教育作品一覧
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4.0〔あなたはまだ、義満の"本当の凄さ"を知らない〕 朝廷権力の「肩代わり」から「主体」の政権へ――室町幕府を読み直す画期的論考! かつて京都には百メートルを超える巨大な塔が建っていた。この「大塔」、眩く輝く金張りの仏閣、華やかな祭礼― 首都京都の強大な経済力を背景に空前の「大規模造営」を為した室町幕府は、朝廷を凌ぐ威光を確立したのである。 弱体政権論を覆し、足利政権が「権力」と「権威」を掌握してゆく過程とはいかなるものであったか。 絶頂の義満時代を軸に、鋭い筆致で描き出す! 【本書より】 「当時の人々は相国寺大塔を見上げ、また北山第の意匠に驚かされつつ、新たな天下の到来を実感していたのである。」 【本書の内容】 はじめに 第一章 天龍寺―足利尊氏・義詮の時代 1 軍事政権としての室町幕府 2 荒廃する朝廷社会 第二章 相国寺―足利義満の時代2 1 後円融朝の失政 2 足利義満の朝廷改革 第三章 相国寺大塔と北山第―足利義満の時代2 1 相国寺大塔 2 北山殿足利義満 3 財政史から見た義満の権力 第四章 南北朝期の公武関係―研究史的考察 1 「京都市政権」という罠 2 権限吸収論批判 第五章 復興期の社会―足利義持の時代1 1 復興ビジネス 2 室町時代の首都圏 第六章 守護創建禅院―足利義持の時代2 1 守護による寺院創建 2 足利義持の政治 3 公武統一政権 おわりに―虚空を突く大塔 あとがき 参考文献一覧 索引 *本書の原本は、2010年に講談社選書メチエより刊行されました。
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5.0ベストセラー『七次元よりの使者』から時を得て、 38年ぶりの渾身の書き下ろし! 一念三千論(法華経本門寿量品の文底秘沈)は 中国天台大師の摩訶止観の中で秘法として説かれ、 日蓮の『開目鈔』には「但天台の一念三千こそ仏になるべき道とみゆれ」とあり、 その秘法によってついにムーの世界や旧約聖書、 弥勒神の謎を解き明かした悟りの書物。 「古くからの私の本の愛読者、そしてムーの時代に、 大陸の沈没で滅びる前に地下王国に避難した人々、 沈んだ時に他の大陸に移動した人々、何より、 ムーの世界の再現と、ムーより上の世界に行きたいと願っている人のために、 この本を出版することにしました。――五井野正」 ◎ 金星人オムネク・オネクと五井野正氏のつながり ◎ 「地球が27度に傾いてきた」と金星人が交信してきた! ◎ その後、木星からの宇宙人と巨大なカラスが現れる ◎ 1977年、世界に核戦争のカルマが現れたとき、アストラル界に入って見たもの ◎ 仏教とムーの世界をつなぐ/ムー帝国の象徴の花は「蓮」 ◎ ムーの文字の中に、フリーメーソンの秘密のシンボルがある ◎ ムーの神はヘビだった! ? ◎ スカル・アンド・ボーンズのシンボルの意味 ◎ 弥勒の東方浄土は金星だった! ◎ 1970年代のベストセラー『七次元よりの使者』について ◎ ふる里村運動は過去に金星で起きた事象の再現だった ◎ ニュートン物理学に支配された地球は、科学的にも宇宙の中で孤立している! ◎ 重力に惑わされて、磁力の利用が支配者によってできない仕組み ◎ 動く赤い玉の縁でもたらされた「次元界からの贈り物」 ◎ 一念三千の法門がアダムとイブの原罪から人々を解放する
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-「もやし」の漢字があるってた? 漢字は、「象形」「指事」「会意」「形声」「仮借」「転注」の6つの方法(「六書(りくしょ)」という)が基本となってつくられている。形、意味、読みなどの影響を受け長い年月をかけて発展し、現在の形になった。また、古代の中国人は、可能なら漢字一個で、ありとあらゆる現象、存在を書きたいと思っていた。だから「手首」を示す漢字がある。くしゃみは「嚏」と書く。当然、新しい漢字がどんどん生まれる。途中で意味が変わったり、意味や読みがわからなくなってしまった謎漢字もある。私たちが思い込んでいるものとはまったく異なる意味をもつ字もある。漢字は生き物なのだ。 本書は40の部首ごとに「一般的な漢字」と「知らなくてもいい漢字」を解説。さあ、漢字探偵になった気分で、漢字の謎を解読しよう! 漢字の成り立ちがわかると、さまざまなうんちく・教養も身につく。漢字がもっともっと楽しくなる。
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-大名家の補佐役=No.2が“名家老”と呼ばれるには一つの明確な条件があった。 それは、“解決しなければならない危機的な状況を乗り越えた”ということである。 “家老”という立場に立たされた者たちは、生き残りを賭けての戦い、財政破綻、家督相続の内訌、派閥抗争より大きな権力との確執など、もはや弥縫策をもってしては解決できない、危機的な課題を解決しなければならなかった。 本書では、【徳川家】本多正信・正純、【仙台藩】片倉小十郎、【土佐藩】野中兼山、【小田原藩】二宮尊徳、【備中松山藩】山田方谷、【米沢藩】直江兼続、【田原藩】渡辺崋山など、動乱の時代を生き抜いた30名の名家老たちの、危機の戦略戦術の秘策を公開。現代の組織における、補佐役に必要な条件も学べる。
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3.0自ら泥をかぶってでも、組織のため、人のため、そしてトップのために行動する「意志力」を持った者たち……かつての日本には「名家老」がいた。本書は、“組織と人間”の機微を描くことに卓越している著者が、自らの役割を果たすことに一路邁進した江戸時代の家老たちの足跡を辿る。「隗より始めよ」を自ら率先垂範し、藩財政の再建に尽力した真田藩・恩田木工、あくまでも黒田家のことを思い、親会社にトップの不正を告発した黒田藩・栗山大膳、井伊直弼を無私の犠牲的精神で補佐した彦根藩・長野主膳など、時に命をかけてトップの道を正し、時に財政危機を大胆な改革で克服した、彼らの采配ぶりから、組織を統括する男たちの最大の使命とは何かを説き明かす。藩の危機をいかに乗り越えたか、トップの間違いをどう正し、信頼関係を維持したかなど、現代の組織人にとっても必須の行動原理を提示する。組織における統率者の重大な心得を改めて問いかけた好著。
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3.0次々と解き明かされる、世界史にちりばめられた怪事件の謎 病死したナポレオンの遺髪から砒素が出た!? 文豪シェイクスピアは実在しない!? 封印された遺言状、一致しないDNA、暗殺前夜に流れる死亡ニュース……。偉人たちが残した多くの謎に、科学のメスが挑む。歴史に名を残す「迷宮入り事件」を惜しみなく詰め込んだ一冊。●桐生操(きりゅう・みさお)パリ大学(ソルボンヌ大学)、リヨン大学に留学。主にフランス文学、歴史を専攻。帰国後、西洋史人物の評伝を初め、歴史の裏面に隠された興味深いエピソードを次々と発表して、好評を博す。ミリオンセラーになった『本当は恐ろしいグリム童話』をはじめ、『世界ボーイズラブ大全』『世界エロス大全』『美しくもしたたかな女たちの源氏物語』『やんごとなき姫君たちの秘め事』『魔性のダンサー ローラ・モンテス』など、著書多数。
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-たとえば、大政奉還に始まる明治維新。江戸幕府が崩壊し、天皇を中心とする新政府が成立し、日本は近代国家への第一歩を踏み出した。この歴史の大転換期に前後して登場したのが坂本龍馬であり、勝海舟であり、西郷隆盛らであることはいうまでもない。このような歴史の大転換期には、その時代を揺り動かし、時代の方向性を決定づけたキーパーソンが、相次いで登場するものである。これは、日本が国家としての体裁を整えた古代においても同様である。本書では、歴史のキーパーソンとして、ヤマト建国から奈良の動乱まで、神話と歴史をつないだ人物、ヤマトの基礎を築いた人物、大化改新にまつわる人物、藤原氏台頭に関与した人物など、古代史を語る際に、欠くことのできない人物五〇人を俎上に上げ、コンパクトに解説を施した。著者は、ミステリアスな古代史に、独自の視点で迫り、多くのファンをもつ関裕二。古代史ファンはもちろん、古代史入門の書としても最適な一冊である。
