【感想・ネタバレ】すべて真夜中の恋人たちのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月13日

人生はあくまでも孤独だけれど、誰かとつながりたいという思いや、誰かと触れ合う一瞬の美しさが描かれてます。

また、女性が日本社会で生きる中で感じる抑圧や、女性同士の間でも価値観の違いがあり上手く連帯出来ない場面など、フェミニズムの視点からも読めるんだろうと思いました。

川上未映子さんの小説は乳と卵...続きを読むぶりだったけど、もう少し尖った文章を書かれる印象でした。今回この作品を読んでみて、表現の美しさを残しながらも詩的になりすぎない、物語がすっと入ってくる書き方がとても読みやすいと思いました。

テーマ性や文章表現など、とても興味深く、面白く読めました。

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Posted by ブクログ 2024年03月21日

高校生のとき何気なく読んで衝撃をうけて川上未映子という作家の存在を知ったきっかけの本
なんかわからんけどもこれ読んではじめて自分の人生は始まった気がしてる
まだ10代の自分には強烈な読書体験だった
冬子さんがほんとに生きてたらいいなって、今もどっかで聖さんと仲良くしてるといいなーとか考えてた
自分に...続きを読むとっては宝物みたいな本

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Posted by ブクログ 2024年03月16日

もう7〜8年も前に読んだ本なので具体的な感想がパッとでてこないけれど当時大学生だった私には文体や情景や心理描写がいたく刺さって、沁みて、短い期間に何度も読んで、あるキッカケで地域の広報誌の「わたしのオススメの1冊」のようなコーナーに私が寄稿することになったとき、この本を迷わず選んだのを記憶している。...続きを読む時間が経ったいまの私で、もう一度読んでみたい。

元も子もない、もはや感想とも呼べないことばなのかもしれないけれど、『すべて真夜中の恋人たち』というタイトルがもうグッときて仕方なかったのでした。

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Posted by ブクログ 2024年02月07日

起こる出来事は特別派手なわけじゃなく至って日常的なのに、大きな渦に身を任せているみたいな心地よい激しさを持った作品だった。文章から伝わる感情の密度が高い感じ。
正しさとかはわからないけど、自分の気持ちに素直に生きていたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月03日

とても綺麗で素敵なお話だった。
三束さんとわたしの会話や空気感が心地よくて、ずっと読んでていたかった。どの登場人物も個性的だけど自分の中で芯のようなものを持っている感じがして、尊敬する。

内気な性格で、絶賛片思い中の自分に投影して余計共感しちゃって胸が苦しかった。
真夜中に読み終わった今、私は彼に...続きを読む会いたい。

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購入済み

内気な人の恋

2017年08月28日

他のサイトのレビューを読んでいると、    
主人公に感情移入出来なくてイライラした、
というのが結構あったが、
それは読者が外向的な性格だからだろう。
内向的で人付き合いが苦手な人なら
必ず共感出来る作品。

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Posted by ブクログ 2024年04月08日

結婚する幸せ、子供を産んで母親になる幸せ、自分のしたい仕事を思う存分出来ることの幸せ、好きな人と好きなことを共有する幸せ、幸せのカタチは人それぞれで、それは押し付けるものでもなんでもないなぁと改めて感じた。
自分はSNS等で押し付けないようにしたいな...

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Posted by ブクログ 2024年03月31日

なんとも切ない。ハシゴを最後の最後で外されたような。冒頭で結末は語られていたといえばそれまでだが。確かに明らかに教師のタイムテーブルではなかった。

聖の台詞はいちいちカリスマ的だった。ハッキリモノを言う美点(?)と他人の「なんでわからないのかがわからない」欠点(?)がないまぜになって、作品の中でも...続きを読む華のある人物だと思う。



「家に帰ってから恭子さんからもらった包みを取りだして開けてみると、それは聖からもらったのとまったくおなじ香水だった。」

これをどう解釈するか。とても難しい。
主人公の三束さん以外の人物に対しての印象はあまり直接的には描かれていない。事実としてそうだった。だから何なのか。主人公自身もよく解っていないのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2024年03月25日

