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現代の中高生は成功へのかつてないプレッシャーにさらされており、アメリカの成績優秀校では、不安症や自傷行為の割合が急増している。なぜ彼らは目標達成を渇望し、それに満たないと自身には価値がないと思うのか。現代社会に潜む「有害な達成文化」を明かす。
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Posted by ブクログ
タイトルを見て気になったので読んでみました。 「ほどほどにできない子どもたち」とありますが、ほどほどにできないのは、親からのストレスやプレッシャーのせい。 とくに、高学歴や優等生的な振る舞い、アスリートとして優秀であることを求められることによるストレスやプレッシャーが、子どもたちを「ほどほどにでき...続きを読むない状態」つまりは「達成中毒」のような状態に追い込んでしまう。 そんな子どもたちを、不要なストレスやプレッシャーから解き放ち、子どもたちが置かれた環境をより適切にしていくために、親として接し方をどのように変えていけばよいのかを述べたのが本書。 アメリカの話ではありますが、日本でも同じようなストレスやプレッシャーを感じている子どもは多いはず。 そして、自分自身は、親として、そういったストレスやプレッシャーの原因になっている可能性を感じ、これまでの子どもへの接し方を反省するとともに、子どもへの今後の接し方を考えながら読み進めることになりました。 子どもは、高学歴でなくても、振る舞いが決して優等生でなくても、いるだけで価値のある、誰かにとって大切な存在であることを、親として理解することの大切さ、そして、その理解を子どもに対してどう表現すべきかを、本書は丁寧に説明しています。 たとえば、過剰と思えるような授業の履修やスポーツに対する取り組みは軽減し、その代わりに、地域の人に役立つような活動を促すことは、子どもが、誰かの役に立つことを感じることにつながり、そしてそのことは、自分自身は誰かにとって大切な存在であることに気づくことにつながる。 そういう経験を積み重ねることで、子どもは、自分自身を大切にできるようになるとともに、周りの人も大切にするようになる。 そんな事例がたくさん紹介されています。 ちなみに自分は、社会人になってからずっと、職場のメンバーとの「仲間意識」を大切にしてきました。 そして、本書でいう「大切」さは、自分が大切にしてきた「仲間意識」に近いものだと感じました。 「大切」の形はきっと一つではないですし、これからも職場では「仲間意識」を大切にしていこうと思いました。 そして同時に、子どもの「大切」さを、これまで以上に考え、具体的な行動に移していきたいと思わせてくれた、そんな一冊でした。
子育てする親として読んでおきたい本 子どもに成功や幸せを与えたいと誰もが思うが、それっていったいなんなんだろうか?行き過ぎた物質主義は幸せからどんどん遠ざかってしまうのだなと感じた 徹底育児についても思い当たる節が大いにあった。現代は自分を犠牲にしてでも子育てにコミットすべきだという考えが蔓延してお...続きを読むり、私自身もその呪縛に囚われている しかし、自分自身を大切に出来なければ、子供も自分を大切にすることを学べない、というのは目からウロコだった 子育て中で自分のやりたいことは後回しにする癖がついているが、自分自身も大切にする必要があるなと感じた
優秀であれという過剰なプレッシャーにさらされる子どもたち、子どもの強みを見出し伸ばさなければと躍起になる大人たち。 そうした米国の教育事情は日本にも通ずるものであり、非常に興味深かった。 大事なのは「大切であるということ」(mattering) 子どもの存在そのものに価値があることを伝えること、...続きを読むそうした実感を得られるように家族以外に見守ってくれるコミュニティをつくったり、家事を担ってもらう、やり過ぎを止める勇気を持つこと。何事もほどほどにやっていきたい。
原題はNever Enoughで、邦題は「ほどほどにできない子どもたち」だが、「ほどほどにできない大人たち」もしくは、「ほどほどにさせてもらえない子どもたち」でも良かったのではないだろうか。 内容としては、米国の中流以上の家庭で如何に教育が加熱して子供たちを追い詰めているかを論じている。より良い(...続きを読むとされる)将来を得るために、勉強に加えて、スポーツやボランティア活動など、過密なスケジュールと過度なプレッシャーに晒され、心身を病む子どもの姿が描かれている。 教育の加熱が、中国、韓国、日本などの東アジアで進行していることは認識していたが、欧米でも同じなのは意外であった。現代においては、先進国の多くで見られる事なのかもしれない。個人的な仮説では以下の5つの原因からこの状況が生じている気がする。 ① 社会の不確実性 ② コミュニティの解体 ③ 親の成功体験 ④ 情報の氾濫 ⑤ 大人時代の過度な重視 つまり、先の見通しが立て難く、昔のようなコミュニティのセーフティーネットも期待できない個人主義の社会で、教育を誤れば、子供が不幸になるという脅迫観念が、まず親にあるのだと思う。 