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-1巻305円 (税込)※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 広がるポピュリズム、強まる権威主義…… なぜいま各国で「強い指導者」が台頭しているのか? リーダーの条件とは何か? 歴史に学びながら考える。 (『中央公論』2018年12月号同名特集より) 広がるポピュリズム、強まる権威主義…… なぜいま各国で「強い指導者」が台頭しているのか? リーダーの条件とは何か? 歴史に学びながら考える。 (『中央公論』2018年12月号同名特集より) 鼎談【ベスト15ワースト15】「西洋史×東洋史×近代日本史の泰斗が選ぶ 良い指導者、悪い指導者」本村凌二・東京大学名誉教授×岡本隆司・京都府立大学教授×井上寿一・学習院大学学長/「ポピュリズム成立の歴史的条件」吉田徹・北海道大学教授/「『教養の達人』&『経営のプロ』が伝授 リーダーシップはこの偉人に学べ」出口治明・立命館アジア太平洋大学(APU)学長/「生活に浸透する『小文字の政治』の視点」小田中直樹・東北大学教授/「ボナパルティズムの背後にあるもの」山下範久・立命館大学教授/「グローバル化する反グローバル運動」島田竜登・東京大学准教授/対談「ハーバード流の世界史入門 歴代大統領を知れば、トランプがよくわかる」パトリック・ハーラン(お笑い芸人)×山口真由(ニューヨーク州弁護士)/【ブックガイド】独裁者の実像――「カリスマなき専制」を考える 與那覇潤(歴史学者)
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3.0「賽は投げられた」「むしろ鶏口となるも、牛後となるなかれ」「わたしには夢がある」など、世界の歴史には、長年語り継がれてきた数々の名言がある。一つ目は、栄光への道を切り開いたカエサルのひと言、二つ目は、大国・秦に対抗させるため、小国・韓の王を動かした蘇秦のひと言、三つ目は、大観衆の前での演説で、人種差別撤廃を訴えたキング牧師のひと言である。このように世界史には、人々を魅了してきた名言と名場面がある。本書では、名言をとっかかりとして、その言葉が生まれた時代状況や名場面を説明し、それにより世界の歴史を俯瞰する。四大文明の時代から現代まで、ほぼ人類の歴史を網羅しているが、すべて2ページ見開き構成となっているので、好きなところ、関心のあるところからつまみ食いしても、十分楽しめる。150項目ごとにある関連写真と豆知識だけでも大いに楽しめる、今までなかった世界史本。
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-名言は“ざんねん”だった。 「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」(福沢諭吉)――平等な世の中を目指す言葉のようですが、『学問のすゝめ』では「実際には格差があって、それを生むのは学問をしたかどうか」だといっています。つまり、「負け組になりたくなければ勉強しろ!」という意味で、平和や平等とはなんのつながりもない“名言”だったのです。 「天才は1%のひらめきと99%の努力(汗)」(エジソン)――これを「努力はこんなにも大事なのだ」と解釈するのは間違い。のちにエジソン自身が「汗を流せばなんでも成功するわけではない。1%のひらめきを無視してはならない」と強調しています。 このように、名言や格言、ことわざなどの前後をひもといて、真意を明らかにしていきます。あなたがあいさつなどで引用していたあの名言、じつはまったく違う意味だったかもしれません。
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-太平洋戦争は、日本にとっても世界にとっても悲惨な歴史であった。国家総力戦という、国全体を挙げての戦いは、「日本が敗れる」という形で幕を閉じたが、その中で、数々のドラマを生み、そして、多くの名言、迷言、暴言……を当事者たちに吐かせた。本書は、それらを、戦史から抜き出し、「言葉の背景」を軸にして、太平洋戦争を通観しようという試みである。盧溝橋事件を天皇に上奏する際、「事変は一カ月ぐらいで片付きます」とまったくの見込み違いを言ってしまった陸軍大臣・杉山元。 ドイツの快進撃に、「バスに乗り遅れるな」というスローガンを聞かされ、日独伊三国同盟に走った軍部。 「ガダルカナルってどこだ」と、事が大きくなってから騒ぎ出した参謀本部。 「墜トシタ家鴨ノナカニ孔雀ガ一羽イタヨウダ」とアメリカ軍が言った山本五十六の戦死……など、戦史の中のリアルな言葉から綴られる事実は、迫力と情感を伴って心に訴えてくる。
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4.4名作映画には、いい本や古典と遜色ない、作品によっては、文字だけでは得られないビジュアルならではの感動を得られる作品があります。東京大学名誉教授で歴史学者の本村凌二先生が、世界史の教養が身につく、素晴らしい名作映画を厳選し、作品の背景となっている歴史を丁寧に解説します。 ●ベン・ハー ●グラディエーター ●レッドクリフ ●アレクサンドリア ●ブレイブハート ●薔薇の名前 ●わが命つきるとも ●エリザベス ゴールデン・エイジ ●七人の侍 ●アマデウス ●天井桟敷の人々 ●風と共に去りぬ ●山猫 ●幕末太陽傳 ●アラビアのロレンス ●ドクトル・ジバゴ ●スティング ●カサブランカ ●ライフ・イズ・ビューティフル ●活きる ●ニュー・シネマ・パラダイス 21の古代から現代までを網羅する名作映画を取り上げます。中には、著者をローマ史研究の第一人者たらしめた作品も! 歴史学者ならではの視点で名作映画を深掘りしますので、映画も世界史もより一層楽しめること請け合いです。かつて見たことのある映画も、まだ見たことのない映画も、読んでから見れば、「ああ、そういうことなのか」「だから、こうなったんだ」とより深く鑑賞することができるようになるでしょう。親しみやすい名作映画から、歴史に興味を持っていただき、世界史の教養を身につける一助となる一冊です。
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-千もの言葉より、この四文字。 日本人なら知っておきたい教養と国語センスが、読むだけで身につく! 四文字に凝縮された「森羅万象・真善美」の世界ともいうべき四字熟語の魅力をあますところなく伝える、絶好のガイドブック。 四字熟語が的確に使われると、千万言を要したくだくだしい説明よりも「説得力」が出てきます。 四字熟語を理解すると、文学作品に込められた文豪たちの思いが直に伝わってきて、 感動すら覚える場面をたくさん経験できます。 さあ、文豪たちが残した名作を楽しみながら、四字熟語がおりなす小宇宙へ旅立ちましょう。 *目次より 1.巧みな比喩を漢字に凝縮した四字熟語「光彩陸離」ほか 2.状況・状態がありありと伝わる四字熟語「左顧右眄」ほか 3.姿かたちが目の前に浮かんでくる四字熟語「花顔玉容」ほか 4.物事の道理が端的に表される四字熟語「事上錬磨」ほか 5.気持ちや心象風景が簡潔に伝わる四字熟語「鬼哭啾啾」ほか 6.態度や行動が印象深く伝わる四字熟語「一視同仁」ほか 7.人物・人柄が生き生きと伝わる四字熟語「薄志弱行」ほか 8.由来・たとえの面白い四字熟語「首鼠両端」ほか
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-日々増える名刺を前に、もはや整理することをあきらめていないだろうか? 本書は、手元で持て余している大量の名刺を、まず99枚に厳選してから、人脈別にファイリングする「名刺99枚法」を提唱。名刺をスッキリ整理するだけでなく、99枚の名刺をファイリングした「99枚名刺手帳」によって、企画の発想から自己プロデュースまで、驚くべき効力を発揮する「超」名刺活用術!
