は困難。そんな極限状態のヒロインを描いた本作はサスペンスよりもむしろサバイバルものに近い様相を呈す。千尋と多聞の関係に纏わるふたりの心情的な記述にやや物足りなさを感じたが、ストーリー全体として見ればなかなか面白かった。鍵となるのがカセットテープのB面という点も興味深い

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    2024年05月25日
  • 神よ憐れみたまえ(新潮文庫)

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    1963年、菓子製造会社社長夫妻が惨殺された。残された12歳の一人娘が、悩みながらも力強く生きていく大河小説。悲しいことも沢山起こるが、家政婦のたづを始め、心温まる人々も登場する。子供時代の描写や終盤の60代の心の動きなどが丁寧に描かれており、心が揺さぶられる。

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    2024年05月23日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    あの日にかえりたい
    夕涼み
    春よ、来い

    ユーミンはテレビで見るくらいしか知らないけど、
    日常の中の神様みたいだ

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    2024年05月20日
  • 怪しい隣人

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    印象に残ったのは「妻と未亡人」及び「終の道づれ」の二篇。女の怖さが垣間見えるラストには思わず背筋も凍りつく。夫が妻からギャフンと言わされる「隣の他人」は小池真理子お得意の展開

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    2024年05月16日
  • 危険な食卓

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    表題作「危険な食卓」の展開は、日本推理作家協会賞を受けた「妻の女友達」に通ず。夫婦による騙し合いの様子とブラックユーモア感の漂うラストが愉快。短編の名手と呼ばれる小池真理子の粋な語り口が光る

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    2024年04月27日
  • 怪談

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    この世とあの世の境を彷徨う霊魂と登場人物たちとの不思議な関わりを描いた短編集。怪談と聞いて即座にイメージする恨みつらみ系の話とは異なり、謂わば超常現象的な内容が中心なので、背筋が凍るようなものを期待するとかなり肩透かしを食う。先日読んだモダンホラー要素の強い「夜ごとの闇の奥底で」よりも本作のほうが小池真理子らしさは味わえた

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    2024年04月16日
  • 異形のものたち

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    ホラー短編集。ほんのりぞっとする幻想的な怪異ばかり
    かと読み進めたら「山荘奇譚」の終わり方が苦手なジャンルだった!いけない!!

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    2024年04月09日
  • 間違われた女

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    ネタバレ

    てっきりタイトルの「間違われた女」=雅子を中心に最後まで進むのかと思いきや、彼女が途中でまさかのフェードアウト。単なる脇役に感じられた金物屋販売員・千世子が重要な鍵を握ってのクライマックスの展開は、意外性に富み、知らず知らずのうちに話へ引き込まれていた。この小説全体をリードするのが「間違えた男」=秀実なのを考えれば、事実上の主人公は雅子ではなく彼と言っていいのかもしれない。全く本筋とは関係なさそうだったプロローグ部分が後半で絶妙な具合に絡んでくるなど、随所で小池真理子のストーリーテリングの上手さが光る一篇である

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    2024年03月21日
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選

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    ネタバレ

    角川ホラー文庫だったので、手に取りましたが、怖い要素は少な目でした。
    短編集だからと目次から摘まんで読んでみたら、時系列でつながっているお話もあったので、順に読む方が分かりやすいです。

    死者の想いと触れ合う物語たち。読んでいて、死者と生者の境界線の揺らぎを感じ取れました。読み終わった後は、古い友人と再会した時のような、嬉しさ、寂しさと懐かしさが綺麗に混ざったような気持になりました。これがノスタルジーでしょうか。

    ---13編の中から何個かあらすじと感想---

    『死者と生者をつなぐ糸』
    あらすじ:私は14年ほど前、いるはずのない場所で、母の形をした何かとすれ違う。
    こういう奇妙な体験がいく

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    2024年03月20日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

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    どれも読みやすく面白かったです!
    怖かったのは小池真理子「山荘奇譚」かなあ。細長い地下室にボロ切れだけ画鋲で留まってる光景、不気味すぎる。

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    2024年03月19日
  • 異形のものたち

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    小池真理子さんらしい作品だと思います
    読後感がホラーの王道ですよね
    恐さ的にはライトな感じでしょうか

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    2024年03月10日
  • エリカ

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    急逝した親友の愛人から寄せられるアプローチに揺れる主人公の様子を著した「エリカ」は、彼女が抱く微妙な感情の動きが仔細に表現され、数々のサスペンスものを手掛けてきた作者ならではの心理的描写が際立つ。登場人物の関係性はアントニオーニが監督した「情事」にも通じ、シネフィルの小池真理子があの映画をモチーフとしたように思えなくもない。本作の主題とも言える「愛の不毛」を撮り続けたフィルムメーカーがアントニオーニであることを考えれば、両者の繋がりが見えてくる