その上で、自身も努力した上で競争に勝ち、一定程度の社会的地位を築いた成功体験を持つ親が、次から次に流れてくる情報に影響されて、あれもこれも子供にやらしてしまうという状況なのではないだろうか。 そして何よりの原因は、大人になってからが人生の本番であり、子供時代はその準備期間と捉える考え方だと感じる。幼児死亡率が高かった昔の日本は、「大人になってから」が保証されていない為、子供の時にたくさん遊ばせてあげるという意識が強かったと聞いたことがある。この話の真偽は置いておき、人生に準備期間も本番もなく、生まれてから死ぬまで全てひっくるめて人生であり、将来に備えるのと同じかそれ以上に、その時々を幸せに暮らすことが大切だという考えが重要なのではと感じた。 そして、子供が幸せであるために、親が気をつけるべき最も大切なことの一つは、能力の優劣や性格の良し悪しに関係なく、無条件で親は子供を大切に思っていると、子供に理解させる事だと再認識した。
この世の地獄の一端を垣間見た。 「ほどほど」にできない、とは、能力的なものではなく、社会の状況的にできない、という意味。 おそらく、日本でも同様のことが起こっているだろう。中学受験界隈とか。
うー、、、ん。 結局、意識高い系の啓蒙書、研修書の類かなあ。 トップに立たねば自分の価値はない、親から評価されないという強迫観念に追われる子供と、無意識にでも追い込んでしまう親。 もう、この問題設定だけでも凡百のその辺の啓蒙書と変わんない気がする。 競争大好き、トップに立ちたい、価値観押し付け...続きを読む大好き、差別大好き、綺麗事大好き、歴史も文化もない、絵に描いた理想だけ持ってる野蛮人達の人工国家米国。 対象になってるのがその、いわゆる成功組に含まれるカテゴリーだけだから、それが一般論化していいのかの検証は全くないし、偏った価値観が子供を追い詰めるからこうすべきという、また違った価値観を声高に主張する。 なんでこの人たちは、自分の経験を絶対化、一般化しようとするのかなあ。 伝統ある文化が自然にやってきた事を、試行錯誤してやっと気がついてきただけのことを、さも、大事なことのように大袈裟に言う。 そんな気がする。 それすら、価値観の一面。 やったらカウンセリングとかボランティアとか、それっていいのかどうか分からない。少なくとも違和感はある。 歴史も経験の積み重ねもないから、理屈と言語化で対応しようとするのはいいとこかな、と思うところもあるが、言ってることの全てが、自分の成長になるから、的な傲慢に気が付かないのか。 アストロ球団ですら、「たとえ命をかけていようが、見返りを求めるものは、偽善だ」と言い切ってたのが改めて思い返される一本。
記事をまとめたような本なので、読み応えはあるけれど、すっきりとまとまっているわけではなく、自分の中で消化するのに時間が必要でした。 著者は米国アッパーミドル層の子どもと保護者を調査し、その危機的状況を明らかにするとともに、各所での取り組みや近年の心理学的知見から、処方箋を導き出しています。 主な...続きを読む関心は、どうしたら子どもたちを潰さずに成功に導くことができるかにあります。 過酷な競争を勝ち抜いて成功するには、心身の健やかさが必要で、そのためには保護者も心のバランスを保つだけでなく、学校も含めた周囲の大人たちがゼロサム思考を否定し、子どもたちに「自分は無条件に価値がある存在だ」という認識を持たせてあげるべきだ。といった内容でした。 何を今さらと思うような話でしたが、競争社会の価値観から抜け出す困難さと不安は、子を持つ親として理解できます。 大切さ(mattering)の素晴らしさを華々しく語る終わり部分には鼻白んでしまいましたが、引用されている保護者たちの心情には共感できることも多くありました。 子どもたちのスケジュール管理に忙しい親を「ハムスターの車輪のような役目」と書いていますが、ポケモントレーナーという呼び方を思い出しました。 ポケモンにされてしまった子どもたちは、自我を形成する思春期に危機を迎えます。 危機的状況に陥る前に、当たり前にあるはずの価値を見直し、言葉と態度で伝えていく必要はあるのだと思いました。 ~引用~ p.27 本来ならストレスを解消するはずの楽しい課外活動も、人生の経歴書を埋めるための手段になってしまった。 p.31 名門大学からの関心を得るために、自分ではない何者かになって熱意があるふりをしなければならない p.41 高い目標に向けた健全な期待と過剰なプレッシャーとを区切るあやふやな線はどこにあるのか? p.48 もし『ステータスなんて気にしない』という者を部屋に集めたならば、たちまち『どれくらいステータスを気にしないか』という尺度でその場の序列ができあがるだろう p.58 私たちは猛スピードで上昇するエレベーターを目の前にした心持ちに襲われている。子どもが乗り遅れると、永遠に地べたに取り残されてしまうのだ。 p.216 謙虚であれー一自分を卑下してはいけないが、自分のことばかり考えてもいけない
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