真夜中という限られていて、作り込まれただけの空間で、一生懸命、作られただけの”光”を探している。でもその光のことさえ知らないんだよね。社会に出るのは自傷行為ともいえるのでは?と思ったほど、丁寧ながらに鋭い描写だった。失恋したくなければ恋愛はしなければいい。ただ、恋愛という概念が存在する世界で、好きに...続きを読むなることや、失恋した時の感情すら知らないと、なんだか損かもしれない。いくら校閲したところでそこに完璧な恋愛はないけれど。私は、誰なのか思い出せないクラスの一人にすらなれないなと思うと、描写されたあの子は幸せだ。

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Posted by ブクログ 2024年03月18日

校正のお仕事についてのエッセイ『文にあたる』で紹介されていたこの小説。
校正のお仕事の女性が主人公。
校正のお仕事の様子に触れたくて読み始めたのですが、川上さんの美しい文章、繊細な主人公の心の描写、聞こえてくるような心の動き、そんな全てに引き込まれました。
静かでぐっとくる恋愛小説。
想像しなかった...続きを読む終わりの余韻が心に響いています。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

言葉の使い方というか組み合わせが好きだった。普段、心の中で感じても言葉にできない、言い表せない、気持ちが言語化されてる気がして、すごいなと思った。主人公が感じていた気持ちと全く同じ気持ちになったことはないのかもしれないけど、でもなんとなく分かる、の繰り返しだった。でもこれも聖が言ってた「何かにたいし...続きを読むて感情が動いたような気がしても、それってほんとうに自分が思ってることなのかどうかが、自分でもよくわからないのよ、いつか誰かが書き記した、それが文章じゃなくてもね、映画の台詞でもなんでもいいんだけど、とにかく他人のものを引用してあるような気持ちになるの」なのかもしれない。

相手から予想したリアクションが返って来ない時、自分がなにか的外れなことを言ったんじゃないかとか、余計なことを話したんじゃないかとか、考えすぎてしまうところ、わかる。

信用と信頼は似ているようでちがう。たしかに。信用は一方的な行為で何かがきっかけで消えるかもしれない。でも信頼は相互的な行為で簡単に消えたりしない。信用はしてるけど信頼はしてない、てこともありうるのか。大切な人を信頼したいし、大切な人に信頼されたいと思った。

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Posted by ブクログ 2024年02月26日

川上未映子さん、続けて三冊読破です。
この独特な言い回し、痛かったり、フッと笑ってしまったり、考えてしまったり、すっかりハマってしまった(笑)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月24日

私は何かを選択できていない。と嘆いていた冬子が部屋の片付けをしている時、典子のセーターは段ボールにつめたのに対して、聖から貰った洋服たちはタンスに閉まっていく描写が良かった。冬子自身が気付いて無いだけで、人生のあらゆる選択をしているのだなと。

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Posted by ブクログ 2024年01月15日

校閲者の女性と年老いた物理の教師。、
カルチャーセンターで出会って喫茶店で話す寛解になる。主人公は一人で暮らす孤独な生活。過去も今も、もしかしたら未来も孤独を抱えている。
二人の愛情はゆっくり進んでいくが、約束した彼女の誕生日に男は現れない。
教師ではなかった、嘘をついていたと手紙が届く。
光をめぐ...続きを読むる話を通して二人の関係が深まったのにと思ってしまう。
教師の嘘。本当。はなんなんだろうか?
不思議で、素敵に終わった。

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Posted by ブクログ 2024年04月19日

表現がとても繊細で綺麗だった。
鬱々とした恋の話。
主人公には全く共感できなかったけど、いつか主人公に感情移入できるようになるのかな。
儚くて苦しくて、でもかけがえのない気持ちになった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月12日

緊張を紛らわすために、アルコールに頼る主人公が危うくて、ハラハラした。
鬱々とした描写が続くので読んでいて少し疲労感。
流れるような文章はとても綺麗で読みやすい。比喩表現も素敵で印象に残った。

