作品一覧

  • 身体が語る人間の歴史 ──人類学の冒険
    3.0
    1巻880円 (税込)
    人間は他の動物と比べてどこがユニークなのか? 旅好きであり、汎地球的に分布、多様性が著しい──。日本からポリネシアまで、世界をめぐる人類学者が、身体の歴史を読みとき、人間という存在の本質に迫る。
  • 骨が語る日本人の歴史
    3.6
    1巻935円 (税込)
    発掘された古人骨を調べ、当時の人の様子を明らかにする「骨考古学」。その進展によって、日本列島の歴史は大きく書き換えられねばならないことがわかってきた。実は縄文人は南方からやってきたのではない。大陸から渡来した弥生人が縄文人を駆逐したというのも本当ではない。そもそも「弥生人顔」など存在しない―旧来の歴史学に根強く残る誤謬を科学的視点から検証。人々の生身の姿を復原し歴史をひもとく「身体史観」を提唱する。骨考古学の第一人者が、日本人の実像に迫る。

ユーザーレビュー

  • 骨が語る日本人の歴史

    Posted by ブクログ

    骨格が食べ物やや採取状況などの生活環境によって大きく変化する、という本書の内容は重要な指摘である。
    戦後の日本人が過去の日本人と骨格が大きく変わった(p-159)との内容も大事で、過去を振り返る困難さがよく分かる。
    歴史を考える上で一読しておく本だと思う。

    0
    2025年06月07日
  • 骨が語る日本人の歴史

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本列島の人間の歴史は、旧石器時代に始まり、案外長く、結構遠近感にあふれるダイナミックなものだった。用語の羅列性の中に埋没するのなく、事象現象の物語性に軸足を移してもらいたい。
    弥生人の多様性と地域性は、渡来人を含めてもっと評価しなおさないといけない。弥生に人口爆発があり、戦国時代並みの戦乱の時代があった。複顔の際には軟部組織に関する情報は復元できない。弥生人は前期、中期、後期でひとつの地域でも差が大きい。
    縄文人は身長のわりに手足が長い、下肢が発達、出鼻大鼻、えらの張った受口。広く東アジアの大陸部から吹き溜まりのようにして集まってきて列島に適応し独特のユニークな縄文人が生まれた。

    前半面白

    0
    2016年10月15日
  • 骨が語る日本人の歴史

    Posted by ブクログ

    面白いと思いました。
    特に新しいことを知ったということはなく、
    他でも言われている内容だと思うのですが
    ただ、骨考古学という軸で考えるということが
    新鮮だと思いました。
    日本人とは、ということ、現代日本人の特異さ、
    さらに体型、身長、骨格、容貌というのは
    環境や活動範囲や摂取する内容等の後天的な
    要因で割とドラスティックに劇的に変わるもの
    であることなどが新鮮でした。

    0
    2016年03月30日
  • 身体が語る人間の歴史 ──人類学の冒険

    Posted by ブクログ

     人類学についての基礎的な話。
    筆者の言いたいことはまず、『人種』には全く意味が無いといういうこと。コーカソイド、モンゴロイド、ネグロイドの違いは単に皮膚のメラニン色素の違いだけで、DAN的な違いは全くないとのこと。さらにこの違いは、住んでいる地域の環境によって影響を受けただけで、それ以外の違いはないということである。
     さらに、ポリネシア人についての考察ではポリネシア人の体格がヘラクレスのように筋骨隆々の人が多いが、それは遺伝的に少ない食べ物で効率よく筋肉や骨を成長させることのできる資質を持った人たちが生き残ってきたという結論となっている。
     この本を読んでからジャレド・ダイアモンドの名作「

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    2019年01月08日
  • 身体が語る人間の歴史 ──人類学の冒険

    Posted by ブクログ

    身体人類学の碩学による、人間の身体の特徴と特性の分析。人間は「考える足」である。よく移動し、よく食べ、よく遊び、好奇心旺盛で、セックス大好き。身体性からみれば人種なるものはほぼ無意味。むしろ「文化的」身体形質のほうが影響は大きい。人種という概念を構築したのが100年前の人類学であり、できあがった人種概念を批判するのが現代の人類学。

    0
    2018年11月23日

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