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-戦国時代は人を率いる立場にある者をいやがうえにも賢くし、智的水準を向上させ、その成果は数え切れないほど多種類の戦記として結晶した。それらの古記録を引用して編まれたのが『名将言行録』だが、残念なことに現在は絶版となっている。本書は、『名将言行録』を所蔵している当代一流の両読書人が、現代の眼から見て感動を呼び起こす勘所を、話題を広げながら語り下ろした価値ある一冊である。取り上げている武将は、いずれも強者の27人。北条長氏(早雲)、上杉輝虎(謙信)、武田晴信(信玄)、毛利元就、北条氏康、武田信繁、太田資長(道灌)、織田信長、柴田勝家、前田利家、山内一豊、細川藤孝(幽斎)、竹中重治(半兵衛)、今川義元、豊臣秀吉、黒田孝高(官兵衛、如水)、加藤清正、小早川隆、津軽為信、伊達政宗、石田三成、黒田長政、立花宗茂、細川忠興、真田昌幸、真田幸村、松田信綱。戦国人が現代人に遺してくれた叡智を存分に味わえる名著。
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3.71805年12月アウステルリッツ郊外において、フランス軍75,000は、オーストリア・ロシア連合軍90,000を撃破する。老練な用兵と巧みな戦術を駆使し、この戦いでナポレオンは後に芸術と称される程の勝利を手にする。このとき不世出の天才が用いた作戦とはどんなものだったのか?本書は、歴史上の名将たちがとった戦術の数々をクイズ形式で完全シミュレート。「20万のペルシャ軍をわずか5万の兵力で打ち破ったアレキサンダー大王・ガウガメラの戦い」「歴史に残る最高の名戦闘としてあらゆる戦術史に取り上げられるハンニバル・カンネの殲滅戦」「大艦隊同士が激突、世界史における決定的海戦となったレパントの海戦」「無敵の菱形陣形で2.3倍のプロシャ軍を撃滅したナポレオン・イエナの戦い」など、世界の歴史を決した26の名勝負を鮮やかに再現する。押し寄せる敵兵を前に、あなたは自軍を勝利に導くことができるか。
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-愚直な名将の勝利と空論参謀の惨敗! 司馬遼太郎は小説『坂の上の雲』で、日露戦争時における満州軍第三軍の司令官・乃木希典と参謀長・伊地知幸介を無能の愚将としてこっぴどくこきおろしている。そのうえ、昭和の帝国陸軍の暗黒と、ノモンハン事件、太平洋戦争敗戦の源は彼らにあるとした。 しかし資料によると乃木軍が、日露戦争の勝利に大きく貢献している。はじめは、主攻を助けるために旅順のロシア兵を封じ込めるだけの「備え」的な役割であったが、その後海軍を助けるため、また主攻に加勢するために旅順を陥落させ、最終的には自分たちが主攻となり、奉天会戦を勝利へと導いたのだ。 一方で、司馬は陸軍大学教官のドイツ人・メッケルを絶賛したが、陸軍大学で脈々と引き継がれた「メッケル軍学(攻撃重視・火力軽視・補給無視)」は、やがて陸軍参謀の服部卓四郎、辻政信、瀬島龍三によって昭和の破滅をもたらす。 本書は、多数の資料で司馬史観の「欠陥」を立証し、日露戦争以降の帝国陸軍の戦いの真相も明らかにする。
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-自ら毘沙門天の転生であると公言し、後世、越後の虎とも越後の龍とも呼ばれた戦国の聖将上杉謙信。謙信の武将としての基礎を忠臣として、時に父兄としてはぐくんだ軍師・宇佐美定満。川中島の戦いでの軍師ぶりは上杉軍を常に有利に導いたという。川中島の合戦屏風にもその姿が描かれている。後に謙信の軍法として伝えられた「越後流軍学」。その祖とされた架空の軍師【宇佐美定行】は実在の武将である定満がモデルとなったもの。宇佐美定満の創られた「軍神伝説」上杉謙信は女人だった?宇佐美定満の怪死は忠義の死?本書では若き毘沙門天が軍神より培った「義・愛」の原点や二人の主従関係について描く。
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3.5己の城を築くのが“男子の本懐”だった戦国時代、名将たちは如何なる思いを込めて自らの威容を誇ったのか?本書は、乱世にその名を刻んだ男たちが「一国一城の主」に上り詰めるまでの壮絶な生き様や激闘、そして城が消えゆくまでの秘められたドラマを歴史小説の第一人者が説き明かす。「信長が空中に描いた『繁栄の幻』安土城」「全山を要塞化した毛利元就の本拠・吉田郡山城」「武田信玄が巨大な城を築かなかったのは?」「長篠城を救った鳥居強右衛門の勇気」「中仙道を扼する稲葉山城で次々と入れ代わる主」「安土城の両翼の一つを占めた天下第二の名城、坂本城」「不落の要塞、石山本願寺が灰燼に帰したのは?」「奥州仕置きを命じられた家康が、伊達政宗のためにつくった岩出山城」「秀吉の普請好きと不安が、大坂城を巨大にした」など、権力の象徴――城をめぐる栄枯盛衰の物語。本書を読めば、全国の城を訪ねて歩きたくなること間違いなしの一冊だ。
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-朝敵とされた雄藩の処置の裏側で凄まじい権力闘争が続いていた! 維新直後の新政府は、瓦解の危機に瀕していたのだ! 藩閥政治という言葉に象徴されるように、明治政府は薩摩・長州藩が牛耳っていたというイメージが強いが、明治初頭は必ずしもそうではない。両藩は政府内で暗闘を繰り返す一方で、政府入りした藩士と藩に残った藩士の対立という悩みを共通して抱えていた。政府の中核であるはずの両藩の混乱を背景に、政府の迷走は深刻度を増す。 かたや、両藩から政府の主導権の奪取を目論む他藩は、虎視眈々とその機会を窺う。幕府や諸藩が入り乱れる形で権力闘争が展開された幕末以来の構図が明治に入っても続いていたのである。 維新直後より薩長両藩を主軸とする政府は迷走を続けた。その結果、廃藩置県直前には瓦解寸前の窮状に陥る。あたかも後醍醐天皇の建武の新政の二の舞になるところであった。 本書は、幕府滅亡から廃藩置県までの約3年間、迷走を続けてついに崩壊の危機に晒された明治政府の知られざる実態に迫るものである。定評ある歴史研究家が、前著『幕末維新 消された歴史』の続編として、光り輝く明治維新の陰に埋もれていった歴史に光を当て、その真実を描き出す。
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4.8── これが「書生の革命」(司馬遼太郎)ですまされるか!? ── 「御所を砲撃し、天皇を拉致しようとした長州がなぜ尊皇なのか!?」 「西郷&勝の無血開城の美談はウソだった! 」 「会津戦争の戦死者を半年間も野ざらしに! 人道に反した新政府」 「新政府一等官の月給は、なんと750万円に値する超お手盛りだった!」 「現代にもつながる、「権力は金になる」という“長州型政治”」 「長州汚職閥の親分、木戸孝允」 「明治新政権を支えたのは、徳川直参と賊軍だった」……ほか。 「明治維新至上主義」では歴史を見誤る! 近代日本史の根底をくつがえす新・維新論!