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Posted by ブクログ 2024年03月14日

彼女は他者と関係を構築することが非常に苦手な人物で、それどころか自分の感情に対しても鈍感で、自分の意思を発することができない。
 
 自分自身との関係を作ることができないし、自己対話もなく完全に内に閉ざされている。小説のなかで彼女は、「自分」のない存在として描かれている

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月13日

大人向けの、秒速5センチメートルって感じ。しっかりしなさいよぉ!!ってなんかいおもったか。学生たちが迷う姿は美しいのに、なぜ大人になると急に見るに堪えなくなるのか。
水筒にお酒はだめよ笑

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

川上未映子さんの作品は「ヘヴン」に続き2作目。
タイトルと表紙の装丁に惹かれて購入しましたが、主人公はじめ、登場人物の心情がひとつも理解できないままでした。

主人公の、三束さんへの執着とも言える恋慕も、魔法瓶に日本酒を入れて常に酔っていないと会話さえできないのも(酔った状態での会話も覚束ないもので...続きを読むしたが)、すべて理解不能。
前作で感じたキラキラした詩的表現も今回はなく、作者さんの伝えたいこと、書きたいことが分からないまま終わってしまった感じでした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月08日

恋のお話というと、キラキラやキュンキュンという擬音が付くイメージのお話が多いですが、こちらのお話は冴えない日常を送っていた主人公に訪れた、灯火のような静かな物語だなと感じました。

光について度々お話の中にも出てきますが、ただただ普通に今までの日常を送っていたら現れた光、そしてその光が目の前から消え...続きを読むてからも人生は淡々と続いていくんだということを感じました。

登場人物に共感はできませんでしたが(笑)、作者が紡ぎ出す文章(特に主人公の内面を表す場面)は「繊細」という言葉がぴったりなほど似合う美しさを感じました。

人の内面の動きを表すことを、こんなに芸術的な文章にできるんだなと、感動したお話です。

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

出てくる登場人物は全員、「わたし」も含めてちっともキラキラしていなくて、いい意味で人間らしかった。それぞれが自分の生活を送っている中で、仕事や日常を通して出会う人に対して不満を持ったり、すれ違いが生じたりする。

最近、「人にイライラするのは、自分が出来ることをその人はできないから。」と聞いた。「だ...続きを読むから、イライラしたらそれは自分の得意なことを見つけたチャンス。」だとも。

歳を重ねるごとに、自分はもう変わらないと諦めることがある。でもそれは悪い諦めではなく、そんな自分を受け入れ、そんな自分が幸せになる方法を模索しているようである。
自分自身が1番自分のことを見ているし、自分の人生なのだから、きらきらしていなくたって、誰かに認められなくたって、自分が一緒にいたいと思える人と一緒にいるし、したいことをする。それでいいんじゃないかなと思った。

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Posted by ブクログ 2024年02月27日

人の心の中を覗き見てる感じ。
主人公の感情を通して、
誰にでもある心の弱い部分を承認されるような感じ。

攻撃的になったり
卑屈になったり
嘘をついたり。

現れ方は人それぞれ。
でも、必ず癒えていく。
そんなふうに、最後はやわらかに前を向けそうな1冊でした。

どうしてこのシーンを挟んだんだろう
...続きを読むとまだ考えるところがあり、再読することでの気付きがまだありそうだなと思い、面白さを知れる余白という意味で★3つ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月21日

人付き合いが苦手で孤独を感じている主人公。すごく感情移入できたかと言われれば微妙だが、ところどころ共感できるところはあった。

主人公は面倒から逃げてきて、自分の意思で何かを選んだことはない、だからいまこうして、ひとりだと言った。目のまえのことを、いつも一生懸命やってきたが、それはごまかしだと。でも...続きを読む、それでいいんじゃないかと思う。与えられたことを、目のまえのことを一生懸命やって生きることは楽なことだとはわたしは思わない。だから、終盤の聖には少しイライラしたが、聖だって一生懸命生きてきたんだろう。ふたりの一生懸命生きることのベクトルが違うだけ。その人の人生はその人しか知らない、辛さや苦しみも。
だからこそ、そんな主人公が恋をして、自ら歩み寄りたいと思えた三束さんとは一緒にいて欲しかったな。

