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Posted by ブクログ
最後がちょっと駆け足すぎたり、途中から全く出てこなくなった美村が唐突に出てきたり、いろいろ詰め込むあまり焦点がボヤけてしまってるとこもありますが、まあ面白かったと思います。
ここ最近読んだ作品に女性主人公が多くてしかも皆完璧超人なんで凡人すぎる私からしたらちょっと感情移入しにくいとこもあったりします。
女性特有の生きづらさを抱えてても完璧超人じゃんって凡人男性は思ったりします。
40後半独身の身には耳の痛いお話でもありました。(女性に対する理解が足りないから独身なんですかね?もちろん左千夫には同情しませんが)
あと初登場時30代のたづさんが話し方のせいで最初から最後まで終始おばあちゃんのイメージでしたw
たづさん良い人すぎて泣けてきます。
Posted by ブクログ
なんともすごいものを読んだ感じがする。
途中までは犯人が誰か、何故両親は殺されたのかに注目していて、終盤犯人は百々子も殺すのかと不安になって、最後にやっと百々子の人生を落ち着いて眺められたと思う。
百々子という1人の人間の人生というには、犯人側の独白等もあるので一本道ではない感じがする。
多角的に描かれているとも言える。
一番印象に残ったのは百々子の結婚生活と律を養子にするところだった。
流産した女性に寄り添うのは現実に仲のよい夫婦でも難しいことではあるけれど、あまりにも寄り添ってもらえない百々子が可哀想だと思った。
離婚し、律を養子に迎えられて百々子はやっと安心出来たのだろうか?
最後まで強く生き抜く百々子はすごかった。
Posted by ブクログ
全体的に救いはたづさん(と美村さん)の周りだけ…
息苦しくなるような展開は多かった。
強く生きる人の一生の一例を見た感じ。
本人の魅力(内面も外面も)が良いようにも悪いようにも転ぶわことはあるけど、これはさすがに極端な例だとは思いたい…
ところどころの表現はとても素敵で、つい立ち止まり、メモしてしまった。
下にメモを2箇所分だけ載せる。
十一月の午後の光が世界を領していた。縦に横に斜めに乱反射する光は、枯れかけた無数のススキの穂先で弾け飛び、小さな球のようになって地面に転がっていった。空も大地も、木々も草も、すべてが鬱金色に輝いていた。
石川夫妻には、野を駆けめぐる動物のごとき強靭な生命力がある。喪失の哀しみは、それがどれほど深いものであっても、次の何かと引き換えにできることを彼らは知っている。やがて絶望は絶望ではなくなる。希望の光が射し込んでくる。生きていくための新たな地平が開かれる。
Posted by ブクログ
1963年11月9日、横浜で鶴見事故、福岡の大牟田で三井三池炭鉱大爆発があったその日、両親を殺害されたある少女が主人公。
小池真理子さんご自身が10年を掛けて紡ぎ上げた大作とあり、私のような素人がインタビュー記事を読み齧っただけで感想を述べるのもおこがましいのですが、喪失しながら歩み続けたからこそ書げられた作品だったのでは…と、胸がいっぱいになりました。
なぜそう思ったかの理由は、左千夫の描き方にあります。
映画館で間宮と対峙したあたりから立待岬での幕引きまでは、左千夫のことを陰鬱で臆病な自尊心の固まりのように容赦なく描写されていますが(実際に百々子を見つめる左千夫の視線と妄想は反吐が出そうになるほど)、終盤にある百々子と美村の会話の中では、百々子が左千夫を「あの男」と呼びながらも、ある一点でのみ血の繋がった叔父を赦すような、左千夫の心情をはかろうとするような発言を残しています。
ページをめくる時間すら勿体無いくらい物語にのめり込んでいた私にしてみると、断罪から赦しへ急転直下のような印象を受けましたが、おそらくこの間に、小池真理子さんの歩まれた時間による作品への向き合い方の変遷が詰まっているのでは。
自分に負けない、その思いで自分の人生に向き合い続けた百々子の再生を描いて、自らの日常からずっと逃げ続けた左千夫の未熟性と異常性を際立たせつつも、被害を受けた当事者・百々子以上に読者が左千夫を糾弾することのないよう、物語を動かす“神の手”を持つ作者として、小池先生は終章で左千夫への裁きにピリオドを打たれたように思いました。
--ここからは各登場人物について思ったこと--
たづ
出てくるだけで安心する。百々子への無償の愛。たづみたいなお手伝いさんって存在するんだろうか。いなさそう。その点ではこの作品唯一のファンタジー要素であり、癒しであり、薬箱で太陽。
紘一
分かってるのに、百々子を遠ざけた。ちゃっかり結婚、海外駐在。…と言い切っちゃうのは読者として無責任すぎるなと反省。自分の責任の取れる範囲で人と関わり、そこに全力を尽くそうとする真人間。
美佐
無念、ただ無念。律に会わせたかった。
清水
左千夫の同僚。左千夫が虚偽の退職理由を語った時、多分本音では気づいてだと思う。
間宮
定年前に謎が解けてどう思ったか知りたかった
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