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-「堀内誠之進」という土佐藩出身の幕末維新の志士がいる。今日、その名はほとんど知られていないが(『日本人名大辞典』講談社には記載あり)、寺石正路『続土佐偉人伝』(1923)には、「誠之進三度謀反の企てにあづかり三度失敗して遂に獄中に憤死す其そ行、中道にあらずと雖も倔強の奇男子なりといふべし」と紹介されている。 この3度というのは「奇兵隊の反乱」(1870年)、「二卿事件」(1871年)、「西南戦争」(1877年)であり、いずれも攘夷を捨てた有司専制の新政府に対する決起行動で、堀内は首謀者またはオーガナイザーとして深くかかわった。 堀内の生涯には、徳川幕府を倒し新政府の樹立に功ありながらも維新後切り捨てられ、弾圧されていった幾多の「草莽の志士」「不平士族」たちの失望、憤激、悲劇が凝縮されており、そうした理想に敗れたものたちのなかにあって「征韓論」「西南戦争」「自由民権運動」と幅広くかかわった稀有な人物であるため、彼の生涯を追うことでそうした様々な敗者を具現化できるのではないかと考える。
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-孤高のサムライvs.長州の最新兵器の「真っ赤」な戦い! 来年(2018年)は明治維新150年目の節目の年。戊辰戦争において、幕府・会津軍はイギリスの最新兵器を有する長州軍に連敗。圧倒的劣勢を強いられるが、会津藩に属する新選組の土方歳三は一歩も引かず、京都、会津と転戦し、最終決戦の地、箱館・五稜郭まで戦い抜いた。 表舞台では「無血開城」などと言われているが、維新の最前戦は血の闘いの連続であった。決して勝負を諦めず、最後まで非道の」長州軍に徹底抗戦した不屈の剣士・土方歳三の壮絶なる「真っ赤」な戦いを中心に、幕末維新のサムライと長州の激戦を明らかにする。
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4.0「日本は明治維新で近代化を果たし、それまでとは一変したと一般的には思われています。しかし、よくよく見ていくと、どうもその見方は表層的なものにも思えてくる。むしろ、江戸時代以前、というよりは古代から連綿と深層を流れてきた『核心』ともいうべき組織原理や権威構造、行動原理などがいまも色濃く影響を及ぼしているのではないか」(猪瀬直樹「はじめに」より) 「いま、読者諸氏に申しあげたい。日本が変化しないときは、時代ごとの死んだ歴史を読んでいても命に別状はない。だが、いま日本人は、これまでの構造が一夜にして変わってしまう世の中に生きている。このようなときは、『通史的思考』をなさねば変化のなかを生きてはゆけない」(磯田道史「おわりに」より) 明治以降、なぜ日本は近代化に成功したのか。それは明治維新で日本が変わったのではなく、成功の要因がすでに江戸時代までの歴史の中で形づくられていたからだ。日本には、古代から変わらない「国の核心」がある。古来、培ってきた組織原理や行動原理、権威に対する考え方などが、今なお日本人に大きな影響を与えている。その「日本的原理」の長所と短所を知らねば、この国で成功をつかむことは難しいし、いかなる変革も望めない。では、「この国の秘密」とは何か?――平安時代から江戸時代まで「通史的思考」で読み解き、日本のあり方に迫る、白熱討論。 【目次】より●第1章 日本の組織原理と権威構造の源泉――古代をたずねる ●第2章 「新しい公」の再編成――鎌倉、室町、戦国のダイナミズム ●第3章 江戸武家社会の組織と個人――サラリーマン根性の始まり ●第4章 二六〇年の泰平を維持した社会システム――「転封」や「ジャンケン国家」の智恵 ●第5章 江戸に花咲いた近代的経済――進んだ経済政策と百姓たちの企業家精神
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3.5日本近代史の汚点! 欺瞞に満ちた“暴力革命”「正義の戦争」に疑義あり。未だに続く長州閥の正体 明治維新は、薩長による国家転覆闘争であり、その権力欲と血に染められたクーデターによって成立した暴力的国家であった。幕末、テロリスト集団と化した長州の浪士たちは、京の都を焼き討ちし、あらんことか禁裏に大砲を放ち、孝明天皇を拉致して、革命政権を起こさんとする暴徒であった。その時、藩主松平容保が京都守護職を務める会津藩は尽忠報国の正義の集団であり、長州は紛れもない“朝敵”だった。 攘夷派の薩長は、開国を進めていた大老井伊直弼を暗殺。過激な攘夷を嫌い、幕府・会津・桑名藩の一会桑政権を支持していた孝明天皇の急死(毒殺説あり)をきっかけに立場が逆転。薩長は倒幕、武力蜂起へ狂乱する。薩長は宮門クーデターを断行。会津に“賊軍”の汚名をきせ、悲惨極まる殺戮、乱暴狼藉のかぎりを尽くした。 いたいけな少年の首を皿に盛り、酒宴を開くことが「正義の戦争」なのか。非戦闘員の無抵抗の婦女子や老女にむかって昼夜大砲を撃ち続け、暴行殺害することが正義なのか。教科書では絶対触れない戊辰戦争、会津戦争の深層を底辺から問いただす。 “朝敵”の汚名をきせられた会津藩はその後、長州の首領・木戸孝允の陰謀によって極寒の地・斗南に挙藩流罪され、史料に記録されることのない数多くの犠牲者をだす。 政権を奪取した薩長浪士は、超法規的統帥権をつくり、天皇の名において日清・日露戦争へと軍拡する。それが昭和期の2・26事件に連なり、太平洋戦争で日本を崩壊させたことは紛れもない事実である。現代の安倍政権に連なる長州閥と明治維新以降、150年続く中央集権支配構造の深層に迫る歴史大河ノンフィクション!
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-土方歳三戦没150年… 新選組は「賊軍」「敗者」となりその本当の姿は葬られてきたが「剣豪集団」ではなく、近代戦を闘えるインテリジェンスを持った「武装銃兵」部隊だった! いまこそ「官軍の正義」を疑え! 「新選組の歴史」が変わる! 初公開を含む「豊富な図版点数」を収録。 いまこそ「新選組」の本当の姿をお伝えしよう ◆ 長州&土佐は上洛直後の新選組のスカウトに動いた ◆ 新選組は剣豪集団ではなく「武装銃兵」部隊だった!! ◆ 「俺たちはいくらでも近代戦を戦える!」 ―――――そう語ったと読み取れる土方歳三の言葉とは!? ◆ 新選組の組織と理念は、本当は芹沢鴨が作った? ◆ 近藤勇より格上の天然理心流師範が多摩に実在! ◆ 新選組は幕末アウトロー界の頂点に君臨していた!? ◆ 幕末の「真の改革者」はみな江戸幕府の側にいた!! ともすると幕末・明治は、国論が「勤王・佐幕」の2つに割れて、守旧派の幕府が、開明的な近代主義者の「維新志士」たちによって打倒され、「日本の夜明け」=明治維新を迎えたかのような、単純図式でとらえられがちです。ですが、このような善悪二元論的対立図式は、話としてはわかりやすいものの、議論を単純化するあまりに歴史の真実の姿を見えなくする弊害をもたらしてきました。 しかも歴史は勝者が描くもので、明治政府によって編まれた「近代日本史」は、江戸時代を「封建=悪」とし、近代を「文明=善」とする思想を、学校教育を通じて全国民に深く浸透させてきました。 そんな「近代」の担い手たちにとって、かつて、もっとも手ごわかった相手が新選組でした。新選組は、明治政府が「悪」と決めつけた江戸幕府の側に立って、幕府に仇なす勤王の志士たちこそを「悪」として、次々と切り捨てていきました。 新選組の局長近藤勇は、自己の置かれている政治空間と立場を体系的に理解しており、一介の浪士から幕閣内で驚異的な出世を遂げた人物です。そんな近藤の作った新選組という組織を、原資料を丁寧に読み込み、編年形式で追いながら、情報・軍事・組織の面から新たな事実を明らかにしていきます。 そこには「明治維新」にとって不都合な真実が、数多くみられるはずです。
