【感想・ネタバレ】彼方の悪魔のレビュー

あらすじ

語学留学から帰国した男子学生はペットのリスの死骸を持ち帰り、自宅の庭に埋めてやったが、その日から高熱を出した。なんとリスはペスト菌に冒されていたのだ。一方、男子学生の自宅にほど近いところには美しい女性キャスターが住んでいる。その彼女に歪んだ愛情を抱くのは、病的に潔癖なうえ、セントポーリアに埋め尽くされた部屋で暮らす男。忍び寄るペスト菌と、男の異常な行動。ふたつの”病”が交わる先には想像を絶する恐怖が待ち受けていた。

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Posted by ブクログ

アメリカでの語学留学を終えた男性が、飼っていたペットのリスの死骸を日本に持ち込み、自宅の庭に埋葬したことから恐ろしい感染病が発症します。
他方、TVの女性ニュースキャスタに心を奪われ、一方的にその女性との関係を築こうとする心の病を持った男性が引き起こす誘拐事件。
この二つの事象が絡み合ってストーリーが進みます。
小池女史は女性心理を描きながら展開する作風が多いと思うのですが、この一冊は、キャスターの夫、警察の刑事、TV局のプロデューサーなど、男性達の心理描写が中心でストーリーが展開していきます。
さて、恐ろしい「悪魔」の存在と結果は⋯⋯。

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2022年07月08日

Posted by ブクログ

 1991(平成3)年刊。
 ホラーではないサスペンス小説。ペストと、女性キャスターを狙う変態ストーカーの犯罪との2つが絡むストーリー。
 コロナ禍を経験した現在から見れば、ここでのペストには「勢い」が足りなく、犠牲者が少ないのが、パニック小説としては物足りなく感じられてしまう。
 一方ストーカーの変態心理については、ステレオタイプな理解しか語られず凡庸な感じがする。
 例の淡々とした特徴の無い文体で語られていくのは良いが、時として地の文で特定の世界観・人間観が織り込まれてくると、その浅さが気になってしまう。
 とはいえ、面白い小説ではあって、水準には達していると思う。ちゃんと伏線が回収されていて、巧みに書かれている。出来は悪くない。

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2022年08月30日

Posted by ブクログ

これはドラマ化したらおもしろそう。
健一がアメリカから持ち帰って埋めたリスの死骸を、飼い猫が見てた時点で、なんとなく展開が読めたところもあったけど。
ペストが、見えない恐怖としてもっと広がっていくのかと思ったが、意外と簡単に落ち着いてしまった感じ。

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2021年09月06日

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