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  • 北朝の天皇 「室町幕府に翻弄された皇統」の実像
    4.1
    1巻968円 (税込)
    建武三年(一三三六)、京都を制圧した足利尊氏は新天皇を擁して幕府を開いた。後醍醐天皇は吉野に逃れ、二帝が並び立つ時代が始まる。北朝の天皇や院は幕府の傀儡だったと思われがちだが、歴代将軍は概して手厚く遇した。三代義満による南北朝の合一以降、皇統は北朝系が占めた。一見無力な北朝は、いかに将軍の庇護を受け、生き残りに成功したか。両者の交わりをエピソード豊かに描き、室町時代の政治力学を解き明かす。

ユーザーレビュー

  • 北朝の天皇 「室町幕府に翻弄された皇統」の実像

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    鎌倉幕府滅亡後の南北朝時代。南朝を率いるのは後醍醐という個性の強い天皇。天皇親政を再び取り戻すという理想に邁進する。京都は奪われたが、北朝内部で対立があれば、その一方を南朝側に引き込んでは、カムバックを目指す。何度敗けても、そのたびに起き上がる様は日本人好みだ。

    しかし、高い理想と人気だけでは現実の波を渡ることはできず、南朝は滅亡する。

    結局、生き残ったのは北朝。地味で存在感が薄く、足利将軍の傀儡のような存在だった。が、北朝は徹底的に将軍の「ヒモ」に徹する。社会正義や治安、政治、ときには皇位継承の順番決めまでも将軍に押し付け、儀式に必要なカネを出させる。駄々をこねる子供にしょうがないから駄

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    2021年10月07日
  • 北朝の天皇 「室町幕府に翻弄された皇統」の実像

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    【「理想を追うのではなく現実を受け入れ、そのなかで自分の価値を最大限に生かす」という姿勢こそ、北朝天皇家の生命力であったと思われる】(文中より引用)

    南朝に比べて人気の点ではいささか劣るとも言われる北朝。ではその北朝はいかにして南北朝の動乱を乗り越え、室町期にも命脈を保ち続けることができたのか。北朝天皇家の「サバイバル術」を明らかにした歴史作品です。著者は、日本中世史を専門とする石原比伊呂。

    ところどころ軽い筆致も☆5つ

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    2021年07月29日
  • 北朝の天皇 「室町幕府に翻弄された皇統」の実像

    Posted by ブクログ

    室町時代という極めて分かりにくい時代を、平易な文章で活写した名著。朝幕関係を通じて、なぜ室町幕府が京都に置かれたか、応仁の乱を契機としてなぜ衰退したか、など興味深いテーマについて、容易に理解することができた。何度も読み返したい。

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    2020年09月20日
  • 北朝の天皇 「室町幕府に翻弄された皇統」の実像

    Posted by ブクログ

    タイトルからは南北朝時代における北朝天皇家を取り上げた本かと思ったが、それだけでなく、むしろ南北朝合一後の儀礼的昵懇関係をベースとした北朝(系)天皇家と足利将軍家との関係に重点を置き、中世を生き抜いた北朝天皇家の生命力を描写している。
    室町時代の北朝系天皇は、高校日本史などでの存在感はなきに等しいので、光厳から後柏原に至るそれぞれの天皇の個性豊かなエピソードをたくさん知れて、天皇好きの自分としてはとても興味深かった。持ちつ持たれつの儀礼的昵懇関係を基調としつつ、それぞれの天皇と将軍の個性や相性によりお互いの関係性は様々であり、人間らしくて面白く感じた。天皇家と将軍家の関係性の変容の契機ともなっ

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    2021年05月26日
  • 北朝の天皇 「室町幕府に翻弄された皇統」の実像

    Posted by ブクログ

    知らない事が多くて面白かった。

    義教は何処までいっても厄介で、
    お寺で勉強してた方がなんぼか皆んな平和に
    生活出来たろうと

    甘え上手というか、金無いというか
    ギブ&なんとかなんだろうけど
    社会における人間の相性はいずこも変わらじ

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    2021年02月01日

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