小池真理子のレビュー一覧

  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    あの日にかえりたい
    夕涼み
    春よ、来い

    ユーミンはテレビで見るくらいしか知らないけど、
    日常の中の神様みたいだ

    0
    2024年05月20日
  • 怪しい隣人

    Posted by ブクログ

    印象に残ったのは「妻と未亡人」及び「終の道づれ」の二篇。女の怖さが垣間見えるラストには思わず背筋も凍りつく。夫が妻からギャフンと言わされる「隣の他人」は小池真理子お得意の展開

    0
    2024年05月16日
  • 危険な食卓

    Posted by ブクログ

    表題作「危険な食卓」の展開は、日本推理作家協会賞を受けた「妻の女友達」に通ず。夫婦による騙し合いの様子とブラックユーモア感の漂うラストが愉快。短編の名手と呼ばれる小池真理子の粋な語り口が光る

    0
    2024年04月27日
  • 怪談

    Posted by ブクログ

    この世とあの世の境を彷徨う霊魂と登場人物たちとの不思議な関わりを描いた短編集。怪談と聞いて即座にイメージする恨みつらみ系の話とは異なり、謂わば超常現象的な内容が中心なので、背筋が凍るようなものを期待するとかなり肩透かしを食う。先日読んだモダンホラー要素の強い「夜ごとの闇の奥底で」よりも本作のほうが小池真理子らしさは味わえた

    0
    2024年04月16日
  • 異形のものたち

    Posted by ブクログ

    ホラー短編集。ほんのりぞっとする幻想的な怪異ばかり
    かと読み進めたら「山荘奇譚」の終わり方が苦手なジャンルだった!いけない!!

    0
    2024年04月09日
  • 間違われた女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    てっきりタイトルの「間違われた女」=雅子を中心に最後まで進むのかと思いきや、彼女が途中でまさかのフェードアウト。単なる脇役に感じられた金物屋販売員・千世子が重要な鍵を握ってのクライマックスの展開は、意外性に富み、知らず知らずのうちに話へ引き込まれていた。この小説全体をリードするのが「間違えた男」=秀実なのを考えれば、事実上の主人公は雅子ではなく彼と言っていいのかもしれない。全く本筋とは関係なさそうだったプロローグ部分が後半で絶妙な具合に絡んでくるなど、随所で小池真理子のストーリーテリングの上手さが光る一篇である

    0
    2024年03月21日
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    角川ホラー文庫だったので、手に取りましたが、怖い要素は少な目でした。
    短編集だからと目次から摘まんで読んでみたら、時系列でつながっているお話もあったので、順に読む方が分かりやすいです。

    死者の想いと触れ合う物語たち。読んでいて、死者と生者の境界線の揺らぎを感じ取れました。読み終わった後は、古い友人と再会した時のような、嬉しさ、寂しさと懐かしさが綺麗に混ざったような気持になりました。これがノスタルジーでしょうか。

    ---13編の中から何個かあらすじと感想---

    『死者と生者をつなぐ糸』
    あらすじ:私は14年ほど前、いるはずのない場所で、母の形をした何かとすれ違う。
    こういう奇妙な体験がいく

    0
    2024年03月20日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

    Posted by ブクログ

    どれも読みやすく面白かったです!
    怖かったのは小池真理子「山荘奇譚」かなあ。細長い地下室にボロ切れだけ画鋲で留まってる光景、不気味すぎる。

    0
    2024年03月19日
  • 異形のものたち

    Posted by ブクログ

    小池真理子さんらしい作品だと思います
    読後感がホラーの王道ですよね
    恐さ的にはライトな感じでしょうか

    0
    2024年03月10日
  • エリカ

    Posted by ブクログ

    急逝した親友の愛人から寄せられるアプローチに揺れる主人公の様子を著した「エリカ」は、彼女が抱く微妙な感情の動きが仔細に表現され、数々のサスペンスものを手掛けてきた作者ならではの心理的描写が際立つ。登場人物の関係性はアントニオーニが監督した「情事」にも通じ、シネフィルの小池真理子があの映画をモチーフとしたように思えなくもない。本作の主題とも言える「愛の不毛」を撮り続けたフィルムメーカーがアントニオーニであることを考えれば、両者の繋がりが見えてくる

    世の中に溢れる数多の「愛」のなかに、まやかしではない真実の「愛」は一体どれくらい存在するのか。永遠に手には入らないと知りながらも、それを求めて止まな

    0
    2024年03月07日
  • 妻の女友達

    Posted by ブクログ

    全体のペース配分を上手く調整してゲームを作っていく先発完投型のピッチャーが長編小説の書き手とするならば、ショートイニングで自分の持ち味を最大限に活かし、チームを勝利へと導くクローザーは短編小説の書き手に例えられるかもしれず、前者と後者とでは、心構えや準備に始まって様々な部分で結構な違いがあるはずだ。そう考えると、数々の優れた長編を手掛ける一方で、短編の名手とも謳われる小池真理子は誠に稀有な才能を有す作家と言っていいのかもしれない

    表題作「妻の女友達」は89年に日本推理作家協会賞(短編部門)を受けたもので、エッセイストとして文壇にデビューした著者が、謂わば作家として評価された初めての小説。一見

    0
    2024年03月03日
  • 神よ憐れみたまえ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    小学生から60代までのある女性の人生を描いた作品。両親を殺した犯人の目星は中盤まで読むと分かりますが、描きたいのはそこではないのだろう。
    ひとつひとつの出来事が伏線なのではと怪しみながら読んだものの的はずれであったり、こういう展開がドラマティックだなと思っていることは起こらなかったりするのが、反って人生を描いていると感じた。