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-NHK大河ドラマ「篤姫」の時代考証を担当者した歴史研究家が、これまで日が当たらなかった、薩摩藩を復興させた家老たちを再検証。薩摩藩がなぜ幕末に力をもてたかを検証する。 ■どうやって歳入の40倍以上の借金を解消させたのか!? 薩摩藩と聞くと、大きな藩で経済的に余裕があったのではないかと思う人も多いかもしれません。 しかし、それは正しくありません。薩摩藩もかつては破産寸前だったのです。 「島津の退き口」とも呼ばれた壮絶な退却劇を演じ、徳川家康にも一目置かせた島津家の薩摩藩ですが、江戸時代中期には、薩摩藩も他の多くの藩同様に経済的には困窮してしまっていたのです。 そもそも薩摩藩の石高は数字上72万石ですが、痩せた国土のため、実質的には32万石程度に過ぎず、借金は歳入の40倍以上に膨れ上がっていました。 もはや金を貸してくれる商人はおらず、家臣たちへの給料は1年以上も滞り、薩摩屋敷は雑草が生え放題だったのです。 幕府からつぎつぎと命じられる無理難題、多額の借金。 これらの問題に、自らの命と名誉を投げ打って立ち向かった3人の家老たちに焦点を当てます。 西郷隆盛や島津斉彬らが世に出る下地をつくった「名も無き家老たちのプロジェクトX」があったのです。 ■目次 第1章 藩の命運は「家老」にあり 第2章 体を張って組織に尽くす―「宝暦治水」の指揮官・平田靭負 第3章 私情を捨て、憎まれ役に徹す―倒産した財政の大改革・調所広郷 第4章 組織を動かし時代を動かす―薩長同盟・大政奉還を主導・小松帯刀 ■著者略歴 原口泉(はらぐち・いずみ) 東京大学文学部国史学科、同大大学院修士課程修了(文学修士)。同博士課程二年を終えて(単位取得)、1979年鹿児島大学法文学部に赴任。1998年より教授。琉球大学非常勤講師、放送大学客員教授を歴任。2005年、鹿児島大学生涯学習教育教育センター・センター長に就任。 専門は日本近世・近代史。特に、沖縄・北海道・韓国・中国等、東アジア諸地域とのつながりの中で、薩摩藩の歴史研究に取り組む、日本各地から東南アジア、欧米で講演。NHK大河ドラマ「翔ぶが如く」(1990年)「琉球の風」(1993年)、「篤姫」(2008年)の時代考証を担当。
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-明治政府の掲げた国家目標とは何であったのか。それは、欧米諸国と向かい合い並び立つ、「万国対峙」が可能な近代国家となることであった。内実整備の実現に邁進した廃藩置県(1871年)から明治十四年の政変(81年)までの10年間は、万国対峙を目指してさまざまな道が模索された。西郷隆盛・木戸孝允・大久保利通の万国対峙策を検証しつつ、明治日本における国家構想の試行錯誤の道程を、相克の政治史として描き出す。 プロローグ 国家目標としての万国対峙 1 明治維新政府と万国対峙 万国対峙の表明 万国対峙策の提起 2 留守政府と万国対峙 岩倉使節団の派遣 近代化への急発進 改革の反動 国権拡張政策 3 万国対峙をめぐる政変 岩倉使節団の欧米体験 外征策の高揚 西郷隆盛と万国対峙 西郷隆盛の辞職 4 大久保政権の成立と内務省 内務省の創設 大久保政権への反発 台湾出兵 木戸孝允と万国対峙 5 大久保政権と万国対峙 立憲政体に向けて 内務省事業の本格化 朝鮮との国交樹立 反大久保政権運動 6 立憲制国家と万国対峙 大久保路線の修正 自由民権運動の高揚 明治一四年の政変 エピローグ その後の万国対峙
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4.5「1900年体制」とは、官僚閥の桂太郎と議会第一党・政友会の原敬によって構築された協調体制である。それは日露戦争後の金融界・産業界・都市部住民の主張を制限し、陸海軍と農村地主の利益を最優先しようとするものだった。ところが、軍部は陸軍と海軍に、官僚は大蔵と内務・鉄道院に、与党は積極財政派と行財政整理派に分裂し、野党・立憲国民党を巻き込んで政界は四分五裂に陥る。「民衆運動」もそれに共振し、統治システムの再編は迷走を続けた。「1955年体制」の崩壊を通奏低音としながら、予算問題の政治対立に焦点を当て、近代日本の臨界点となった「大正政変」の軌跡をたどる。
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-近代化のために多くの企業が設立された明治中期、東の渋沢栄一と並ぶ重要人物として、西の大阪には薩摩出身の五代友厚がいた。明治14年7月。その五代友厚に対して官有物が格安で払い下げられるというニュースが新聞で大々的に報じられ、日本は騒然となった。 疑惑をリークしたのは本当に大隈重信だったのか? なぜ大隈が政府から追い出されたのか? 黒田清隆、伊藤博文、三条実美、井上馨、福沢諭吉、板垣退助、三井、三菱、住友、多くの人々の思惑が交錯していく。明治最大の政変劇とも言われる「明治14年政変」の内幕を探して、北海道、釜石、東京、熱海、大阪、愛媛、福岡、鹿児島と、全国をめぐり歩く思索の旅が始まった。※本書は、宮地英敏「北海道開拓使官有物払下げ事件についての再検討―誰が情報をリークしたのか―」『経済学研究(九州大学)』2014年を加筆修正している。
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3.8明治11(1878)年、大久保利通が暗殺され、日本の舵取りは突如、次の世代――大隈重信、伊藤博文、井上馨、黒田清隆らに託された。彼らに託されたのは議会開設、憲法制定、貨幣制度など、「国のかたち」を作るという難問である。しかし、さまざまな思惑が絡み合い、政権内に不協和音が生じ、「明治十四年の政変」へと発展していく。大隈と福沢諭吉はつながっていた? マスコミに情報をリークしたのは誰か? 黒田がなぜ政権内にとどまれたのか? 五代友厚は官有物が欲しかった? 政変の黒幕は誰なのか? 政変が近代日本に与えたものとは? 「複雑怪奇」と呼ばれる政変にまつわる“さまざまな謎”を、気鋭の政治史学者が鮮やかに読み解く!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 政党をめぐる福沢諭吉・井上毅・陸羯南たちの思想的営為を、文化接触の問題として同時代の世界的文脈において考察し、明治政党論が含む豊かで多様な論点を鮮やかに提示する、政治思想史からの挑戦の書。 