    世の中に溢れる数多の「愛」のなかに、まやかしではない真実の「愛」は一体どれくらい存在するのか。永遠に手には入らないと知りながらも、それを求めて止まな

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    2024年03月07日
  • 妻の女友達

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    全体のペース配分を上手く調整してゲームを作っていく先発完投型のピッチャーが長編小説の書き手とするならば、ショートイニングで自分の持ち味を最大限に活かし、チームを勝利へと導くクローザーは短編小説の書き手に例えられるかもしれず、前者と後者とでは、心構えや準備に始まって様々な部分で結構な違いがあるはずだ。そう考えると、数々の優れた長編を手掛ける一方で、短編の名手とも謳われる小池真理子は誠に稀有な才能を有す作家と言っていいのかもしれない

    表題作「妻の女友達」は89年に日本推理作家協会賞(短編部門)を受けたもので、エッセイストとして文壇にデビューした著者が、謂わば作家として評価された初めての小説。一見

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    2024年03月03日
  • 神よ憐れみたまえ(新潮文庫)

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    小学生から60代までのある女性の人生を描いた作品。両親を殺した犯人の目星は中盤まで読むと分かりますが、描きたいのはそこではないのだろう。
    ひとつひとつの出来事が伏線なのではと怪しみながら読んだものの的はずれであったり、こういう展開がドラマティックだなと思っていることは起こらなかったりするのが、反って人生を描いていると感じた。

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    2024年02月25日
  • 虹の彼方

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    別に不倫を美化するわけでもないし、肯定する気もないが、本作における志摩子と正臣の、常識や世間体に対して真っ向から抗う「本気」の姿勢には、或る種の潔さが窺え、四十路を過ぎて尚、まるで10代の若者みたいにストレートな気持ちで人を愛せるふたりがとても羨ましく思えた。彼らのベクトルが、死を選ぶといったネガティヴなものではなく、ポジティヴな生のパワーに満ち溢れていたのが特長的で、それを象徴するかのようなラストシーンは印象深い

    密かな関係が段々と露わになり、やがてお互いの家庭へと波及していく様子はとても生々しい。志摩子の存在に惹かれ溺れる正臣の言動が実にリアルで、小池真理子が男のサガを描ける数少ない作家

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    2024年02月25日
  • 異形のものたち

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    小池真理子さんのホラー短編集。
    「面」
    「森の奥の家」
    「日影歯科医院」
    「ゾフィーの手袋」
    「山荘奇譚」
    「緋色の恋」
    それぞれ、ホラー部分だけでざわざわではなく、全作品に男女関係(多くは男性の不貞)のざわつく感情と共に読ませてくださいます。
    しかもこのうちの何作かは、見える方だったらしいお母様からの言い伝えがあるらしく、再びざわざわ。
    そして、何が怖いか書ききらないところが、よろし。
    解説の東雅夫さんの肩書きにアンソロジストとあり、アンソロジーを編纂する者という言葉があるらしい。
    確かに最近アンソロジーが増えた。増えすぎて重複している作品も見かけるけれど。
    東さんは、「時代の評価が定まった

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    2024年02月22日
  • 水無月の墓

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    ちょっと不思議な短編集。
    どの物語もいわゆる「霊」的なものとの
    関わりを描いた物語。
    怖いだけのホラーではない何故か続きが気になる、踏み入れてはいけない魅力があった。

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    2024年02月06日
  • ソナチネ

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    大人の愛、日常に潜んでいそうな心かき乱される7つの短編からなります。
    ◾️鍵
    死んだ夫から見つかる鍵をめぐる物語。夫への愛おしさと次の世界への旅立ち。ドキドキします。
    ◾️木陰の家
    愛人へのくるおしい心と父親への思い。複雑に絡まり、虚しさが込み上げてきます。
    ◾️終の伴侶
    何の面白みがなくて別れた夫との結末。人生の最後に孤独であることへの慟哭に感動です。
    ◾️ソナチネ
    ピアノ練習曲ソナチネ演奏中におこる熱情。心の動き、燃え上がる激情の描き方、臨場感が凄いです。ここで終わり?と言いたくなる短編。
    ◾️千年萬年
    マッサージを巡る女性の抑えられない気持ちが詳細に描かれていますね。性描写までいかないギ

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    2024年01月28日