終盤の展開がすごくておもしろかっけど、切なかった。

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Posted by ブクログ 2024年02月13日

瞬きもせず
何かから逃れるように、わたしから逃れるように
涙は夜を目指す生きもののようにわたしの頬。伝い、あとからあとから流れていった。
わたしは顔をぐしゃぐしゃにして泣きながら
最後に泣いたのはもう思い出すこともできないほど遠い記憶のなかのことで
あのときも、あのときも
わたしはきっとこんなふうに...続きを読む泣いてしまいたかったのだと思うと、
それがまた涙になってわたしはもうそれを止めることができなかった。

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Posted by ブクログ 2024年02月11日

途中まで何を言いたいかよく分からなかった。最後まで読んでもあんまりスッキリした感じはしない。生々しいのが好きな人はいいかも。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月29日

私には読解能力がないからかもしれないけど。

主人公に感情移入があまりできなかった。
自分の気持ちを伝えず、人との関わりをなるべく避けて生きていく主人公と違い、自分は、どんどん気持ちを伝えていきたいタイプ(に変化してきた??)からか、このような人もいるんだな。
恋愛の形は様々なんだな、と思った。

...続きを読むまた、主人公が少し可哀想とも思った。(人との関わりを避けていたり、高3で処女奪われて、そこから恋愛することなく、言っちゃ悪いが人生つまらなそう、、、)

主人公は34歳だけど幼少期、好きな人と喋れた。それだけで嬉しいと言ったような気持ちを少し思い出した。そんな感じで優しく、綺麗な、恋愛感情が描かれていた。主人公と三束さんの時間の流れもすごく良かった。

最後、三束さんとは結ばれなかったけど。
なんでだろう。。。三束さんは、他に何を隠していたのかな?三束さんにとっても主人公との時間が思い出として綺麗に残ってればいいなとそう願いたくなるような終わり方だった。

全部読んでから最初の1ページ読むと、印象が全く変わる!!!

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Posted by ブクログ 2024年01月24日

信用と信頼の違い。確かにってものすごく腑に落ちた、一文字違うだけで全く意味が変わって面白いなあ、、言葉の力。繊細な物語

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Posted by ブクログ 2024年01月17日

とても繊細で、美しい小説だった。
登場人物がナイーブだったり不器用すぎたりで、共感しづらい部分もあったけれど、川上さんの紡ぐ言葉の世界が心地よくて、もう少し漂っていたくなった。
理屈じゃなく、誰かに惹かれること。相手をもっと知りたいと思うこと。それは恋であっても、友情であっても、とても奇跡的で素敵な...続きを読むことなんだなと思った。

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Posted by ブクログ 2024年01月14日

深く考えたこともなかったけれど、光って目には見えないけれど目に見えていて、でもそれは残り物で…
そんな儚い光のような冬子さんと三束さんのお話。

聖と恭子さんの人間観察力には痺れた。言っていいことと悪いことは判別つけよっと。

自分の人生において仕事というのもをどんなふうに捉えていて、どれだけ敬意を...続きを読む払って努力しているか、意識して仕事したい。

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Posted by ブクログ 2024年01月12日

川上さんの作品は初で表題と表紙で購入。
主人公と重なる部分があり、あーそういうことだ!と自分の中にあるモヤモヤを言語化してくれる。
読みやすく音や光などあらゆる感覚が研ぎ澄まされるような綺麗な文章だった。
聖と不穏な空気になってはらはらしたけど、最後は良かったと思った。
読解力のなさもありうーんとな...続きを読むる部分もあったのでまたいつか読み直したい。

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Posted by ブクログ 2023年12月30日

人付き合いが苦手で孤独に生きる女性を描くのが上手い。不器用ながらも、恋に落ち、殻を破って相手に気持ちを伝えるその姿に力強さを感じた。後半から疾走感を持って展開していったものの、結末が割とあっさりと着地して、どこか物足りなさを感じた。

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購入済み

2016年09月20日

今まで一番飛ばし読みした本。かなり気持ちが暗くなる。

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