【目次より】 目次 凡例 序章 第一章 明治前半期における政党観の形成 第一節 明治十年代初頭における政党観 西欧の政党観の紹介 第二節 自由党における政党イメージ 伝統と西欧モデル 第三節 井上毅における政党観 「政党」と「政社」の別 第二章 福沢諭吉における政党内閣論の形成 明治一四年政変前後におけるイギリス政体論の変容と分岐 第一節 明治前半期における立憲政体論と政党の評価 「政党なき立憲政体」論の広がり 第二節 政党解釈における福沢の変化と『民情一新』以降の位置づけ 徒党から政党へ 第三節 イギリス政体論の変容と政党論 福沢諭吉と「イギリス派」の分岐 I 「イギリス派」における政体構想の分岐 II イギリス政体論の変容と政党の位置 III イギリスにおける政体論の再定義の試み IV 福沢における政党内閣論と「近時文明」論の対応 第四節 明治政党論における福沢の位置 第三章 陸羯南における政党観の特質 初期議会前後を中心に 第一節 国民主義と政党 第二節 立憲政体における政党 第三節 政党内閣と内閣的政党 註 明治前半期政党関連翻訳著作一覧 あとがき 明治前半期政党関連年譜 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 山田 央子 青山学院大学法学部教授。東京都立大学法学部卒。博士(政治学)(東京都立大学)。専門は日本政治思想史。 主著に、『明治政党論史』などがある。
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3.5【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「登は学問にもはげみましたが、ひまが少ないので、毎朝早く起きて御飯をたき、その火のあかりで本を読みました」「艇が引きあげられた時には、艇長以下十四名の乗員が最後まで職分を守って、できるかぎりの力をつくしたようすがありありと残っていました」…そこには日本人がなおざりにしてきた美徳がある。時代を生き抜く知恵がある。我が子に伝えたい感動がある。正直、礼儀、勤勉、責任、友情、公益、勇気など、現代に通じる137話を精選。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 約110年前、大正5年(1916年)の1万分の1の地図と、 約140年前の明治16~17年(1883~1884)年の詳細地図に地形の立体表現を施したオリジナル地図で、東京の街を見てみよう! ●どんな時代の地図? 大正デモクラシーの頃の東京、そして明治維新から西南戦争が終結して6~7年、急速に社会が変化していた頃の東京は、どんな姿をしていたんだろう? 凸凹地図で各地を見て行くと、その後の時の流れも感じることができ、歴史を地理と結びつけて理解できます。 ●気になる見どころ ・第一次世界大戦のころの日本の軍隊関連施設 ・元勲や華族の邸宅 ・庶民が住んでいた地形に共通点がある? ・川や堀がたくさん! ・山手線の上野~神田が未開業 ・東京駅が開業直後 ・現在の幹線道路、当時はなかったものも多数 ほか、盛りだくさん! ●章立てと掲載エリア 第1章 のどかさの残る渋谷・新宿・池袋 渋谷・青山/原宿・明治神宮建設地/新宿(南)/新宿(北)/池袋・雑司ヶ谷 第2章 「水の都」かつての江戸中心部 東京駅・京橋/丸の内・京橋/銀座・築地/御茶ノ水・水道橋/上野・本郷 第3章 丘の上のお屋敷と低地の庶民 永田町・赤坂/目白台・早稲田/千石・大塚/六本木・麻布台/三田・南麻布/高輪・五反田 第4章 「軍都」東京の実態 赤坂・六本木/北の丸・番町/四谷・曙橋/渋谷・駒場/恵比寿・中目黒/戸山・大久保 第5章 今はなき驚きの大規模施設 目黒・元競馬場/蔵前・神田佐久間町
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 明治神宮鎮座100年記念出版! 国民の生活に接し、日本を知るため。 人々の心を一つにするため。 偉大なる旅路の足跡をたどる、決定版の一冊。 本書では近畿、北陸、中国、四国、九州、以上の地域における明治天皇の行幸の足跡をまとめた。 各地を実際にフィールドワークし、現代も残る宿舎や記念碑、語り継がれるエピソードなどをこの一冊に集約。 また行幸がなかった県についても、明治天皇ゆかりの事跡をまとめている。 現在の様子や当時の様子がわかる写真を、オールカラーでふんだんに収録している。
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4.3なぜ近代日本は、天皇を必要としたか? 大帝と影法師の感動の物語。19世紀は「皇帝たちの時代」だった。19世紀初頭のナポレオン戦争以降、世界各国に次々と皇帝が生まれ、覇権争いに興じたが、第一次世界大戦が終わる1918年前後までの100年で、ほとんどの「皇帝」が消え去り。そして今や「Emperor」は日本にしか残っていない。なぜ、日本の天皇だけが残ったのか。その秘密を解くことで、近代日本の成功の「真実」が見えてくる。明治天皇、大英帝国のヴィクトリア女王、ハプスブルク帝国のフランツ・ヨーゼフ1世、ドイツ帝国のヴィルヘルム2世、ロシア帝国のニコライ2世、大清帝国の西太后の6人の同時代史比較から読み解く、壮大な世界史。「明治天皇の同時代、多くの皇帝がいた。しかし、今の世界で皇帝(Emperor)とされるのは、日本の天皇だけである。清、ロシア、オーストリア、ドイツなど多くの君主国が消え去り、かの大英帝国からも「Emperor」はいなくなった。しかし、日本だけは残った。その秘密を解き明かすことが、日本の近代とは、そして明治とは何であったのかを解き明かすことだろう」(「まえがき」より) 【目次】●まえがき:なぜ今、明治天皇なのか ●序章:皇帝たちの時代――興亡史としての「長い十九世紀」 ●第一章:明治天皇誕生――幕末維新の世界史的状況 ●第二章:めざすは立憲政体――文明国への道 ●第三章:絶妙なる日清・日露戦争――躍進する日本 ●第四章:大国になった日本――そして明治天皇崩御 ●終章:理想の立憲君主――明治大帝と他の皇帝を分けたもの ●あとがき:なぜ近代日本に天皇が必要なのか
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3.0〇シャンパン好きで大酒飲みの明治天皇。その祖父に似ずパーティでも酒を一口も飲むことはなかった昭和天皇。 〇歴代有数の漢詩好きだった大正天皇も、少しだけ興味をもった俳句の世界にどっぷりつかった皇族とは。 〇酒癖が悪く日本刀を振り回し、「酔って妻を殺した」と囁かれた元勲総理・黒田清隆。 〇第一次大戦の講和会議の代表を勤めた独身貴族・西園寺公望(70)が、パリに同伴して、列強首脳に妻として遇された「ミストレス」について。 〇その元老西園寺の政治秘書として政治の裏も表も知った男と、彼の回顧録を手伝った文士との心温まる交流。 〇森鴎外と夏目漱石のフトコロ具合。 〇「ベースボールを野球と訳したのは正岡子規」というトリビアは間違っていた。 ――などなど、近代日本の華族たちの研究の第一線で活躍する著者が、 それぞれの分野でいまも名を遺す偉人たちの知られざる、そして人に語りたくなるエピソードを紹介します!
