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10021~10040件目 / 11418件
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Posted by ブクログ
前半の描写がとても美しく、母の所作や食卓、庭、季節の移ろいなど、日常の細部に繊細な美しさがあって強く引き込まれた。没落していく家族の話でありながら、最初はむしろ静かな生活の質感そのものが印象に残る。
しかし物語が進むにつれて、階級意識、恋愛、死、自己嫌悪といった人間関係や社会の問題が前面に出てきて、前半にあった静かな美しさが少しずつ飲み込まれていくように感じた。かず子の「恋愛と革命」や直治の苦悩も強烈だが、それ以上に、古い時代の終わりとともに美しいものまで失われていく感覚が残った。
題名の「斜陽」は、旧華族の没落だけでなく、作品前半に漂っていた優雅さや静けさそのものが沈んでいくイメージとしても記憶に残っている。
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