小池真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小池真理子さんの作品を読むのは、「愛するということ」「望みは何と訊かれたら」「恋」に続いて4作目。
ああ、これも面白い。
またもアノ時代なのです(というかこれは「恋」の前に書かれた作品で、「恋」につながっていく作品ということなのですね)。
60年代後半。デモ、学生運動、ストーンズ、バッハ、ビージーズ、煙草、コーヒー、喫茶店。音楽は他にも色々。ラフマニノフとかも。
チャイコフスキーも出てきます。チャイコフスキーは男色で「悲愴」はその悲しみを込めて作られたのだとか。
「無伴奏」という喫茶店は本当に仙台にあったクラシック喫茶だそう。
阿佐ヶ谷の「ヴィオロン」を思い出してしまった。筆談するところとか。 -
Posted by ブクログ
正月休みに本棚にあったので再読した短編集。自分で買ったことも忘れていたけど、読み出したら、読んだことがあると思い出したけれど。
読んでいてなんとなく−逢魔が時−なんて言葉が頭をよぎる。別段、設定が夕方ということではないけれど。なんとなく心にすきまがある時に、アチラの人を見たとしても、恐怖心よりも心のすきまにはまった何かが案外心地よいような気がする。
アチラとかコチラとかの境界線があいまいで、恐怖というよりは、とろりとした温かさすら感じるような。それでいて哀しい。そんな印象の短編揃いです。
似たような話といえばそれまでだけど、やっぱり小池真理子は上手いよな、と思う。