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-「日本の奇跡」と言われる明治の産業革命の礎は、幕末のサムライたちによって準備されていた。製鉄、造船、石炭産業の現場では、藩の垣根を超えて技術を共有し、奮闘する人々の熱いドラマがあった! 例えば、製鉄のもととなった伊豆の反射炉の技術は、佐賀藩と伊豆の代官・江川英龍が協力して研究が始まり、佐賀から薩摩へ、さらに水戸藩を経由し、最終的には釜石の洋式高炉に結実した。それが官営八幡製鉄所を経て現在の新日鉄住金に至る。造船に関しては、島津斉彬の命を受けて幕府の長崎海軍伝習所で学んだ薩摩藩士・五大友厚は、トーマス・グラバーらと共に長崎の小菅修船場を建設した。これが現在の三菱重工長崎造船所につながっていく。激動の時代、日本の未来を思い、技術の実用化に邁進した、サムライや無名の職人たちのチャレンジ精神を感じる物語。また世界遺産となった「明治日本の産業革命遺産」のカラー写真のほかに、歴史的資料が豊富なのも見逃せない。島津斉彬、鍋島直正、トーマス・グラバーや岩崎弥太郎ら歴史的人物の肖像写真、三重津海軍所絵図・精煉方絵図など江戸時代の図版、明治期の八幡製鉄所や三池炭鉱の初期の写真など、産業変遷の歴史がわかる写真資料も充実しており、是非、保存版にしたい一冊! 【目次】はじめに ――明治一五〇年が教える“日本の底力”――/第一章 “西郷どん”や“五代様”を育てた薩摩藩主・島津斉彬の挑戦――ピンチをチャンスに変えたリーダー――/第二章 志士の息吹を今に伝える長州・萩――吉田松陰から伊藤博文へ――/第三章 実は近代化のトップランナーだった佐賀――「地方創生」の先駆け――/第四章 知られざる“近代化の父”江川英龍――改革に命を捧げた伊豆の代官――/第五章 “陰のプロデューサー”トーマス・グラバー――“近代化特区”となった長崎――/第六章 長崎から世界へ――造船大国ニッポンの船出――/第七章 反射炉から釜石、そして八幡へ――産業革命の主役「鉄」――/第八章 産業革命のエネルギーを支えた石炭産業――育ての親・團琢磨――/おわりに――日本経済再生に向けて――/参考文献/取材協力・資料提供等
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3.0高橋是清、新渡戸稲造、金子堅太郎、團琢磨、小村寿太郎、秋山真之――明治の「日米同盟」をつくった男たちの秘史に迫る 明治日本といえば、憲法を学んだドイツや日英同盟を結んだイギリスなど欧州に光が当たることが多い。 だが、日本の運命を決定したのは日米関係であり、その集大成が、日露戦争であったと著者は主張する。 開国直後に密航など危険を犯して渡米した第一世代。 同志社をつくった新島襄、のちに日本の財政を一手になう高橋是清、初代日銀総裁として金融機関の整備にあたった吉原重俊などをとり上げる。 学費が安いことから次々と優秀な若者が派遣された第二世代。 当時最先端だったロースクールを選んだ二人の青年。同じ下宿先からハーバード大に通った小村寿太郎と金子堅太郎は、ともにポーツマス条約締結のため活躍する。イエール大で学び、のちにアメリカで教職についた朝河貫一は、ポーツマス条約におけるロシアとの講和案作成に関与、マサチューセッツ工科大で冶金学を学んだ團琢磨は、卒業生を巻き込んだ親日世論工作を行う。 日露戦争で日本海軍を指揮した秋山真之もまた、アメリカ留学生の一人だった。 日露戦争終戦後、両国関係は悪化、留学生たちの運命も変わっていく。長命だった金子は反米主義者に、日米親善に尽力した團は血盟団によって暗殺された。日本の国際的孤立を決定づけた外相・松岡洋右(オレゴン大)、は、誰よりもアメリカを知ると豪語するが、最も大きく読み間違えた。 そして、運命の真珠湾攻撃の総指揮を執ったのは、ハーバード留学生の山本五十六であった―― 丁寧な現地取材から浮かび上がる日米関係秘史。
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3.0訪日5度、滞日延べ10年余――ケルン東洋美術館の生みの親フリーダ・フィッシャー。彼女は、竹内栖鳳、黒田清輝、井上馨、田中光顕、住友吉左衛門、根津嘉一郎、原三渓ら美術家・蒐集家と交流して日本美術への認識を深め、それらを育んだ日本人の気息に触れんと努めた。本書は彼女の日本日記であり、近代日本美術界の消息を伝える貴重な資料でもある。待望の書、初の全訳成る。
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-明治を輝いていた時代として回顧するのではない 明治から日本の未来を考えるのだ! 電子書籍全集『明治から日本の未来を考える』は、明治に関連する50冊の本を縮約(各冊約1万字)で読み、明治が何であったかを理解し、そこを原点にして日本の未来を考えようという企画である。 明治に関連する複数の本を同時に読むことで、1冊の歴史の大書を読むのとは違った風景が浮かび上がってくる。現在もなお、明治が直面したのと同じ問題(韓国、中国、ロシア、アメリカ、国際関係、天皇制、憲法、財政など)に向き合っていることがわかる。 明治は未完なのである。 明治は現在もまだ続いている。 いま、われわれがこれらの問題にどのように向き合い、対処すべきかは、明治の中にその解答があるといえよう。 明治150年にあたり、明治を輝かしい時代として振り返るのではなく、明治の地点に立って現在に至った道程を眺め、日本の未来を考えることこそ意味があると信じる。 それには、人からその結論を聞くのではなく、原典を読んで浮かび上がってくる自分自身のイメージをもとに自ら考えることが大切であろう。 [本著で紹介する5冊] 『吉田松陰』 川口雅昭/致知出版社 『大久保利通と明治維新』 佐々木克/吉川弘文館 『西郷隆盛 西南戦争への道』 猪飼隆明/岩波書店 『山県有朋と明治国家』 井上寿一/NHK出版 『独立自尊 福沢諭吉の挑戦』 北岡伸一/中央公論新社 [著者紹介] 平田周三 (ヒラタ・シュウゾウ) ニュービジネス設計家。現在、一般社団法人グローバライズ沖縄理事、三田教育研究所LLP客員研究。大手化学会社、外資系コンサルティング会社、中小企業、ベンチャー(起業)、大学教授など、さまざまな職域で一貫して新事業企画開発を手掛けてきた。事業分野は、それぞれの時代を象徴する先端的なもので、1960年代:石油化学(合成繊維・エンジニアリングプラスチック)、1970年代:消費者製品(カーペット、床材)、1980年代:エネルギー(原子力)、1990年代(インターネット)、2000年代:デジタルコンテンツ(海外発信)、2010年代:英語教育(自動翻訳)で、新事業を実現させた。
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-石川啄木は明治43年を「時代閉塞の現状」ととらえた。明治国家体制がほぼ構築されたとき、12名が大逆をもって処刑された衝撃は大きかった。本書は、乃木希典とその殉死を軸に出来事の関連と群像を重ねて、「明治の深層」を描いた労作。
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-天皇はここから「ニュース」になった──。生涯にわたって全国各地を行幸し、神話世界を別にすれば日本史上で最初の「旅する天皇」であった明治天皇。とりわけ1872年から1885年にかけ6回にわたって全国各地を回った大規模な巡幸は「明治六大巡幸」と呼ばれ、天皇と民衆の視覚的相互関係におけるエポックメイキングな出来事として研究の対象とされてきた。六大巡幸はまた、「旅する天皇」の誕生であると同時に、「報道される天皇」の誕生でもあった。日本における最初の本格的メディアとして新聞が続々と創刊された同時代性に着目し、両者のかかわりを重層的な視点で描く。新聞と天皇を重ね合わせるところから、近代日本の初発の時期における国民国家の形成において、当時のニューメディアが果たした役割を明らかにする。
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-現在、4年制大学への進学率(2025年度)は59.1%で過去最高。ところが、私立大学を経営する全国543法人のうち、253法人が2024年度決算で赤字だ。赤字率は46.5%に上り、前期から5.7ポイント上昇した(商工リサーチ調べ)。進学率は上がっても、18歳人口という潜在需要層が大きく減少しており、供給(大学数)がその分減っていない。2025年度入学者では、私立大学のうち定員割れの大学は53.2%。すでに私立大の現状は危険水域にある(日本私立学校振興・共済事業団調べ)。東京都日野市にある明星大学は、1964年に創立。多摩地域で歴史の長い私立大学の1つである。学部は9学部1学環、学生数8582名。定員充足率111.2%(2025年5月1日現在)で、定員割れもなく、経営も黒字で、多摩地域にしっかり根差している。卒業生は人気企業や小・中・高の先生、国立大学大学院など多彩な道を歩み、多摩地域における社長輩出率は堂々の第1位。学生と関係者の声をもとに、私大「定員割れ」危機への処方箋を明らかにする。