    0
    2024年02月25日
  • 虹の彼方

    Posted by ブクログ

    別に不倫を美化するわけでもないし、肯定する気もないが、本作における志摩子と正臣の、常識や世間体に対して真っ向から抗う「本気」の姿勢には、或る種の潔さが窺え、四十路を過ぎて尚、まるで10代の若者みたいにストレートな気持ちで人を愛せるふたりがとても羨ましく思えた。彼らのベクトルが、死を選ぶといったネガティヴなものではなく、ポジティヴな生のパワーに満ち溢れていたのが特長的で、それを象徴するかのようなラストシーンは印象深い

    密かな関係が段々と露わになり、やがてお互いの家庭へと波及していく様子はとても生々しい。志摩子の存在に惹かれ溺れる正臣の言動が実にリアルで、小池真理子が男のサガを描ける数少ない作家

    0
    2024年02月25日
  • 異形のものたち

    Posted by ブクログ

    小池真理子さんのホラー短編集。
    「面」
    「森の奥の家」
    「日影歯科医院」
    「ゾフィーの手袋」
    「山荘奇譚」
    「緋色の恋」
    それぞれ、ホラー部分だけでざわざわではなく、全作品に男女関係(多くは男性の不貞)のざわつく感情と共に読ませてくださいます。
    しかもこのうちの何作かは、見える方だったらしいお母様からの言い伝えがあるらしく、再びざわざわ。
    そして、何が怖いか書ききらないところが、よろし。
    解説の東雅夫さんの肩書きにアンソロジストとあり、アンソロジーを編纂する者という言葉があるらしい。
    確かに最近アンソロジーが増えた。増えすぎて重複している作品も見かけるけれど。
    東さんは、「時代の評価が定まった

    0
    2024年02月22日
  • 水無月の墓

    Posted by ブクログ

    ちょっと不思議な短編集。
    どの物語もいわゆる「霊」的なものとの
    関わりを描いた物語。
    怖いだけのホラーではない何故か続きが気になる、踏み入れてはいけない魅力があった。

    0
    2024年02月06日
  • ソナチネ

    Posted by ブクログ

    大人の愛、日常に潜んでいそうな心かき乱される7つの短編からなります。
    ◾️鍵
    死んだ夫から見つかる鍵をめぐる物語。夫への愛おしさと次の世界への旅立ち。ドキドキします。
    ◾️木陰の家
    愛人へのくるおしい心と父親への思い。複雑に絡まり、虚しさが込み上げてきます。
    ◾️終の伴侶
    何の面白みがなくて別れた夫との結末。人生の最後に孤独であることへの慟哭に感動です。
    ◾️ソナチネ
    ピアノ練習曲ソナチネ演奏中におこる熱情。心の動き、燃え上がる激情の描き方、臨場感が凄いです。ここで終わり?と言いたくなる短編。
    ◾️千年萬年
    マッサージを巡る女性の抑えられない気持ちが詳細に描かれていますね。性描写までいかないギ

    0
    2024年01月28日
  • 神よ憐れみたまえ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    恵まれた環境にあった百々子の両親が殺される。最初から犯人が暗示されている倒叙法的展開の、ある種の大河小説のような味わいのある作品。息付く暇がないというよりも、私には最初から終わりまで、息苦しい作品だった。

    0
    2024年01月20日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

    Posted by ブクログ

    角川ホラー文庫ベストセレクションのアンソロジー。第二弾の「恐怖」の方を先に読んでたけどこれが第一弾。
    綾辻行人「再生」鈴木光司「夢の島クルーズ」は既読でした。「再生」すごく久々に読んだけどやっぱり最高だな…。初読のなかでお気に入りは今邑彩「鳥の巣」山荘で出会った女性と主人公の会話が進むほどに不穏さが増していき、じわじわとした恐怖に締め付けられた。岩井志麻子「依って件の如し」は陰湿な村社会の厭な話という感じでラストのおぞましさたるや…きょうてぇきょうてぇ。

    0
    2024年01月20日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

    Posted by ブクログ

    【2024年10冊目】
    ホラー小説のアンソロジー!1作目から怖くて、「どうしよう寝れない怖い」となりましたが、いろんな作家さんのホラー小説が味わえて、結果オーライでした!

    1番怖かったのは、やはり「浮遊する水」でしょうか。「仄暗い水の底から」も拝読したことがあるので、多分読んでるはずなんですが、当然のように覚えてなくて、恐怖再来でした。今でもCM覚えてます、蛇口から髪の毛出てくるやつ。あれようお茶の間に向けて流してたな。

    「猿祈願」もぎょっとする話で、あんまり想像しないようにして読みました。因果応報なのだろうか、でも子どもに罪はないのに…。

    「影牢」はさすがの宮部みゆきさん!といった文体

    0
    2024年01月18日
  • 贅肉 新装版

    Posted by ブクログ

    作品紹介・あらすじ
    才色兼備の姉と正反対の妹。しかし姉は、母の死、恋人との別離から過食に走り、見るも無惨な姿に変貌していく。そんな姉の世話をする妹は──(「贅肉」)。平凡な人間の、ほんの少しの心の揺らぎが、事件の加害者になったり被害者になったりする。そんな日常に潜む恐怖を描く傑作サスペンス集!

    初めて読む小池真理子。
    「怖い」というよりも「嫌な話」という印象が強かった。
    「ねじれた偶像」は都合よすぎな感じがしたけれど、残りの作品はちょっと間違えると自分も体験しそうな内容。特に「どうにかなる」はかなり身近な嫌な話だった。

    0
    2024年01月02日