水の翼

水の翼

814円 (税込)

4pt

木口木版画家・柚木のもとを訪れて弟子入りを志願した青年、東吾。柚木の歳若い妻・紗江は、どこか謎めいたこの青年に強く惹かれていく。ある日、柚木が急逝し、東吾は詩画集『水の翼』のための木版画制作を引き継ぐことに。同じ家で二人きりで過ごす紗江と東吾は、互いの想いの強さを偽れなくなっていく……。芸術と恋情のはざまで引き裂かれる男女の運命を描く、恋愛小説の白眉。

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水の翼 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2011年05月06日

    主人公に共感でき、世界に引き込まれる物語だった。
    恋、芸術、時代がうまく調和していて、この物語こそハッピーエンドで終わってほしいと思ったし、美しい少年を強くイメージした。

    その後の続きがあるなら是非読みたい。

    途中から読み始める時、どこまで読んだっけって前後を読み返す事が多いがなぜかこの本はどこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年01月11日

    「ヒーローはイケメンであれ」
    です。

    胸がきしきしする場面ばっかだった記憶が。
    気持ちを文字にしてみるとすごく重い。
    でもなんか、ぴったりハマる。
    そうそう、この気持ち文字にしたらこういう感じ、っていうのがぴったりハマってて切なくなる。

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    Posted by ブクログ 2009年12月05日

    2009年12月4日。主人公と一緒に恋を体験できた気がする。だからこそ、切なく、苦しくなることも多く、特に読後は不安定な空虚さに襲われた。読後、再度冒頭を読み直して救われ、主人公のその後の人生を想像した。個人的に、この始まりかたや終わり方がいいなと思う。小池氏の文章は、普段人にはとてもさらせないよう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月23日

    主人公の紗江は、親子ほど年の違う天才版画家、柚木の若妻である。二人は仙台のはずれに居を構え、世間の喧噪と隔たれた生活を送っていた。 ある時、柚木のファンという東吾という美青年が訪れる。柚木は天才的芸術家らしく気難しい。当然、この青年の訪問も喜んで受け入れない。しかし、東吾は弟子入りを乞い、ついには柚...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年04月24日

    純文学作品であり、そこにオリジナルの詩や独特の政治概念を詰め込んだ作品。
    堅苦しさをあまり感じさせず、展開も申し分ないほど自然的で読みやすい作品でした。
    ただ、まさかあのような結末になるとは思ってもいませんでした。あえてここでは書きません。是非、読んで味わって頂きたいですね。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    時代背景は1970年、舞台は仙台、25歳年上の版画家:柚木と結婚した紗江は歳は違うものの大恋愛の末に結婚したこともあり、ラブラブな毎日を送っていた。

    そこに紗江より二歳年下の東北大学の学生で、柚木に弟子入りしたいと言う眉目秀麗な青年:寺島東吾の出現により、3人での生活が始まるのだが、綺麗に噛み合っ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年09月22日

    うーん。
    共感は全くできなかった。

    美を愛し、才能を愛するっていう男女関係もあるのかなっと。

    1970年代にまだ生まれていなかったのもあって、学生運動などについてピントこない点もあた。

    ただ、結末はびっくりしました。
    驚きました。。。

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    Posted by ブクログ 2013年06月14日

    東吾の匂い
     木版の匂い
     インクの匂い
     本の匂い
     煙草の匂い
    匂いの中で何故これほど惹かれ自尊心すら見失って
    やみくもに身を投げ出してしまいそうになるのか。
    底に渦巻くのは生と死、愛と芸術がとりまく。
    小池小説の最高峰といってもいいかもしれない。

    《文中より》
    ふと、紗江は自分今の自分が柚木...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年07月14日

    版画家の柚木に弟子入りした東吾に柚木の妻・紗江は強く惹かれていき・・・
    この人には、こうであって欲しいなってトコに、居てくれるのが心地良い。
    出来上がった版画はもちろん、桜や藤などの四季折々の自然の描写も美しく、印象的だった。

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    Posted by ブクログ 2010年07月13日

    美しいものを生み出す人々がたゆたう宇宙に、
    すっぽりと入り込むような感覚。

    凄く人間臭い部分も、
    ドロドロした部分も多々あるのに、
    どこまでも透明で儚くて、
    触れた途端に壊れてしまいそう。

    切なくて悲しくて、
    だからこそとても美しい。

    ☆☆☆★ ホシ3.5つ

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