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3.0歴史の洞察力を高める13冊。グローバル時代を生き抜くための知恵! 1ヘロドトス『歴史』――人間の歴史は伝説に始まる 2トゥキディデス『歴史』――演説で浮かび上がる歴史の真実 3カエサル『ガリア戦記』――ローマ帝国最大の遺産とは何か? 4タキトゥス『ゲルマーニア』――現代日本人に対する警告の書 5塩野七生『ローマ人の物語』――歴史作家の最高の資質とは? 6ドーソン『ヨーロッパの形成』――「暗黒時代」は「最も創造的な時代」だった!? 7マキアヴェッリ『君主論』――君主に求められる資質と振る舞いとは? 8クラウゼヴィッツ『戦争論』――「戦争とは何か」をきわめた哲学 9渡部昇一『ドイツ参謀本部』――リーダーと参謀、政治と軍隊の教訓 10シュペングラー『西洋の没落』――現代でも色褪せない優れた歴史的洞察 11チェスタトン『アメリカ史』――中世がない国には騎士道もなかった!? 12マコーリー『イングランド史』――歴史の登場人物と“ともに叫んでた”歴史家 13ベロック『The Jews』――世界史の中のユダヤ人を“予言”した書
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3.0平仮名でしか表せない和語の柔らかな語感と、もとは異国語である漢字を血肉化した熟語たちの重厚で凛とした響き合い。日本語の持つこれらの美しさを愛し、誇りに思わない日本人はいないであろう。しかし、これらの美しさは、優れた文学や随想、評論、論文、そして会話などに実際に使われたとき、その文脈の中でこそ、何にも増してまばゆいばかりに輝く。芥川龍之介『神神の微笑』、三島由紀夫『剣』、川端康成『古都』……。本書は、文豪たちの優れた作品の中にきらりと輝く美しい言葉を、前後の文章とともに厳選し、その作品の中であえてその言葉が使われている意味合いも含めて、解説している。例えば、「あいろ」「ますらお」「つづら折り」「おとなう」「居合腰」「たゆとう」「あやかし」「一散走り」など。手紙に、スピーチに、日常会話に、一度は使ってみたい、残していきたい、言葉の宝物。
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-時代劇でおなじみの名奉行や悪代官の意外な実像から、驚くほど便利な江戸の暮らしまで、研究者ならではの視点で江戸の風もあざやかに切り取った短編集。 桜吹雪で知られる「遠山の金さん」の父は、とある試験を転機に異例の大出世を遂げた名官吏だった!? 「おれがわるかつた」、「ゆるせゆるせ」とざっくばらんに詫びる「暴れん坊将軍」吉宗の肉声に、文字通り女房を「借金のカタ」に差し出してしまった旗本、年利一二〇〇%の超高金利金融「烏金」利用者の実態に、宛名に記された「殿」と「様」の格付けをめぐるひと悶着……。 読めばもっと江戸が好きになる。第一人者の篋底から取り出された珠玉の掌編の数々! (原本:『大江戸世相夜話』中公新書、2003年) 【本書の内容】 はしがき 遠山金四郎の入墨 遠山金四郎の入墨/遠山金四郎父子/江戸の受験参考書/名奉行の「条件」/官職名の由来/銭形平次と目明/親の歳を間違える金四郎 お代官様――悪の代名詞 将軍吉宗の肉声/遊芸を許す田沼意次/お代官様――悪の代名詞/秘薬「熊胆」の値段/「謙譲の美徳」の裏側 二十二時間・二十三日間・三年間/白いカラスは吉兆か/殿と様はどちらが偉いか 大御所の犯罪 大御所の犯罪/無 尽/談合体質の根深さ/拾った金は誰のものか/象をめぐる暗闘/国民の生命の重み/女房を借金のカタに置いても 女髪結い繁盛記 便利すぎて困る/女髪結い繁盛記/江戸の贈答事情/江戸の高利貸し/証文の怖さ または、江戸の女性はしたたか/地獄の沙汰も金次第 放蕩息子の矯正 読み書き算盤/放蕩息子の矯正/「うろたえる」老人たち/天明七年のポスター/上流女性をどう呼ぶか 初出一覧 あとがき 学術文庫版あとがき
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4.0●受験勉強だけでは東大に行けない!? 名門校と呼ばれるほどの進学校ほど、実は受験勉強以外により大きな時間を割いています。しかも、それは流行りのプログラミング教育でも、ネイティブに迫る英語でもありません。「裁縫」や「なわとび」など、一見、大学受験には関係なさそうな授業なのです。 果たしてそれはなんのためにあるのか? 名門校が考える「どんな時代になっても生きていけるための力」の育て方を探ります。 ●16校の授業を実況中継 本書でとりあげる学校は16校。実際に授業を見学・体験し、教室の躍動感そのままに実況中継しています。 ・おりがみで数学の難問を解く・灘 ・65年以上の歴史がある「なわとび」検定・桐朋 ・文庫本の読み聞かせ・東大寺学園 ・レゴブロックで数学理解を深める・聖光学院 ・大運動会で組織力と「個」を育てる・開成 ・「演劇づくり」で正解のない問いに挑む・海城 ・1人1つのバイオリンを使う音楽・芝 ・唱歌の替え歌を作り自己を見つめる・麻布 ・都会の真ん中のたんぼで種から稲作・筑駒 ・リベラルアーツとしての「園芸」・鴎友 ・キャンパスが生きた博物館・早稲田本庄 ・「聖書」と「礼拝」が教育の両輪・女子学院 ・毎日上半身裸でラジオ体操・栄光 ・岩を削り続ける理科実験・武蔵 ・毎朝5分間の裁縫・豊島岡 ・真夜中に8時間の山登り・巣鴨 ●経済サイトで500万ページビューを誇った超人気連載の書籍化!
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3.8慶應幼稚舎、早稲田実業初等部、学習院初等科、青山学院初等部など、名門校、難関校への合格率9割の子ども塾の教育法を紹介!小学校入学前の子どもに、ノウハウやテクニックは通用しません。子どもの興味を引き出して遊びの中で覚えることが、子どもにとっての勉強になるのです。絵を描く、洗濯物をたたむ、伝統行事に参加する……。大切なのは当たり前のことが、当たり前にできること。その中から、子どもは「本当の知力」を身につけていきます。お受験のために「これだけは覚えてね」という詰め込み教育はやめ、子どもと一緒になって汗を流したり、喜んだりして、時間を共有しましょう。それが一番の受験対策になるのです。小さな子どもでも、目標があれば頑張れます。「やればできる」という喜びを、子ども自ら体験できるようにしましょう。
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-いま大学の序列が変わろうとしている。その背景にあるのは、大学を襲う4つの荒波だ。こうした中、偏差値以外の指標でも大学を評価する動きが広がり、東大、京大を追い抜く下克上が起きている。同時に、グローバル化を反映し日本の大学は国際競争にさらされる。独自の強み生み出す「名門大学」を追いながら、新しく、かつ真の大学序列(シン・序列)について考えていく。 本誌は『週刊東洋経済』2020年5月30日号掲載の30ページ分を電子化したものです。情報は底本編集当時のもので、新型コロナウイルス感染症による、その後の経済や社会への影響は反映されていません。
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4.5中学受験の入試問題を見て、どうしてこんなに難しいんだろうと思ったことはありませんか。 実はただ難しいのではないのです。入試問題には実は学校からのメッセージが込められています。 「こんな子に来てほしい」というメッセージです。 「難しい」にもいろいろな意味があり、必要とされるものが違います。センスが必要、根気が必要、 とりあえずやってみるという姿勢が必要……。問題を分析していけば、学校が求めている資質、 子どもの姿が浮かぶのです。 本書を執筆した教育ジャーナリストのおおたとしまさは、問題を作成した名門校の教師に直接取材し、 出題の意図、解法、そしてその問題に込めたメッセージを聞きだしました。どんな子どもが求められて いるのか、どんな資質が必要とされるのかまで明らかにしたのが本書の特徴です。 掲載した学校は、武蔵、豊島岡女子学園、聖光学院、鴎友学園女子、海城、吉祥女子、白百合学園、 芝、大阪星光学院、西大和学園、渋谷教育学園幕張、東大寺学園、ラ・サール。受験生を持つ親、 教育関係者にぜひ読んでもらいたい一冊です。
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-五代将軍綱吉の治世―― 出世ルートから外れた、大老の嫡男が再起に挑む。 四代将軍徳川家綱の大老・酒井忠清の嫡男、忠挙。将来を約束されたはずの彼の人生は、父の失脚で、突如暗転する。 家格の降格、親族の不祥事、期待した嫡男の早世……。度重なる苦難に抗い、家の存続に奔走、時に喜び、時に悩みながらも、生涯忠勤に励んだ、ある御曹司の等身大の実像に迫る。 幕府吏僚として生きる大名の実像と生存政略! 解説・山内昌之 ※この電子書籍は、2009年6月に角川叢書より刊行された単行本の増補版として文春学藝ライブラリーから刊行されたものを底本としています。"